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深山町 住宅街 0:20 a.m.

子を持つ親とは、一体如何なる存在だろうか。
一般的には子を愛し、慈しみ、守り育てるものと定義されている。
無論、反対に子を憎み、蔑み、痛めつけ果てには殺す親という者も少なからず存在する。
人類史の観測装置たるムーンセル内部に展開された模造の冬木市にはその両方がNPCとして再現された。
そして、三谷亘に宛がわれた両親は幸いというべきか不幸というべきか、前者の慈愛ある親だった。



「亘、亘!頑張れ、すぐこの人たちが病院に運んでくれるからな!」
「うちの子は大丈夫ですよね!?亘は助かるんですよね!?」

父親は担架で運ばれていく息子を必死に激励し、母親は縋るような気持ちで救急隊員に詰め寄っている。
しかし残念ながら原因不明の衰弱に見舞われている亘の症状を正確に診察できるNPCなどこの世界には存在しない。
今もどこかで暴れている彼のサーヴァントに魔力、つまりは生命力を吸われ続けていることが原因などとは思いもよらない。
かくて快癒の見込みなど無いまま、三谷一家を乗せた救急車は新都の病院へと走り始める。






深山町 マウント深山商店街 喫茶「翠屋」 0:24 a.m.

「救急車のサイレン……?」
「妙ですね、本選が始まってからまだ三十分も経っていない」

自分たちに宛がわれた拠点である喫茶店からも聞こえる日常に似つかわしくない音に五代雄介とクロノ・ハラオウンは明敏に反応した。
彼らは今までの予選会場との差異を確認するためまずは店内を探索している最中だった。


「本選が始まった途端に、それもこの深夜に救急車。マスター絡みかもしれません」
「俺が緑のクウガで様子を見ようか?」
「いえ、緑の力は消耗が大きいですから、まず僕がエリアサーチで様子を見ます。
幸いと言えるかはわかりませんが場所もそう遠くはないようですし」

そう言うやクロノは魔力で構成された情報端末を二基生み出し市街へと飛ばしていく。
一基はサイレンの音が聞こえた方角へ、もう一基は街全体を見渡すため上空に移動させていった。
この程度の魔法行使ならデバイスを起動する必要もない。


(一応救急車を見張っておくか…)







深山町 冬木大橋 0:35 a.m.

「サイレン……ねぇ」

冬木の交通の要地である冬木大橋。
リップバーンはそのアーチの上から眼下の街を視界に収めていた。
彼女はサーヴァントであって正規のサーヴァントではない。
ライダーのクラスにて召喚された少佐の宝具『戦鬼の徒』によって現界を果たした特殊サーヴァント。
敬愛する上官たる彼から与えられた命令に従ってリップバーンはこの場に待機している。


『この街を一望できる場所に陣取り威力偵察を行え。
もし無防備なマスターがいればこれまで通り令呪狩りを行え。くれぐれも丁重にもてなすように、な』


少佐は会場が変わったこの時こそ一気に動くべきと見定め行動を開始していた。
逸早く地の利を得るという軍事上の重要事項を少佐が見落とすはずはなかった。
そのためアーチャーの適性を持つリップバーンが地形と参加者の把握のため駆り出されたのだった。

「おっ、魔力反応あり。やっぱりマスター絡みだったわね」

怪物(フリークス)たる彼女の眼は橋に近づく救急車をはっきりと視認していた。
救急車からは新都から大橋を通過する時にはなかったマスターの魔力反応を感じられた。
垂れ流しの魔力に開始早々救急車に乗せられているという事実からどういう状況に置かれているかは馬鹿でもわかる。

「適性もなく、サーヴァントの制御もできない無能マスターってわけ?
大方何かの間違いで予選を通過しちゃったんでしょーね、可哀想に」

サーヴァントの接近に注意を払いつつ得物のマスケット銃で狙いを定める。
目的を果たすためにギリギリまで引きつけてから撃つ必要がある。


「有象無象の区別なく、私の弾頭は許しはしないわ。……と言いたいところだけど」

儘ならないことに、聖杯戦争では無用の大量殺戮は禁止されており罰則まで設けられている。
人間ですらないNPCなどいくら殺しても何の問題もないだろうに、と心中で毒を吐かずにはいられない。
とはいえルールを破ることで少佐に害が及ぶようならばリップバーンとしてもルールに従う他ないのが現実だ。


ちょうど橋の手前に差し掛かった瞬間、マスケット銃の引き鉄を引いた。
放たれた弾丸は風の影響などないかのように直進し、過たず救急車の右前輪を撃ち抜いた。
衝撃とタイヤの破壊でバランスを崩した救急車はガードレールに衝突し動かなくなった。
パニックに陥った隊員と三谷一家が怒号や悲鳴と共に外に出てきた。
その様子を確認してリップバーンはアーチから飛び降り、笑顔で彼らの前に立った。



「こんばんはー。月の綺麗な良い夜ですねえ。
今日はですね、汗水垂らして働く皆さんの苦労の原因を取り除きに参りました」


銃を持ちながら突然現れた女を前に誰もが動揺を露わにしている。
使命感の強い隊員の一人が「誰なんだあんた一体!?」と言いながら一家を庇うように前に出た。
しかし彼の勇気ある行動も虚しく、至近距離から放たれた銃弾によって頭部を吹き飛ばされてしまった。



(僕、ここで死んじゃうのかな)


三谷亘は意識が薄れる中、スーツ姿の長髪の女が死神のように見えていた。
事実として彼女は亘の令呪を奪うために現れたサーヴァントである。
両親が亘を抱きしめ庇っているがきっと無駄だろうと理解していた。
自分のサーヴァントはこんな時になっても現れない。
今の亘には令呪に訴える気力すら残ってはいない。


人間では決して化け物に敵いやしない。
いや、世界中を探せば化け物に対抗できる人間はいるかもしれないがここにいないなら意味のない過程だ。
怪物は人間を捕食する。これは世界が定めた絶対のルールだ。


「っ!?」


であれば、それに対抗できる存在が不可欠だ。
突如、三谷一家の後方から疾走してきたバイクが普通では考えられない速度でリップバーンへと突っ込んでいく。
無論バイクの突撃で跳ね飛ばされるほど彼女は間抜けではなく瞬時に飛び退いてバイクを躱す。


「早く逃げてください!」

バイクから降りた一人の青年が亘たちを守るようにリップバーンの前に立ちふさがった。
一見すればどこにでもいそうな普通の日本人といった出で立ちだ。
しかしリップバーンは相手がただの人間ではないということを瞬時に悟った。

「サーヴァン、ト…?でもそれにしては……」

自分の邪魔をした男からは確かにサーヴァントの気配を感じはする。
が、酷く弱い。ここまで接近されるまで気づかないのも仕方ないと思ってしまうほどに。
自分の弱さも弁えず首を突っ込んできただけの馬鹿なのだろうか?


「変身!!」


違った。男の腹部に出現したベルトから強い魔力を感じる。
警戒し、即座に銃弾をリロードしたが、弾丸を撃つよりも早く男が向かってきた。
男が振るった右腕が次の瞬間赤い異形のそれに変わり、左腕、足、胴体と次々に変化していく。
最後に頭部が赤い複眼のクワガタムシに似た形状になり、文字通り完全に「変身」した。



かつて日本にはリントと呼ばれる争いを好まない種族がいた。
闘争を好む種族であるグロンギの殺戮に晒された彼らは持てる技術を結集し霊石アマダムを埋め込んだ変身ベルト・アークルを作り出した。
そのアークルを身に着けた者こそクウガと呼ばれる、人間を守るためにグロンギと同種の力を得た超古代の戦士である。
そして今、現代のクウガたる五代雄介が変身した姿こそクウガの基本にして完成形態である赤のクウガ。
この赤のクウガを示す碑文にはこう記されている。

『邪悪なる者あらば 希望の霊石を身に付け 炎の如く邪悪を倒す戦士あり』




戦況はクウガが優勢だった。
円熟した、無駄のない動きで拳や蹴りを繰り出す赤のクウガを前にリップバーンは守勢に徹さざるを得なかった。
純粋な身体能力だけならリップバーンはクウガに優越している。
しかし射手と戦士では得意とする領分が違う。
加えて取り回しの悪いマスケット銃を持ったままでは存分には戦えない。
何よりクウガは緑を除き全てのフォームが接近戦に最適化されている。


「くっ!」


クウガの回し蹴りを上体を逸らして回避し、そのまま宙返りで飛び退いた。
そしてクウガが次の行動に移るよりも早く狙いを定めた。
壊す者と護る者、二つの視線が互いを見据える。


クウガ、五代雄介はリップバーンの眼を見て改めて確信した。
底冷えするような暗い瞳はかつて何度も相対した未確認生命体、グロンギと酷似している。
例え人間と変わらない容姿をしていても、心は怪物のそれだ。
これ以上の犠牲を出さないようにするためにはここで葬るしかない。


リップバーンはこの状況の何もかもに苛立ちを覚えていた。
生前の通りに動かせない身体、ほとんど機能しなくなった本来の能力。
そして何よりも怪物のくせに人間を守ろうとする目の前の異形の戦士。
化け物を殺すために人間に味方するのなら、百歩譲って納得はできずとも多少は理解はできた。
だが同じ怪物でありながら明らかに人間を守ることに重きを置く姿勢は頭がおかしいとしか考えられない。


人々の笑顔を守ることを願い戦う戦士、五代雄介。
戦争という手段のために目的を選ばない少佐に心酔する怪物、リップバーン・ウィンクル。
例え聖杯戦争という状況になかったとしても、彼らが互いを理解し合う時は決して訪れはしない。



「有象無象の区別なく、私の弾頭は許しはしないわ」

トリガーを引き、弾丸がクウガへと発射された。
巨大な制約を受けて尚その威力は赤のクウガの生体甲冑を破壊できるほどの力を保っている。


赤のクウガであれば、だが。


「超変身!!」


掛け声とともにクウガの姿が変化し紫を基調とした重厚な甲冑を纏った姿になった。
リップバーンの弾丸は強固な鎧に歯が立たずあっけなく弾かれてしまった。
さらにクウガは移動に使用するバイクのアクセラー部分のみを呼び出しタイタンソードへと変化させ進撃する。


「っ!?」


だが不意に、嫌な予感としか形容できない悪寒に襲われ立ち止まる。
振り返れば弾いたはずの銃弾が大きな放物線を描きながらカーブし再びクウガへと襲い掛かっていた。
咄嗟に避けようとするが鈍重な紫のクウガでは満足な回避運動はできず二の腕を抉られた。


「ぅ、ぐっ…」

苦しむクウガを見てもリップバーンの気は晴れはしない。
魔弾の射手の本来の力はこんなものではない。
事実生前の力さえ出せればリップバーンは通常フォームのクウガなど容易く撃滅できる。
いや、黒の金のクウガが相手であっても十分な勝ち目を得られるに違いない。


一方クウガはこの状況に焦りを感じていた。
装甲に隙間がある紫のクウガでは敵のホーミング弾に対抗しきれない。
かといって青や赤ではどこに被弾しても弾丸を十分に防ぎきれない。
緑のクウガのペガサスボウガンなら撃ち落とすこともできるかもしれないが銃が手元になければ意味がない。
どうすればいい、と自問した時、リップバーンの弾丸が三度クウガを襲うより早く何かに衝突して弾かれた。


「なっ!?」
「生憎だが、誘導弾はお前の専売特許というわけじゃない」
「クロノ君!」


この状況下、動いたのはクウガのマスターであるクロノだった。
スティンガースナイプの誘導魔力弾によってリップバーンの銃弾の軌道を逸らしたのだった。
本来ならマスターに弾かれるような醜態は有り得ないがここでも制約が響く格好となった。
威力や精度、弾速の落ちた弾丸ならクロノの技量を以ってすれば十分に捕捉可能な範疇だった。
不意打ちによって弾丸の制御に精彩を欠いた隙をニアSランクの魔導師たるクロノは逃さない。

「ブレイズカノン!」


炎熱を纏った大威力の砲撃魔法がリップバーンの弾丸を跡形もなく消し去った。
これでもうクウガの進撃を阻むものは存在しない。


「超変身!!」


身軽さに優れる青のクウガへとフォームチェンジし、抜群の瞬発力でリップバーンへと迫る。
アクセラーを今度はドラゴンロッドに変換し、動揺から立ち直れていないリップバーンの銃を弾き落とした。
その勢いで突きを見舞い、咄嗟にガードしたリップバーンの左腕に封印エネルギーを叩きこむ。


「ぐうぅっ!?何、これ……!」



本来はグロンギを封印するための特殊エネルギーであるため通常のサーヴァントに特別な効果は与えられない。
しかし怪物の属性を帯びる者にはグロンギに対してほど効果的ではないが紛れもない毒となり得る。
人造吸血鬼であるリップバーンもまた例外とはなり得ず、左腕を中心に焼けつくような痛みが広がっていく。
それとてしばらく時間を置けば自然に消える程度のものでしかないが――――――



「おりゃああああ!!」


態勢の崩れたリップバーンにクウガが容赦なく追撃を見舞う。
ドラゴンロッドを消し跳躍すると空中で赤のクウガに変身し渾身のライダーキックを直撃させ吹き飛ばした。
立て続けに封印エネルギーを込めた技を受けたリップバーンに最早反撃する余力は残っていない。


「…超変身!」

再びクウガが紫にフォームチェンジ、タイタンソードを片手にまっすぐ突っ込んだ。
大上段に剣を振りかぶりとどめを刺そうとする。だが。


「…う、あ、あぐぅ……」
「…………!」


紫の複眼に映ったのは迫りくる死に怯える人間の女性の姿。
躊躇いの気持ちがほんの一瞬だけ、クウガの全身を停止させる。
好機と見たか、リップバーンは脇目も振らず一目散にクウガから逃走する。
全身を苛む苦痛など無いかのように生へと向けて全力で疾走した。
人外の速さで走る彼女は青のクウガであっても容易く追いつけはしない。
青のクウガなら。



「ああっ!?」



振り向いた先にいたのは至近距離にまで迫った青い戦士。
金の力で強化された青の金のクウガが今度こそ覚悟を決め一瞬にして距離を詰めたのだった。
スタートダッシュによる距離のアドバンテージなどは気休めにもならなかった。
絶望に染まったリップバーンの表情を、クウガは目に焼き付けていた。
ライジングドラゴンロッドの矛先が正確にリップバーンの心臓を貫き封印エネルギーを注入した。


「おおおぉあああああああっ!!!」


クウガが腹の底から絞り出すような絶叫を上げながら回転し、槍を引き抜き遠心力でリップバーンを遥か遠くへ投げ飛ばした。
槍を引き抜いた際に噴き出した返り血が青い複眼を赤く染めた。





結果から言えば快勝だったと言えるのだろう。
大した手傷を負うことなく、甚大な被害を出す前に凶行に及んだサーヴァントを撃破した。
明らかに殺戮を楽しんでいたサーヴァント相手にはそうするしかなかった。
だがリップバーンが消滅した場所を拳を握りしめて見据える五代の後ろ姿を見れば喜ぶ気になどなれなかった。


当然だが、クロノと五代がこの場に駆けつけたのは偶然ではない。
サーチャーによって救急車が襲われた場面を目撃し、五代を出撃させたのだった。
もちろん、無視して傍観を決め込むという選択肢もあった。
悩んだ末にクロノは管理局員としての職責を選んだ。


(しかし、あのサーヴァントは)
「クロノ君、さっきの子、やっぱりマスターだった?」


ふと、気づくといつの間にか五代が戻ってきていた。
さっきの子、とは救急車に乗せられていた三谷亘のことである。


「はい、令呪が見えたので間違いありません。
付近に警察や野次馬も来ていたので接触はできませんでしたが間違いなく病院にいるでしょう。
あなたがサーヴァントを遠ざけて戦ってくれたからこそ速やかに警察が彼を搬送できた」


クウガとリップバーンが戦っている間、警察車両が駆けつけ緊急的に亘をパトカーに乗せて病院へと運んでいた。
もし大橋を戦場にしていれば警察は近づくことすら難しかったに違いない。


「とにかく今は足場を固めながら、折を見て彼と接触しましょう。
あの衰弱具合やその他の状況から考えて彼のサーヴァントは少なくともまともに制御されてはいない。
逆に言えば僕らが彼の身柄を抑えて話を聞き出すこともそう難しくはないということです」
「うん、説得できたら良いよね」



五代の口数が少ないのは、やはり倒したサーヴァントを気にしてのことなのだろう。
サーヴァントが消滅すれば、生者であるマスターもムーンセルに消去される。
五代がその事を気に病まないはずはないとクロノは確信していた。

「あの女のサーヴァント、あなたから見ておかしいところはありませんでしたか?
どうもいくつか引っかかることがあるんです」
「え?……そういえば、全然宝具を使ったりする様子がなかった気がする。
それによく考えたら自分のサーヴァントが負けてたら令呪で呼び戻したりするよね?」
「ええ、サーヴァントが敗れればマスターも死ぬのだからそれが当然です。
しかし宝具も令呪も使わないというのは明らかに異常な事だ。
いえ、そもそもあのサーヴァントには不可解な事が多すぎる」



まずステータスは見えるのにクラスもスキルも何一つ見えないこと。
何らかの方法で隠蔽しているのかそれとも最初から全く無いのか、それもわからない。
次に敵マスターを即殺害せずに確保しようとしていたことと、そのために非常に目立つ行動を取ったこと。
何かの狙いがあるとしてもリスクとリターンが釣り合っていないように思える。
かといって何の考えもなくサーヴァントを動かしただけ、というのも何か違う。
クロノが話したこれらの考察を、五代もまた真剣に聞き入っていた。



「あの女サーヴァントとその背後には何か秘密があるように思えてならないんです。
恐らくそれを見つけるための決定的なピースを僕らは見落としている。
しかしそれが何なのかどうしてもわからない」
「あんまり根詰めて考えたってしょうがないよ。
とにかく一旦戻ってゆっくり休んで、それからまた一緒に考えよう?」
「……そうですね」



彼らはまだ気づかない。
サーヴァントは一人のマスターに一騎のみという思考に囚われている限りこの謎は決して解けることはない。
サーヴァントが宝具の効果によって別のサーヴァントを召喚する。
第四次聖杯戦争を経験した騎士王でもない限り、この掟破りのロジックに気づくのは非常に困難だ。
クロノ・ハラオウンと五代雄介の行く末には早くも暗雲が立ち込めようとしていた。



【深山町・冬木大橋前/2014年8月1日(金)0110】
【クロノ・ハラオウン@魔法少女リリカルなのはA's】
[状態]
魔力消費(小)
[装備]
S2U(待機)、デュランダル(待機)
[残存令呪]
3画
[思考・状況]
基本行動方針
聖杯戦争、ムーンセルについて調査する
0 あの女サーヴァント(リップバーン)は一体……?
1 折を見てマスターと確認できた少年(亘)と接触する
2 足場を固めつつ、情報を集める
[備考]
●深山町マウント深山商店街にある喫茶店「翠屋」が拠点として設定されています。
詳しい身分については後の書き手さんにお任せします。
●リップバーンの死や行動について強い疑念を感じています。



【ライダー(五代雄介)@仮面ライダークウガ】
[状態]
筋力(10)/E、
耐久(20)/D、
敏捷(10)/E、
魔力(10)/E、
幸運(40)/B、
宝具(??)/??
魔力消費(小)、精神的消耗(小)
[思考・状況]
基本行動方針
クロノ君を助けながら聖杯戦争を止める
0 乗っているサーヴァントとは殺し合うしかないのか……
1 あの子(亘)は無事なのか……?
2 できたら協力してくれる人が欲しい
[備考]
●バーサーカー(小野寺ユウスケ)の存在にはまだ気づいていません。
ペガサスフォームに変身すれば存在を感知できるかもしれません。
●封印エネルギーを込めた攻撃は「怪物」の属性を持つ者に追加ダメージを負わせることができるようです。
ただし封印エネルギーによるダメージは十分程度時間が経つと自然に回復してしまいます。






新都駅前 カラオケボックス内 01:15 a.m.

「ふむ、やはり力の落ちた中尉では正規のサーヴァントには対抗できないか。
しかし収穫はあった。安心したまえ中尉、君は決して無駄死になどしていない」


少佐はリップバーンとクウガの戦闘の一部始終を彼女の視界を借りて余さず把握していた。
横には歌い疲れて眠ったマスターのありすがいる。
今、少佐の脳裏にはクウガの各フォームのステータスが浮かんでいる。



少佐は一般人並に貧弱なサーヴァントでありマスターのありすも一般人の幼女でしかない。
いかに『戦鬼の徒』によるサーヴァント召喚ができると言ってもこれでは敵サーヴァントの情報を集めるのは不可能に近い。
ムーンセルがそうした事情を汲んだのか、少佐の指揮官としての特性故か、はたまたただのバグか。
今の少佐にはマスターに与えられたそれと同等のサーヴァントのステータス透視能力が与えられていた。
さらに『戦鬼の徒』で召喚した部下を介して視界共有を行うこともできるようになった。
しかし念話だけはできないためスマホを介した指示を行うことでそれをカバーしている。


「怪物でありながら率先して人間を守るサーヴァント…。
それにベルトを用いた変化、恐らくあれは仮面ライダー。
さしずめ我々ミレニアムはヒーローに倒される悪と言ったところかな?」


数えきれないほど多くの英霊の中でも「仮面ライダー」という存在と概念は有名だ。
彼らには総じてベルトや道具を使った変身、バイクを用いるといった共通点が存在する。
だからこそリップバーンを撃破したサーヴァントが仮面ライダーだと確信できた。
セイバーともランサーともライダーともつかぬ戦い方だが、ならば最初からそういう相手と弁えて対処するべきだろう。
興味はあるが、今は他にもクリアするべき課題を抱えている。


(せっかくのこの聖杯戦争を楽しむにあたって問題は正面戦力の不足と、何よりもルーラーだ。
秩序を司る裁定者が存在する限り私の大隊は事実上使えないも同然。
どんな手を使ってでも、ルーラーは排除しなければならない)


右腕に宿った九画の令呪を見やり、作戦達成に向けて使い道を考える。
これらは予選期間中に他のマスターから奪った令呪をドクの手術によって移したものである。
敵マスターから奪ったものは単なる戦闘行為の結果得たものと判定されるため本選が始まっても没収されなかったのだ。
当然少佐に使われる本来の令呪はありすに三画とも宿ったままだ。

(確証がないので避けていたが、令呪を用いた『戦鬼の徒』の召喚を試みるべきか…。
私の仮説が正しければ彼らの宝具やスキルを再現できないのは私自身の能力限界に起因する。
令呪を使い、瞬間的に私のマスター適性を拡大すれば宝具を始めとした力を全て再現できる可能性は十分ある)


考案している策の一つは『戦鬼の徒』を令呪一画を使った上で行使することで配下をより生前に近い状態で召喚する事。
失敗のリスクがあるとしても、一騎当千の彼らを再現できるなら十二分に試す価値がある。
しかし宝具の使用だけに令呪を使うわけにもいかない事情がある。


少佐は予選中にサイトが起こした大規模な魂喰いの事件をリップバーンを通してある程度知っていた。
彼女の報告によればルーラーが事態の鎮圧のために二画令呪を使ったらしい。
となれば、本選にいるルーラーも当然裁定者の特権として参加サーヴァントへの令呪を持っている事は間違いない。
少佐が『最後の大隊』を発動し、街に著しい混乱を起こせば絶対に令呪で制止をかける。
それに抵抗するためにはありすと少佐が持つ令呪を残しておく必要がある。


(加えてルーラーが持つ特権がまさか令呪だけという事はまずない。
それ以外にも複数の特権があると考えておくべきだ。
奴を排除するにはアーチャーやアサシンと同盟を組むのが近道かもしれない。
そして、それよりも何よりも――――――――――――
セイバーを俺の嫁にすることだ!!
私とセイバーが同じ聖杯戦争に参加するなどという機会はもう二度とない。
この夢のような、千載一遇の好機を逃してなるものか!!)



拳を握り、かなり邪な野望に燃える。
幸いにもセイバーが誰に召喚されたかは既にわかっている。
遠坂凛、少佐が把握する中でも有力なマスターの一人だが付け入る隙は必ずある。



「ルーラーは消す、セイバーは俺の嫁にする。
両方やらなければならないのが辛いところだ。
覚悟はできているか?私はできている」



【新都・駅前カラオケボックス/2014年8月1日(金)0120】
【希里ありす@学園黙示録HIGH SCHOOL OF THE DEAD】
[状態]
健康、睡眠中
[残存令呪]
3画
[思考・状況]
基本行動方針
少佐の弱さに絶望、もうただただ帰りたい
0 睡眠中。
[備考]
●両親役のNPCや住所などが設定されていない可能性があります。
所持金に関しては予選期間中に他のマスターから奪った現金が多少あるようです。



【ライダー(少佐)@ヘルシング(裏表紙)】
[状態]
筋力(5)/E-、
耐久(5)/ E-、
敏捷(5)/E-、
魔力(5)/E-、
幸運(5)/E-、
宝具(5)/E-、
健康
[残存令呪]
9画
[思考・状況]
基本行動方針
聖杯戦争を楽しみ、セイバー(アルトリア)を嫁にする
1 目的達成のためにルーラーを排除する策を練る
2 令呪を使った『戦鬼の徒』の召喚を試みる
3 仮面ライダーか…面白い
[備考]
●マスターと同等のステータス透視能力を持っています。
また、『戦鬼の徒』で呼び出したサーヴァントと視界共有を行えますが念話はできないようです。
●ライダー(五代雄介)の非変身時、マイティ、ドラゴン、タイタン、ライジングドラゴン時のステータスと一部スキルを確認しました。
また仮面ライダーであることを看破しています。
●ルーラーの特権の一つがサーヴァントへの令呪であることを確認しています。
他にも何らかの特権を複数持っていると考えています。
●セイバー(アルトリア)のマスターが遠坂凛であることを把握しています。
●令呪を使って『戦鬼の徒』を使用することで戦鬼の徒の宝具、スキル等を再現できるのではないかと考えています。
ただしこの考えは外れている可能性もあります。
●予選期間中に他のマスターから令呪を多数強奪しました。
●出典が裏表紙なので思考、テンションが若干おかしなことになっています。






新都 冬木市立病院 01:25 a.m.

千手扉間は予選が始まって以来日課にしている病院内の見回りを終えマスターのいる個室に戻ってきた。
病院は人が集まる分敵マスターが何らかの工作を行う事も考えられるからだ。


「景色変わってる。本選、始まったんだ」
「そうだ、怖くなったか?」
「馬鹿にしないで」
「なら良い、今は寝ておけ。お前が体調を崩せば俺への供給も細る」


言うだけ言って霊体化し、病院の屋上へ向かった。
会場が変わった今こそ厳重な哨戒が必要だ。




屋上から冬木の夜景を眺めながら扉間は思索に耽る。
予選期間中に行った魂喰いのおかげで一時的に魔力は充溢している。
その罪も他の魂喰いを行っているサーヴァントに化けた影分身を使うことで敵マスターに擦り付けることに成功している。
さすがに魔力供給が万全なチームに化けて魂喰いをやったところですぐに真相がばれるだろうと見越しての事だ。
ルーラーとて事実確認ぐらいは行わないはずはないのだから擦り付ける相手は慎重に選ぶ必要があった。
火のないところに煙は立たぬ、というわけだ。



しかし本選ともなれば精鋭が集まる本格的な戦いになるだろう。
今まで以上に魔力源の確保には注意を払わなければならない。
それに病院を隠れ家にする策の穴を突く者が現れる可能性もある。
今のうちに何か大きな手を打っておきたいところではあるが――――――


「……む?」


何故か病院前にパトカーが停車した。
先ほど出て行った救急車はどうしたというのだろうか。
訝しみながら様子を見守っているとパトカーから少年が担架で運ばれていくのが見えた。


「ほう?これは使えるかもしれんな」


少年からはマスター特有の気配を感じる。
気配感知のスキルを持つ扉間の目を誤魔化すことはできない。
しかしサーヴァントを感知できないことが気掛かりではある。
扉間は屋上を去ると、静かに病院のロビーへと降りて行った。



【新都・病院/2014年8月1日(金)0130】
【九重凛@こどものじかん】
[状態]
手足に火傷(ほぼ完治)
[残存令呪]
3画
[思考・状況]
基本行動方針
聖杯戦争で優勝を目指す。
0 寝て休む。
1 入院して他のマスターから見つからないようにしておく。
2 アサシンへ(千手扉間)の魔力供給がつらい。
[備考]
●予選で入院期間が長かったためか引き続き入院しています。
入院期間を延ばすには扉間が医師に幻術をかける必要があります。


【アサシン(千手扉間)@NARUTO】
[状態]
筋力(30)/C、
耐久(30)/C、
敏捷(100)/A+、
魔力(40)/B、
幸運(10)/E、
宝具(??)/EX
健康、魔力充実、避雷針の術の発動条件を満たしているため敏捷が+分アップ
[思考・状況]
基本行動方針
聖杯を用いて木の葉に恒久的な発展と平和を。
0 マスターの少年(亘)に対して………?
1 マスター(凛)が他の組に見つからないように警戒
2 魂喰いの罪を擦り付ける相手は慎重に選定する
3 穢土転生の準備を進める。
4 他の組の情報収集に務める
5 聖杯を入手できなかった場合のことを考え、聖杯を託すに足る者を探す。
6 マスター(凛)の願いにうちはの影を感じて……?
[備考]
●予選期間中に他の組の情報を入手していたかもしれません。
ただし情報を持っていてもサーヴァントの真名は含まれません。


【三谷亘@ブレイブストーリー】
[状態]
魔力枯渇による衰弱(大)
[残存令呪]
2画
[思考・状況]
基本行動方針
???
1 ???
[備考]
●衰弱により病院へ搬送されました。
病院には亘の両親役のNPCもいます。
●バーサーカー(サイト)がどこで何をしているかは後の書き手さんにお任せします。