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「さて、困った」
「否《Nein》、これは喜ぶべきか」

「あの青狸はまさしく、まさしくドラえもんだ。」



「ドラえもんてなに?」
「ドラえもんていったらドラえもんだろ。」



 カラオケボックスで放心していた希里ありすが数十分ぶりに発した言葉がそれだ。
 一方のライダー・少佐は輪郭をぐだぐだにしながら答える。

 ちなみにありすは数十分間身近にある死を認識した恐怖やその他もろもろで大きなショックを受けていた。その為に本人も無意識に口に出していたのだが、少佐と『会話』が成立したことで意識は表に出てきていた。

(なに……これ……)

 表に出てきて覚醒した意識が真っ先に認識したのは彼女のサーヴァントの異常だった。なんというか、少佐はそれまでのやたらに眼鏡を光らせる絵面からこどもの落書きのようなテキトーな線画なっていた。いや、少佐だけではない。なぜか奥の方でリップバーンが黒い棒のようなものを体に刺しながらぐねぐねと動き回り小学生ぐらいの少年がAqua Timezの決意の朝にを歌い謎の珍妙な動物が奇声を発してほんわかぱっぱしている。

「ーーッはぁっ!」

 そこでありすはようやく息をした。どうやらショックで息をするのも忘れていたらしい。
 前を見れば、少佐はいつもどうりの何を考えているのかわからない表情をしていた。そう、いつもどうりだ。少佐も部屋も、特に異常は見られない。

「どうしたマスター、なにか怖い夢でも見たのかね?安心しろ、それは夢だ。さあ、もう一眠しようじゃないか。」

 ニッコリと笑いそう少佐は言う。

「もう、寝たくない……」

 パッタリとありすは倒れると耳をふさいで動かなくなった。



「ーーえええええるぐぅぅあぁっ!!?」

 ところ変わって、港。そこでは一人の中年男性がバタバタとのたうち回っていた。
 よく見れば男性の体から煙が上がっているのが見えただろう。何せ男性は吸血鬼なのだ、日光は大敵である。

 ーーちなみに夏の冬木市は5時を十分も過ぎれば日の出である。日の入りは19時程だ。吸血鬼にはいささか厳しい土地といえるーー

 さて中年男性ことトバルカインは生命の危機に瀕していた。吸血鬼が日光を浴びているのだから当然だがそこは戦鬼の徒、なんとか日影となる倉庫を見つけて滑り込むと必死に発火した体の火を鎮火させようと試みる。が、消えない。困ったことに既に服に燃え移りそれがまたトバルカインの体を焼く。あちらを消せばこちらが燃える、終わりのない火炎の輪廻がトバルカインの命を刻々と縮めていた。

(バカな、こんな、こんな死に方があって堪るか……!)

 倉庫の中、段ボールやら木箱やらを破壊しながらトバルカインは悶える。逃れなれぬ地獄の業火のような灼熱にさいなまれ、意図せずその身が震える。

(玉砕するでもなく、こんなことで……)
(こんなことで死んで……)
「死んで堪るかぁッ!」

 瞬間、トバルカイン爆発。凄まじい勢いで飛来する飛翔体が段ボールも木箱も服も、一切合切を切り刻み尽くす。
 それはトランプだ、無数のトランプが倉庫の中の物を粉微塵に変えていったのだ。荒れ狂い、竜巻のように渦を巻く何万何十万というトランプは、しかし統率をとって一ところに集まり、像を作る。

「ーーショボい死に方は御免だ……」

 やがて人形を作ったトランプから体を戻したトバルカインは、疲れきった様子でそう呟いてどっかと腰を地面に下ろした。


 二三分ほどそうしていただろうか。全裸で茫然としていたトバルカインは意識を覚醒させると咳払いを一つして立ち上がった。埃を払うと魔力でスーツを編む。余り無駄遣いできないのだが、令呪でもたらされた魔力は燃えた分と体をトランプに変えた分を差し引いてもまだ余裕がある。何より全裸はまずいだろう、全裸は。

 「さて」と一つネクタイを調えながら呟く。一応格好はつけた。だが問題は山積みだ。
 まずこの倉庫からどう出るかだ。港というのは高い建築物が少ない。市街地のように大きな日影は望めないのだ。うかつに出ればまた人間松明になりかねない。
 それに持ち物も失ってしまった。連絡用のタブレットも煙草もまとめて切り刻んだのだ。これでは少佐の指示も仰げない。

「……何も持っていないのなら霊体化すればいいか。」

 わりかしあっさりと解決法は考えついた。二兎追うものは一兎も得ず。後者を諦めれば前者はどうにかなりそうだ。しかしそれでは結局連絡に問題を抱えたままだ。どうしたものか。

「とりあえず街だ、街に行けば電話もできるだろう。」

 迷っていたのは数秒、トバルカインは決心した。初陣は黒星だがそんなことを気にしてはいられない。挽回するためには早急な行動が求められるのだ。

 トバルカインは霊体化する。移動を開始した彼の視界の遠くで、タクシーが一台横切っていく。この分なら人を捕まえるのは早そうだ。



 ちなみにそのタクシーに四人ものマスターが乗っていたことに気づかなかったのは彼にとって幸か不幸か意見の別れるところである。



【新都・駅前カラオケボックス/2014年8月1日(金)0637】
【希里ありす@学園黙示録HIGH SCHOOL OF THE DEAD】
[状態]
少佐の『世界』への対応の兆候、???、充分な睡眠
[残存令呪]
3画
[思考・状況]
基本行動方針

0.???
[備考]
●両親役のNPCや住所などが設定されていない可能性があります。
所持金に関しては予選期間中に他のマスターから奪った現金が多少あるようです。
●少佐との魔力パスが深まりました。今後睡眠の度に少佐の『世界』に入る確率が上がります。
●正気を失いつつあります。

【ライダー(少佐)@ヘルシング(裏表紙)】
[状態]
筋力(5)/E-、
耐久(5)/ E-、
敏捷(5)/E-、
魔力(10)/E-、
幸運(5)/E-、
宝具(5)/E-、
健康、令呪使用により魔力倍増。
[残存令呪]
8画
[思考・状況]
基本行動方針
聖杯戦争を楽しみ、セイバー(アルトリア)を嫁にする
1.とりあえずはトバルカインの視界ジャックを継続。
2.サーヴァント(ワイルド・ドッグ)と交渉をしたいが……。
3.目的達成のためにルーラーを排除する策を練る。
4.マスター『も』楽しめるように『配慮』。
5.令呪を使った『戦鬼の徒』の召喚を試みたが‥‥まだ目立った変化は見られんか。
5.仮面ライダーにドラえもんか……
[備考]
●マスターと同等のステータス透視能力を持っています。
また、『戦鬼の徒』で呼び出したサーヴァントと視界共有を行えますが念話はできないようです。
●ライダー(五代雄介)の非変身時、マイティ、ドラゴン、タイタン、ライジングドラゴン時のステータスと一部スキルを確認しました。
また仮面ライダーであることを看破しています。
●ルーラーの特権の一つがサーヴァントへの令呪であることを確認しています。
他にも何らかの特権を複数持っていると考えています。
●セイバー(アルトリア)のマスターが遠坂凛であることを把握しています。
●令呪を使って『戦鬼の徒』を使用することで戦鬼の徒の宝具、スキル等を再現できるのではないかと考えており、召喚したトバルカインで実験するつもりです。そのために場合によってはドクの召喚も考えています。
またこの考えは外れている可能性もあります。
●予選期間中に他のマスターから令呪を多数強奪しました。
●出典が裏表紙なので思考、テンションが若干おかしなことになっています。少佐の周囲にいる人物も場合によってはおかしくなります。
●予選の間にスマホや現金を調達していたようです。
●ありすとのパスが深まりました。


【新都・港/2014年8月1日(金)0637】

【トバルカイン・アルハンブラ(-)@ヘルシング】
[状態]
筋力(30)/C、
耐久(20)/ D、
敏捷(30)/C+、
魔力(30)/C、
幸運(10)/E、
宝具(0)/-、
決意、召喚酔いは醒めた、全身に火傷(回復中)、霊体化。
[思考・状況]
基本行動方針
この聖杯戦争で軍功を挙げ、意地を見せる。
1.先ずは人のいる場所を目指し少佐と連絡を取る。
2 今度こそ軍功をあげてみせる。
3.‥‥どうせなら葉巻を吸いたいな。
[備考]
●一応本編からの召喚ですが若干テンションがおかしいです。
マスターである少佐と視界共有を行えますが念話はできないようです。
●冬木大橋でのイリヤ&バーサーカーvsいおり&ランサー戦を観戦しました。どの程度把握したかは不明です。
●トバルカインのマスター(少佐)と三人で話しました。