シガーレビュー(レビュアー:S)

アシュトン クラシック・マグナム
1本1600円。127㎜。喫煙時間50分。

  • トップ
ナッツの香ばしさ、浅いアーシーさを伴った爽やかで軽快な味わいから始まる。
紫煙の香りは、大ぶりの果実を鼻先に近づけるように高くて甘酸っぱい。珈琲の甘み。
ほんのり苦味のアクセントがその後ろから追いかけてくる。
全体として引いて味わうと、煎った豆のナッティーでフルーティな甘さが目立っている。

  • トップ・ボトム。
杉の皮の、透き通った、酸味を孕んだ甘み。
口腔から離れる煙は極シルキー。
華やかな香りの中に、香ばしく若いナッツをそのまま口に含んだようなアロマも感じられる。

  • プレ・ミドル
灰は白くがっしり。この太さを考慮してもドローは極めて良好で、ここまでは褒めるところしかない。
強いて言えば、軽すぎて口を離れると途端に喫味を失ってしまうこと、くらいか。
この辺りでは、長い余韻があるとは言えない。

  • ミドル
浅い湯葉、ミルク、蜜柑の皮、若木の木肌、栗、若干のナッツ由来の油分、遠くに紅茶葉のしっとりした渋味。
軽さは変わらないものの、舌全体にゆっくりと沁み渡る喫味になった。

  • ミドル・ボトム
香りに心地よい黒鉛、舌先にぴりっと響くフレッシュネスな刺激と酸味。
この辺りから、喫味に占める「酸っぱさ」がやや目立ち始める。
吸い方のせいか、フットの先からパラパラと小雪のように時折灰が落ちる。
それにしても、この紫煙の立ち様の見事な美しさ、まさにシルキー、絹の布が織り重なる様に昇る。

  • プレ・ラスト
喫味の余韻にはっきりと現れる甘酸っぱさ。
舌の上にそっと載るような味わいはほんの少し重たくなったかもしれないけれど、まだまだ軽い。厭な軽さではない。
朝の時間帯、濃いエスプレッソと合わせればいいmariageになりそうな、そんな軽快さ。

  • ラスト~ラスト・ボトム
葉巻らしい土系統の甘みと苦味の混合味、ウッディーというより、爽快で女性的なアーシーさ。
黒糖を入れたミルク、若い沃土、メロウなほろ苦さ、晴れた日の朝焼けのように淡く広がる優しい喫味。
ここまでは十二分に楽しめたが、やや土っぽさ、と言ったらいいのか、どんよりした滋味を感じるようになって来て、最後の5㎝に違和感を感じる。

経験上、ここから先はおそらく改善しないと思うので、少し長めに残して終わる。

4㎝残して、終了。

甘く、軽快でライトな一本、好き!