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(不味いな、これは……)

 アーチャーの後方200メートルにあるコンビニエンスストア。そこで衛宮切嗣は接触したクロエから送られた情報で苦い顔になっていた。
 周囲から見れば、仏頂面で少年誌を読むくたびれたサラリーマンにしか見えないだろう。深夜のコンビニに溶け込む切嗣は、そこで分析を進めていた。

(サーヴァントに匹敵する魔力と身体能力を持つ、幼いマスター……)
(バーサーカーであるにも関わらず、マスターと名前で呼び合う程度には理性のあるサーヴァント……)
(やりずらい。)

 衛宮切嗣から見れば、接触したバーサーカー陣営は明らかにハズレだった。同盟を組むメリットはあるにはあるだろう。しかし、あまりにもデメリットが大きく感じられた。

(……まだ判断を下すには早い。)


『もう少し情報を引き出してくれ。』



 ◆  ◆  ◆  ◆  ◆  ◆  ◆



(もう少し、ね。)

 念話を受けたアーチャーは、ふむ、と頬に手を当てた。同盟を組もうというのならそう言うだろうし、反対に離脱せよというのならそう言うだろう。こんな曖昧な言い方は、自分の父親は、マスターはまずしない。

(パパも迷ってるってこと、かな?)

 つまりそういうことだろうと、アーチャーは判断した。目の前の主従と組むか、逃げるか、戦うか、それを判断するにはあまりにも情報がないと、さしものマスターも速断はできないということだ。

「えっと、サーヴァント、さん?」
(まあこのマスター見てたらそう思うわね。)

 改めて、アーチャーは目の前のマスターを見る。幼くも妖しい雰囲気を纏う、その少女はこちらの顔を伺っていた。

(あんだけピョンピョン跳び跳ねてるの見たら敵には回したくないし、かといって味方にしたらさっきみたいに間抜けなミスしそうだし。)

 ま、どっちみちまずは話さないとはじまらないか。アーチャーは決心すると、口を開いた。


「ルナ、だっけ?もう一回言うけど同盟を組まない?」



「同盟、ですか?」

 ルナは聞き返した。それにアーチャーは、「そう、同盟。」と軽く返すと、「そっちのバーサーカーはどう?」とこれも軽く話を振る。

(同盟って、バーサーカーさんが言ってた……)

 ルナは、バーサーカーを見ようとして、先程目を離すなと言われたのを思い出して慌てて視線をサーヴァントに戻す。そして「う~ん」とうなり声をあげながら考え始めた。

(同盟を組んで、聖杯戦争を戦う、バーサーカーさんはそう言ってたよね。)
(あ!でも、『同盟相手は慎重に選ぶ』って言ってたし……)

 なお、既にアーチャーに同盟を組むという意思は少なくとも今のところはない。先程の発言はあの場で尤も自然な話題を振っただけだ。その目的は勿論、ルナとバーサーカー、二人の反応を見るためなのでこのようなルナの態度はまさしく狙い通りなのだが、それにルナが気づくことはなかった。

(一人で考えててもわからない……やっぱりバーサーカーさんに聞いてみよう。)
「バーサーカーさん、どうしよう?」
(やっぱり、サーヴァントにさん付けしてるし、主導権を握ってるのはバーサーカーの方ね。)

 結果、ルナはアーチャー達に示してしまう。その狙いに気づかぬまま、『二人の関係』という、ある種ステータスや真名に匹敵する情報を。

(なんかこの子、ふわふわしてるのよね、主体性がないっていうか。聖杯戦争に巻き込まれたパターン?)

 じわり、と情報を集められていることを、ルナはまだ知らない。

(嫌な流れだな。観察されている。)

 バーサーカーは、状況が静かに悪化していることを理解していた。先から情報を出すのはこちらばかりで、相手はクラスすらいまだに隠蔽している。もとを正せば、それらは全てこちらのミスが原因ではあるが、なんとか現状を打破しなければと考えていた。

(コイツも、既に同盟と言うのは口だけ。ルナがボロを出すのを誘っているのか?)
(見くびられているか……)

(ーーやれるな。)

 ここでバーサーカーは一つの決断をした。なるほど、相手の狙いは交渉に見せかけてこちらの内情を探るというものだろう、威力偵察のようなものだ。よくバーサーカーもやった手だ、なんなら他国の武将に同盟の名目で近づき寝返るように説得したこともあった。

 ではその時の経験を生かすとしよう。


「バーサーカーさん、どうしよう?」

 少しだけ、アーチャーの表情が変わる。その意味を普通の人間なら理解することはおろか目にとめることもできないだろうが、あいにくバーサーカーは普通でも人間でもなかった。

「決まっているだろうルナ、受けよう。その提案。」

「我々はそちらと同盟を組む。」



『どうしよう、乗り気だよ。』
『同盟の条件で話を引き延ばしてくれ、打ち切るタイミングはこっちで指示する。』

 衛宮切嗣はほぞを噛む。なるほど、相手は一枚上手のようだ。もしくはよほどのバカか。安全なところから情報収集している気でいたら一気にこちらの懐に飛び込んできた。

(ここで同盟を下手に断れば不信感を持たれる……かといってアーチャーでこの二人に勝てる保証はない。みすみす逃がすことになる……だが同盟を組むのは論外だ。あまりにもこの組の情報がない、なにより、主従ともども隙がありすぎる。もしそれが演技だとしても、そこまでの演技ができるなら近づくのはなおさら危険だ……!)

 切嗣は自身が慎重な対応を求められているのをひしひしと感じていた。聖杯戦争を経験したものとして、どこか余裕を持っていたのかもしれない。自分でも無自覚な油断に気づけたのは不幸中の幸いか。


(ーー切り替える必要があるな。)



【新都・冬木大橋東岸から徒歩15分地点のコンビニ/2014年8月1日(金)0421】

【衛宮切嗣@Fate/zero】
[状態]
五年間のブランク(精神面は復調傾向)。
[残存霊呪]
三画。
[思考・状況]
基本行動方針
聖杯戦争を止め、なおかつクロエを元の世界に返す。
1.この状況を切り抜ける。。
2.バーサーカーなら前衛を勤められるだろうが……さすがにこのまま組とはな。
3.戦闘は避けたいが協力者を募るためには‥‥?
4.装備を調えたいが先立つものが無い。調達しないと。
5.自宅として設定されているらしい屋敷(衛宮邸)に向かう。
[備考]
●所持金は約4万円。
●五年間のブランクとその間影響を受けていた聖杯の泥によって、体の基本的なスペックが下がったりキレがなくなったり魔術の腕が落ちたりしてます。無理をすれば全盛期の動きも不可能ではありませんが全体的に本調子ではありません。


【新都・前回から移動なし/2014年8月1日(金)0421】


【アーチャー(クロエ・フォン・アインツベルン)@Fate/kareid liner プリズマ☆イリヤ】
[状態]
筋力(10)/E、
耐久(20)/D、
敏捷(30)/C、
魔力(40)/B、
幸運(40)/B、
宝具(0)/-
[思考・状況]
基本行動方針
衛宮切嗣を守り抜きたい。あと聖杯戦争を止めたい。
1.ちょっとマズイかも……
2.まさか、ホムンクルス!?
3.少しぐらい魔力貰っても大丈夫そうだから悪くはないけど。
[備考]
●赤色の影をバーサーカーと、銀色の影をマスターの『ルナ』と認識しました。
●ルナをホムンクルスではないかと思っています。


【竜堂ルナ@妖界ナビ・ルナ】
[状態]
封印解除。妖力消費(小)。お腹いっぱい。ちょっと眠い。
[残存令呪]
3画
[思考・状況]
基本行動方針
みんなを生き返らせて、元の世界に帰る。
1.とりあえずバーサーカーさんに任せる。
2.場の空気にちょっと緊張。
3.学校の保健室を基地にする‥‥いいのかな‥‥
4.誰かを傷つけたくない、けど‥‥
5.バーサーカーさんを失いたくない。
[備考]
●約一ヶ月の予選期間でバーサーカーを信頼(依存?)したようです。
●修行して回避能力が上がりました。ステータスは変わりませんが経験は積んだようです。
●新都を偵察した後修行しました。感知能力はそこそこありますが、特に引っ掛からなかったようです。なお、屋上での訓練は目視の発見は難しいです。
●第三の目を封印解除したため、令呪の反応がおきます。また動物などに警戒されるようになり、魔力探知にもかかりやすくなります。
●身分証明書の類いは何も持っていません。また彼女の記録は、行方不明者や死亡者といった扱いを受けている可能性があります。


【バーサーカー(ヒロ)@スペクトラルフォースシリーズ】
[状態]
筋力(20)/D+、
耐久(30)/C+、
敏捷(20)/D+、
魔力(40)/B++、
幸運(20)/D、
宝具(40)/B+
魔力消費(微)。
[思考・状況]
基本行動方針
拠点を構築し、最大三組の主従と同盟を結んで安全を確保。その後に漁夫の利狙いで出撃。
1.目の前のサーヴァント(クロエ)と交渉。今度はこちらから仕掛けるが、なんならバカの振りをするのも考慮。
2.学校に拠点を構える。
3.マスターがいろいろ心配。
[備考]
●新都を偵察しましたが、拠点になりそうな場所は見つからなかったようです。
●同盟の優先順位はキャスター>セイバー>アーチャー>アサシン>バーサーカー>ライダー>ランサーです。とりあえず不可侵結んだら衣食住を提供させるつもりですが、そんなことはおく