原作(または原作者、原作ファン)を冒涜していると感じるメディアミックスのこと。
文字通り「原作」を「レイプ」したように思えるところからきている。
類義語に「原作クラッシュ(こちらはいい意味でも使われる事がある)」「
黒歴史」がある。
ただし多少原作と経緯が異なっている程度の作品、原作と異なっていても原作の雰囲気を壊していない作品は該当しない。
酷いものの具体例としては、
- 作画崩壊
- まるで必要性を感じないオリジナルキャラやストーリー
- 無駄にエロ・グロシーンを挿入(文字通りのレイプシーン含む)
- 内容の大幅なカットや改変
- 性転換
- ヒロインがヤンデレ化
…etc。
【原因】
原因には様々なものがある。
- 原作の尺と放送枠あるいは掲載枠の尺が明らかに合わない事による設定の削減や挿入。
- 販促や宣伝面に気を取られすぎ
- 予算が少ない、スケジュール異常
- ミスキャスト
- 製作側の妙な冒険心
- 製作側の慢心
- 製作側の手抜き・力不足
- 原作に対する理解・尊重の欠如(中には製作側が原作をほとんど知らない場合もある)
- ↑とは逆に、制作側の原作に対する思い入れが強すぎるあまり好き勝手やってしまいオナニー化
- 時代の変化や世間の情勢によるやむをえない事情
- 原作でのツッコミ所や後付けによる矛盾点の修正の失敗
- 原作ファンと製作者側との価値観の相違
…etc。
◆アニメの場合
最近は原作が人気ならそれだけでアニメを作りたがることが多い。
しかし深夜アニメなどになると、予算やスケジュールは潤沢ではない。
よって質の低い、話数が少ないアニメが次から次へと作られ、原作レイプ率も必然的に高くなる。
◆ドラマの場合
ドラマ(特にゴールデン)は縛りが多く、視聴率重視のため主婦や子供や高齢者などの視聴者層に合わせて色々変えられてしまう。
また、芸能事務所との関係でミスキャストも起こりやすい。
なお原作が漫画などの絵つきであった場合には…。
◆映画の場合
映画は製作に金がかかって当然なメディアなので、予算不足がより響きがち。
ただしハリウッドによる原作レイプはその限りでない。
監督に癖があると、場合によっては盛大なクラッシュが起こりうる。
◆書籍の場合
実力不足な無名の漫画家や作家が手掛けることが多く、どうしても質の低下に繋がる。
だが有名な漫画家や作家が手掛けると、それはそれで不思議な改変をされたり、その漫画家や作家の色に染まってしまったりする。
◆ゲームの場合
キャラゲーは基本的に期待しないもの。
原作がヒットしているうちに発売しようとする為に製作期間を長く取れなかったり原作側の制作事情等で展開が予測できない事も多く、
色々と詰めの甘い部分(打ち切りエンド、キャラクターの描写が変)が目立つ状態で発売されてしまう。
酷い時には別ゲームを原作キャラクターにすげ替えただけのレイプ以前の問題と言えるようなゲームなんて代物も存在する(原作とは無縁のジャンルのものが多い)。
また、原作がゲームである場合も、メーカーやプロデューサーの変更による技術低下や設定改変によって原作ファンの怒りを買うような作品が生まれる事も
(ただしこれらは対象ハードの仕様や原作者達の価値観の変化等でも起こる)。
現在はどのメディアもネタ不足であり、映像になると特にそれが顕著である。
また映像は相当の金がかかるため、どうしても資金面を気にしがちで「当たる」ことの担保された企画以外はなかなか通らない。
よってオリジナルより安心な原作ものに頼ることが増え、結果原作レイプも増えている。
最大の問題は、失敗してもやり直すことはまず無いということである。
つまり一度失敗するとその汚点をずっと引きずることになる。
その上原作がどんなに名作でも、失敗したメディア化作品が初見の人には原作まで駄作扱いされてしまう。
例え原作に忠実な新作が作られ、原作レイプされたアニメをいくら原作サイドが封印扱いしても、○○のアニメ化作品として永遠に残るのである。
もう既に名作としての評価が周知されきった作品であれば、原作レイプ後の悪評が原作に大きく影響してくる可能性はそうそうないので
まだ無視するか怒り半分ながらもネタにすることができないでもないが、より悲惨なのは「隠れた名作がようやく日の目を見たと思ったら原作レイプ」のパターンである。
これからコンテンツが盛り上がると歓喜したファンの心を、当の作品がボキリと折っていく光景は筆舌に尽くしがたい。
【反応】
原作レイプ作品に対する原作者側の反応もまた様々だが、大抵はスルーというか無視が多い。
中にはスルーという名の泣き寝入りもあるだろうが…。
原作者側が激怒し、人気作となった後の自作全てのメディア化を一切許さなくなったケースもある。このケースでは大和和紀あたりが有名。
原作ファンは皆一様に不満と怒りを爆発させる、あるいは悲しみに暮れる。
しかし些細な違いさえも認めない人達(俗に言う原作厨)になると、メディア化作品がそれほど悪くなくても原作レイプだと主張して叩いたりする。
また、原作のストーリーを無視したとはいえ単体で見れば完成度が高く、そのため原作ファンからの評価は低くても未見の人から好評というケースもままある。
これが更に進化すると、原作ファンの中からも「別物と割り切って見たら楽しい」といった人が出てくる。
そこからもっと進化した例は後述。
【代表的な作品】
●アニメ化
〇
ヨスガノソラ
初期案は穹ルート中心で12話製作。
しかし、それを
高橋丈夫監督がエロごり押し分岐に変更したことにより、原作レイプとなる。
原作では悠は一線を越えるまで穹を妹としてしか見ていない、シスコン気味の優しい兄だった。
しかしアニメは何故か、悠が幼少期から穹を異性として意識しているシーンがちらほらと見られ、1話の時点でキスまでしていたことが分かる。子供の頃とはいえ、遊びのキスではなく割とガチめの奴を。
更に、悠が奈緒と付き合うという原作に全くない改悪により、穹はメインシナリオまで出番が大幅に減るという不遇な扱いを受けた。
これに加えて、穹が入院が終わって家に帰るのが久しぶり=悠が頻繁に見舞いに行っていた、という設定も消えてしまったうえ、悠の性格が前述の通り浮気性のクズとなり、何で穹が惚れたのか疑問の残る哀れな展開となる。
悠が奈緒を無理やりラブホに連れ込む(中までは入ったものの奈緒が拒否したため未遂に終わったが)、瑛と穹が友人関係になっていない、悠が穹をレイプ未遂、最終話サブタイ『ハルカナソラへ』にも関わらず、『ハルカナソラ(ファンディスク)』に繋がらないといった、原作レイプによりアニメ“春日野穹編”は、セックスばかり。
悠と穹の純愛は消え、原作での穹との海水浴、お祭り、死んだ両親の初盆など、感動要素は一切ない。(海水浴と祭り自体はあったが、他のヒロイン回だった為、穹は家で引きこもっていた)
初期構想12話から実質5話まで短縮したせいでそこまで描く尺が無くなった可能性もあるが、大事なポイントがことごとくカットされてしまったというのは難点である。
Blu-ray 春日野穹 20P特別ブックレットにてアニメで穹を演じた
田口宏子が「穹と悠がカップルという固定概念があったので、そんなに簡単に他の子へいってしまうの?という印象はありましたね」「あれ?ここまでワガママだったかな?」と言っている。
原作は「穹ゲー」と言われるほど、穹の人気が圧倒的だった。
二次創作イラストの投稿率やフィギュアの発売、アニメ全巻購入特典がすべて穹のイラスト、ニュースアニメイトTVで荒川稔久は「やはり穹の人気が大きかったので、 他のキャラとのルートをどれくらい受け入れてもらえるかに関しては不安もありました。」と発言。
当時はメインヒロインを中心に作る事が常だったため、放送以前から穹ルート中心で作ることを期待および予想していたファンが多かった。そのため、3話放送時は落胆した者が多く、非難と苦情が集まっていた。そして、7話は悠が奈緒と浮気する改悪でfeel.に対してさらに苦情が続出。
しかし、ヨスガノソラでは公式による人気投票は実施されていないため、各ヒロインの正確な人気数は不明である点に加え、各ヒロインのエピソードごとに発売されたアニメの売上は発売当時、ほぼ安定していた事実もあるので人気に関しては一概に批判できない。むしろ批判の的になったのはシナリオの再現度である。だだし、2016年3月時点では春日野穹編のみが唯一売り切れ状態となっている。穹の圧倒的人気はアニメでも同じで、売り上げに大きく差が出た。
なおアニメの一葉及び瑛ルートは比較的原作に近い内容な点。
更にアニメと同時期に連載していた漫画では(初佳以外の)他ヒロインからエロを除いて消化しつつ、メインは穹ルートに絞っていた点から、穹以外の他ヒロインに均等にスポットを当てたことを評価する声もある。
結果、穹ファンとしては納得のいかない点が目立つ作品ではあるが、それ以外のヒロインのファンにとっては概ね満足できる作品であったといったところであろうか。
〇シャーマンキング
水島精二の監督作品(1)。
蓮、まん太、リゼルグに対するあからさまな贔屓が窺えるアニメオリジナルシナリオ。
リゼルグの復讐者としての側面が強調され、ウザキャラ化。
果てには終盤でゼルエルを手に入れるために、父親からの最後の誕生日プレゼントであるクリスタルペンジュラムと
持ち霊のモルフィンを捨ててしまい、批判の声が出る(後に原作でこの展開を否定するシーンが描かれた)。
終盤でハオが小物化し、「オパチョ、ハオ様を裏切らない」と言っておきながら、小物化したハオに睨まれてベソかいて逃げたオパチョ。
また、まん太のシャーマンへの覚醒は「これはこれで面白い」という意見と、
「まん太はあくまで普通の人間としての見届け人でいて欲しかった」という意見と賛否両論。
〇
鋼の錬金術師(2003)
水島精二の監督作品(2)にして、現在でもファンの間で最も賛否が分かれる作品の一つ。
アニメ開始時はまだ単行本も少なく、展開も序盤だったのでオリジナル展開になるのは仕方ないことではあったのだが、
それでも原作のシナリオを全て聞かされた上で作られたとは思えないほど原作との雰囲気が違う。
例えば「銀時計は錬成力を増幅する」「ホムンクルスは『始祖』から分離したのではなく死者の魂を別の肉体に移した姿」
「ホーエンハイムが苗字ではなく名前」など、設定も大きく異なる。
原作の「ダークファンタジー」という側面が強調されており、ある人物が文字通りレイプされたことが暗示されるなど
トラウマ描写が過激な点や、主人公が無駄に陰惨なトラウマを持った故に原作とは異なる性格になった点が批判されている。
ただし、これは原作が完結した今だから言える事であり、作品としての完成度は高く、商業的には大成功を収めている。
原作者である荒川弘さん自身もこのアニメ版には高評価を示しており、他の作品とは色々と事情が異なっている。
「原作とは別作品として好き」「両方好き」というファンの声も少なくない。
なお、現在ゲーム第一作『鋼の錬金術師 翔べない天使』及び第三作『鋼の錬金術師3 神を継ぐ少女』は本アニメと声優は同じだが、
あくまで「原作漫画の」番外編という見解がなされている。
〇
仙界伝 封神演義
ストーリー改悪・キャラ崩壊・作画崩壊の三重苦。
ただしOP・EDだけは原作ファンからも評価が高い。放送期間が半年しかなかったのも要因だろう。
また、原作では序盤から仲間になったにも関わらず、途中から作者に忘れられ出番が空気になってしまった雷震子(原作小説もそんな感じだが)に、
活躍の場が与えられたという点は良かったのかもしれない。
〇紅
崩壊こそしていないものの、作画が原作と違いすぎる。
特にメインヒロインである紫が完全に別人。
また序盤のチンピラ相手にいきなり切り札を解放するなど、主人公が大幅に弱体化した。
〇
サクラ大戦(TVアニメ)
花組に馴染めず拒食症になるさくら。
暗く塞ぎがちな性格になったアイリス。
そして敵組織の首領の天海は巨大な岩でした。
しかも帝都のド真ん中に放置プレイ。
カンナの加入以降はやや明るい作風になった事と、
原作では敵になって死んでしまうあやめさんが寝返らずに生存する事、
そしてアニメオリジナルのED曲『夢見ていよう』は名曲である事は数少ない評価点といえよう。
〇アークザラッド(TVアニメ版)
作画がショボい上に、製作スタッフは原作ゲーム未プレイ。
アニメオリジナルキャラのクライブさんが大活躍の内容。
原作には無いエログロ要素が無駄に強調され、その影響で主人公エルクの幼馴染ミリルがとんでもないことに。
しかも、みんなのアイドルであるリーザちゃんもとんでもないことに……。
〇
魔法先生ネギま!
1作目:作画グズグズ、ストーリーは中途半端に改変、終盤にまさかのヒロイン死亡+火葬、そして生徒全員仮契約のムチャ。
ネギま!?:ネギまとぱにぽにを足して3くらいで割った感じに。微妙なオリジナルストーリーと微妙なキャラ改変。
劇場版:作画が間に合わず20分カット。
実写:もう何も言うまい。
〇
ハーメルンのバイオリン弾き(TVアニメ)
ギャグが売りの作品のはずなのにギャグをほぼカット、紙芝居ばかりで画面に動きがほとんどない。
おまけにキャラの性格はほぼ全員が別人28号で原作以上に暗い展開の目白押し。
トドメはトラウマレベルのバッドエンドと、原作ファンはドン引き必至である。
しかしながら、田中公平氏が
資金不足から自腹を切って手掛けた音楽や、余計なギャグを挟まないシリアスな展開は一定の評価を受けている。
因みに資金不足に陥った原因はこのアニメの企画が立ち上がった直後に音楽方面で資金を使い切ってしまった為であったりする。
〇
To LOVEる -とらぶる-
TVアニメ第1期。中途半端に改変されたストーリー、微妙なキャラ改変。
それに加えて駄目すぎる脚本により、To LOVEるとして以前に、1つのアニメ作品としての出来が致命的である。
その不評を反省してか、第2期以降は原作に沿ったストーリーにされた。実は1期とキャラデザの方は一緒である。
〇
真月譚 月姫
人間相手(志貴)に逃げ惑うアルク、スパゲティを食うカレー先輩。原作の名台詞が悉くカット等問題の数々。
しかし、現在活躍している声優
N天目女史のデビュー作でもある。
前述の原作未見には評価が高いタイプの代表。
「ひぐらしのなく頃に」に登場する知得留先生はこのアニメ版が元ネタで、
「スパゲティを無理やり食わされた」過去を持ち、嫌いな食べ物がスパゲティ。
〇
つよきす Cool×Sweet
謎のオリジナルストーリー。
絵・話・キャラの性格など全て異なる上、なんと主人公まで変えられた。(対馬レオ→近衛素奈緒)
ちなみに素奈緒はPS2版から追加されたヒロインで、アニメでは
水樹奈々が担当したが、PS2版の時点では
いのくちゆかが担当している。
〇咎狗の血
作画レベルが上がった近年のアニメ(2010)とは思えない作画崩壊、ストーリー迷走、キャラ崩壊、
原作がBL物なのにBL要素を消す、と全てを間違ったアニメ。
原作ファンの怒りをかいそっぽを向かれた結果DVDが発売中止になった(後にBOXで発売した…が、作画がリテイクされていない)。
〇ストリートファイターII V
原作とかけ離れたキャラデザ、年齢設定変更(キャミィがリュウ・ケンより年上)、ストーリー進行が致命的に遅い等、
もはや名前を借りただけのオリジナル作品。ついでにOPとEDの映像が使い回し。
リュウとケンがホモっぽいという話も。
〇デビルサバイバー2
原作ファンに大好評だったアニメ版ペルソナ4の岸誠二監督が担当してるので相当期待されていたが…。
尺の都合なのでしょうがないと言い切れないほど残念で、ゲームのメインシステムの「縁システム」が無い
(これが原因で啓太や
ロナウドなど死亡したキャラの掘り下げが無くなってしまった)
「悪魔合体」が最終話まで無い
ストーリーの展開も原作とかけ離れすぎて、特に
大和が生身で戦ったりして肝心の悪魔が全然目立たなくなり、一部悪魔の設定を無視
オリジナルの掛け合いがやたらと多い割に、前述の縁関連のイベントや物語の根幹に関わる設定の話はほぼ全カットでアニメ単品としてもシナリオがよくわからない
…とやりたい放題で原作ファンを大きくガッカリさせてしまった(というか、責任はアトラ(ry。
ちなみに放映前から自慢していた作画は特に問題も無く、OP・ED・劇中音楽など基本的な部分は評価が高いところも哀愁を誘う。
〇
エクセル・サーガ
まずアニメ版のタイトルからして
「へっぽこ実験アニメーション」と銘打っている。
初回で主人公が原作者を殺そうとしたり、男を執拗に画面に映さず人気とりをしたり、どこかで見たような宇宙戦艦やら月の美少女戦士のパロディをしたり、
原作と全く関係のないストーリー、ネタが展開されるだけでなく、オリキャラを主人公とした本編とほとんど関係のないストーリーが同時展開される。
むしろ原作レイプのために制作したようなものであり、毎回冒頭で「実験許可」の書類にハンコを突いているなど、原作者の許可は得ているようである。
また原作の尺がどう見ても足りないところにも原因はあろう。
あまりの別物ぶりに「これはこれで」との声が聞かれる典型例。
〇
Hellsing
第3話でアーカードと対峙しテンション盛り上げといてあっさり引き下がりタクシーで帰るアンデルセン神父、
血を飲むのに抵抗あるのにあっさりと血をガブ飲みするセラス、海外に配慮したとの言い訳でナチ要素排除、少佐の不在…。
ぶっちゃけるといつものGONZO。
原作者こと
ヒラコーは第1話だけ
ベリーグッドでした。非常に良い出来で誠に満足至極。
この調子でラストまで行くといいなあ。
え?
見ないって一昨日書いてたじゃないか、だって?
そんな訳ねーよ。馬鹿じゃねーの。しらねーよ。
見ねえ訳ねえじゃねえか。自分の漫画のアニメ。
アホか。
楽しみでうずうずしてたから、筆谷さんと上田さんと、
新宿のゴンゾのスタジオまで行って見たっつーの。
終電無くて帰れないから漫画喫茶で書いてるっつーの。
…と、絶賛するものの、第3話で
野沢那智がもったいねえ。
以上。
第一話見て期待してた俺が馬鹿だった。
水曜は遅くまで起きている意味無し。
さっさとゲームWAVE見たら寝ようや。馬鹿馬鹿しい。
と掌返して完全シカト、DVD第1巻の初回特典パッケージイラストの依頼すらもあっさりと断った。
無論、ギャフーンな最終話も見たようだが…。
へへへ。
それ見た事か。
言わんこっちゃない。
前座にしてやる。
見てろ。
堰を切れ!
…と凹むどころかGONZOをギャフーンと凹ませてやると闘志を燃やす。
そして、晴れて2006年、原作重視のOVAがめでたく発売されたのでしたとさ。どっとはらい。
が、そちらはそちらでクオリティ重視しすぎてかとにかく一巻一巻の間の期間がやたら長い。
〇
朝霧の巫女
こちらもおもいっきり原作を無視し、ただの萌えアニメに(原作は本格派伝奇物で萌えなどオマケ程度でしかない)。
しかもよりによって「陸上防衛隊まおちゃん」と抱き合わせの15分アニメ、
オリキャラでしゃばりまくり、作画クオリティもいまいち、
主題歌は林原のタイアップ曲…。
とまあ悪名高い「キング商法」とO月プロデューサーの腐った拝金主義を見せ付けられた。
原作者もこの出来に精神を病み、作家生命を断たれかけてしまうほどという曰くつきである…
(それでもHellsingと違いDVDの特典BOXのイラストは描いたが…)。
〇魔装機神サイバスター
通称「アニバスター」。
作画崩壊もさることながら、原作ゲーム「魔装機神 THE LORD OF ELEMENTAL」を無視したストーリー展開にも批判が集中。
放送終了後、公式HPに松本健プロデューサー(代表作:
ジャイアントロボ THE ANIMATION、
真ゲッターロボ)のインタビューが掲載されていたが、
「原作ゲームで疑似体験していることをそのまんまやっても面白くないやん?」(意訳)
と発言したことで魔装機神ファンを完全に敵に回した黒歴史でもある。
「良いところなんて熱いOPだけ」と言われており、スパロボシリーズでおなじみの
寺田貴信プロデューサーですらこれには完全黙殺するほど。
ちなみに声優としての杉田智和氏のデビュー作。
氏はラジオで「デビュー作を黒歴史扱いされるのは好きじゃない」とコメントした事がある。
まあ本人も他のアニメを黒歴史と言ったりしてるけど…。
〇破壊魔定光
ストーリーの出来は微妙で、ヒロインの神代やよいの扱いに関してプロデューサーがアニメージュのスタッフのコメント欄で、
「今回のストーリー概要はラスト2回分を書かなければいけないのだが、長く書くと結末がバレてしまう…苦しい。
それでなくともストーリー概要を読んで『もう話がわかったので見ない』と
2ちゃんねるに書き込んであるのを見て落ち込んだし。そういえば『PDタヒね!』とかも書いてあったなぁ。
だからぁ、アニメは別の平行宇宙の話であって、神代やよいは定光の母じゃないって言ってんだろ(怒)。
手塚治虫先生は『人が一生懸命作ったものを他人が批判してはいけない』とおっしゃったそうだが、
その気持ちがわからんでもない今日この頃。この作品が面白かったかどうかは、最後2回を見て皆さんが決めて下さい。」
と原作既読者からの不評に対してマジギレてしまい、読んでない視聴者もドン引き、
視聴者の多くも「原作以外の何か」と完全黙殺するという本末転倒ぶり。それにしても大人げない…。
インストゥルメンタルの主題歌だけ、某番組で「珍獣ハンターのテーマ」として残った。
〇
SHUFFLE!
途中までは良かったのに後半から「親友との確執といったどろどろした人間関係は全て排除」という原作のコンセプトをガン無視どころか逆行したシナリオに変わった。
結果
芙蓉楓がヤンデレ化(通称「空鍋」)。
多くのファンが絶望し、楓アンチ(とついでに
時雨亜沙のアンチ)が増えるきっかけになってしまった。
とはいえ、
21話にてそれに到った大元の原因を、稟はリシアンサスとネリネに、楓は亜沙にそれぞれはっきりと語っている。
加えて
稟が亜沙に惹かれた劇中の理由は「SHUFFLE! アニメコンプリートアルバム」のP67とP70に明記されている。
コンセプトに逆行したシナリオは紛れも無く大問題だが、上記のような
『大元の原因である重要な部分』が全く話題に挙がらないのも、これはこれで同様に大問題と言えるだろう。
因みに、小説版を読んでからアニメを見るとまた新しい発見があるというファンもいる
(楓が稟と和解してから物語開始に至るまでの期間に楓や稟達が何をする必要があったのか等についてだと思われる)。
尚、楓がヤンデレ化した話はヤンデレ愛好家から大絶賛されており、
School Daysと共にヤンデレアニメの先駆けとして扱われている節がある。
……というか、「ヤンデレ」という単語が生まれたきっかけの一つである。
ちなみに、15話(諸事情で魔界に戻った
プリムラが人間界に戻る話)までならば、そこまで酷くない。
というか普通にファンからも好評、あくまで15話までだが。
尚、結末は亜沙ファンには大喜び……と、言いたい所だが、実は当の亜沙ファンからも不評。
そしてメインヒロインだった
リシアンサス(とキキョウ)と
ネリネ涙目である。
またキキョウの扱いが酷く、ファンを困惑させた。
一方で、話題性は十分だったのか、後に総集編形式(+α)の「SHUFFLE! MEMORIES」が放送された。
原作ファンの不評を受けてか、各ヒロインごとに作られた新規のOPは、原作の各イベント・ルートをなぞるようなものとなっている。
〇
RAIL WARS! -日本國有鉄道公安隊-
放送前の「アニメ制作に於いて何一つ、石ころより役に立たないのが「原作者」という存在」と言うスタッフのツイートでいきなり炎上し、
いざ放映されてみると、
●鉄道アニメなのに鉄道描写が杜撰
●口パクと声があってない
●メイン敵のRJを抜くなどシナリオを誰得改変
●お色気だけ無駄に気が入っている
と原作レイプコンボ。視聴者を大いに呆れさせた。
この悪評が祟ったのかは定かではないが、ゲーム版は延期の末に発売中止となった。
〇GUNSLINGER GIRL -IL TEATRINO-
原作者自らが関わったにもかかわらず、当時の原作とかけ離れた萌え路線の絵面、作品イメージに合わないBGM、
作画崩壊や、1期では気合の入っていた戦闘描写がぞんざいになるなど「どうしてこうなった」の嵐。
しかもそれまでの作品コンセプト(義体となった少女達の苦悩・過酷な現実)を原作者がばっさり否定して、
「少女達は何も知らずに明るく楽しく人殺し、運命を受け入れて苦悩してるのは大人だけ」と発言したのも矢面に立たされる理由となった。
その惨状故に「原作者は原作読め」「2期なんてなかった」という感想が大半。
OP曲と極々一部のエピソードの評価が高い事がせめてもの救いか。
〇エリア88(平成版)
原作は既に完結しているにもかかわらず、尺の都合で砂漠基地編からキムがいるのはまだしも、
原作でそれなりに重要なキャラであるロッキー並びに主要人物であるミッキーの嫁のセラをそれぞれ何故かオリジナルキャラに変更する暴挙に走る。
しかも物語は神埼の差金であり狂言回しであるオリジナルキャラ「新庄真」が国外退去命令を下されてアスランから蹴り出されて終了
(原作で言えば全体の1割程度しか物語は進んでいない)。
オペレーションタイトロープでの飛行ルート設定も何故か新庄の功績になるわ、いきなりセラのポジションを「サキの親戚」で埋めるわ、
追い打ち同然にセラの代打のキャラも外見は完全にセラだったりと、最早原作ファンに対する嫌がらせ状態。
深夜枠で尺の余裕が無いとはいえ、原作ファンからすれば「なんでそう改編する必要があった」という疑問点しか残らない。
おまけに3DCGを使用した空戦シーンもスピード感も迫力もなく、20年以上前に作られたOVA及び劇場版の方が出来がいいと言われる始末。
せめてもの救いを見出すとすれば、声優陣がやたら豪華な点ぐらいか。
〇
艦隊これくしょん -艦これ-(アニメ版)
DMMの人気ブラウザゲームを原作とするアニメ。
当初は期待の声が上がっていた…が、次第にストーリー構造や各キャラクター達に様々な問題要素が見らるようになっていった。
終始姿が見えず、感情導入出来ない、というか存在すら怪しいエア提督(草川啓造監督曰く『原作ゲームのプレイヤーであり視聴者自身がアニメに登場する提督であるという捉え方』をした演出とのこと)
婚活キャラと化した、別の意味で飢えた狼となった足柄
第3話で轟沈し殉職となり、しかもその死がストーリーに殆ど意味を持たなくて無駄死になった如月
上記の如月の死があったにも関わらず彼女の死のフォローがされないまま、翌週の第4話ではいきなりギャグ回になっている
(放送を見ていたとある視聴者の「葬式中突然漫才が始まり終わったとたん喪に服す」という感想が的を得ているとして一部で話題を呼んだ程)
そして最終話で戦闘終了後、如月の髪飾りが海面に浮かんでいるが誰も気付いていない(『視聴者の皆さんそれぞれの受け取り方にお任せします』と草川監督は発言しているが、DVDおよびBDでは桃色だった髪飾りが真っ黒に染まっており、艦娘の死=深海棲艦化という説が濃厚となってしまっている)
まさかの公式化したガチレズ大井bot
第7話にで戦火の中で消えていった台詞すらないほぼモブ扱いの祥鳳、そして作中でも最後まで姿もフォローすら無い
最終話でようやく戦闘シーンに出番が出たと思いきやいきなり砲撃(物理)をかます長門
本来なら視力の低い筈の霧島が眼鏡を外す
ライバルキャラとして存在感を見せてきたはずの隻眼空母ヲ級の扱い。最終話で吹雪と対峙し一騎打ちかと思いきやすぐに長門の顔アップに転換。夕立が「空母、撃沈したっぽーい!」と告げただけで決着シーンは描かれず
上記の通りシナリオ全体を見ると、ろくな説明も描写もない世界観やキャラ設定、
辻褄合わせのような中途半端な史実再現とそれによる犠牲者の艦娘達、エア提督、
切り替えのテンポが悪く整合性の取れていない戦闘と日常の描写バランス、無理矢理に近い強引なゲーム内セリフのねじ込みや二次創作ネタの乱用、
それに伴う一部艦娘の原作無視のキャラ改悪や不遇な扱いなどに対する批判が大きい。
なおフォローになっているかは怪しいが、二次創作ネタを公式側が取り入れる行為は何も本作に限った事ではない。
また、赤城の大食いネタなどはアニメ以前にもゲームの時報やフィギュアなどで取り入れられており、半公式となっているネタでもある。
そして極めつけは、この出来でありながら最終話終了後に続編制作が決定したことだった。
この不評ぶりは終了後も他サイトでも強く見られ、特にニコニコ大百科では「艦これアニメ被害者の会」「金のかかったクッキー☆ 」といった記事が建てられるほどである。
また、Twitterでは最終話終了後にKADOKAWA代表取締役専務の井上伸一郎氏が「凄い物量でしたでしょ?」とツイートしたことで、
ファンや提督達は激怒、氏に対するリプ欄が大荒れし炎上するにまでなってしまった。
このように、ただでさえ様々なサイトで問題点が指摘されているにも関わらず、更に同年8月9日には劇場版も制作が決定したという。
どうやら第二期と同時進行で制作されているようだ。
果たして二期や劇場版が前作の欠点を見直すか、それとも問題点を改善せずのままだろうか…。
尚、作画に関しては終始高いレベルで纏まっており、BGMも悪くない出来なのが救いか。
●漫画化
〇妖界ナビ・ルナ(漫画版)
原作とは明らかに違うキャラデザ、設定、話。しかも中途半端なところで終わり結末も原作と中途半端に違うためバッドエンドみたいになっている。
最後には漫画からのファンもいなくなった。
〇
ロックマンゼロ(漫画版)
作者は舵真秀斗氏、掲載雑誌は別冊コロコロコミック、全3巻。
原作では徹底的にクールなゼロが、漫画では普段は弱虫だがピンチになるとクールになるという二重人格にされる、
原作では控えめな人間の科学者であるシエルが、漫画では強気なレプリロイドの軍人にされる等、
ストーリーの根幹を揺るがす設定改変及びオリジナル設定が多く、しかも後半はギャグ漫画と化した。
本人曰く「編集部と共にギャグの方針にした」。
岩本佳浩氏が描いた漫画版『ロックマンX』も独自設定は多く見られるが、こちらはファンからの声は好評であるし、
スタッフもかなりの刺激を受けたという。
オリジナル展開になった理由の1つとして、作者は自身のサイト掲示板で「難しくて2面のボス前で挫折した」と発言している。
だが上記の岩本氏も同様にアクションゲームは苦手であったが、他のプレイヤーによる攻略ビデオを参照しながらゲームをクリアし、
作品作りをした事を復刊版『ロックマンX』(第1巻)で語っているため、全く理由にならない。
また作者は連載当時、自身のサイト掲示板で
「あの手のゲームは敵の動きを覚えなきゃならん作業が、楽しむというよりストレスが溜まる」、
「ロックマンファンは厳しいのか、でもコアなファン達だけに漫画を描いてるわけではなく、
原作を知らない人達にも楽しんでもらいたいので細かい事は気にしない」、
「ロックマンゼロはすごい人気があるのか、といってもマニアな人気なのだろうが。よく知らず仕事を引き受けた」、
「ゲームをクリアしたらすごい面白い漫画が描けるようになるんならそうするよ(笑)」等、
原作及びファンを露骨に蔑ろにする発言を繰り返した上、
「ロクゼロ3はメットが取れると弱くなってしまう」という脳内設定をゲームに反映させろと要請する行為まで取ってファンを激怒させた。
2008年に発売された『R20 ロックマン&ロックマンXコンプリートワークス』のカバー裏には、
ロックマンシリーズの漫画版を手掛けた作者達も含めたロックマン関係者からの色紙が掲載されている。
その中にはコロコロコミック連載の漫画版『ロックマンエグゼ』や、
舵真氏の漫画よりも後に「ファミ通DS+キューブ&アドバンス」で連載された漫画版『ロックマンゼクス』の作者の色紙、
そして本作と同レベルの酷さだった漫画版『流星のロックマン』の作者の色紙も掲載されている。
だがこの中に舵真氏の色紙は無かった事から、ファンからはこの漫画が公式から黒歴史扱いされたと見なされている。
余談だが、舵真氏は過去にコミックボンボンで「仰天人間バトシーラー」のコミカライズを連載していたが、こちらにもかなり大幅な改変が見られた。
〇
機動戦士ガンダム(冒険王版)
アニメ放映時に同時進行して連載されていた漫画版。
突っ込みどころがかなり多く…。
アムロ「ええい、このスイッチだ」→ザク2機を素手で撃破
サイド7をミサイルで攻撃→シャア「やったぞ、これでサイド7の最後だ」
ブライト「アムロ、大気圏突入しろ」アムロ「くそっ、しょうがねぇなぁ」
ギレンの演説後→アムロ「俺はキサマらなぞに負けんぞ。」
ラル隊のMSはすべてグフ
オデッサ作戦にサラミスが参戦
ゴッグをホワイトベースで押しつぶす
ジャブロー攻略戦時のシャアの乗機がアッガイ
宇宙で運用されるズゴック
ラスボスがマ・クベの乗るゾック
ゾックが吹き飛ばされた先にドズルの戦艦がいたために衝突し両者共に死亡
当時、作者は貧乏でテレビを持っておらず、そのため原作をろくに知らなかった為にこうなってしまった様で、劇場版を描いた作品では原作準拠になっている。
また、これはこれでいいという意見やコアなファンも多く、復刻版が出た事もある。
後年ではスパロボでもネタにされたことも…。
なお、カオスなガンダム原作の漫画といえば「
F91」と「
V」もあるが、そちらもそちらでネタとして愛され?ている。
●実写化
〇
デビルマン(実写)
主役の棒読み演技、設定の完全破綻、頭の悪いシナリオ、キャラデザの変更などは散々語られているので、
ここではいかに
原作と乖離した内容であるかについて記述する。
- 悪の種族「デーモン」は原作では同族同士で殺し合いをし、目についた相手は片っ端から殺すほど好戦的だったにもかかわらず、本作では「デーモン同志は殺し合わない!!」などとほざく。原作ではトラウマ物の外道さと狡猾さを見せたジンメンも(人喰いであること以外は)なんだか穏やかそうな生き物に。
- 副主人公の飛鳥了がデーモンの親玉である大魔神サタン(堕天使)である設定は作中最後にようやく開かされる大どんでん返しで、了本人も忘れていたにもかかわらず、この映画では明(主人公)がデーモンと合体したシーンで既に了はデーモンと合体している(ご丁寧に6枚の白い翼付きで、明から「お前綺麗だな」などとまで言われている)だけではなく、中盤で雑魚デーモンが「助けてくれサタン!」などと言っており、恐らく序盤の時点でとっくに了本人がサタンであることを自覚している。というか「サタンだからな」と明に対してぶっちゃけている。
- 上記の策略の立役者であるサイコジェニーの完全削除。
- 表向きのデーモンの統治者である魔王ゼノンも削除。それに伴い「デーモン軍の一斉攻撃」も語られない。いつの間にか人類ほぼ全部が暴徒化している。サウスパークじゃないんだから。
- その暴徒化を決定づけた雷沼教授の誤解も一切語られず、サタン(覚醒した了)はテレビでデーモンの危険性を煽らない。なぜか警察に交じって市民を射殺しているオリジナルシーンしかない。
- 上記の「了が明に自分の正体を明かすシーン」は原作にはない実写オリジナルの展開。にもかかわらず、明はそのことを勝手に忘れ「お前はサタンだったんだなー! 最初から俺を騙してたんだなー!!」とブチ切れるためまったく追加した意味が無い。
- 了は明にデーモンとして生きろと勧誘し、ぶち切れた明は「お前を殺す!!」と了に襲い掛かるが、了は「なら俺が殺す」とノリノリで応戦。そのくせラストシーンでは「明、お前には生きてほしかった」と原作通りの供述をする。
- このように了の意図が全く原作と異なるため、何がしたいのかさっぱりわからない「ただの悪役」に成り果てている。
- 原作のシナリオを片っ端から削除しており、シレーヌが了と出会うなり二度と出てこないなど意味不明なカットが多用されている。
- デーモンの合体能力が原作と全く異なる。
とまあこのように「話にならない話」になっている。これなら「アニメ版デビルマン」を実写化した方が良かったんじゃないか。
その行く末は「原作を読んでいなければ首をかしげ、読んでいれば怒り出し、どちらにせよ見たことを後悔する」ダメ映画となってしまった。
一応、ススムくんとミーコが関わるシーンは比較的まともである。演技力のおかげだろとか言うな。
〇いいひと。(ドラマ版)
「原作未見なら好評」の一例。平均視聴率は20%を超えている。
作者がドラマ化の条件として優二と妙子だけは変えないでくださいと注文したにもかかわらず、大幅に変更された。
そのあまりの変わりっぷりは、原作終了の原因にまでなってしまった。
「現場の暴走をプロデューサーが止められなかった」のが変更の原因だとか。
〇八神くんの家庭の事情(ドラマ版)
タイトルの「家庭の事情」とは、高校生の主人公の実母が、外見が異常に若くほぼ同年代の美少女にしか見えないため、母親を異性として意識するマザコン状態に陥る、というものであった。
しかし、ドラマ版では実母役を夏木マリ(当時42歳)にキャスティングしたため、物語の根本となる基本設定が無視されている。
また、実母は実は魔女であるといった原作に無い設定を盛り込み、それでいて予告編では原作の一部を引用するなどしたため批判が殺到した。
ついには原作者から「自分はドラマのストーリーに何ら関知していない」と声明が出され、放送途中でテロップが「原作」から「原案」に変更された(つまり原作を降りたものと思われる)。
平均視聴率は7.3%と低迷。ビデオ化・DVD化はなされていない。
というインパクト抜群のCMでも薄々分かるとおり、「ドラゴンボールっぽい冒険映画」という感じの内容。
悟空は原作で言うグレートサイヤマンみたいな感じの青年として描かれており、全く野生児ではない。
その他問題点を挙げて行けばそれだけであらすじになってしまうくらい原作と乖離している。
後に原作者の
鳥山明もボロクソに叩いている
(公開当時はまだ良心的な対応をしていたが、それでも「新ドラゴンボールとして見るのがいいかもしれません」と語っており、
暗に「これは僕の作品ではない」と言っていた)。
〇
地獄先生ぬ~べ~(ドラマ版)
2014年10月から放送されたTVドラマ。しかし、改変に次ぐ改変の嵐でもはや名前だけ使った別物に。
生徒は小学生から高校生にランクアップ。しかしキャラが変わらないのでDQNの集団
ぬ~べ~が生徒を守るのは変わらないが、高校生相手に「守る」はいささか過保護
1クールのドラマですべての生徒の個性が出せるはずが無い上、高校なので全員制服着用であるため顔と名前がほぼ一致しない。京子と広でさえ空気
人間の心が知りたいはずの玉藻は何故か校医から家庭科の教師にクラスチェンジ(
役者ネタをしたかっただけな説が濃厚)
白銀の毛をなびかせる妖狐玉藻は、かなり黒に近いグレーの狼男に。これを初見で狐だと思った奴は尊敬できるレベル。
Raise your flagでも歌うんですか?
雪女のゆきめを演じるのは何故か韓流アイドルの知英氏。それ自体は問題ないが、日本語が得意でないのか終始カタコトで喋る。日本の妖怪なんだからせめて日本語が流暢な奴を選んでください……
更に知英氏が「和服は着れない」と発言したため、なんだかよく分からない衣装に変更。どう見ても怪しい店の店員状態に
原作ではゴリラの如きアホキャラだった覇鬼はやけに世俗に詳しく説教くさいオッサンに。ぬ~べ~の恩師である美奈子先生はどこか天然なお気楽女に。せめて逆では?
ぬ~べ~が生徒に対する接し方で悩んだとき、↑の2人の漫才によってぬ~べ~を導く。こちらもまた過保護
妖怪が登場する際にルールの全く予想できないトレーディングカード風の絵になる。無論商品化はされず
↑のカードや作中での露骨なパクリ、生徒が茶化したように、どう考えても
妖怪ブームに乗った感が否めない
公式でも原作との相違は承知の上で、「その辺を面白がるなりツッコむなり、色々な楽しみ方があると思います」と発言。相違点以外で楽しませて下さい……
原作(作画)を手掛けた岡野剛先生も「原作もアニメも知らない子がぬーべーと言っている喜びを原作ファンと共有したい」「みんなちがってみんないい」と涙ぐましいフォロー。あれ?ドラマの内容に対するフォローは……?
また、ドラマとしては平凡というか突出した所は少なく、妖怪要素もそこまで活かせてはいない。
戦闘シーンやCGなども擁護できないレベルの稚拙さ。
なお、同じ土9ドラマとしては「
妖怪人間ベム」が放送されたが、着ぐるみのクオリティやCGの質などは雲泥の差である。
●ゲーム化
〇 CITY ADVENTURE
タッチ MYSTERY OF TRIANGLE
まず、内容が「異次元空間に落ちた飼い犬パンチの子どもを救うために達也、和也、南の3人が不思議なパラレルワールドを冒険する」という、
原作の野球ラブコメ要素が全然見られないアクションゲームと化している。
なお、ここでは書けないが、パスワードの中には卑猥なものも含まれている。
一説には原作者が激怒したと言われている。
〇
スーパーロボット大戦Kの参戦作品
先ずは何と言ってもシリーズ史上最悪のオリジナル主人公“
ミストさん”。
言動・行動全てがとにかくウザいの一言。数多くの他作品キャラを踏み台にし、
メアリー・スーを地で行く活躍っぷり。「これじゃ俺…このゲームをやりたくなくなっちまうよ…。」
それ以外でも原作を曲解しているか、未見故の勝手な解釈による設定、キャラの性格、展開などの改変・改悪が非常に多い。
特に『
蒼穹のファフナー』の扱いはスパロボ史上最悪の改悪と呼ばれており、
作中最重要人物である
皆城総士の性格を思慮に欠けたような人間であるかのように勝手に改変、
BGM「マークザイン」収録無し、
作中屈指の名シーン「5秒待て」が完全カット、
EDにて
一騎達ファフナーパイロット全員の死亡が示唆されるいう原作を無視した最悪の展開、
フラグを満たした場合原作準拠で散っていったパイロット3名が生還するものの
生還方法が適当過ぎて感動も糞もない最悪の救済劇。
というより、普段なら「フラグを立てて死亡するキャラを救済する」スパロボマジックのはずが、
今作に限っては「原作で生存するはずのパイロットを(ED後とはいえ)死なせて、それを救済するためにフラグを立てる」という呪いに変貌。
しかもフラグを建てるためには結構な数の他の隠し要素をあきらめる必要がある。
また、同じく初参戦のゾイドジェネシスも、原作レイプとまでは行かないが悉く魅力が損なわれている。
ルートによってはライバルキャラであるザイリンが何の説明もなく加わったり、周辺国への援助を求める手紙を「手書きじゃ間に合わない」→「こういうのがあるんすよw」とコピー機で代用したり、
味方がバイオティラノに蹂躙されるシーンは、1体ずつ順番に攻撃を仕掛ける面倒なシーンに。しかも登場時やHP減少時ではなく、
撃破後のイベント。なんだこの茶番。
また、原作レイプとは関係ないがゲームとしての出来も荒削り。
小隊制を縮小したパートナーバトルシステムは、気力の上りから、コンボの有無、経験値などの面から見て、前線に出るユニットは使わない方が圧倒的に便利。
パートナーのメリットもあるが、シングルユニットの使い勝手にはかなわない。
さらに一部のBGMが盗作だったことが発覚しバンナムが謝罪するなど、正に最悪な事態のオンパレードであった。
しかもこれで発売が前倒しになったというのだから驚きである。
なお、バーチャロンマーズはバーチャロンシリーズの最高責任者の一人であるDr.ワタリこと亙重郎氏がガチガチに監修を行った為、バーチャロン関連シナリオの出来が非常に良い。
逆に良改変になったと言えるのは有能な
kガリとユウナ、善人になったへスターくらいのものである。
まあ、ユウナに関してはヘタレな部分が愛されていた節もあるので、これはこれで魅力をそいでいるが……。
一応フォローすると、戦闘アニメーションについては今出ても遜色がないほど良演出が多い(演出過多でくどい部分もある。特に主人公の後継機)。
BGMも盗作を抜きにすれば良曲・良アレンジが多いため「なんで盗作なんか…」と嘆く声も多い。
要約すると「シナリオを無視すれば普通に遊べるレベル」である。
また、今作で散々な目にあった後にファフナーは『
スーパーロボット大戦UX』にて様々な面で大幅に優遇され、
「ファフナーの初参戦はUXだよな」「いや、スパロボ学園だろ?」等と揶揄されている。
〇
ジョジョの奇妙な冒険(SFC版)
第三部のストーリーをなぞったRPGなのだが…。
何故か存在する武器と防具屋、売っている物も世界観ぶち壊し
トイレでストレスを発散できる画期的なシステム
攻撃方法がランダムの為に基本的に運の要素が絡む
原作で描かれたトリックバトルは「調べる」→「ヒラメキ」で再現
相手や味方と話すことで精神攻撃やMP回復が可能
RPGなのに敵が固定の為にLV上げができるのは終盤のみ。お金もよく考えて使用する必要がある
と言うようにゲームシステム面のツッコミが絶えないものである。
おまけにストーリーも変な方向に改変されている。
DIOがかなり活動的になっており…
各地に「DIOの館」なる物を建設、日本にも魔の手を伸ばしている
おまけに承太郎の通っている高校の不良生徒達に肉の目を植え付けて刺客として差し向ける
また各地のTVをジャックして目的地まで誘導してくれる
自らが立て篭る館に「
時の学帽」なるアイテムを置いておく
これに関してはDIOが「時を止める」能力覚醒の為に回収したとも言えなくもないが…(当然、原作ではこんなアホな設定で時止めを習得してはいない)
承太郎の扱いが地味に悪い
ゲームシステム上、不良生徒や女医などにもスタープラチナより先に攻撃されたり、攻撃をヒョイヒョイ躱される事がある
原作ではジョセフの念写に映ったDIO…と一緒に写ったハエをスケッチしてそのハエの生息地からDIOの居場所を突き止めた
今作では承太郎がハエを見抜くこともスケッチもないために
当てずっぽうでDIO探しの旅が始まる
各メンバーに関しても奇妙な行動が見られ…
花京院はなぜか語尾が「…だゾ」だったり夢の世界での対処方法が「承太郎、みんなを殴って正気に戻すんだ。」だったりする
ポルナレフは初登場時は
日本の本屋でバイト中と言うぶっ飛んだ登場の仕方である。「なにをお探しかね」
ジョセフはボケが進行しているのか「スタンドについて書かれた文献」や「DIOの文献」を探そうとする
アブドゥルやイギーについてはある程度原作準拠の性格付けがされているのであまり違和感は(存在感もだが)ない
どう見てもクソゲーレベルではあるが、当時でもかなり異色であったスタンドの設定を再現しようとしたシステムや、
キャラの特徴を捉えた精神パラメーター、ホリィさんの残り余命を活用した設定など見るべき面も多い。
また顔グラのドットは93年発売にもかかわらず今見ても高クォリティ。
音楽もジョジョ三部にマッチした名曲揃いである。BGMがいいのはクソゲーの特徴って言うな。
サントラに収録されたアレンジ版の出来も素晴らしく、本作は作曲チームは優秀であったことが分かる。
何より、当時ではこれでも
ジョジョの世界観や各キャラの能力をしっかりと再現しているゲームだった
(一応、ファミコンジャンプでもジョジョのキャラが登場していたがゲーム上で再現が難しい能力だった為か性能が最弱だったり、
妙な設定で雰囲気をぶち壊されていたり(
柱の男が太陽拳で即死する等)と扱いが酷かった)。
〇
北斗の拳(東映ゲーム版)
1から7まで出ているが
どれもクソゲーである。
(当時の視点で見ても)技術力不足、システム面が不親切、ゲーム面の不満、原作の大幅改変と言った要素がてんこ盛り。
これだけでも酷いが特に5に関してはシナリオも酷く、
北斗の拳の世界観で一般のRPG的展開(古より復活した魔王が世界征服)をやらかすと言う暴挙に出ている。
岩で潰されて死ぬケンシロウやユリアが死んで飲んだくれるシン等と、
キャラの描写や時間軸もめちゃくちゃと言う「北斗の拳ってなんだっけ?」と言いたくなるシナリオであった。
●続編・リメイク・スピンオフ作品・クロスオーバー作品
〇
テイルズ オブ バーサス
テイルズキャラで対戦できるアクションという触れ込みだったが、その実態はというと、
●明らかに制作側の趣味と好き嫌いが前面に押し出された「個性的」と言うには首を傾げるしかない人選(しかも一部作品の主人公を無視)
●特定キャラを踏み台にして好きな作品を持ち上げるかのようなシナリオ
…と、クロスオーバーゲームとして許されない要素だけを寄せ集めたような内容だった。
〇
テイルズ オブ ファンタジア なりきりダンジョンX
元祖
なりダン1の「プレイヤーが主人公の親代わり」という評価点を潰してまで設定されたのに足手まとい&一言多いエトス、
プロデューサーの趣味丸出しの上に存在自体が矛盾の塊&なりダンと本編の橋渡しのつもりがただの出しゃばりになってしまったロンドリーネ、
毒舌と暴言を履き違えたタンスこと
アルベルト(←こいつが最大の戦犯)といった追加キャラのせいでシナリオが改悪された。
因みに、主な登場人物で設定と性格が原作と同じキャラは一人としていない。
なりダン1では普通に暮らしている前作主人公達だが、リメイクでは一人を除き全員一度死ぬ。しかも原作には無い数々の新設定が原因である。
ファンタジアとなりダン1に対する憎悪しか感じられない数々の要素で、前作レイプと原作レイプの両方を成し遂げた奇跡の作品である。
〇
サンダーフォースVI
STGファンを長年に亘り魅了し続けてきたサンダーフォースシリーズ。
その権利者である元テクノソフト社員K.Matsuoka氏のライセンスを受けたセガから発売された11年ぶりの最新作…の筈だったが、
作品愛など欠片もないプロデューサーZ氏の趣味・嗜好がねじ込まれ俺色に塗り潰された「原作レイプでは済まない"何か"」と化してしまった。
以下にその実態の一例を載せる。
爆発音やボス撃破グラに爽快感がない上カメラワークもゲームバランスも適当で、PS2の性能を生かせていない
「I~IVとVの世界を繋ぐ」「シリーズのいいとこ取り」と言いつつも、過去作のネタを引っ張って焼き直しただけ(しかも知識の浅さの所為で矛盾だらけ)
シリーズが築いてきた綿密なSF世界とはあまりにミスマッチなアジアンテイスト
↑のボイスから生まれた珍妙な空耳の数々(「C言語」「油ドボーン」「エッチプリンプリンあの娘~」etc…)
常連作曲家の代わりにシリーズとは縁もゆかりもなかった作曲家を多数起用(しかもその中の1人は起用と偽って著作権フリーCDから流用しただけ)。曲単体では良くてもTFのそれとしては明らかに浮いている
ラスボスが自分の(別名義の)漫画のキャラを流用したグロ胎児。キモすぎ
フリーズ・メモカ破壊といったバグ(しかもセガの対応が悪い)
プロデューサーZのイベントやインタビューなどにおける数々の虚言・妄言
なお
クソゲーオブザイヤーでも名前が挙がったものの、肝心の選評が来なかったことで無視された…というか、
それ以前にKOTYの基準であれば、ちゃんとゲームとして成立しているという理由なのでこの結果は当然であろう
(バグこそあれど、ゲームの進行がほぼ困難でなレベルでなければKOTYでは相手にしてもらえない)。
それでも、あまりのシリーズ殺害っぷりとそれまでの所業から、プロデューサーZへの怒りの声は今もなお絶えることはない。
〇
ポケットモンスターReBURST
ポケモン漫画としては初の週刊連載。サンデー起死回生の一発と注目されていた。
だが、従来のポケモン同士が戦うバトルではなく、
“「BURSTハート」というアイテムによりポケモンの力を取り込んだ人間(BURST戦士と呼ばれる)同士のバトルをメインに据える”
というポケモンの良さを蔑ろにした内容を取り扱った。
それだけなら『
デジモンフロンティア』という前例もあったし、まだ良かったのだが…。
●その他
〇
ズッコケ文化祭事件
この作品はこの項目のほかの例とは異なり、原作レイプが行われたのは劇中での話。
すなわちこの作品自体が原作レイプの対象になったのではなく原作レイプそのものをテーマとして取り扱った作品と言える(当然ながら原作レイプという言葉は当時はまだなかった)。
本作のあらすじは文化祭にて演劇をやることになった6年1組は劇の脚本を地元の童話作家、新谷に依頼することとなる。
しかし上がってきた脚本は小学生高学年の劇としてはあまりにも幼稚な内容と6年1組の面々に不評であり、この脚本を改変したものを劇に使用することが決定し……というもの。
ちなみに以下が問題の脚本のあらすじ。
『トンカチ山の大魔王』(新谷が執筆したオリジナル版)
- 主人公は気は優しくて力持ちな長男、頭のいい次男、運動神経抜群の三男の三人兄弟の昔話(これは新谷が気を利かせて三人組が主役になれるように取り計らったもの)。
- トンカチ山に住む悪の魔法使いに三兄弟の母親がさらわれてしまい、三兄弟が救出に向かう。
- 魔法使いの手下数人が兄弟の行く手を阻むが、腕っぷしの強い長男に蹴散らされる。
- 三兄弟と対峙した魔法使いはなぞなぞ勝負を持ち掛け、次男が次々に解く(しかも最後の問題がスフィンクスで有名なあのなぞなぞで、おまけにここで苦戦する)。
- なぞなぞ勝負に敗れた魔法使いは蛇の正体を現し兄弟に襲い掛かるが身軽な三男に翻弄され敗北、三兄弟は母親を救出してめでたしめでたし。
『アタック3』(↑を6年1組が改変した決定稿)
- 主人公はプロレスラー志望の長女、学業優秀の次女、体操選手志望の三女の中学生三人姉妹で舞台は現代の花山町(主人公が姉妹になったのは登場人物の男女比率の問題が指摘されたため)。
- 三姉妹の父親が地上げ屋の暴力団に拉致され、三姉妹が救出に向かう。
- 次女は相手への攻撃手段として消火器を使用することを提案、単純な力では及ばない暴力団に対し優位に立つことに成功する。
- 長女が組員との取っ組み合いという荒事を、三女は運動神経を活かして相手を翻弄し、警察も入り乱れてというアクション物としての性格が強い。
- 最後は暴力団が逮捕され、父親も救出される。
このように、「三人の取り柄がバラバラな主人公たちが力を合わせて悪者にさらわれた親を救出する」という物語のコンセプトこそ継承されているものの、
シナリオそのものはもはやリメイクの域を超えて別物と言ってもよいほどの内容になってしまっている。
そしてこの劇が上映されたものを原作者の新谷も鑑賞することになるのだが、これを見た新谷はあまりの変貌ぶりに激怒し公衆の面前にも関わらず怒鳴り散らすという醜態を見せる。
もっともこの怒りは自分の書いた子供向けの健全なお話を暴力団が出てきて消火器までぶっぱなすという過激なものに替えられたことであることはもちろんだが、
それがよりによって自分がターゲットとして物語を書いていた子供達自身によるもの、つまり自分の作品が子供達自身に拒絶された怒りであることが宅和先生から指摘されている。
…と、このように原作レイプは悪しき物ではあるが、極稀に「良い意味」で使われることもある。
代表的な作品は『
ミスター味っ子』で、ただのグルメ漫画なのに、料理を食べただけでビームを出す等の凄まじい崩壊ぶりを見せた。
しかし、逆に大好評となり、寧ろアニメから原作に入った人が「原作普通すぎね?」と言った程。
また、TVドラマでは『
ショムニ』がこの手法を取り大成功を納め、江角マキコの代表作となった
(しかし劇場版はドラマ版のスタッフやキャストは一切関与せず、黒歴史レベルの作品になってしまった。
一応内容はこちらの方が原作漫画版に忠実なのだが、ドラマ版のインパクトには及ばなかった)。
原作レイプは悪しき物ではあるが、極稀に「良い意味」で使われることもある。
最もこれらは、製作側が手抜きをしたり原作未見だったりした末の原作レイプとは全く質の違う原作レイプである。
このように、原作を改変して、さらに良作に仕上げることを「原作和姦」と言ったりもする。
アメリカの方ではメタルスまではヒットしたもののビーストマシーンズ(リターンズの正式名)は
ぶっちゃけキモイキャラクターデザイン(チータス役の
高木渉曰く「薬をやって見えた幻覚をそのままデザインした感じ」)
鬱屈で、宗教的精神論に踏み込んだ重苦しい話の連続
メタルスも裏切りや死が多かったがそれよりも暗い設定
により
シリーズ打ち切りすら危ぶまれた大失敗作だった。当然原作を
忠実に翻訳した他国でも同様の結果だった。
しかし、元々メタルスの頃から既に暴走気味だった日本語版のスタッフ&声優達によって
「
玩具を売ることを一切度外視した100%下ネタとアドリブありきの無法地帯暴走アニメ」と化した結果、世界で唯一コアな人気ではあるがヒットした。
具体的には、
3分以上シリアスを保持出来ない脚本
それを更にぶち壊す声優達のアドリブ(全員)と下ネタ(主にチバトロン、勝平、岩田、柚姐の下ネタ四天王)
機械化帝国を目指しているメガトロン自身も含めて、何故か心を持たない連中(モブまで)が感情豊か
「俺様の軍団は戦闘力も機動力もHPもギャグも優れているの・・」
高木のアドリブによる全世界共通の「トランスフォーム!」という掛け声で変形&「ビーストモード!」で戻るというトランスフォーマーシリーズの最も大切な決まりごとをぶち壊す暴挙
「トースト、どうぞ!あっ、戻れた!」
「住宅リフォーム!」
「
イボンコペッたんこ、イェイ♪」
原型を留めないほどに改変されたアニメを原作者が公認した例として
はれときどきぶたも挙げて良いだろう。
妄想が現実になると言う原作のコンセプトを維持してはいるが、1話前半以外は原作の流れを完全に無視。
登場キャラも主人公一家以外はほぼ全てオリジナル。ワタナベシンイチがやりたい放題と言わんばかりの思い切った作風に仕上げてしまった。
原作では日記や壁新聞に書いたデタラメが現実化していたが、アニメでは「はれぶた」の不思議なパワーで思ったことを思った通りに実現する内容となっている。
御都合主義というレベルを超え、ぶっ飛んだ妄想を現実化させて物事を解決する場面も多かった。
更に意味もなくダンスを踊ったり、やたら編集の凝った挿入歌ムービーを意味もなく差し挟んだりと露骨な尺稼ぎを多用。
次回予告に至ってはありとあらゆるエフェクトが飛び出すMADムービーのような様相で、完全に無法地帯と化していた。
アニメというメディアの特性をこれでもかと言うくらい活用し、最早児童文学が原作とは思えない有様であったが、
激怒してもおかしくないはずの作者が概ね納得し、それで61話も放送されたのだから立派なものである。
また、例外として原作がいまいちだったとされる作品が別媒体で改変された結果、良作に生まれ変わることもある
(例:
MAR・リメイク版サガ3など)。
その場合は「原作昇華」や「原作浄化」などと呼ばれる。
追記・修正は原作への郷愁と悲哀、そしてレイプした関係者への怒りをこめてお願いします。
ただし、単にこき下ろしたり怒りをぶつけるだけではなく評価点・擁護出来る点があればなるべく入れましょう。
最終更新:2023年09月09日 20:58