ロストワールド(ザ☆ドラえもんズ)

登録日:2016/07/20 00:07:47
更新日:2016/07/29 Fri 16:20:57
所有時間:約15分で読めます。




ロストワールドとは漫画『ザ☆ドラえもんズスペシャル』第4巻収録の長編エピソードである。

あらすじ

のび太の町に台風があった翌日のある日のこと、道端でけがをしている伝書鳩が倒れていた。
ドラえもんズを呼び出し、王ドラの治療のおかげで元気になった鳩は「ポッポ」と名付けられる。
ポッポの足についていたフィルムを現像してみると、なんと、恐竜らしきものが写っていた。のび太は本物ではないかと喜ぶが、ドラえもんズの面々は写真に疑問を抱く。
しかし、フィルムをよく見てみると、そこには「SOS」と文字が刻まれていた。この状況に放っておけないのび太、ドラえもん、ドラえもんズは、ポッポの送り主を救うため立ち上がるのだが・・・

※ネタバレ注意


第1章 謎の島

行く手がわからないのび太。まずは、ポッポがどこから来たのかを調べることにする。
もし恐竜が本当にいるとすれば、狭い日本とは思えない。昨夜の台風で伝書鳩は遠くから運ばれたのではないかと王ドラは推測。鳥や昆虫は台風の目に入り込んで何万キロも旅をしてるとのこと(スゲー)。自家用衛星で台風の通り道を徹底的に調べると、赤道を越えた小さな無人島が多い南半球の海域であることが判明。
その無人島の一つに恐竜が生息するロストワールド(=失われた世界)があるかもしれないことを話す王ドラ。その海域を探し回る一行だが、途中から雨が降り始めた。さらに、竜巻に襲われてしまう事態が発生。(マタドーラ曰く、「まるで狙ってるみたいだぜ、俺たちを!」)しかも、最悪なことにタケコプターのバッテリーが切れ始めてしまう。このピンチにドラえもんは慌てて秘密道具を出すと、出てきたのは台風をつくる機械「ねじ式台風」。王ドラは一か八かでこの道具を使うことに。キッドは「そんなことしたら、かえってひどい嵐になっちまうだろーが‼︎」と反論するが、王ドラは気にも留めずねじ式台風を竜巻に投げ込む。
もはや絶体絶命・・・と思いきや。のび太やドラえもんズたちは気がつくと、とある海岸の砂浜に倒れこむが、誰一人もけがを負うことなく助かった。実は、渦は地球の自転で発生しており、北半球は右巻き、南半球は左巻きに渦は回転しているという。ちなみに、このねじ式台風は北半球で作られたものであるため、南半球で発生した渦は逆回転しているはず。そこで、一か八かで逆回転の渦をぶつけて相殺したとのことが王ドラの策であった。(王ドラありがとう〜)

辿り着いた島には、見慣れない植物が存在する。王ドラの解説によると、活火山で温暖な気候となっている。ちょうどジュラ紀の中生代のごとく。そして島を取り巻く激しい潮流が周囲から孤立させ、奇跡的にも進化から取り残されたとのこと。ここが、ロストワールドではないかと推測する。
「こ・・・この島に恐竜が?」
「あわてんなよ!だからって、あの写真の恐竜がいるとは限らな・・・、」
と、のび太とキッドはふと地面を見ると、穴らしきものが。まさかと思いタケコプターで飛んで見ると、恐竜の足跡が並んでいた。間違いなくこの島こそがロストワールドだ。
SOSを出した人もいるはずだと、一行はこの島を探すことなる。

第2章 あらわれた恐竜

送り主を探し始めるドラえもんズ一行。
しかし、その最中に遠くからの悲鳴を聞く。見るとツナギ風の少女がティラノサウルスに襲われている。ドラリーニョはキッドからマスタードを借り、ティラノサウルス目掛けてシュート。(タバスコの方が良いのではないか?)怯んだ隙に少女を救出する。
「助けてくれてありがとう。」
「か・・・、かわいい‼︎」
とドラリーニョは少女に惚れ込む。(おーい、大丈夫か?)
少女の名前は「ウノ」。(ドラメッド曰く、変わった名前。) SOSの送り主はこの子ではないようだが(ポッポが懐かないため)、記憶喪失らしい。多分船が事故に遭って漂流の果てにこの島に流されたのではないかと王ドラは推測。どうやら漂流のショックで記憶喪失になった模様。漂流で記憶喪失になるパターンは映画にもよくありそう。
「ウノちゃん大丈夫、記憶、きっと戻る・・・。」
とドラリーニョの励まし受けたウノ。(ドラズSPでは恋愛要素も名物の一つ)
(妙な目で見つめるドラえもんとドラメッドが気になるが、)
とにかく、ロストワールドに他に人はいないかと一行はタケコプターで上から探してみることに。だが、上述のトラブルからのび太のタケコプターの調子がおかしくなり、落っこちる。しかも、その真っ下にいるプテラノドンにさらわれてしまい、ドラえもんズ一行から離れてしまう。
プテラノドンの巣に連れてこられたのび太。もう食べられしまうのではないか・・・と思ったら、どうやらのび太は煤で汚れていたところから、自分の子供と勘違いしていた。(そばにプテラノドンの子供が3匹いた。)その時、プテラノドンが何かを警戒している。
現れたのはティラノサウルスだ。(多分さっきのか?)母親のプテラノドンは子供達を守るため必死に闘うが、あっけなくやられてしまう。今度はのび太と子供達が見つかってしまい、今度こそ食べられてしまうかと思ったその時。
何かが当たる音が。ドラえもんズが駆けつけてきた。キッドが空気砲で、ティラノサウルスに命中したようだ。だが、空気砲が全く通用しないティラノサウルスは再び襲いかかる。全員で総攻撃を仕掛けるも、怒らせただけである。母親がけがをして怯えてるプテラノドンの子供達だけでも逃がそうと、ドラえもんは「成長促進ライト」を使い子供達を成長させて飛んで逃がす(逃がし方が少し乱暴っぽいが・・・)。のび太はライトをティラノサウルスに当てて老化させようと提案。(この道具、老化することもあるのか?)ライトを当てるが、ティラノサウルスは大きすぎたため老化するどころか全く効かない。
ドラリーニョはウノを草陰に匿おうとした時、ある物を見つける。そして、ドラえもんにライトを当てるよう指示する。(物忘れが激しいよ!と突っ込んでる場合じゃないのだが)訳もわからないドラえもんはティラノサウルスにライトを当てる。(やっぱ効かねー)もうダメだと思ったその時、ティラノサウルスは倒れこんだ。よく見てみると、ティラノサウルスの口にヤシの木が突っ込んでいた。実は、ドラえもんがティラノサウルスの口にライトを当てたタイミングでドラリーニョがヤシの実をシュートし、そのヤシの実がライトを浴びたことで成長したのだった。(ドラリーニョ、よく考えたな・・・)
その時、何者かがドラえもんズ一行を怪しく見つめるが、誰も気づかなかった。

第3章 ウノの正体

一行は、またもや王ドラのおかげで怪我が治った母親と他3匹のプテラノドンに乗り込み飛んで移動。(私も乗りたい)何時間も空から探し回っているが、未だにSOSの送り主が見つからない。
すると、ドラリーニョが何かを発見。洞窟から妙な煙が出ている。王ドラは火山の硝煙とは明らかに色の違う煙だと解析する。怪しいと思った一行は下へ降りることに。
プテラノドンを待機させ、煙が出ている洞窟へ向かうと、突然地揺れが。
地震か?と思ったら、今度は鎧竜トリケラトプスが出現。草食恐竜のトリケラトプスは普段は大人しいはずだが、何故かドラえもんズ一行を洞窟の先へ通さまいと襲いかかる。(またかよ!)マタドーラのひらりマントも打倒うちができない。突進し、次こそはもうダメだと思ったその時。上から落ちてくる岩がトリケラトプスの目の前に直面する。上を見上げると待機していたはずのプテラノドンが岩を落としてくれた。この隙に総攻撃を仕掛けるが、トリケラトプスは外皮が鉄の装甲のごとく、全く通用しない。(あれ?前にもあったような?)トリケラトプスは重さ6トンもある巨漢竜なので、スピードはドラえもんズの方が上なので作戦を立てれば勝ち目はあるようだ。ところが、ここで予想外の出来事が‼︎どこからか笛の音が聞こえると、トリケラトプスは突然スピードを上げてドラえもんズ目掛けて突進してくる。恐らく今の笛で操られているようだ。凶暴なだけのトリケラトプスが、効率よく動き出したため、このままでは作戦は立てられない状況となってしまった。もう一度あの体当たりを受けてしまったら、危険である。
するとまた笛の音が、キッドが辺りを見回すとあそこにいるのはウノの姿だった。横笛を吹き恐竜を操っているようだ。トリケラトプスは再び突進してきた。ドラえもんは重さを自由に変えられる「おもかるとう」を使い、紙のように軽くして吹き飛ばすことに。トリケラトプスに当てたタイミングでドラメッドの魔法で突風を放つ。これで勝ったかと思いきや、飛ばされるどころかビクともしない。おもかるとうの目盛りを間違って重い方に合わせてしまったため、さっきよりも足跡がめり込んできた。またもや突進してきたトリケラトプス。ドラえもんは急いで目盛りを軽い方に合わせようとするが、キッドはさらに重くすることを提案。
「バ・・・、バカ野郎、これ以上重くしてどうする⁉︎」
今度こそダメかと思ったその時。トリケラトプスは地面に沈み始めた。そう重くなりすぎたトリケラトプスは地面に足をめり込ませたため、逆に動けなくしたのだ。
「さすがキッド!俺は信じてたぜ!」
「うそをつくなーっ‼︎」
と漫才的な会話をするマタドーラとキッド。
「キッドさんってすごいわ!」
とウノは言うが、怒り始めたキッドは笛でトリケラトプスを操る姿を目撃したことを問い詰める。さっきのティラノサウルスといい、今のトリケラトプスといい、ドラえもんズ一行が恐竜に襲われるようになったのはウノと会ってからだ。(確かにドラえもんズが恐竜に襲われていた時は、ウノは隠れていたな?)
「ボク、ウノちゃん信じるよ!」
とドラリーニョはウノの無実を主張するが、他の一同は疑心暗鬼で彼女を見つめる。ウノは泣きながら洞窟へ逃走。ドラえもんズは後を追うが、洞窟は行き止まりに差し掛かったところでウノの姿が見えなくなった。(まさか、幽霊じゃねえよな?)のび太が洞窟の壁にてをあてると、忍者屋敷のようなカラクリ扉のごとく壁が動き出し、またもやドラえもんズと離脱してしまう。
のび太が入ったのはどっかの実験室。先程の怪しい煙はここから出てきた様子。ウノを探すのび太だが、突然ポッポが鳴き出す。
のび太が見たものは、なんとコールドスリープ中の数人以上(?)のウノがいた

第4章 恐怖の「ディノサウロイド計画」

信じられない光景を目の当たりにしたのび太。その時、誰かがのび太の背後に怒鳴る声がした。現れたのは実験白衣をきた老人。(勝手に入ってごめんなさーい。悪気はなかったんですー)するとポッポが老人に懐くかのように鳴く。どうやらSOSの送り主はその人だ。彼は未来から来た生物学者。
「これらは・・・、事故で死んだ愛娘のクローン人間なんだ・・・、」
クローン人間とは一つの細胞から人工的に作り出された複製人間のことだ。(あくまでも、ル○ン3世じゃねーよ)
そう、ウノは生物学者の娘のクローン1号なのだ。
ウノは「1号」を意味している。生物学者は話を続けると、22世紀では生物クローンは禁止されていることがわかる。(これは多分クローンは問題視されてるのか?)だが、生物学者は事故で失った娘をどうしても生き返させたかったため、ある悪魔の囁きに乗ってしまう。それは研究施設と資金を提供するという不気味な男が現れたのだ。名前は「ゾロ」という。しかし、ゾロの本当の目的は生物学者のクローン技術を利用しあるものを作るところだった。生物学者はのび太をその場所まで案内する。そこで見たものとは、
クローン恐竜
しつこく言うけどクローン生物は22世紀では禁じられている。そこでゾロは現代の無人島にクローン工場を作ったのが、ロストワールドなのだ。罪深いクローン恐竜を産んだばかりが、愛娘のクローンまでも彼の手先にされてしまったことを後悔し生物学者は脱出を試みるも、失敗して連れ戻されてしまう。とにかく、今はドラえもんズ一行と合流するためにここから逃げることにする。
ところが、「ここからは逃げられないぞ!」と背後から声がする。現れたのはゾロと銃を抱えたウノに似た少女二人(名前は「デュオ(2号)」「トレス(3号)」)顔だけの男だが、これは立体映像だ。本体は基地本部にいる。(びっくりした・・・)
するとポッポが何かを警戒するように鳴き出し去ってしまう。
「『ディノサウロイド計画』がたった今、完成した!」
ゾロはデュオ、トレスに生物学者とのび太の射殺を命じる。もうダメか、と思ったその時。
「無生物催眠メガホン」で恐竜の骨をモビルスーツに変え乗り込んできたドラえもんズ一行がきた。逃げ去ったはずのポッポが居場所を教えてくれたのだ。
だが、今度は激しい地鳴りが研究施設に起こり出す。ゾロが島の時航装置のスイッチを入れたのだ。『ディノサウロイド計画』が発動したのだ。時航装置とは、島ごとタイムスリップする装置のことだ。
話をまとめれば、『ディノサウロイド計画』とは、かつて人類が経験したことのない最凶最悪の犯罪だ。「ディノサウロイド」とは「恐竜人」を意味している。クローン恐竜を伴って過去へ行き、「哺乳類全滅」を起こすことなのだ。もし、哺乳類が全滅してしまえば人類が誕生さえしなくなる。ゾロの最大の狙いは、地球の進化を変え、人類に代わり恐竜人の王となることだ。
こんな事は許されまいと、一行は急いでゾロのいる基地本部に向かう。火山の地下に基地本部があるが、時航装置はその中だ。すると、また地震が起こり火山も噴火した。時航装置の発動により、磁場が急激に狂ったことで、島全体が激震しているのだ。時航装置はスイッチを入れてからおよそ12分で作動。残りはあと10分。一行は急ぐ。
すると、今度はゾロの味方の恐竜たちであるディノニクスの群れが。ドラメッドとドラリーニョに任せ、先を急ぐ。
次はアンキロサウルスが。そちらも王ドラやドラニコフが担当。
岩場へ辿り着くと、入り口は間近。だが、今度は世界最大のサイズモサウルスが!マタドーラとドラえもんに任せることに。
仲間の無事を祈るのび太、キッド、生物学者は何とか入り口へ辿り着く。すると今度は(って、またかい!)、パキケファロサウルスが現れた。キッドが空気砲で打つも頭部ではじき返した!(痛くねーのかよ!)パキケファロサウルスが頭部で反撃を食らう。パキケファロサウルスの石頭は強力のため、体当たりでは負けてしまう。(石頭って、ドラえもんのアレみたい)今度は二頭が、体当たりを!もう一度食らったら溶岩の中へ落ちてしまう。またも二頭が体当たりをし始める。もうダメかと思ったその時、キッドが上から降ってきた火の岩を見つける。一か八かとキッドは空気砲で岩を狙い撃つ。すると、無数のいわがパキケファロサウルス目掛け降り出す。怯んだパキケファロサウルスは溶岩へと落ち、形成逆転を果たす。
しかし、喜んだのもつかの間。この後に起こる脅威がのび太たちを襲うのだ。

第5章 大切な思い出

のび太たちの前に、巨大な恐竜が。よく見ると、恐竜の腹に人らしき顔が。
ディノサウロイド
ゾロはバイオテクノロジーで恐竜と融合し、文字通り恐竜人となったのだ。
キッドは空気砲で撃つが、全く通用しない。
「我がディノサウロイドこそ新世代第四期最強の生物‼︎」
あと7分で島は過去にタイムスリップだ。恐ろしい姿に変貌したゾロを見て、のび太は恐れる。
「自らディノサウロイドとなったゾロは人類消滅さえも恐れないのか・・・。」
キッドたちは突進していくが、ゾロの口から妙な液体が噴き出される。すると、液体を浴びた岩が溶けていく。竜酸だ。胃酸を吐き出して獲物を溶かす。(何かきたn・・・)今度こそ絶体絶命と思ったその時。
プテラノドンに乗った他の仲間が駆けつけた。プテラノドンに助けられたため、みんな無事のようだ。この隙に反撃開始!と思いきや、ゾロが竜酸をモビルスーツの首部分にかけた事で、溶け始めてしまう。島ごとタイムスリップしてしまえばおしまいだ。もう時間がない!接近戦に持ち込めば、勝算があるはずだ。キッドは空から近寄れるように接近するよう指示する。ところが、デュオとトレスの出現で予想外の事態に。クローン達はゾロの味方であるため、横笛で攻撃命令をプテラノドンに出している。プテラノドンがのび太やキッド、生物学者に襲いかかる。
すると今度はウノが出現する。のび太はウノに助けを求めるが、ウノが横笛を吹き始めると今度はプテラノドンが凶暴になり暴れ出してしまう。この状況にドラリーニョやのび太は戸惑う。失敗作のウノにも洗脳だけは成功したことにゾロは不気味に微笑する。怒ったキッドは空気砲をウノに狙いをさだめて撃とうとする。しかし、ドラリーニョに空気砲を取り上げられた事で、どうにか一時は事無きを得るのだが、それでも戸惑いを隠せない。
(私を信じて!)
(ウノちゃん・・・。)
プテラノドンはキッドらに襲いかかる。あと3分で、時航装置が始動してしまう。もう『ディノサウロイド計画』は止める事が出来ない状況になってしまっている。だが、ドラリーニョはウノのある狙いに気付く。
すると、ゾロは気がつくと煙幕でキッド達を見失ってしまった。プテラノドンの巻き上げた砂煙のせいで周りが見えなくなってしまったのだ。ゾロの背後から物音が近づいてきた。振り向くと、キッドらが乗っているモビルスーツが見え始める。
ゾロはキッド達を追い詰める。だが、竜酸を吐こうとしたその瞬間に、
「ゾロ!地獄に落ちろ‼︎」
モビルスーツの中で待機していたドラリーニョが、空気砲で一撃を放つ。(どうやって入ったんだ?しかもどこで覚えたんだ?その発言?)その反動で、ゾロの吐いた竜酸は跳ね返され、あたかも自分にかかってしまう。怯んだ隙に、キッド達のモビルスーツに突き落とされたゾロは溶岩へと沈んでしまった。
完全勝利を収めたドラえもんズ。実は、ウノは洗脳されたふりをしただけであり、プテラノドンで煙幕を作りゾロの目を眩ませていたのだ。また、一人制止命令の笛を吹いても、デュオとトレスの攻撃命令にはかなわなかったのだ。
「ぼく、ウノちゃんを信じてたから。」

だが、喜んでばかりはいられない。時航装置が作動するまであと1分だ。
一行は急いで本部の時航装置へと急ぐ。しかし、時航装置はもう止めることが出来ない。こうなったら島を脱出するしかないのだが、生物学者はポッポ、ウノやデュオ、トレスと共にこの島に残ることを宣言する。前述でも話したようにクローンは重罪。仮に生物学者が22世紀に戻れたとしても、捕まればクローン達は分解消滅されるのだ。
この島と共に中生代へ行き、そこで進化に悪影響を与えないようにひっそり暮らそうと生物学者は話す。ゾロの洗脳が解けたデュオ、トレスも父親と仲良く暮らすことになる。
ウノは自分がクローンであったため初めから記憶がなかったという事実を受け入れる。
「でも、あなたのおかげでたった1つでもすてきな思い出がつくれたわ。」
「ありがとう。」
ウノはドラリーニョにお礼を言う。ドラリーニョは自分用の鈴をウノに渡し、一行と共に島を離れる。タイムリミットが達した時には、島が消滅し始める。島が完全消滅したのと同時に、ドラリーニョはウノの名前を叫びながら泣き出す。
島が消滅したのを見届けた一行は、夕暮れと共にその場を去る。








その数日後、
ウノ達の身を案じるドラリーニョは元気をなくす。しかし、キッドが大慌てで新聞記事を持ち出すとそこには。
『1億5000万年前の恐竜時代の地層から、エーデルワイスの原種の化石とサッカーボール型の謎の物体を発見‼︎』
その記事を見たドラリーニョは確信した。ちなみにエーデルワイスの花言葉は『大切な思い出』。ウノのメッセージではないかと王ドラは推測する。
ドラリーニョはウノが1億5000万年前の世界で幸せに暮らしていることを思い浮かぶところで、物語は幕を閉じた。

【備考】
本作でも述べられたように、ドラズSPでは(長編、短編関係なく)恋愛要素も見所である。ドラえもんズの恋の結末は、(ヒロインのための)悲恋または失恋というケースが多い。
余談だが、同じく4巻では短編の「おヒゲさんの夢」が収録されているが、最初にはニヤニヤ、終わりには切ない感じの話になっている。



追記・修正はクローンの問題性を重視してからお願いします。

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最終更新:2016年07月29日 16:20