【登場作品】
NARUTO
【スタンス】
聖杯狙い
【立場】
アサシン

 真名や「二代目火影」という称号よりも「卑劣様」という愛称のほうが遥かに有名な汚い忍者、それがアサシンである。この聖杯戦争では唯一のアサシンで唯一の秩序・悪の属性という特異なサーヴァントであったが、聖杯戦争に及ぼした影響もその特異さに違わぬ大きなものであった。まず予選ではマスターの九重りんが聖杯戦争に巻き込まれたことでマスターとして目覚め召喚されるが、ここでは九重を助けに来た他の参加者達に露見することを防ぐためにマスターの前に姿を現さなかった。アサシンというクラス上仕方ない面もあるとはいえいきなりマスターを放置して他の主従に接触させるというあたりのっけから卑劣である。しかもその後は病院を拠点にしている。予選の時点で既に二卑劣である。だがそんなアサシンにも転機が訪れた。本戦開始後、病院に搬送されてきた三谷亘に目をつけ、後に死んだ彼から腕を切り落として令呪を奪うという卑劣さを見せるアサシンであったが、そんなことをしている片手間に偵察させていた影分身がイリヤスフィール・フォン・アインツベルンとそのバーサーカー(ヘラクレス)と交戦。乏しいチャクラのために取れる戦略は少なかったものの、戦闘経験を活かしてイリヤ主従を橋ごと海中に沈めることに成功する。しかし順調だったのはここまで。以後は周りに振り回される展開が多くなっていった。マスターが一般人であるため慢性的なチャクラ不足に悩まされることになりながら、拠点にした病院に日野茜やマイケル・スコフィールドなどが次々と搬送されてくるなど隠遁が不可能な状況が生まれてしまう。このときは同盟を取り付けることでひとまずの安全を手に入れたものの、セイバー(テレサ)やセイバー(アルトリア・ペンドラゴン)やキャスター(兵部京介)が次々と病院を目指し接近。これに触発されてかランサー(カルナ)も動き、病院近くの公園で大規模戦闘が巻き起こる。その圧倒的な戦力に危機感を覚えた病院のサーヴァント達は、キャスターの誘いに乗り疲弊したランサーの追撃をなし崩し的に決断、アサシンはランサーのマスター抹殺の為に単身動く。しかし先のイリヤの時のようには行かずあと一歩のところで暗殺に失敗、マスターがまたもイリヤであるという情報を動画と共に入手しその髪の毛も入手するも、チャクラ切れから病院に戻っては来れたものの気絶してしまう。その後は結果的に同盟相手から見捨てられる形となり病院に放置され、マスターであるりんも危うく場外である冬木市外へと搬送されそうになった。アサシンはこれを辛くも阻止しりんと合流はしたものの、今度はランサーのマスターの方のイリヤの為に行動していた美遊・エーデルフェルトに拘束されてしまう。アサシンはこれを話術で切り抜け、再び辛くも危機を脱し、美遊と共に冬木ハイアットホテルへと向かうこととなった。そしてこの行動がその後を大きく左右する。茜やマイケルと合流したものの、マイケルのアーチャー(ワイルド・ドッグ)が野比のび太のキャスター(ドラえもん)を殺したことやアーチャー(安藤まほろ)のマスターであるナノカ・フランカを暗殺した容疑で集まった主従の間には混乱と不信が広がっていた。またこの時のホテルにいた人間はランサーとの交戦や一般人のマスターが多いことから大きく消耗しており、更に大半の主従が聖杯戦争自体に否定的または消極的だったこともあり、マーダーの美遊にとってはステルスとして潜り込む格好のグループであった。だがアサシンの破滅に向けて直接的な引き金を引いたのは、彼のマスターであった。不幸な事故からりんは黒鳥千代子の分身、黒鳥苺を殺害。ほぼ同じタイミングで本体であるチョコもルーラー(ミュウイチゴ)暗殺を狙った美遊によるバーサーカー(小野寺ユウスケ)の奇襲に巻き込まれ死亡する。俄に混乱した状況の中、アサシンはホテルの同盟からの脱退を決意し、その無力化の為にライダー(少佐)とそのマスターである希里ありすを暗殺、更にホテル爆破によりマスター達の一掃を目論んだ。この一連の行動によりライダー主従に加えマイケルが死亡し茜も致命傷を負うが、しかし同盟からの離反には失敗、その後何食わぬ顔で人民裁判や対ランサーの戦列に加わるも、りんがランサーの襲撃から逃れたとみるやランサーの宝具の余波に紛れて戦線を離脱、橋での戦いの時にバーサーカーに付けていたマーキングによってイリヤの元へと転移するのであった。だが悪あがきもここまで、転移した先ではバーサーカーにアッサリと捕まり、拘束されながら機を伺うも自分の小聖杯としての能力に疑問を持ったイリヤにテストとして殺すサンプルにされ、りんの後を追うように死亡した。
 一撃必殺が可能な殺傷力、厄介な搦手を行える技量、正面を切っての戦闘にも耐えれる戦闘力、色々な意味で反則的な宝具、そしてなにより卑劣なことも平然とやってのけるその精神性、どれをとってもアサシンとして求められることを100%以上にこなせる恐るべきサーヴァントである。またその戦禍も大なるもので、冬木大橋の倒壊、深山町の一つ目のクレーター、冬木ハイアットホテルの爆破、その他多くのNPCの殺害などに直接的または間接的に関わっている。だがその一方で、彼は多くの時間を無為に過ごしている。彼が戦闘行為をしたのは聖杯戦争全てを見てもせいぜい小一時間といったところだろう。それもこれもチャクラ不足が大きい。もし彼のマスターが人並みの魔術師であれば、この聖杯戦争は彼の圧勝でもっと早く終わっていたかもしれない。あるいはひたすらに隠れ潜み非常に長い戦いになったかもしれない。よって今回の彼がもたらした影響は、マスターがりんであり、また多くの不確定要素が奇妙な噛み合い方をして生まれたものであろう。また余談だが、彼はマスターであるりんをうちはに近いとして警戒していたが、これはまさしく彼の行動を決定づけるイチゴ殺害という形で現実のものとなってしまった。この事件は正確には誰も死んではいないのだが、りんの精神を再起不能なまでに傷つけてしまう。そしてその死によってアサシンはその戦力を振るうこととなったが、それは期せずして彼が危険視するうちはに通づる行動であった。皮肉にも仲間になり得た人物の死がその戦力に日の目を当てたのである。ちなみに彼が直接的に攻撃したのはほぼ全員小学生程の少女である。そしてサーヴァントとの戦闘はほぼゼロなので、戦闘経験を表にしようとしたらすごく格好がつかないことになるのだが、アサシンなのでそれもありだろう。
最終更新:2017年12月09日 02:31