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 アリス・マーガロイドは魔女である。
 年若い外見とは裏腹に幾つもの年月を経て人外に至った彼女は、やはり普通の人間よりは経験を積んでいた。少なくとも彼女の同行者である色丞狂介や間桐慎二、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンよりは年の功というか、人生経験が豊富だ。だから彼女は大抵のことには耐性があったし馴れているとも自負していた。
 しかし、そんなアリスでもショックを受けるということはある。聖杯戦争の舞台で出会った数々の素材は彼女の創作意欲を湧かせたし、フィギアやプラモデル、ロボットやモダンアートはインスピレーションを刺激した。しかしそれをも上回るショックが今彼女を襲っていた。

『魅惑のパピヨン~♪』

 悲しいかなアリス・マーガロイドは魔女である。
 霊体化しているサーヴァントでもその霊核に応じてうっすらとだが姿を見ることができた。
 もっとも、普通ならばまるで意味のないことだ。霊体化しているサーヴァントを見るためには近距離まで近付かなければならない。だがそこまで近づけばほぼ確実に殺されるだろう。つまり霊体化しているサーヴァントを目視するというのは非常に希な事態なのだ。

『蝶☆サイコー!』

 しかし残念ながら彼女の目の前にそのサーヴァント・蝶人パピヨンはいた。車のボンネットにどっかと座り、一般人に声が聞こえないのを良いことに朗々と歌い上げている。薄い窓ガラス越しに無駄に良い声が響き、なんというか色々未知のエリアをアリスに体感させていた。
 なぜ自分はうっかり車の助手席などに座ってしまったのだろうとアリスはしばし自問自答する。できるなら降りたい、というか降りないと自分の中の何か大切なものが取り返しのつかないことになる予感がする。しかしタクシーという密室はそれを許さない。四角い金属の檻は四人のマスターを冬木教会へと運んでいく。まだ数分はかかりそうだ。ふと横を見ればパピヨンと同じく霊体化したヘラクレスとフドウが並走しているのが見えた。左右に逃げ場はない。では後ろはどうだろうか。

『……』
『その……ごめんね、アーチャー……』

 今までに見たことのないような死んだ目をしたアーチャー・赤城と目があった。彼女は無茶な体勢で車にへばりついている上にパピヨンのダイレクトアタックを受けているのだ、そのダメージは計り知れない。

『ーー壊れるほど愛しても、三分の一も伝わらないーー』

(ウソ、二曲目……)

 ちなみにパピヨンの歌声はマスターである狂介や慎二には聞こえていない。魔力を持たない彼等ではサーヴァント側で幾らかの配慮がなければ念話は不可能なのだ。
 暫くして、タクシーは速度を落とした。アリスが待ち望んだ教会に到着した。



「教会に着いたわ……!」

 いくぶんか声に歓喜の色を含ませてそう呟くと、アリスは魔法のような速さでタクシーの外に出ていた。すぐに赤城も側に来てアリスを支えられる体勢をとる。どちらかというとアリスが赤城を支えるような形だったが二人にとってそんなことは大した問題ではない。大事なのは唐突に始まった謎のイベントを切り抜けたということだ。

「キャスター、それがあなたの故郷の民謡?ポップスみたいね。」

 一方同じくパピヨンの歌声を聴いていたイリヤはケロリとして話しかけていた。彼女の場合それまでに色々ありすぎてパピヨンが歌った程度ではさしたる驚きはなかった。殺されかけたり意図せず海水浴するのと、聞きなれない歌を歌われるのではどちらが堪えるかは火を見るよりも明らかだ。

「民謡?ポップス?どういうこと?」

 降りてきた狂介は問いかける。彼としては慎二とイリヤの口論を収めるのに神経を注いでいたこともあってイリヤの発言はまるで脈絡のないものにしか思えない。

「お前たち!僕に金だけ払わせて置いてくな!!」

 そして最後にタクシーから降りた慎二は慌てて先を行く三人の後を追う。とにもかくにも四人のマスターが冬木教会に訪れることになった。



「で開いてないってどういうことだよ!?」
「開館時間は朝の9時から夜の9時かあ。」
「まだ1時間近くあーークシュン!」
「呼べば出てこないかしら。」

 だが中にはいることはできなかった。教会の扉の前に置かれた黒板にはしっかりと時間が記され、敷地内にはひとっこ一人いないのだ。

「クソ、監督役なんだから二十四時間対応しろよ。なんで昼の十二時間しか開いてないんだ。スーパーでももう少し開店時間長いぞ。」
「まあまあ、監督役だって寝ないといけないだろうし。」
「キョウスケ、聖杯戦争の監督役が一人とは考えにくいわ。何人かで切れ目なクシュン!!」
「お前はとっととその濡れた服脱げよ、生臭いったらありゃしない。」
「慎二、またそういうーー」
「あら、マキリは淑女に肌を見せろと言うの?」
「あのイリヤちゃんもーー」
「何がレディだこの」「うるさいワカメ」「大人の女って言うのはもう少し」「うるさいワカメ」「そもそも僕に対して」「うるさいワカメ」「執拗にワカメって言うな!!」
「これは結界かしら?」

 ヒートアップしていた慎二達にアリスはそう告げた。視線がアリスに集まる。

「この教会を覆うように結界みたいなものが張られてるわ。」
「効果はわからないけど、少なくとも私達がここに来たことは『知られてる』んじゃないかしら。」

 ギイ。教会の扉は開いた。



「ゴメンね、ちょっと準備に手間取っちゃって。」

 そう言うと監督役であるルーラーは教会の席の背もたれに腰かけた。
 教会はそこまで大きいというほどのものでもない。だが優に百人は入るだろう。主従合わせて九人が集まるには充分すぎる広さだ。
 そしてマスター達は。

「「「「……」」」」

 四人が四人とも沈黙していた。

 彼らは計りかねていた。目の前の監督役を。彼らの目にはそのサーヴァントのステータスが写る。そしてその事が、外見とのギャップで異様なものに思わせる。

「あ、あれ?なんか用があって来たんじゃないの?」
(猫耳のサーヴァントだって……?しかもルーラー……)
(SMプレイのサーヴァントかな?)
(ルーラーとして呼ばれる獣人……絞られるわね……)
(もしかして幻想郷の……?)

 彼らはそれぞれこのルーラー・ミュウイチゴへの判断を下そうとしていた。それが再びの均衡状態を産んだのだ。そしてこうなると言葉を発しづらくなる。沈黙は長引けば長引くほど破るのが難しいのだ。

(この人たち何しに来たんだろう。)

 そして一番焦っていたのは他でもないルーラーであった。せっかくの仮眠をとっていたのに突然起きるはめになったと思ったらいきなり四組もの主従に押し掛けられしかも無言を貫かれているのだ。なにがなんだかさっぱりわからない。

 教会に気まずさが満ちる。ここでも沈黙の拮抗状態が発生していた。



【冬木教会/2014年8月1日(金)0707】

【東京会場のルーラー/ビースト(ミュウイチゴ)@東京ミュウミュウ】
[状態]
筋力B(40)
耐久B(40)
敏捷B(40)
魔力B(40)
幸運C(30)
宝具EX(?)
実体化、テンションダウン。
[思考・状況]
基本行動方針
聖杯戦争をしっかりやっていく。
1:四組の主従に困惑中ルーラーのありかたとか接し方で更に迷走中。
2:後で二人(チョコ&テレサ)から事情を聞こう……
3:ムーンセルがバグったのを調べる。
4:バーサーカー(サイト)に討伐令を出す。
5:ムーンセルにご奉仕‥‥はしたくないにゃ~。
[備考]
●東京会場のルーラーはミュウイチゴでした。冬木会場でも引き続きルーラーのようです。
●会場内で『時間を巻き戻そうとする』とムーンセルが誤作動を起こして『一瞬NPCが倍加してフリーズ』します。またなんらかの形で誤作動を起こした場合とりあえずルーラーが飛んできます。
●上級AIはマスターの動向をある程度把握しています。
●バーサーカー(サイト)に翌日0時の通達で討伐令を出す予定です。
●チョコの黒魔法についてそこそこ把握しました。
●セイバー(テレサ)のステータス、スキル、宝具を把握しました。
●ルーラーとしての自分への疑念が強固になりました。


【アリス・マーガロイド@東方Project】
[状態]
健康。
[残存令呪]
3画
[思考・状況]
基本行動方針
幻想郷に戻ることを第一とする。
1.ルーラー、それにオリジナルの聖杯戦争?
2.とりあえず色丞狂介、間桐慎二、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンと行動を共にする。
3.定期的に赤城の宝具で偵察。
4.できれば冬木大橋を直接調べたい。
5.人形を作りたいけど時間が……
6.聖杯戦争という魔法に興味。結界かあ……
[備考]
●予選中から引き継いだものがあるかは未確定です。
●バーサーカー(ヘラクレス)、キャスター(パピヨン)、キャスター(フドウ)のステータスを確認しました。
●ルーラーのステータスを確認しました。

【赤城@艦隊これくしょん】
[状態]
筋力(20)/D、
耐久(150)/A++、
敏捷(20)/D、
魔力(10)/E、
幸運(30)/C、
宝具(30)/E+++
霊体化、魔力消費(小)。
[思考・状況]
基本行動方針
マスターを助ける。今度は失敗しない。
1.警戒を厳に、もしもの時は壁役に。
2.定期的に宝具で偵察し必要なら制空権を確保する。
3.魔力を補給したいが今は黙ってる。


【イリヤスフィール・フォン・アインツベルン@Fate/stay night】
[状態]
全身ずぶ濡れ、磯臭い、低体温症、頭痛、その他程度不明の怪我(全て治癒中)。
[装備]
特別製令呪。
[残存令呪]
3画
[思考・状況]
基本行動方針
全員倒して優勝する。
1.このルーラー……それにオリジナルの聖杯戦争?
2.とりあえずシンジとキョウスケとアリスと行動を共にする。
3.なんなら同盟を組んでもいい。
[備考]
●第五次聖杯戦争途中からの参戦です。
●ランサー(幸村)、ランサー(アリシア)、アサシン(扉間)のステータス、一部スキルを視認しました。
●少なくともバーサーカー(サイト)とは遭遇しなかったようです。
●自宅はアインツベルン城に設定されていますが本人が認識できているとは限りません。
●バーサーカーと共に冬木大橋から落とされました。怪我の有無や魔力消費は不明です。
●アサシン(千手扉間)がハサンではない可能性に気づきました。
●アーチャー(赤城)、キャスター(パピヨン)、キャスター(フドウ)のステータスを確認しました。
●タクシーの中央後部座席に座っています。

【バーサーカー(ヘラクレス)@Fate/stay night】
[状態]
筋力(50)/A+、
耐久(50)/A、
敏捷(50)/A、
魔力(50)/A、
幸運(40)/B、
宝具(50)/A、
霊体化、不明、狂化スキル低下中。
[思考・状況]
基本行動方針
イリヤを守り抜く、敵は屠る。
[備考]
●イリヤと共に冬木大橋から落とされましたが少し流されたあと這い上がっできました。


【間桐慎二@Fate/stay night 】
[状態]
疲労(小)、精神的疲労(中)。
[残存令呪]
3画
[思考・状況]
基本行動方針
聖杯を手に入れる。何を願うかは後から決める。
1.ルーラーはなんなんだ。
2.なんだか段々大所帯になってきたな……
3.ライダー(孫悟空)は許さない。
4.間桐家で陣地作成を行う。
5.会場と冬木市の差異に興味。
[備考]
●孫悟空のクラスとステータスを確認しました。
クラス・ライダー、筋力B耐久B敏捷B+魔力D幸運A
このステータスは全てキャスター(兵部京介)のヒュプノによる幻覚です。
●キャスター(パピヨン)、バーサーカー(ヘラクレス)、アーチャー(赤城)のステータスを確認しました。
●この聖杯戦争を『冬木の聖杯戦争を魔術で再現した冬木とは別の聖杯戦争』だと認識しています。
●ルーラーのステータスを確認しました。

【キャスター(フドウ)@聖闘士星矢Ω】
[状態]
筋力(30)/C、
耐久(40)/B、
敏捷(60)/C+、
魔力(100)/A+、
幸運(50)/A、
宝具(50)/A
霊体化。
[思考・状況]
基本行動方針
マスター・慎二を見定める。今のまま聖杯を手にするならば━━
1.成り行きにここまで任せてきたが……
2.今は慎二に従い、見定める。
3.求めるなら仏の道を説くというのも。
4.色丞狂介、か……
[備考]
●慎二への好感度が予選期間で更に下がりました。ただ、見捨てたわけではありません。
●狂介に興味を持ちました。
●孫悟空が孫悟空でないことを見破っています。


【色丞狂介@究極!!変態仮面】
[状態]
疲労(小)、精神的疲労(中)、ハンバーガー所持。
[残存令呪]
1画
[思考・状況]
基本行動方針
聖杯戦争を止める。悪人をお仕置きする。
1.このルーラーは………オリジナルの聖杯戦争?
2. とりあえず狂介とアリスとイリヤと行動を共にする……イリヤはずぶ濡れだけど大丈夫かな?
3.ランサーだけあって逃げ足は早いんだな……
4.帰ったら家で陣地作成したり核金作ったりしてもらう。
5.下北沢のサーヴァント(サイト)を警戒。冬木大橋も気になるからこのあと寄ってみる?
[備考]
●核金×2、愛子ちゃんのパンティ所持。
●予選期間中にサイトの魂食いの情報を得ました。東京会場でニャースを見た場合、サイトの姿や声を知る可能性があります。
●孫悟空のクラスとステータスを確認しました。
クラス・ランサー、筋力C耐久C敏捷A+魔力B幸運C
このステータスは全てキャスター(兵部京介)のヒュプノによる幻覚です。
●キャスター(フドウ)、バーサーカー(ヘラクレス)、アーチャー(赤城)のステータスを確認しました。
●ルーラーのステータスを確認しました。

【キャスター(パピヨン)@武装錬金】
[状態]
筋力(20)/D、
耐久(30)/C-、
敏捷(30)/C、
魔力(40)/B、
幸運(50)/A、
宝具(40)/B
霊体化。
[思考・状況]
基本行動方針
せっかくなんで聖杯戦争を楽しむ。
1.……ここまで影が薄いとは……
2.帰ったら家で特殊核金を制作。今日はパピヨンパークは無理か?
3.冬木市の名物は麻婆豆腐‥‥?
[備考]
●予選期間中にサイトの魂食いの情報を得ました。東京会場でニュースを見た場合、サイトの姿や声を知る可能性があります。
●気分で実体化したりします。
●孫悟空が孫悟空でないことを見破っています。
●マスターが補導されたのを孫悟空による罠と考えています。
●ビッグマックとハッピーセットは狂介に押し付けました。