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 ━━最初はちょっとした好奇心だったんです。本当に。


「だぁーっ!追ってくんなっつーのに!」


 ━━それがまさかあんなことになるとは━━高遠いおり



 深夜の某小学校。その校舎を一人の幼女が走っていた。
 まだ小学生になったばかりと思われる小さな体。
 獣のひっかき傷のようなものが多数ついたランドセル。
 そしてその手のひらにある似合わない刺青のような痣━━令呪。
 それがいま、やたらと好戦的な小動物に襲われている幼女、高遠いおりの持てる全てである。

(くっそー、これが『聖杯戦争』かよ。えげつなすぎんだろ。てかなんだあれ!?ネズミ!?ものすごい追ってくんだけど使い魔とかっ、そういうのか?だめだ、息が続か、なオエッ!」

 息を切らして走る幼女の体がふらつく。既に彼の小さな体は小動物との逃走劇の末に限界を迎えていた。
 もつれた足を立て直そうとするも足は鉄の棒のように硬く動かない。強引に動かしてなんとか走り続けようとするが、背後から小動物が飛びかかってくる気配を感じてスライディングのように倒れこんだ。
 滑りながら見えた視界には、自分の首があった辺りを跳んでいる小動物の姿がある。とっさにスライディングをしなかったら首もとを噛みつかれていただろう。

(こんななんでもありなのかよ、聖杯戦争って!)

 口には出せず、悪態をつく幼女こと高遠いおり。が、その顔は直ぐに小動物の方へ向く。

 すぐに態勢を立て直したその生き物は彼の喉笛めがけて飛び込んできた。



『幽霊パーティー?』
 その日、高遠いおりは学校で不思議な噂を聞いた。

 ━━いわく、最近転校する生徒が多いのは秘密結社の陰謀だとか。
 ━━いわく、毎日のように火事が起きるのは幽霊のせいだとか。
 ━━いわく、街のあちこちで不思議なことが起こるのは宇宙人のしわざだとか。

 そんな噂をともだちから聞いて、デタラメなんか信じないと肝試し感覚で夜の学校に忍び込んだのだ。


 ━━そこがサーヴァント同士の戦いの場だとも気づかずに。


 結果、それらのサーヴァントとマスターにあっさり見つかって先ほどのように追われることになったのだ。
 幸いにしてサーヴァントに襲われるという展開は避けれたが、代わりに謎の小動物に襲われる。

 そしてその小動物は今まさに目の前で飛びかかって━━


(って!俺はマスターなんだからサーヴァントを呼べる!?)

 そう彼が思いつくと同時に、前方が光輝くと。

「はあッ!」

 目の前に突如現れた青い服の女性が飛びかかっていた小動物を叩き落とす。
(よかった、これで、俺もマスターが━━)
 その光景を見て、自分がサーヴァントを召喚できたことに安堵すると脳震盪のような症状に襲われる。

 そのことを疑問に思う間もなくいおりは魔力の消耗で眠るように気絶した。



「これでいい、かな?」

 学校から少し離れた公園。そこに備えつけられたイスに寝かされ、自身の膝枕で眠るマスターを見て、ランサー、アリシア・メルキオットは一息ついた。

 いちおう出てきて早々に戦っていることを考えてもいたが、まさか本当に戦うことになるとは思ってもみなかった。使い魔でなかったら召喚されて一秒と経たずに脱落していただろう。

 予想外に反応できた自分にちょっとうれしくなりつつ、ランサーは自分の小さな主を見る。

 彼女には殺しあってまで聖杯にかける願いはないが、既にマスターは参加してしまっている。幼い子どもがどうして聖杯戦争に参加してしまったのかはわからないが生きて帰さねばならないだろう。


「うん、頑張ろう、マスター。」

 眠るマスターにそう声をかけるとランサーは静かに頭を撫でた。



 彼女は知らない。目の前の幼女が本当はほとんど年の違わない男性だということを。
 偶然とはいえ、聖杯にかける願いを持つことを。



【東京/2014年7月31日(木)0000】


【マスター】
高遠いおり@一年生になっちゃったら

【参加方法】
結女のラボにあったゴフェルの木片に触ったりした。運営用AIの説明を話し半分で聞いていたら参戦することに。

【マスターとしての願い】
元の体(男子高校生)に戻りたい。
でもそれより帰りたい。

【weapon】
なし。

【能力・技能】
軍事オタク。
戦史と近現代重火器の知識がある。

【人物背景】
道に飛び出した女子小学生を庇って車に跳ねられたら男子高校生。
瀕死の重症を負うも手術の結果一命をとりとめる。そのさいパーツが足りないという理由で小学生の体になり、せっかくだからという悪ノリで女にさせられる。
現在、自分を手術(もとい改造)した草薙結女博士とその妹で同級生の草薙みくるの三人で生活している。
見た目は幼女中身はミリオタ、その正体は巨乳好き。
小学生はムリです。

【方針】
聖杯戦争の苛烈さにショックを受けたが、とりあえず死なないように死なせないように立ち回る。

※令呪は右手のひらにあります。



【クラス】
ランサー

【真名】
アリシア・メルキオット@戦場のヴァルキュリア

【パラメーター】
筋力E 耐久E+ 敏捷D+ 魔力C+ 幸運A 宝具B

【属性】
秩序・善

【クラススキル】
対魔力:B
魔術発動における詠唱が三節以下のものを無効化する。大魔術、儀礼呪法等を以ってしても、傷つけるのは難しい。

【保有スキル】
仕切り直し:A
戦闘から離脱する能力。
不利になった戦闘を戦闘開始前ターン(1ターン目前)に戻し、技の条件を初期値に戻す。
戦闘続行:B
瀕死の傷でも戦闘を可能とし、決定的な致命傷を受けない限り生き延びる。
千里眼:C
視力の良さ。
遠方の標的の捕捉、動体視力の向上。
勇猛:D
威圧・混乱・幻惑といった精神干渉を無効化する能力。
格闘ダメージを向上させる効果もある。
気配遮断:E
サーヴァントの気配を絶つ。
相手の側面や後方に回り込むのが得意。

【宝具】
『戦場の戦乙女(ヴァルキュリア・クロニクルズ)』
ランク:B 種別:対人(己)宝具 レンジ:1 最大捕捉:1
アリシアの人種としての能力と戦場での武勲が、宝具として昇華された。発動時には銀髪赤眼になるため宝具を看破されやすい。
筋力、耐久、敏捷をワンランク上げ、その内マスターの任意の能力を更に倍加する。
マスターの命令次第で圧倒的な火力も防御も俊敏性も得られるその力は神代の光景を現す。
『戦乙女の槍と盾(ウィッシュ・ユア・スマイル)』
ランク:B 種別:対軍宝具 レンジ:2~50 最大捕捉:5
『戦場の戦乙女』発動中に発動できる。ヴァルキュリアの象徴たる槍と盾を呼び出す。
攻撃、または防御を行うとき通常の判定に加えて幸運値の対抗判定を行いそれを計算に入れる。
アリシアの高い幸運と相まって幸運値が低いサーヴァントを相手にすれば最強の矛にも盾にもなる。

【Weapon】
『無銘・ライフル(ガリアン)』
半自動装填のライフル。相手の防御を下げやすい。
『無銘・手榴弾』
いわゆる手榴弾。

【人物背景】
ガリア公国の英雄ウェルキンの副官であり、古代に絶大な力を奮ったヴァルキュリア人の末裔。
第二次ヨーロッパ大戦に弱冠十九歳で義勇軍として参戦、戦場で頭角を現し開戦当初圧倒的に劣勢であったガリア公国を勝利へと導いた。
戦争中にヴァルキュリア人として目覚め、何十発と銃弾を喰らっても死なない、そもそも零距離射撃してんのにあたらない、なんか気がついたら後ろに回り込まれてヘッドショットされた、などの伝説を作り上げる。
本人はパン屋を夢見る少女。
強い正義感とお節介焼きなところがあり、その人間性は戦後のウェルキンとの家庭でもしっかりものの奥さんとして現れている。
ちなみにパン屋になれた。あと子持ち。

【聖杯への願い】
ガリアのこととかイサラのこととか考えていないわけではないが、殺しあってまで叶えていい願いかというと‥‥
ただマスターは守る。

【基本戦術、方針、運用法】
実はアーチャーとアサシンのクラス適性があるため、スナイパーのような行動もとれる。
もっとも、真骨頂は素早い移動なのでやはり打ってでるのがベター。ただし、本人の技量は三騎士クラスでは相当低いのでマスターを狙うべき。
また宝具はランサーであるにも関わらず幸運値を参照する。マスターの適性もあり高かった幸運値が更に上昇しているが、使用時はランサーにあるまじき燃費の悪さになるためマスターの戦略眼が重要になる。
真価を発揮するのは同盟を組んだとき。偵察や奇襲、突撃に陽動など一通りのことができるため万能ともいえる立ち回りをできる。ただし、やはり本職のサーヴァントには劣るので同盟が大規模化すればするほど器用貧乏になってしまう。
なお、魂食いはできればNG。



※東京23区内のどこかの小学校でサーヴァントの戦闘がありました。
小動物を戦力にできるサーヴァントかマスターがいるようです。