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+*シガーレビュー(レビュアー:S)
+Trinidad Farmhouse Humidor Double Robustos '03
+トリニダッド ダブルロブスト(エンスエノス)。
+お譲り品。192㎜。喫煙時間100分。
 
+・ルックス
+トリニダッド特有のピッグテール。
+ラッパーはコロラド~コロラド・マデューロで、葉脈は殆ど目立たず光をやや反射する艶を漂わせる。
+キャップはしっかりと密着して境目もほぼ見分けがつかない。
+渋く重たいゴールド(sunk golden)のリングにシンプルかつアメリカンタイプに徽されたTRINIDADが荘厳である。
+ラッパーの香りは、一般のシガーラッパーの10分の1あるかないか、非常に微かにしか残っておらず、ほぼ飛んでいる。
+ややレザー、広い樹脂のニュアンスが感じられるに留まる。
+葉巻全体はやや重く堅く、湿気を含んで柔らかくなってはいない状態。
+
+
+吸い口はフラットカット(キャップがしっかりしており、ニュアンスを多層的に感じやすいため)で、実際に切り落としてまずコールドドロー(※火をつけないままドローすること)すると、ドローは重ため。
+ガスターボにより着火する。
+
+
+・トップ~トップ・ボトム
+軽やかながらうっすらとコクの感じられるナッティと、不思議とアーシー&コーヒーチックな苦味を味底に感じ取れる爽やかな1stドロー。
+ウッディ気味のしっとりとした円くクリアな甘味も、ナッツ由来の天然気質の甘さもあり、非常に親しみ易いトップを持つ。
+ニュアンスは、下記に感じ取れる限り列挙する。
+
+1.浅くローストされたナッティの甘味
+2.コクのある軽めの珈琲の苦味と酸味
+3.ややカラメルを彷彿させるまったりとした甘味
+4.ドライプルーン、ドライマンゴーの酸味
+5.樹脂由来のウッディネスな渋味と酸味
+6.たっぷりと舌の中央に載る、はっきりとしたウッディネスの酸味とほろ苦さ
+7.カカオのビターが余韻のトップに過ぎる
+8.満々と口腔に響いてくる心地良い樹木焚火の眩ゆいウッディネスフル
+9.余韻として、焦げに近いロースト感を覚えるアーシー(この点に熟成に機を経たシガーらしさが感じられる)
+10.紫煙に含まれる明らかなミルキーな甘味
+11.しっとり深遠から覗く再びのナッツの甘味
+12.鼻腔を抜ける紫煙には、完熟を過ぎた石榴のような甘味と酸味のアロマ
+13.余韻の後尾、上顎が覚える甘やかながらしっかりと渋味を湛えたウッディネス
+
+…まとめると、「甘やかなニュアンスを多数持ち合わせながらも喫味はシルキー、甘味のニュアンスが殊に多種だとは感じるが、主体はウッディネスな渋味と酸味にあり、この程度のビトラのトップにはありがちな点も備えている」トップと言えると思う。
+例えばロメオチャーチル、サンクリストバルエルモロ、アップマンサーウィンストンでもこれに近いトップは感じられる。
+上記ニュアンスの他に、強燃焼によって、瓜科系統のとろんとした甘さ、軟らかくしなやかな鞣革、純黒糖の重たい甘苦さ、森林の切株をイメージさせる高い酸味を個人的に感じ取る。
+
+なお、ドローは宜しくない。
+1〜10で10が良好とすれば5程度であるので、やや吸い込みはゆっくりかつキツ目に行なっている。
+ややピンセットでヘッドの葉脈を取り除く、が、改善はない。
+
+トップの印象としては、恐らく生産当時の力を十二分に発揮しているとは言えないと思う。
+理由は2つ。
+まず、ニュアンスが多層的ながらも、1つ1つのステータスは比較的やや薄弱であり、こちらから探してやっと見つかるものが多い点。
+もう1つは、本来このビトラでは感じ取りづらいウッディネスフルな渋味がトップ時点でやってきており、それはおそらくブレンド的に意図されたものではなく、製造後の保管過程により、フィラーにやや劣化・老朽的な影響があるのだと思われる点。
+想像するに、生産直後あるいは数年経過時点の熟成を経たトップならば、(上記でも十分だけれど)もっと甘味に関するニュアンスは強く現れたものと推察する。
+
+・プレ・ミドル~ミドル・ボトム。
+喫味のニュアンスから、やや甘味部分が全体的に弱まり、ウッディな渋味と酸味が強まり始める。
+
+ここで、恐らくではあるが、この貴重なシガーは、ラッパーの香りが殆ど飛んでいることも考慮すると、やや過経年気味にあり、本来のプロフィールを出せない状態にあると恐れながら推察する。
+これは、少なくとも「あのトリニダッド」のプロフィールではなし、このビトラのために特別に「こうやってブレンドされた」訳がないからだ。
+要するに、本来のニュアンスを出せるポテンシャルが極めて枯渇しかけている印象を持つ。
+
+例えば、ミドルで感じられるニュアンスは下記の通り。
+
+1.ややダークでウッディな渋味と酸味
+2.ライトなナッティがわずかに感じられる
+3.再びのウッディネスな酸味
+4.広く舌先に響く樹木皮脂を焚く渋味と苦味
+5.やや余韻にドライフルーツの薫香
+6.余韻の後尾に高く渡る森林香
+7.草木の酸味とともに若干のアーシーな渋味
+
+これはトリニダッドのプロフィールではない。
+あるいは特別に精製されたトリニダッドのシガーがこの喫味をミドルに持ってくる訳がない。
+本来であれば、トリニダッドは強い個性を持った特異なプロフィールを有するため、恐らくミドルで旨味に近いエッセンスの効いた濃厚なニュアンスで満たされ始める。
+それは最小ビトラのレジェスでも同様である。
+そのニュアンスの「濃厚さ」をどのニュアンスにも感じ取られないということは、トリニダッドにおいては正直あり得ない。
+すなわち、このシガーが「トリニダッドでない」か、或いは「トリニダッドでなくなってしまった」可能性が(もちろん僕個人的な喫味の見解においてのみ)大いに考えられる。
+
+ちなみに、ミドル辺りの喫感としては、ニカラグアシガーに非常に近い。
+ウッディネス&エアリーな渋味と酸味、ややペッパー、土を丸ごと口内に放り込むような苦味、それらのニュアンスの軽薄感、…極めてアストランジェントに寄ったステータスである。
+先日吸ったデュランはこのようなミドルであった。
+
+
+・プレ・ラスト~ラスト・ボトム。
+期待できる点はラストの旨味の部分である。
+この旨味があるかないか、どの程度の旨味の強さがトリニダッド「なのかどうか」を見極める最大の要素になり得る。
+
+プレ・ラストに差し掛かり、ウッディネスな渋味と酸味が極めて強くなる。
+非常に強い、喉奥を刺激するようなペッパー的な渋味のあと、やや甘く高い草木香が口腔を満たすが、それを再びやって来る強いアストランジェントが掻き消し、余韻に渋味の重たさを残す。
+この辺りで感じ取ることができるニュアンスは下記の通りである。
+
+1.古い樹木の皮脂を剥いで口にまるごと含むような大いなる渋味と滋味
+2.ブラック&ペッパーの薬効的な苦味
+3.やや大ぶりな花弁のアロマ
+4.アロマを掻き消すが如く現れるウッディネスフルなアストランジェント、低く重たく大変渋い
+5.直後に、ライトながら上顎にドライに刺さるアーシーさ
+6.喉奥に余韻として残る樹木皮の重たい渋味
+
+上記の通り、甘味はこれほどかと言うほど一切なくなった。
+また、注目したいのは、旨味が顕現していないことである。
+これはこの葉巻を評するに際して、大きな減点となる。
+それはもちろん、この葉巻が「トリニダッドではない」ことを告げるに等しい為である。
+
+お譲りいただいた御品である以上、僕自身はこのシガーと完全に誠意をもって喫煙に臨んでいる自負がある。
+その上で、「このシガーは少なくともトリニダッドではない」と自信と覚悟をもって申し上げる。
+
+根拠は、下記の通りである。
+
+【1】トップの喫味こそ軟らかなウッディネスの甘さが主体となって口腔を楽しませてくれはしたものの、そのニュアンスはどれも薄弱であった点(本来トリニダッドは強ステータスのプロフィールを有する荘厳な味わいのあるシガーである)
+
+【2】ミドル以降のニュアンスはウッディネスなアストランジェントで満たされており、これは特に非ハバノスに感じられる特徴として甚だしい。
+トリニダッドでこのビトラ・ゲージであれば、間違いなくミドルではこの喫味は現れない。
+トリニダッドはミドル時点ですら旨味の片鱗を感じ得るブランドであるからである。
+
+【3】ラストになっても旨味のニュアンスが感じ取れない点。
+特に、ニュアンスが全体的に弱まり穏やかに喫味全般が死んでいくのならばまだ経年劣化の影響が考えられるものの、却ってアストランジェントは厳しく強くなる一途で、これは「もともとラストに旨味のないシガーのラスト」の特徴そのものである。
+
+
+総合して僕個人として判断するに、上記の事由からこの葉巻は正当に評価しかねる。
+個人的経験の未熟さゆえ感じ取られない部分はあったかも知れないが、少なくとも僕は全力誠心誠意をもって、上記レビュー報告を行なったため、どうかご容赦されたい。