その店は一見してどこにでもある普通のバーであるが、実際は監禁した少年を奴隷として客に提供するホモガキでも戦慄する
トチ狂った場所であった。
店名はSMバー平野。なぜか下北沢ではなく5-Eに存在している。
そんなクッソ汚い店にひとりの参加者が居た。竜をイメージした尾に角、外見的な特徴を一言で纏めると女騎士といった所か。
参加者の名はラ・ピュセル。
本名は岸部颯太(きしべ そうた)、魔法少女もとい魔法少年である。

「いったい何がどうなってるんだ…?」

彼女もとい彼は、突如巻き込まれた殺し合いに困惑していた。
この場に連れて来られる直前、ラ・ピュセルは同じ魔法少女である森の音楽家クラムベリーと戦うも敗北。
証拠隠滅のためか、車道に放り投げられ車に轢かれた……筈だ。

(そのはずなのに、どうしてこんな所に居る?これもファヴが仕組んだことなのか?)

まず真っ先にあの憎たらしいマスコットが思い浮かぶが、すぐに否定する。

(いくら何でも回りくど過ぎる。それに魔法少女だけじゃなくこんなに大勢の人を巻き込むのも不自然だ)

名簿を確認したが、この場にいるのはスノーホワイトにクラムベリーだけ。

(でもファヴの仕業じゃないなら、あの男は一体……)

もしかしたら運営の人間かも知れないが、流石に情報が少なすぎる。

「とにかくまずはスノーホワイトたちを探そう。……クラムベリーも、放置するのは危険すぎる」

スノーホワイト、小雪は扱う魔法も本人の性格も争いに向いていない。
もしもクラムベリーのような戦闘狂と遭遇してしまったら……危険すぎる
幸いにも自身の支給品は剣であり、自身の魔法とピッタリな代物だ。今度こそ、小雪を護ることもできる。
そう考えを纏め終え、出発する為に立ち上がろうとした時だった。

「お?君、参加者?」

バーに新たな参加者が現れた。


…………


「いやー。すぐに殺し合いに反対する人に会えて、おじさん助かったなぁ」
「そうですね。私も最初に会ったのが葛城さんで安心しました」

バーを訪れた男性は葛城蓮と名乗った。名簿には何故か『虐待おじさん』という怪しすぎる名で記されているが。
自分と同じ赤い首輪をしているのをみて警戒したが、話してみると気さくでな人で、優しそうな普通のおじさんのようだ。
おじさんの方も最初はラ・ピュセルの尻尾や角のある外見に驚いていたが、会話を重ねることで打ち解けることができた。

「でも不思議です。よく私が男だって分かりましたね?」

そう、なんとおじさんは、魔法少女ラ・ピュセルの本当の性別が男であることをすぐに見抜いたのだ。

「はは、振舞いや雰囲気から何となく分かったよ。まぁ、此方も普段からそういうのは見慣れてるからね
……でも、君みたいに成りきってるのは始めてだけどね。おじさんビックリしたよ」

やや珍獣を見るような目でおじさんは語る。その視線はラ・ピュセルの胸元にも向けられたが、邪な感情がないためか嫌悪感は感じない。
魔法少女に変身している時は完全に女性の体なのだが、おじさんはどうやら女装か何かだとだと思っているらしい。
だがあえて指摘することもないのでそのままそういうことにした。
そうした軽い自己紹介が終わり、今度は自然とお互いの知り合いの話となる。
まずはラ・ピュセルがスノーホワイトが安全な人物であること。逆にクラムベリーは危険だと説明する。
次に今度はおじさんの知り合いは呼ばれているかを聞こうとした時

「あのさ、その前にちょっといいかな?」

おじさんが妙に真剣な顔で問いかけてきた。

「な、何ですか葛城さん。そんな急に改まって」
「実はちょっとしたお願いがあってね……聞いてくれるかい?」
「お願い、ですか?まぁその、私にできることなら」

お願いとはなんだろうか。ひょっとして誰か大切な人が連れて来られてしまったから、探すのを手伝って欲しいとかだろうか。
そう考えるラ・ピュセルを余所に、おじさんは何故かネクタイを外すとーー

「そうかそうか、それは良かった……YO!」

ーー首を絞めようと襲い掛かった。

「うわっ!」

驚き咄嗟に後ろへ避けるラ・ピュセル。魔法少女の身体能力ならそれぐらいは容易い

「か、葛城さん!?いきなり何を!?」
「何ってお願いだよお願い。ちょっと君の苦しむ姿を見せて欲しいんだ」

先程と変わらない優しそうな笑顔で言うおじさん。それを見てラ・ピュセルは背筋に寒いものを感じた。
ネクタイを片手にじりじりとにじり寄ってくるおじさんに堪らず叫ぶ。

「そんなもの聞ける訳ないでしょ!?いい加減に「は?(威圧)」

言葉を遮り笑みを消すおじさん。さっきとは別人のような怒りの顔を作っている。

「お前さっきお願い聞くっていったよなぁ!なぁ!聞くって言ったのに聞かないって、おかしいだろそれよぉ!」

とんでもなく理不尽な理由で、例えるなら植木鉢を破壊されたかのように激怒する。その威圧感はまさに迫真。明らかに殺気すら混じっていた。
慌てておじさんから距離をとり、戦闘体勢に入りながらおじさんを睨む。この状況なら疑いようもないが、一応の確認のために口を開く。

「葛城さん…貴方、殺し合いに乗ったんですか?」

当然と言えば当然の質疑に、おじさんは何故かキョトンとした顔をする。

「?いや、俺はただ、自分の趣味を優先させてるだけだよ。

……おじさんはねぇ、きっ君みたいな可愛い子が悶絶する顔が、だ、大好きなんだよ!(マジキチ)」

おじさんの大胆すぎるカミングアウトに衝撃を受け、嫌悪感に顔を歪めながら吐き捨てる。

「なっ…、僕は男なんですよ!?」

「それが良いんじゃないか!!」

「えっ何それは……(ドン引き)」

ドン引きするラ・ピュセルを余所に、おじさんは日本刀の刃を突きつける。戦いは避けられないと察した女騎士も西洋剣を握る
おじさんはそれを見て一言。

「悪い子はお仕置きだどー」

それが開戦の合図となり、魔法少女の剣とおじさんの日本刀が交差する


【5-E 街(下北沢)@深夜】
【虐待おじさん@真夏の夜の淫夢】
[状態]興奮
[装備]日本刀詰め合わせ@彼岸島
[道具]基本的支給品
[思考]
基本:可愛い男の子の悶絶する顔が見たい
1:ラ・ピュセルを調教する
[備考]
※参戦時期はひでを虐待し終わって以降
※ラ・ピュセルを女装した少年だと思っています

【ラ・ピュセル(岸部颯太)@魔法少女育成計画】
[状態]健康
[装備]だんびら@ベルセルク
[道具]基本支給品
[行動方針]
基本方針:スノーホワイトを探す
1.おじさんを何とかする
2.襲撃者は迎撃する






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最終更新:2018年01月20日 15:12