【SONY XBA-300】フラットで緻密


SONY カナル型イヤホン ハイレゾ音源対応 ケーブル着脱式 XBA-300


レビュー記事 【カナル型イヤホン SONY XBA-300 レビュー】3基のバランスドアーマチュアドライバがフラットで高品位の音を再現する。低音もそこそこ鳴るが、沈みがちなのが難点。

おすすめ度 ☆☆☆☆★
価格帯 20000円~30000円
高域 A のびやか。
中域 A 肉厚。
低域 B やや沈み込むところあり。
リズム B 緻密でキレはある。
遮音性 B まあ優秀。
音漏れ B まあ優秀。
備考 3基の高品質バランスドアーマチュアドライバー搭載。
評価は価格帯におけるおおよその相対評価です。

特徴・付属品

3基のバランスドアーマチュアドライバを組み合わせた重層的で密度の濃い音が魅力のカナル型イヤホン。 3基もドライバを搭載している割にコンパクトで、付け心地も悪くない。 遮音性もそこそこあり、音漏れもそれほど気にならない。ケーブルは着脱式でリケーブル可能。

音質的には低音から高音まで満遍なく厚みと量感のある、フラットに近い音質はどんな曲にも合う。 低音も輪郭とそこそこの肉厚感があるが、中高音の透明感と輪郭がとくに印象深いので、その陰に埋もれがちで沈みこんでしまうところはやや残念。 イヤーピースによっても低音はかなり沈みやすい傾向にあるので、耳に合うものを選んでやる必要があるだろう。

総評

刺さりは少なく、中高音域の伸びは美しいが、突き抜け感にはやや乏しく、天井は近い横長な音楽空間になっている。 中音域の充実のせいかボーカルもやや楽器に埋もれがちで、ライブハウス的な楽器中心のタイトな音表現。 ボーカル中心の味付けは歌のフレーズと主題性を感じ取りやすく、単純な満足度が高くなるから、最近はボーカルを前面に押し出す味付けが多いなか、楽器との定位性を重視して曲の中でのボーカル位置をしっかりと考えているのは個人的には好感が持てるが、やはり一般受けという面からは弱点になりかねない。

しかしながら楽器がしっかり響くことでポップスやロックでは曲全体の肉薄感が増し、迫力は遺憾なく発揮される。 3つのドライバの放つ音圧も量感を伴ったもので弱々しさとは無縁だ。

この価格帯でここまで迫力のあるサウンドを実現できるのは素直に驚き。 音もフラットに出るのでクセがなく、比較的万能に仕事をこなす職人的な良さがある。

一方で味付けにクセがなく、低音も埋もれがちなせいか、迫力以外に感嘆させるほどの特徴がないのも事実。 意外に狭い音楽空間も期待外れと思われてしまう可能性がある。

SONY カナル型イヤホン ハイレゾ音源対応 ケーブル着脱式 XBA-300


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最終更新:2016年04月14日 14:05