超人誕生 光と影◆BNxC/Vtkps


夢の中で、男は少年に戻っていた。

「友秋ー!早くしろー!」
「始まっちまうぞー!」
前を行く二人の少年を追うように、華奢な少年は走る。
少年たちがはまっていた特撮の新しいシリーズが今日から始まるのだ。
見逃すわけにはいけない。走らなければ間に合わない。
「わかってるって!」
華奢な少年は二人の少年に相槌を打つと、わき目もふらず走る。

彼らは仲のいい三兄弟であった。
一番上の兄は特撮好きの信仰深いキリスト教徒、
真ん中は漫画好きで兄にべったり、
一番下の弟はアニメ好きの負けず嫌い。

喧嘩をしているところは誰も見たことがないほどの仲のいい兄弟であった。

煙草屋の角を曲がり、川沿いを三人は走る。
3つの橋を右手に見れば、巨大な屋敷―――天草家が見えてくる。
その豪邸がくすんで見えることに、少年はふと違和感を感じた。

「変だなぁ…」
少年は疑問に思うと同時に、既視感を感じた。
この屋敷はどこかで見たような…
どこかで、そう、20年前。

いや違う、そんなはずはない。


三人が屋敷に近づくと、さらに違和感は大きくなった。
くすんで見えるだけではなく、色あせているようにも見える。
これはあの時の、俺が天草財閥を…

そんな訳があるのか。第一今は…


「どうした?」
「友秋ー?どうしたんだ?」
後ろを走っていた少年の足音が聞こえなくなった事を疑問に感じたのか、二人は歩みを止めた。
前を行っていた少年の、背の高い方が振り向く。
その顔は、忘れもしない中年男。

「ああっ!」
違う、これは現実ではない、これは違う、違う、違う、違う…

「………負け犬が」
中年男が吐き捨てるのを聞きながら、少年の意識は遠ざかっていった。

草原の中で死んだように突っ伏していた男…天草友秋は、いつからか見ていた悪夢から解き放たれた。
友秋は起き上がると、見張るように回りを見回した。
周囲の明かりは星明かり程度であり、少なくとも目に見える範囲にはなだらかな起伏と小さな林、草原の影しか見えない。
友秋は少し前を思い出そうとする。
確かいつものアパートを出て、コンビニに行こうとして、変な奴に絡まれて、趣味の悪いパフォーマンスを見せられて…
そして気づけばこれだ。

「…どうやらヤツの言ってた事は、半ば虚言ではないと取れる」

首を触れば、冷たいものを感じる。
やはり自分は、どこの誰かも知らない下種が考えた異能力を用いた殺し合いに巻き込まれたのだと自覚する他なかった。

友秋の頭の中では、ヒューマと名乗った男と兄・天草時春が堕落した実弟の姿を見てケラケラ笑っている姿が浮かぶ。
性格が悪い奴の事だ、時春に異能とやらでこの殺し合いを見せているのかもしれない。

そんな妄想を巡らしつつ、友秋はふと考える。
自らに備わった異能とはどういうものだろうか。
この少しの時間を振り返ってみても、直感的に何か感じたと言うものはない。何かが発動しているということも感じない。
専用の品を特別に支給されたのかもしれないが、回りにカギとなるようなものはデイバッグ以外に見当たらない。
ヒントになりそうなものは、あの場所に移動する前に言われた言葉。
『お前には一度死んで貰う必要がある』、ただ一つだった。

「とにかく、異能は早めに把握しなければならないな」

専用の品が何か入っているかもしれない。友秋は回りを警戒しながらデイバッグを開く。
中には乾パンや水と言った食料・飲料と地図、コンパス、白紙の紙。そして、鞘に入った日本刀が一本。
どうやらこれを使えと言う事らしい。友秋はそう考えると、日本刀を引き抜く。
星明かりを受け光る刀身は、今にも参加者の鮮血を求めているようにも見える。

「妖刀、か…?」
もしこれが妖刀ならば、自身に与えられた異能はこれと言う事になる。
巷では刀剣を擬人化した作品が流行っていると聞いた。恐らくはそれだ。

「こんな異能も、あるものなんだな」



「しかし、殺し合いか」

天草友秋は自分の事をきわめて正常な人間と考えている。
物事は円満な和解での平和的解決を望み、無駄な争いは起こしたくはない。
昨日まで何の変哲もない日常を送っていた人間を自分の手で殺す、なんて事は無理だ。
――――――特に悪行も行わず昨日まで何の変哲もない日常を送っていたのならば。

彼には、どうしても復讐したい人間がいた。
今やすっかり落ちぶれてしまったが、天草友秋はこう見えても天草財閥の三男である。
創業当初から天草財閥はサブカルチャーに目をつけ、大々的な投資対象としていた。
そのため、天草財閥の創業者である父は後継者として「日本のサブカルチャーを引っ張っていける者」を熱望していた。
当時天草グループの関連会社で社長をしていた友秋も、脚本家の育成を目指すプロジェクトの起案やアニメ雑誌のコンセプトの転換など、
所謂「質アニメ」の制作・宣伝を通して日本のサブカルチャーへの貢献を目指していた。

そんな中、友秋はある日突然父親に呼ばれ、お前ならやっていける、ぜひとも後継者としたい、このことはお前以外には話さないから「その日」が来るまで話すなと伝えられた。
かねてより自身の扱いの改善を求めていた、かつ自分が後継者となるとは全く考えてもいなかった友秋にとってはまさに青天の霹靂である。友秋はすぐさま承諾し、誓約書に判を押した。

それからしばらくして父が亡くなった。大往生だった。
後継者の話は近く側近が公表すると発表された。
お互い自身が総裁となると信じ込む二人の兄の姿は、友秋にとっては毒でしかなかった。
仮に今自分が後継者と明かしたらどうなるだろうか。褒め称えるだろうか。殺してでも社長の座を奪い取るだろうか。


そして「その日」は来た。
―――二代目総裁として、天草時春を選出する、と。



目の前が真っ白になった。
父が持っていた誓約書はどこへ行ったのか?
あの会談の事を誰かが知っていたのか?
彼はすぐさま兄の元に出向き、後継者の事、誓約書の事、全てを打ち明けた。
しかし帰って来た答えは、冷酷なものだった。

『負け惜しみはよせ。そんなものは最初からない』
『…これを見てくれよ兄さん………………どう見ても親父の字だろ』

友秋は一枚の紙を取り出すと、兄の前に開く。
その紙を興味深そうに眺める時春。

『誓約書の写し、か…」
時春は唾を飲む。そして口元を少し緩めて、言い放った。
『だがもう原本はどうやら処分されてしまったようだ』

『兄さんにはそんなこと知る余地もないだろう』
『これは私が父から聞いたものだ。いずれ自分の口から友秋に話すと言っていたが…』

時春の話をはばかるようにして、友秋は叫ぶ。
『いい加減にしてくれ!俺が社長になられたら困るのか!?』
『困るんだろう、少なくとも父にとっては』

時春は強く言い放つ。そして静かに語り始める。

『誓約書を処分したのは父自身と聞いている』
『どうやら今の時代、質アニメではやっていけないと考えていたらしい』

『小学生じみた言い訳はやめてくれ!』

まるでふざけたような論弁を繰り返す時春に対して、友秋の怒りは頂点に達していた。
煽るように時春は続ける。

『貰ったんだよ、これをね」
時春はまるでゲームにでも勝ったように、胸ポケットから紙切れを取り出す。

一枚の紙の燃え残り。
まるで信念のように、丁度友秋のサインが書かれた部分だけが白く残っていた。

『………ふざけるなよ』
『私だってこれがジョークだったらどれだけ嬉しかったか』

時春は同情したように言う。

『父は言っていたよ、最早質アニメは売れない。友秋もいつか行き詰まるだろうと』
『そして、お前の考えるアニメ文化の国際化という考えは私の長年の夢と同じ、とても気に入ったともね』

友秋は悟った。
きっと父は最初から後継者を時春にするつもりだったのだろう。
あの発言も虚言だったのだろう。
今まで跡取りとして最善の事を尽くしていたつもりだった。
だが結局は、最愛だった父の手のひらで遊ばれていたに過ぎなかった。
もはや限界だった。


『…そうか』
『分かったか、ならさっさと帰れ』
『……………法廷で会おう』
『無駄な事を』


お家騒動が時春側の勝訴で幕を閉じたのは、それから2年後の事だった。

こうして財閥を追われた友秋は、娘の夢を叶えるため芸能事務所を設立。
天草グループから出禁とされた身である以上、サブカルチャー関連に関わるのは難しい。
そう考えた友秋が行きついたのが三次元、リアルアイドルであった。

友秋は一度あるアニメの制作に関わった際、この業界について取材を申し込んだ事があった。
そのためある程度の業界に対する知識はあった。
無論それだけでどうにかなるものではなかったが、ある程度の役には立つだろうと思っていた。




『お願いします!どうかこのグループを…』
『無理だな』

現実は厳しかった。いくら頭を下げても仕事は回ってこず、取り上げられても扱いは非常に小さい。
いつしかグループの仲間は一人、二人と離れていき、所属は娘と、熱意を持ったある新人アイドルのみになってしまった。

同業他社は枕営業や買収といった汚い手を使って仕事を手に入れているらしいと聞いたが、友秋としてはそのような手は使いたくない。
他人に夢を与える仕事であるこそ、汚い手段を使って誰かを悲しませては本末転倒だと今まで関わってきた事業で痛いほど感じてきたからだ。

だが、そうきれいごとを言っていられるような状況はとうに過ぎ去っていた。
友秋は屈辱にまみれながらも、反社会的勢力との交友を行い、ある事務所の有力株と言われていた一人のアイドルをこちらへ移籍させた。

『この事務所でも自分が、そして皆が輝けるように頑張りたい』
友秋はその言葉を信じ、彼女を新しいグループのリーダーとした。

彼女たちの結成したグループは、これまででは信じられないような好待遇を受けた。
音楽番組ではトップを任され、CDはオリコン1位まで上り詰めた。
バラエティ番組にもゲスト枠で呼ばれ、ドラマの主題歌の担当も決定。まるでシナリオに沿っているような、あまりにでき過ぎたストーリーだった。
友秋は事業の成功に喜びながらも、どこか不安だった。
なぜいきなり好待遇を受けることになったのか、その理由がまるでわからなかったのだ。

答えは簡単だった。
連れてきたあのアイドルが枕営業をしていたのだ。
そのことが分かったのは、そいつのグループ卒業宣言から少しあとの、週刊誌のすっぱ抜きだった。

グループは壊滅状態だった。
メンバーのほぼ全員はあいつの言いなり状態になっていた。
あいつに言われれば、枕でもライバル排除でもなんでもやっていたらしい。
あいつの卒業とともに忽然と消えたプロデューサーも、積極的な買収や賄賂によってグループを宣伝するように仕向けていたらしい。

まだそれだけならよかっただろう。
あいつの真の目的がわかったのは、それから少したった頃だった。

忘れもしないあの日。

『メンバー間でそのようなことがあったことは把握していますか?』
『私は何も知らされておりません』

その日はメンバー間でのSNSの履歴からグループ内でのいじめが事実であったことが発覚し、友秋は週刊誌からのインタビュー攻めに合っていた。
帰宅時間は深夜3時を回り、このまま家に戻っても到底休める状況ではなかった。
だからせめて家族の顔でも見て元気を出そう、友秋はそう考えた。

しかし、

『おい!何をやってるんだ!』
家に帰った友秋が見たのは、妻と娘が心中している姿だった。

娘はグループ内でのいじめの対象になっていたのだった。
社長の娘という立場が気に入らなかったのだろう。コネ起用だの贔屓枠だのいうだけ言われていたらしい。
発端はあいつだった。それに5人ぐらいが乗っていた。あいつがいなくなってもやまなかったと遺書には書かれていた。
むろん友秋はそんな扱いを行った記憶は一切なかった。だからこそ許せなかった。

さらに許せなかったのが、娘の遺書に書かれていたこれだ。
「あの子の「所詮このグループは踏み台、レベルアップのための通貨儀礼に過ぎなかった」「こんなグループに居続けると腐る」という言葉で心が折れた」と。

あいつは自己顕示欲のために大勢の人間を利用して、唾を吐くように出ていった。
許せなかった。
あの発言も演技だったのだ。また騙された。

『――――――許せねぇ…』



友秋が謝罪会見を開き、社長を退いたのは翌日のことであった。
しかし、どこかでもみ消されたのか、あのアイドルに対してのそれ以上の追及はされることがなかった。

友秋は再び反社会的勢力に接触し、金ならいくらでも出す、だからなんとしてでもあいつらの親族を処分するように頼み込んだ。
人を死に追いやっておいて、自らは悠遊と生きているのが許せなかった。
なんとしてでも同じ屈辱を味合わせたかった。

数か月後、主犯の一人の親が事故死したという報道が入って来た。
友秋は心底愉快だった。主犯のクズが俺と同じ絶望を味わっているということが面白くて仕方がなかった。
娘を殺したアイドル共、俺を破滅に追い込んだ天草一族、そして忌々しいあの側近とプロデューサー。
この殺し合いに参加しているかどうかは分からない。
だがもし参加していれば、必ず殺す。
人を不幸にしておいて笑顔を守るとか言っている奴らに、生きる価値はない。

「…ふっ」
ヤツは勝ち残れば、一つだけなら願いを叶えると言った。
過去改変、死者蘇生、なんでも叶えると。

だが願いは一つでは足りない。
側近が居なくなったところで、総裁の座は帰ってこない。
アイドル共が居なくなったところで、娘は帰ってこない。
そいつらを消したところで、ズタズタにされたプライドは治らない。
しかし「一つ」は叶うのであれば、それで十分だ。

「俺に都合がいい世界になればいい…」

だから勝ち抜かなければならない。
復讐するために勝ち抜かなければならない。


「………………面白れぇ」

この殺し合いに参加している奴は、駒だ。
殺し合いに乗った奴も乗らなかった奴も、全てを利用して勝ち抜いてやる。
善人をこの手で殺すのは憚られる。だが相手がクズなら無問題だ。
クズもこちらを殺す気マンマンだろう。正当防衛が通用する。
アイドル共や天草一族、そしてあの側近やプロデューサーがいたならば、苦しみ抜いて死んで貰おう。

そのためには、まずは体制を整えなければならない。

集落に行けば物資が手に入る。そこを目指すカモはごまんといるはずだ。
まずはそこに来た奴を利用して情報を集めるとするか。
友秋はデイバッグを掴み、歩き始める。

「絶対に許さんぞ…クズ共…必ずぶっ殺してやるからな…」

その感情は本心か、それとも彼に与えられた異能…オルフェノクの闘争本能によるものなのか。
明確に言えるのは、彼は正気であって、正気ではない、と言う事だ。



「……………はぁ」

時を同じくして、天草あかねは同じ丘の、小さな林の中にいた。
偶然にも木々と暗闇に身を隠した形になった彼女は、友秋に見つかる事なくここにいられた。

これがドッキリだったらどれだけ嬉しかっただろう。
現に彼女は首輪を付けられている。
それだけではなく、この闇の中、一瞬何かがキラリと何かが光ったのも見ていた。
恐らく参加者が近くにいるだろう。
そして彼女に支給されたデイバッグは、やたらと重い。
良くて重火器、いやそれ以上の殺傷能力を持つものが入っているかもしれない。

彼女は単なる一般人である。殺し合いに乗る気は当然ない。
しかし、この中には当然殺し合いに乗った人もいるだろう。
もし参加者に襲われればどうすればいいのだろうか。
彼女が持つ剣道3段の実力でさえ、異能相手では無意味だろう。

「怖いよ…」

ああ、ここに士郎お兄ちゃんが来て、助けてくれたらいいのに。
見知らぬ誰かに殺し合えと言われ、見知らぬ誰かと共に見知らぬ場所に連れてこられた彼女が、心細くない訳がなかった。

「確か、誰が参加しているのかわかるのは、六時間後だったよね」

もしかしたら、士郎やゆたかが参加しているかもしれない。
彼らが参加しているのなら、どこかで合流しよう。

そのためにもまずは生き残るしかない。そう彼女は決心する。
「まずはこの中身を確認しないと…」
彼女はデイバッグを開け、中身を確認する。
その中には、食料や折りたたまれた自転車に加え、見覚えのある王冠飾りのついたステッキが見える。

「これって…もしかして…」
ステッキを手に取った彼女は、まじまじとそれを細部まで眺める。
やっぱり間違いない。紛れもなくこれは、私の大好きなあの作品の、
「メテオテールだ…」

アニメ「コンクリート・レボルティオ~超人幻想~」に登場するアイテム、魔法の杖メテオテール。
同作品のキャラクター・星野輝子が使用するアイテムで、この杖を振り、「メテオテール」と唱えることで魔法を行使する。

もしかして、本当に使えるのだろうか。
あかねは唾をのむ。
そして、そそくさとバックから自転車を取り出すと、ステッキを振る。
「メテオテール」


畳まれた自転車は一人でに起き上がると、彼女の周りを回転木馬のように回る。
「凄い…」

自らが異能を使えるということに、あかねは感動すら覚えていた。
しかも自らの異能は、一般物理法則をマジカルに逸脱する魔法の行使。
あかねの頭の中に、士郎を襲う参加者を、自らが魔法で撃退する姿がおぼろげに浮かぶ。

「でもこれだけじゃ、ちょっと」

原作で輝子が自らの身で行使出来る魔法は、せいぜいある程度の大きさのものを動かす程度である。
これ以上の魔法を行使するためには、サポートキャラ・ウルにチャンネルセットをしてもらう必要がある。
しかしながら、そのウルがここにいるような気配はない。

「もしかして、バッグの中にいたりして」

484: ◆BNxC/Vtkps :2016/11/18(金) 01:51:04 ID:F8oIs.7Y0
彼女はバッグの中身を全て出し、中を探そうとする。
食料の下には、白い粉の入った袋が敷き詰められていた。
「ひっ」

彼女は恐る恐るそれを手に取り、それが何か確認しようとする。
ラベルには崩された漢字が踊る。かろうじて分かるのは、「農薬」の文字程度。
それを見た瞬間、彼女は直感的に悟ってしまった。
これが自分に与えられた武器なのだと。
「もしかして…これを食料に混ぜて…」

捨てられるのなら、ここで捨ててしまいたかった。
しかしここにばらまくと言う手もこの量では無理だ。
そして、捨てれば恐らくは誰かに拾われるだろう。
その後に待っているのは…

「持っていかなきゃ」

彼女は、自らの手でバッドエンドを作り上げるのが嫌だった。
だからこそ、持たねばならなかった。
他の参加者に悪用されるよりは、自分で持っていた方がマシだ。
そう考えた彼女は、農薬の入った袋を鞄に入れる。

夜は更けていく。
この暗闇の中を無暗に動くのは危険と考えた彼女は、しばらくの間この林に隠れている事にした。
朝日が昇るころには他に誰が参加しているかもわかる。その後の事は、それから考えよう。
彼女はそう考え、近くに木に腰掛けた。

「うぎゃっ」
男の声がする。

彼女はすぐに立ち上がる。
さっきまで腰かけていた木に、赤い起き上がりこぼしがしがみつくように乗っていた。
間違いない、ウルだ。でもさっき探したときはそこには居なかったはずだ。さっきまでどこにいたのだろうか。
色々思うことはあったが、彼女は赤い起き上がりこぼしをつかむ。

「気絶してる…」

彼女が真相に気づくのは、もう少し後になりそうだ。

【一日目・1時10分/・I-6 丘】

【天草友秋@ドラゴンオルフェノク/仮面ライダー555】
[状態]:狂乱(自覚なし)
[装備]:日本刀
[道具]:基本支給品一式、不明支給品0~2
[思考・行動]
基本方針:参加者をうまく利用して勝ち残る、そのためには何が犠牲になろうと構わない
1:他の参加者の情報が欲しい
2:娘を死に追いやった遠因であるアイドル共が参加していれば、俺がこの手で殺す
3:天草一族、特に天草時春が参加していれば俺と同じ屈辱を味わって貰う

[備考]
※自身のオルフェノク化には気づいてません
※支給品の刀を妖刀と信じています

【天草あかね@魔法の杖メテオテールとサポートキャラのウル@コンクリート・レボルティオ~超人幻想~】
[状態]:健康
[装備]:魔法の杖メテオテール@コンクリート・レボルティオ~超人幻想~
[道具]:基本支給品一式、折り畳み式自転車、農薬3袋
[思考・行動]
基本方針:生き残る。
1:ウルはさっきまでどこにいたんだろう?
2:信頼できる人を見つけ出して合流する。

[備考]
※自分の異能を自覚しました

ケロイド 時系列順 都市伝説B/絶対自分至上主義
ケロイド 投下順 都市伝説B/絶対自分至上主義

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