死が二人を分かつとも

概要


未亡人テレジア・リズコット夫人より、地下墓地の中にある指輪の回収依頼が発注された。
二人という人数制限、高難度を示される中、依頼を受けたギルド員は一名。
現場となるリズコット邸にて指輪の逸話と紛失の経緯について伺った後、
故エドワード・リズコット氏の遺体が安置された地下墓所へと向かった。

圧力、冷気、腐敗臭などの不可解な現象に遭遇しつつも、ギルド員は自らを鼓舞し先へ。
一個人の墓所としては異様な大迷宮じみた広さ、先ほどまで歩いてきた階段の消失など、
更なる怪現象を目の当たりにし、当惑する。
そんな中、どこからか聞こえてきた軋むような異音。
警戒し、柱に身を隠すも、異界と化した墓所内では無意味であった。
柱――異音の出どころであった怪物により負傷、
戦闘を試みるも結果は芳しくなく、意識を失う。

目を覚ました彼が見たものは、先ほどまでの異常も何もない、地下墓地の階段であった。
地下墓地や指輪、ひいてはリズコット家についての謎――
依頼は失敗に終わり、すべては不明なままであったが、幸い、ギルド員は無事に帰還した。

+詳細
77 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2014/10/09(木) 22:46:11.40 0.net
   <クエスト情報が更新されました>

   ・依頼1『ダスク・オブ・ザ・デッド』難易度:A
    内容:夕暮れと共に襲い来る、死人の群から町を守れ
    対象人数:不問、但し報酬は人数割り
    報酬:40000G
    依頼者:ロメロ村の村長
    補足:・受付は現在より4日後(96時間)まで
       ・依頼達成レベル≪部分的成功≫以上でLvアップ。
        各自のステータスのうち、上位三種が上から3、2、2ずつ上昇する。

   ・依頼2『死が二人を別つとも』難易度:A
    内容:地下墓地の中にある指輪の回収依頼
    対象人数:2人
    報酬:10000G
    依頼者:ある未亡人
    補足:・受付は現在より4日後(96時間)まで
        ・依頼達成レベル≪部分的成功≫以上でLvアップ。
         AGI、DEXが2ずつ上昇する。

   ・依頼2『天国より、愛を込めて』難易度:B
    内容:連続怪死事件の独自調査
    対象人数:1人
    報酬:達成度次第で変動
    依頼者:警備隊の新人
    補足:・受付は現在より4日後(96時間)まで
        ・依頼達成レベル≪部分的成功≫以上でLvアップ。
         INT、LUKが2ずつ上昇する。
 
   ※今回は全て高難易度のクエストとなります。パーティメンバーと協力し、或いは
    持てる能力を総動員し、時には運を天に任せ、無事に帰還して下さい。

104 名前:ムゲン ◆MUGEN..egU [sage] 投稿日:2014/10/13(月) 12:01:01.09 0.net
   >>77 依頼人さん
   新しい依頼だね
   今回はどれも難しそう…
 
   3は流石に一人じゃ厳しいかな
   2か1がいいけど…
 
   1はみんな行くみたいだし大丈夫そうだね
   他の依頼も無視は出来ないから今回は2を受けようかな
 
   というわけで2でお願いするよ

116 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2014/10/14(火) 22:47:40.91 0.net
   <クエスト『死が二人を分かつとも』開始>
 
   >>104
 
   黒と茶を基調とした、落ち着いた色調の高級家具でまとめられた一室。
   部屋に相応しい、淑やかな笑みを湛えた婦人は、手ずから紅茶を淹れながら
   とつとつと依頼の旨を語りだした。
 
   「お願いした指輪なのですけれど…あれは、私達の愛の絆であると同時に、
    当家の主の証でもあるのです」
 
   ケーキスタンドのそばへ静かにティーカップを置き、優雅な仕草で喫するよう
   勧めると、婦人は後を続ける。
 
   「夫が病で天に召されたのは、二年前のこと…。あの方は、私を愛するあまり…
    お命が尽きる前、ご自分の指から指輪を抜き取り、飲み下してしまわれたのですわ。
    たとえ死すとも、愛の絆はこの身とともに…と」
 
   「ですが、先程も申しました通り、あの指輪は当家の主としての証…。
    …継承の儀を行わず、このまま当主の不在が続けば…当家は絶えてしまいます。
    私達は、子宝に恵まれませんでしたので…あの方の愛は、私だけに向いておりました。
    家の系譜が途絶える事も厭わず…あの方は、ただ私への愛だけを守り、指輪を抱いて
    眠りについてしまわれたのです」
 
   一息つくと、婦人は自身の指に光る金の指輪を愛おしそうに撫で…そして顔を上げると、
   強い眼差しをもって言葉を紡いだ。
 
   「…私は、あの方の永遠の妻として、当家を存続させる責務があるのです。
    例え…それが、夫の望まざる事であろうとも。
    道に外れた事と承知で、お願いいたします。地下墓地にある夫の棺を開き、骨の中にある
    銀の指輪を持ってきて下さいませ」
 
   「当主代理、テレジア・リズコットの名において――故・エドワード・リズコットの墓所へ
    立ち入り、眠りを妨げる事を許します」

141 名前:ムゲン ◆MUGEN..egU [sage] 投稿日:2014/10/17(金) 22:46:13.25 0.net
   >>116 依頼人さん
   さてと、ここが依頼人さんのお家かな?
   すごい大きな家…なんだか緊張するね
 
   ーーー
   こんにちわ、冒険者ギルドより依頼を受けてきました、ムゲンと言います
   よろしくお願いします
 
   あ、いただきます
   【婦人と面会し、部屋に通され出されたお茶を頂く】
   【そして肝心の依頼内容を静かに聞いている】
 
   なるほど、つまりその指輪が無いと家が滅んでしまうと…
   その肝心の指輪は旦那さんが飲み込んだままで…
 
   というよりも凄い旦那さんですね…いや悪い意味では無くて
 
   【婦人の指で光っている金の指輪を眺めながら、やがて顔をあげた婦人と目が合えば頷き】
 
   分かりました、奥様
   僕にお任せください、お二人の愛の証、必ず持ち帰ってきます
 
   【そう告げ許可を貰えばリズコット家の墓所へと向かい出発した】
 
   ーリズコット家・地下墓地
   ここかな…なんというか家もだけど、立派なお墓だね
   きっと素敵な旦那さんだったのかな
   少し気が引けるけど仕方ないか…依頼だし許可も貰ったしね
 
   というよりも、確か今回の依頼は難易度が高くなってたはずだけど
   うーん…考えても仕方ないね、じゃあ行くとしよう
 
   【松明を片手に、暗く不気味な地下墓地へと足を踏み入れた】

167 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2014/10/20(月) 22:38:39.16 0.net
   <クエスト『死が二人を分かつとも』進行中>
 
   >>141
   古びてはいるが気品ある精緻な彫刻の施された、立派な門構え。
   家柄に相応しく、堂々たる大きさを誇るカタコンベを閉ざす何重もの堅牢な錠。
   未亡人テレジアより渡された鍵束でそれらを一つずつ開き…ムゲンは地下への階段を一歩踏み出した。
 
   ――途端。
   何かに締め付けられたかのような圧力と、芯まで凍るような冷気が全身を襲ったように感じ、
   思わずその場に立ち止まってしまう。
   次いで、吐き気を催すような腐敗臭が鼻をついた……ように、思えた。
   それは、まるで巨大な死者の手が、自分を握りつぶそうとしているような…そんな、錯覚。
 
   …そう、錯覚だ。呆けたように動きを止めていたのはほんの一瞬。
   当然ながら痛みも寒気もないし、空気を吸い込んでみても、こもった地下の空間独特の、
   カビと埃と土の混じった臭い以外に感じるものはない。
   だが、錯覚として片付けるにはあまりに生々しい感覚だった。
   …一度不安を覚えれば、松明の揺れる明かりを階段の下の闇が吸い込んでいるような気さえする。
   ここは……
 
 
   <選択肢による行動分岐>
   1.地下墓地の雰囲気に呑まれただけだ。落ち着いて先へ進む
   2.貰った魔具を試すいい機会だ。下に広がる闇へ攻撃してみる
   3.…一度外へ出て、入口や周辺を詳しく調べてみようか
   4.どうも変だ…。婦人のところへ戻ってみよう

191 名前:ムゲン ◆MUGEN..egU [sage] 投稿日:2014/10/23(木) 23:00:19.34 0.net
   >>167 依頼人さん
   【松明を手に足下へと広がる闇へ向けて一歩を踏み出した、その時】
 
   っ!?な、この匂い…一体!?
 
   【全身を締めつけるような感覚、寒気を感じその場に立ち止まる】
   【それと同時にとてもきつい匂いが…いつぞやのレストランの時以上の酷い匂いだ】
 
   【だがしばらくしてそれらが錯覚だということに気付き正気を取り戻す】
   【しばらくとはいっても恐らく時間にすればほんの数秒だろう】
 
   今のは一体…?
   錯覚…にしてはあまりにもリアルだった気がするかな…
   この地下墓地…何かある…
 
   【再び眼下に広がる闇へと目を凝らす】
   【この奥に一体何があるというのだろう】
   【いや婦人の話を聞いた限りではこの奥にあるのは旦那さんの棺だけのはず】
   【いやもし婦人が何かを隠しているのだとすれば…】
 
   一度戻って婦人に話すべきなんだろうけど…一度ここを出たらまた入る自信は無いかな
   不安だけど進むしか無いね、何があるか分からないし、気をつけないと…
 
   【警戒しているのだろう、左手に松明を持ち替え右手に仕込み刀を握り…】
   【選んだ選択肢は1、落ち着いて先を進み始めた】

203 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2014/10/26(日) 23:40:25.43 0.net
   <クエスト『死が二人を分かつとも』進行中>
 
   >>191
 
   何かは分からないが、間違いなく何かがある。
   ……直感と理性の双方が告げているが、それでも先へ進む他は無い、と。
   松明を持ち替え、利き手に愛用の仕込み刀を握り、努めて冷静に階段を下りてゆく。
 
   地下まで降りた時、ムゲンは強烈な違和感を覚えた。
   先程のような錯覚ではなく……ただ単純に、この地下墓地はおかしいのだ。
   ――広すぎる。あまりにも、広すぎる。
   たとえ、故エドワード卿が位の高い貴族であろうとも。巨万の富を持っていた大富豪であろうとも。
   …いや。王族であったとて、個人のためのカタコンベがこれほど広大である筈は無い。
   眼前に広がる回廊、螺旋階段、大部屋小部屋、続き通路の数々。
   まるでこれでは、巨大な迷宮……。
 
   眩暈に似たものすら感じ、ふと降りてきた階段を見ると……もはや、そこに階段は存在しなかった。
   今の今まで階段の一番下に触れていたはずの靴には、ただ荒れた石床の段が引っかかっていた。
 
   「…ル」「…ュ… …ル」 「…ル… キュル……」
 
   考えるどころか、混乱する間すら与えてはくれないのか……
   錆びた車輪を回すような、不気味な軋みが何処からともなく響いてくる。
   そして、段々と近づき……
 
 
   <選択肢による行動分岐/成否判定・初回>
   1.ともかく、この場から離れないと…!
     ※無条件で選択可能
   2.正体を確かめよう……息を潜めて物陰へ隠れる。
     ※この選択肢に対するムゲンのレス、末尾コンマ2桁が【DEX+LUKの数値】を上回れば成功
      失敗した場合、以降の成否判定にペナルティ有
   3.逃げ切れるとは思えない、迎え撃とう
     ※この選択肢に対するムゲンのレス、末尾コンマ2桁が【LV±5以内】に収まっていれば成功
      失敗した場合、以降の成否判定にペナルティ有
   4.…何らかの力による幻覚だ。意識を覚醒させなければ
     ※この選択肢に対するムゲンのレス、末尾コンマ2桁が【LUKの数値】を下回れば成功
      失敗した場合、以降の成否判定にペナルティ有

223 名前:ムゲン ◆MUGEN..egU [sage] 投稿日:2014/10/30(木) 22:04:27.39 0.net
   >>203 以来人さん
   【冷静になれば、この暗闇にも幾分か慣れてくる】
   【とそんな風に思い歩みを進めた矢先、再び妙な事に気付く】
 
   …おかしいなぁ
   この地下墓地は個人の…エドワードさんだけのお墓だと思っていたんだけど…
 
   これじゃあまるで迷路だね
   墓荒らし対策にすても広すぎる…
   これは外からというよりも中からの何かを閉じ込めようとしているようにも…っ!!
 
   【一瞬感じた目眩、そして最初に足を踏み入れた時に感じたのと同類の感覚】
   【何気無く後ろを振り向けばそこにはあったはずの階段は無く…】
 
   まさか…ね
   閉じ込められたのかな?
   それにさっきから聞こえるこの音…何か来る…?
   不味いね…嫌な予感しかしないよ
   一先ずは…様子見だね…
 
   【何が来るか分からない以上無意味に姿を晒すのは危険だろう、そう考え静かに物陰へと身を潜める】
   【選んだ選択肢は2、果たして結果は…】

229 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2014/11/01(土) 18:07:18.53 0.net
   <クエスト『死が二人を分かつとも』進行中>
 
   >>223(成否判定失敗!)
 
   息遣いも衣擦れさえも押さえ、壁面と一体化したかのように手近な柱へと隠れるムゲン。
 
   「……キュル…キュルルルル」
 
   そして、不気味な音が目前まで迫り……。
 
   「 キ キ キ 」
 
   ……いや。
   その音は、文字通り自分の眼前に。
   息を潜め隠れている、その柱こそが。
 
   「キキ…キキキキ キキャキャキャキャキャ」
 
   ……姿形は、一見すれば細身の人間。だが、その足先から頭上までは、ムゲンのほぼ倍はあるだろう。
   乾いた土壁のような、しかし粘性の液に塗れた、ひび割れの皮膚。
   こぼれ落ちるかと思うほどに見開かれた真っ赤な眼球はじっとこちらを見下ろし、
   顎下まで縦に裂けた口からは……あの、軋むような音。
   錆びた車輪に似たその音は、泣き笑いのようなこの怪物の声だった。
 
   ……物陰ならば安全。何故、そう思ってしまったのだろうか?
   踏み入れたこの地下墓地は、外界と途絶した迷宮のような異界。
   正しい意味での「物陰」など、もはや何処にも存在しないと言うのに――!
 
   慌てて距離をとった途端、激しい痛みを覚え、あの粘ついた皮膚に触れていた箇所を見れば……
   強酸を浴びたかのように衣服が焼け、その穴から見える素肌は酷い火傷を負っていた。
   (これ以降、成否判定に-10のペナルティがつきます)
 
   <選択肢による行動分岐/成否判定・2回目>
   1.とにかく逃げなければ!反対側の通路へ走る!
     ※この選択肢に対するムゲンのレス、末尾コンマ2桁が【AGIの数値】を上回れば成功
   2.戦うしかない!刀で斬りつける!
     ※この選択肢に対するムゲンのレス、末尾コンマ2桁が【LV+DEXの数値】を上回れば成功
   3.これもきっと幻覚だ。早く意識を取り戻すんだ
     ※この選択肢に対するムゲンのレス、末尾コンマ2桁が【LV+INT+DEXの数値】を上回れば成功
   4.…対話を試みてみようか?
     ※この選択肢に対するムゲンのレス、末尾コンマ2桁が【40以上のゾロ目】で成功
      (ペナルティを含めて計算します。例:実数値が「65」の場合、-10され「55」なので成功)

256 名前:ムゲン ◆MUGEN..egU [sage] 投稿日:2014/11/06(木) 00:07:01.47 0.net
   >>229 依頼人さん
   【姿形も分からない「それ」をひたすら待つ…】
   【が、先ほどから聞こえていた奇怪な音が目の前で消えた】
   【と同時、視線をあげてみればそこにいたのは…】
 
   なん…だ…?
   人じゃ無い…?
   …くっ…!!
 
   【「それ」の姿を視認、まるで人のようだが…異常だ】
   【背丈が自分の倍はあり、肌もどこか粘着質な液体が付着している】
   【そしてずっと聞こえていたあの音は…「それ」の声のようだ】
   【慌てて「それ」から距離を取るが、左腕を激痛が走り見てみれば…】
 
   あぁぁ…あっつ…
   火…じゃないね…あれは…
   というよりもあの奥さん…こんなのがいるなんて一言も…いや言えば来ていたかどうか…
   成る程、ここはあれを閉じ込めている…そういうことかな?
 
   【左の肩口から肘の辺りまでが焼けたように爛れ、溶けた衣服の残骸が地面へと落ちた】
   【幸いだったのは利き腕の右腕を負傷しなかったことだろうか】
 
   どうも…こんにちわ…って話が通じそうにも無いかな?
   左腕のお返し…させてもらうよ?
 
   【彼らしくも無い選択】
   【右手で仕込み刀握り締め、「それ」へと駆け、斬りつける】
   【選んだ選択肢は2、果たして結果は…】

276 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2014/11/08(土) 17:21:12.07 0.net
   <クエスト『死が二人を分かつとも』進行中>
 
   >>256(成否判定失敗!)
 
   ……分別とは勇気の大半である、と賢人はいう。
   無謀は果敢とは違う。思慮深いことは臆病である事にはならない。
 
   大半の冒険者がそうであるように、ムゲンもまた――まして彼の場合は、人一倍――
   無用な危険は回避し、安全策を取ってきた筈だ。
   だが、何ゆえか……今この場において、彼はそうしなかった。
   逃げるべき足を敵へ向け、一騎当千の英傑よろしく刀を振りかざして斬りかかる。
   ……拍手喝采を送る観衆など、どこにも居はしないというのに。
 
   「キ キキ キキ…」
 
   避けもせず、かといって防ぐ様子もないその怪物の肌へ、刀が深々と食い込んだ瞬間。
 
   「ギャギャギャギャギャギャギャギャ!!」
 
   ……笑っていた。笑うような鳴き声、ではない。
   避けた顎を、めくれ上がるほどに引きつらせて。
   錆だらけの鉄を擦り合わせるように、軋むような大声を上げ、その怪物が笑っていた。
 
   ――途端。
   肌に走る割れ目という割れ目から、濁った土色の粘液が滝のように流れ落ちてくる。
   どろどろしたソレは怪物の全身を覆いつくし、見る間にムゲンの足先にまで迫ってきた。
   退こうにも、深く食い込んだ刀身は既に粘液に覆われ、ビクともしない。
   ……いや。既に、退路そのものが存在しなかった。
 
   回廊も。螺旋階段も。大部屋小部屋も。今この空間の壁でさえも。
   蠢く土色の粘液に覆われ、身動きが取れる場所などありはしない――!
   ……そして、床のランタンが粘液に飲み込まれ、視界が闇に包まれると。
 
   ――ぬたり。ごぽり。
 
   ムゲンは、自分が膝下までその粘液に浸かったのだと、肌の感覚で理解した。
 
 
   <救済判定>
   スキル【アヴォイド】発動。
   これに対するムゲンのレス、末尾コンマ1桁が【3・7・9】のいずれかであったなら
   救済判定成功。それ以外の場合、クエスト失敗となります。

299 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2014/11/13(木) 00:06:29.99 0.net
   <クエスト『死が二人を分かつとも』進行中>
 
   >>256
   (>>276より100時間を経過。
    ローカルルール>>5適用により、判定失敗として進行します)
 
   膝から腰へ、腹へ、胸へ。
   ドロドロと焼ける熱さと共に、粘液が身体をせり上がってくる。
   喉元から口へ、胃へ、肺へ。
   ドロドロと灼ける痛みを伴い、粘液が身体に入り込んでくる。
 
   ――熱い、痛い、と。
   声にも出せず、そう思考する脳髄すら粘液に焼き尽くされ。
 
   ――。
 
 
   ……意識を取り戻したムゲンが最初に感じたのは、「冷たい」という
   感覚だった。
   冬も近づこうかという季節、地下の湿った土はその黴臭さも相まって、
   不快な種の冷たさをムゲンの頬に伝えていた。
   程なく視界が焦点を結び、脇へ転がるランタンと杖を捉え……ムゲンは、
   自分がカタコンベの中へうつ伏せに倒れている事を知る。
 
   慌てて身を起こせば、そこは階段を下りて僅か数歩の位置。
   当然、迷宮じみた回廊や大部屋、螺旋階段など何処にもありはしない。
   目の前には、ただ奥へと伸びる細い通路ひとつ。
   ランタンを拾い、照らしたその先は……腐った木片と、土の壁。
   つまり、行き止まり。棺どころか、骨の一片すらどこにも見えはしない。
 
   ……幻か。先ほどまでと同じく、あの土壁もまた。
   或いは、あの未亡人の言葉そのものが……。
 
   それを確かめる術は、この場所には無い。今の自分には、無い。
   ……悄然と。依頼主へ結果を報告するため、ムゲンは地上へ上ってゆく。
   倒れた時のものだろうか、いつの間にか左手に負った擦り傷が、鈍く痛んだ――。

319 名前:ムゲン ◆MUGEN..egU [sage] 投稿日:2014/11/15(土) 01:18:33.70 0.net
   >>299 依頼人さん
   【怪物の粘液が徐々に上へと迫り、やがて全身を覆い尽くし、そして…】
 
   【目が覚めればそこは地下墓地の中】
   【ランタンの灯りに目を細め、それを持ち上げ照らす】
 
   あ、あれ…?
   ここは確かに…地下墓地だよね
 
   【視界に映ったのは行き止まりの壁、棺など見当たらないし、化物もいない】
 
   これは一体…
   ひとまず、報告に行かないと…っ!
 
   【左腕に痛みを感じ見れば擦り傷おような、火傷のような傷跡】
   【さっき見た光景を思い出しながら、婦人の待つ家へと戻るのだった】

341 名前:名無しになりきれ[sage] 投稿日:2014/11/19(水) 19:54:58.62 0.net
   <クエスト「死が二人を分かつとも」エピローグ>
 
   >>319
 
   「……そうですか。分かりました」
 
   戻ってきたムゲンの報告に、未亡人テレジアは彼を送り出した時と変わらず、
   優雅な所作で頷いてみせた。
   ただ、その表情にはあの淑やかな笑みも、憂いも……何の表情も見られない。
 
   「ご苦労様でした。……ギルドの冒険者ならば間違いないと思ったのですが、
    私の見込み違いでしたね」
 
   感情を表さないまま、ただ言葉だけに棘を込めてこちらを責めたてる。
   ムゲンとて、言いたい事も聞きたい事も山ほどあるのだが……。
 
   「――依頼を果たして頂けなかった以上、当家について貴方はもう部外者です。
    何もお話しする事はありません」
 
   言葉を遮るように立ち上がったテレジアは、もはや視線を向けることすらせず
   窓辺へ歩きながらそう言い放つと、鋭く左手を上げる。
   と、傍に控えていた侍女が、一礼しておずおずと扉の方を指し示した。
 
   「お客様は怪我をされているご様子です。薬を差し上げるよう」
 
   その言葉を聞き扉を開けた侍女が、遠慮がちながらも急かすような視線を向けてくる。
   ……これ以上無理に留まったところで、彼女の心労の種を増やすだけだろう。
   再度の謝罪と形式上の礼を述べて部屋を出る。
 
   と……背後で扉が閉まった途端、中からけたたましい音が鳴り響いた。
   まるで、高価な壷をテーブルに思い切り投げ下ろし、叩き割ったかのような……。
 
   「……」
 
   驚いて侍女の方を振り返ると、黙って首を横に振っていた。
   ……この家は、あの墓地は、果たして何だったのだろうか。
   疑問は尽きないが……確かめる術もない以上、いずれ忘れ去ってしまう事だろう。
   記憶の隅に残るものといえばせいぜい、あの侍女はとても可愛らしい顔立ちを
   していた、という事くらいか。
 
 
   結果:≪失敗!≫
      ポーション1個を受け取りました。

177 名前:ムゲン ◆MUGEN..egU [sage] 投稿日:2014/12/24(水) 23:14:20.16 0.net
   前>>341 依頼人さん
   本当に申し訳ない…
 
   【申し訳ないとは思うのだが、とはいえ納得がいかないこともある】
   【今思えば夢だったかもしれない、あの地下墓地、そして微かに覚えている魔物の事】
   【この婦人が知らないはずは無いだろう、だが…】
 
   しかし…あの魔物の事は事前に教えて欲しかったかな…
 
   【どうやら何も話す気は無いらしい】
   【婦人へと背を向け、部屋を後にする】
   【ムゲンが部屋を出た直後に聞こえた音に驚き振り返る】
 
   なるほど…
   確かにこれは難易度が高い…
  
   あ、いやこちらの話だよ?気にしないで
   …大変だとは思うけど頑張ってね…それでは
 
   うん…確かにあの侍女さんは難易度が高そうだよ…
   名前だけでも聞いておけばよかった…なんてね
 
   【ムゲン好みの顔立ちをした侍女の顔を思い出しながら、ポーションをトランクに納め、酒場…の前に宿へと至る道を歩き始めたのだった】
 
   ーおわり

+...
  • ダスク・オブ~と時期がかぶっていたため、ついでにまとめておいた。ページ名ミスして申し訳ない、表示名だけでも正しいほうに変えておいた -- 名無しさん (2016-02-19 00:24:05)
  • 概要がところどころ間違ってたので修正 -- 名無しさん (2016-02-20 01:10:54)
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