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シガーレビュー(レビュアー:S)

コイーバ マデューロ マヒコス
1本4300円。115㎜。喫煙時間55分。

  • トップ
深煎りの珈琲を口に含むような芳醇なナッツのロースト感と、味わいの非常に濃密なウッドのほろ苦み、ダークチョコレートと成熟した樹木、土の清い酸味とともに、赤い果実のほんのわずかな甘酸っぱさ、余韻にとても分厚いコクある渋味を長く残す。
強く渋い黒糖のような味わい。

  • トップ・ボトム~ミドル。
トップの喫味に木肌葉の酸味がエッセンスとして強まって、ややクリアな味わいに仕上がる。
酸味が占める割合が多いせいもあって多少の浮ついた酸い空気感も感じられる。
やや強燃焼すると、タンニンや栗の渋皮を思わせるような濃厚なアストランジェントが際立ち、杉の皮、苔むした森林の天然香、太い樹木の肉感、甘くもあり苦くもあるアプリコットやザクロの果実味、茶葉を煮たような濃い渋味、焙煎した珈琲豆を一粒そのまま口に含むような強いニュアンス、上顎に乾燥を感じる程度に強かな木の大いなる渋味とコク。
遠くには、幽かに大ぶりの花弁を誇る花の男性的なアロマ、ミネラルを豊富に含んだ海水の塩、魚介系のどっしりと滲み出たスープの要素、絹漉しされた濃い牛乳。

  • ミドル・ボトム
土そのままの苦味を伴ってどんどん強くなる渋味のニュアンス、クリーミーながら、舌先には既に連続的な黒胡椒様の荒々しいスパイスも十分感じられ、ミディアムなボディを存分に楽しむことができる。
喉奥にさえベタッと張り付いて離れないような魚介系統の旨味は、さすがコイーバと言ったところ。
やはりコイーバにはこの独特の喫味の濃厚さ、苦味と渋味を乗り越えるほど強いコク、そして魚介系を髣髴とさせる濃度の高い旨味成分が、必ずと言って良いほどプロフィールに現れる。
同じキューバ産でも、「コイーバか否か」は当然この強い特徴で識別できる。
ボリバーやパルタガスにも当然強さというプロフィールは存在するものの、ボリバーであれば「男性的でアロマティックな風合いのため、トップから濃いアストランジェントはやって来ない」し、パルタガスであれば「コクよりも先に喫味の強さ、或いはペッパーの刺激が必ず先にやってくる」点で識別ができる。

  • プレ・ラスト
もうここ(リングから2㎝程度離れた時点)では完全にコイーバ特有の「ボコ殴り状態」になる。
つまり、超濃厚なアーシー&ウッディネスな苦味と渋味(この点はボリバーにも感じられるが、強度が比ではない)、熟れ過ぎた果実の実を鼻先に触れるような強い酸味、ヒリヒリと舌先を威圧するかのような揮発性のスパイス感、そして何より、酒のアテにでもなりたいのかと言わんばかりの超凝縮されたジュースのような魚介系旨味のエキス。
このエキスこそコイーバ、このエキスこそ、僕の超絶苦手なコイーバの風合い。
(涙)これは根元まで吸えたものではない…

  • ラスト
リングを外す辺り。
もうここまで来ると自分に対して「ほら、やっぱりやめとけばよかったのに」と心で言わんばかりであるが、辞める前に、ラスト近い喫味をお伝えする。
喫味の主体はアーシーとウッディネスの丁度中間に位置するが、どちらの要素ともかなり強く濃密なもので、土といえどモンテの比ではない(強いていえばNo.2の土感には近いが、それよりやや優っている)。
まず凝縮された苦味と渋味のエキスを口腔全体に激しく感じられた直後、わずかな成熟果実のベリー系の酸味が訪れて、またその直後、前者すべての味わいに大きな幕を被せるような巨大な旨味がまず舌先、舌の腹、頬の内側、上顎、ひいては口腔全体に爆発的に広がってゆく。
旨味は、コイーバ特有の魚介を煮出した出汁のような濃く、密度の高いもので、どんよりとした酔いすら感じられるレベルの強烈な旨味である。
旨味の全盛がやや過ぎると、次はこの葉巻の余韻がやって来る。
盛り上がった旨味は舌先に腰をどしんと下ろして、しばらく後味から一切消えない。
苦味や渋味、ほの甘さや果実の酸味を感じる隙間はそこにはなく、味の濃い出汁を飲んだ後に口腔をエキスが満遍なく満たすように、じわりじわりとした余韻が漫然と続く。
この時に、喉奥まで旨味は到達し、完全に口内をコイーバ色に染める。
やや間があって、上顎から喉奥に白胡椒様の辛さがやって来て、渇きを覚える。
鼻腔から抜ける風合いや、紫煙にアロマを求めることは、僕にとっては正直難儀な喫味である。
まさに、この葉巻は純正・正規品のコイーバ、それも特濃。
コイーバ好きの方にはたまらない、そして僕にとってもある意味これは、たまったもんじゃない。(笑)
久しぶりにコイーバを存分に味わって、残り3㎝を残して終了する。

こりゃぁぁぁ凄い、ぜひ、ご賞味あれ。