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シガーレビュー(レビュアー:S)

Punch 48 La Casa del Habano
パンチ 48 ラカーサデルハバノ限定。
お譲り品。140㎜。喫煙時間60分。

  • トップ
浅く軽快なナッティ&ロースト。
パンチパンチよりも軽いトップの印象を受ける。
膨よかな潤いの高いナッツの甘やかさが際立っており、大変瑞々しい。
涼やかな樹木土焚火のimageも髣髴させる。

トップのニュアンス群としては、感じ取られる順列で、
①瑞々しく鮮やかなナッツ本来の甘やかさ
②すっきり響くナッティな酸味
③続いて、コクを感じるroastyな香ばしさ
④dressyなシナモンウッド
⑤甘いシダーの若木的な高い渋味
⑥透明感を抱くウッディネスの苦味と甘味
⑦淑やかに舌の中央へ載る若干のアーシー
⑧余韻にやや煮えた樹木皮とドライフルーツ
…およそ、ボディの軽いパンチにすっきりとしたナッティ&ローストの甘やかさを満々と盛り込んだトップという喫感を受ける。
紫煙には殊更に高い白い花々のフローラルが孕まれて、「甘味と酸味を軸にして、その周囲をウッディネス&フローラルな渋やかさと高いアロマで包み込んでいる」印象。

  • トップ・ボトム
ややウッディな渋味のステータスが強まるものの、甘味が秀でているため喫味を損ないほどではない。
やさしく口内で揉むと、ナッツの一粒一粒を口腔内膜全体に感じ取り、実にすっきりとした味わいが現れる。
ここまでの印象であれば、アップマンからウッディネスな強さを抜いたような、ただ軽くナッツの清々しい容貌が体現されている一本という感じ。

  • プレ・ミドル〜ミドル
ニュアンスは全体的にウッディネスな酸味・渋味にやや寄る印象。
想像していた以上には、トップの甘みが生きて来ない。
喫味の全体を包み込む高いフローラルは依然素晴らしいけれど、ウッディネスな渋味、若草や沃土を一つまみ口へ放り込まれるような渋味があって、全体のプロフィールAstringencyにしてしまっている。
roast感も酸味渋味と相まって「焦げ」感にも感じられる。
「甘酸っぱく、余韻に渋いミドル」といった感じである。

  • ミドル・ボトム
ニュアンスを感じ取られる順に並べてみる。

①高いウッディネスの酸味
②ほんのり伸びやかに響くナッツの甘味
③②を打ち消す樹木土の大きい酸味→これが喫味の枢軸になって来る
④酸味・苦味を帯びたレザー&シダー
⑤ゆっくり舌の上に垂らされる花の酸味
⑥若干のドライプルーン
⑦大樹焚火の焦げ感を感じるアストランジェント
⑧ややシルキーなウッディネス&ミルク
⑨余韻に高い樹木と沃土の強い酸味
…トップの見事なナッツ系統の甘やかさは何処へやら、優しいドローを心掛けているつもりではあるが、喫味は渋く酸い。
ミドルはむしろパンチパンチの方がずっと優秀である。
また、今後ラストに近づくにつれてこのウッディネスな酸味、鞣し革の苦味や渋みが、うっとりとした旨味のエッセンスに紛れることがなければ、むしろ全体としての喫感は宜しくない部類にすら入る。

  • プレ・ラスト〜ラスト・ボトム
ここからは味わい方をより繊細に、極cool−smokingをもって臨む。
ややナッティな旨味がしっかりと隆起して来るのが分かる。
また、しっとりと口腔に舞う紫煙も、絹のような滑らかさを呈しながら、しなやかに喫味を纏うようになる。
ただ、酸味と渋味がやはりステータス的にはやや高く、エグ味には流石に転じないものの、熟れすぎた果実の甘酸っぱさを強く舌に感じ取る。

ニュアンスとしては、
①ずんと舌上に載る強いウッド系の酸味
②とろんとしたナッツ由来の甘酸っぱさ
③やや高いアーシーネス
④ドライピアー(乾燥梨)の甘酸っぱさ
⑤間を置いてやって来るウッド系の旨味
⑥再びナッツの甘やかさ
⑦樹木焚火、麦を焼く焦げた渋味と苦味
⑧余韻に再度、厚いまったり系の旨味
…確かに旨味はやって来るが、それよりも渋味と酸味が強い。
なので、極ラストまでいかないと旨味が喫味の主体になることはない。
この葉巻が魅せる光景というのも(僕にとっては)殊更には存在しない。
優雅さはないし、耽美的な甘みがトップから引き続くかと思っていただけに非常に惜しい思いである。

僕なりにパンチのブランドプロフィールの真価は、「軽やかな喫味で、一見特徴的に欠如して思えるそのなかに、しっかりとしたナッツ系統の甘やかさと優雅なウッディネスが同在しているあの見事なバランス感」にあると思っているので、むしろパンチ48はそれをうまく崩そうとして崩し損ねたような印象を、どうしても抱いてしまう。


では、総括というまでもないが、少なくともこのパンチ48がこの喫味であるのならば、僕は断然パンチ・パンチを推す。
あちらで十二分にパンチの素晴らしいバランス感覚を味わえるからだ。

あくまで興味のある方、パンチが目指そうとした1つのステータスの変化を試したい方は、手を伸ばせば良い。
僕にとっては、少なくともデイリーにもなり得ない喫感であった。


残り3.5㎝で、終了する。