※上記の広告は60日以上更新のないWIKIに表示されています。更新することで広告が下部へ移動します。

シガーレビュー(レビュアー:S)

ロベルト・P・デュラン リオトア ロブスト。
1本1400円。127㎜。喫煙時間50分。

  • トップ
非常にナッティな清い喫味を安心感を持って与えてくれる1stドロー、ドミニカンに通ずる極めて良好なドローと、非常に甘く円やかなニュアンスの幕開け方。
ニュアンスを感じ取れる順列で並べると、

①あっさりとしたコクを伴った非常に甘くライトなナッツ
②ややウッディネスな渋みがひと摘み
③静かに口腔内に響き渡るクリアなフローラル・アロマ
④遠くからやって来るドライフルーツの甘さ
⑤余韻にしっとり滑らかなナッツ&オイリー
⑥舌を優しく撫でるようなほのかな木の渋味
⑦最後にシルキーな甘いナッティ

すなわち、やわらかなナッティフルなトップニュアンスは正しくドミニカンシガー(例えばグリフィンやジノのトップ)に通ずる爽やかさを満々と湛えて美しい。
ただ、ニュアンスの層がやや乏しく感じられる点と、およそこうした甘め(極ナッティ)のニュアンスはこれまでの経験上必ずウッディネスな酸味と渋味を後々伴って来るので、そこには注目して吸い進める。

  • トップ・ボトム
軽やかな喫味は依然大きく変わらないものの、エアフローの中でニュアンスがやや離散的になっているような感覚がある。
つまり簡単に言えば水で薄まって行くような感覚である。
鮮烈爽快と言えば聞こえはいいが、明らかに1stドローにあった驚くに値するナッティは水で希釈される。

  • プレ・ミドル
甘やかな喫味の傍らに、エアリーなウッディネスと、どこか樹木肌を剥ぐような淡々とした滋味を感じ取れる。
やや木々過ぎる風に孕まれたしっとりとした渋味と酸味が、ニュアンスの周囲を霞のように取り囲んでいる。

  • ミドル
穏やかなウッディネス、潤いを保った繁々しい草木香、淡麗な樹木肌の渋味がゆっくりとステータスを強めて来る。
ただし、当初思ったいたほどの強まりはなく、飽くまでタバコ葉の特性として致し方ない程度のニュアンスである、と頷けるところ。

  • ミドル・ボトム
ここで喫味のニュアンスを改めて整理する。

①ややナッティ薫る、ウッディネス由来の仄かな渋味
②希釈されて広く延ばされたドライアプリコットのほの甘さ
③②を追い越すようにやって来る木の酸味
④エアリーに永く響く甲高い樹木土の滋味
⑤余韻にやや白胡椒のスパイス感
⑥舌の先から腹にかけて、軽快ながら永いウッディ&サワー

その他、喫味の奥には、乳性の酸味、草木香の天然的なアロマ、幽かに漂う淡質の渋味。
口で紫煙を揉むと、濡れた鞣革のレザー、粉末のカカオ。
強燃焼で、ナッティ&スパイシーな喫味の主体の周りで踊り乱れる極ウッディの渋味と酸味が強く増す。
余韻は宜しくない、エアリーで蛋白な樹木肌の渋味がしっとり残って離れない。

  • プレ・ラスト~ラスト・ボトム
ややペッパー感が木の渋味・酸味とともに広がって来る。
クールスモーキングでも、この辺りの喫味は顕著に渋く酸っぱい。
なおかつ、直感的にラストに向けて旨味の発現がなさそうな点が、よりこの辺りでのガッカリ感を増してくれる。
浅く浅ーく焙煎した(或いは焙煎しかけの)ロースト感に、ウッドの渋味酸味が上からずしんと乗っかかっているわけなので、喫味のトータルバランスは全く良いとは言えない。
ニュアンスを追えば垣間見えるのは滋味を携えた樹木気質の酸性のエキスだけ。
「吸えないことはない」喫味と言ってしまえば通じるかも知れないが、主にこの正に(恐らくは)ニカラグアの葉を用いて巻かれたこの一本は、最初こそ「おっ」と思わせてくれると同時に、「あ、でもどうせ…」と思わせ、そしてその通りに喫味は変遷した。
つまりは極トップで全部出し切ったような、既にもぬけのようなラストである。

リングを外す辺りで感じる旨味も僅かで、それを超えるウッディ&サワーが残念でならない。
悪い意味で、期待通りの一言。

残り3.5㎝で終了する。