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シガーレビュー(レビュアー:S)

ハウスロール(ハバナベガスさん供給、レイナルドゴンザレス氏作成、竹中さんブレンド)ペティヨン。
値段不明。
喫煙時間80分。


  • トップ
見事なナッティ&ローストの甘やかさ。
流石の口径の大きさ、円やかでシルキーこの上ない。
まるでロングビトラ(ダリアやラギートNo. 1)のトップに感じるような穏やかな喫味で、チャーチルのトップにナッティな甘みを足して花のフローラルを抜いたような喫感を抱く。

ニュアンスは感じ取られる順に、
①淡くナッツ由来の甘やかさがたっぷり口腔に響き、
②次にナッティのroastyと鮮烈なコク
③ウッディネスな瑞々しい軽めの渋味
④「土の蜜」のような耽美的な甘やかさ
⑤すっきりと口腔に纏う草木の天然香
⑥再び甘やかに感じ取れるナッティー
⑦若干のウッディネスな淑やかな渋味
⑧透明度の高い樹木土のアロマ&フローラル
…実に素晴らしい、この図体からは信じられない優しさに満ちた深い甘やかな楽園的味わい。

V字カットで吸ってはいるが実に吸いづらい(笑)

  • トップ・ボトム
やや甘やかさの中にコクが出てきて、全体的な喫味のステータスが若干落ち着いて来る。
おそらくミドルに向けて、何かしらの(ニュアンスの)ステータスが強まることを予感させる。
この辺りの、「お、次はどう来る?」と思わせてくれるニュアンスの配分加減、実にお見事である。

  • プレ・ミドル
ウッディネスな渋味と花を思わせる極floralな香りが高まってゆく。
つまり、良いニュアンスが秀でて来るわけで、この辺りはやはりブレンドの妙と言ったところ。
喫味的には、ホヨーのエピクーレNo.1に少し近い、優しく軽いボディの中に、うっとりする程の甘やかさを孕ませながら、徐々に全体のステータスが増しているこの「変遷」という、まさに葉巻の素晴らしい一特性を、この一本は我が物にしている。

  • ミドル
この時点ではっきりと分かるが、この一本はラストに大きく化ける。
旨味の壮大さは半端なものではないはずだし、その顕現も恐らくは突然やって来る。
それまでの殻を被った「甘やかさと優しさ」なんだろうと予想する。
これがしっくり当たれば、実にお見事である。

ミドル時点のニュアンス群は(トップとあまり変わらないが、)感じ取られる順に、
①淡いナッティの永い甘やかさ
②しっとりと口腔を舞う若干のroast
③roastにより舌の上、口腔内膜に広がるコク
④しっとり草原が広がるのを見るような天然香
⑤淑やかで穏やかなウッディネス
⑥深く淵へ降りるような花々の園のアロマ
⑦余韻に若干のやわらかなウッディネスの渋味と酸味
⑧紫煙に感じられるclearなフローラル
…軽さの中にしっかりとしたコクと、味わい深いウッディネスの風味が喫味の芯に現れてきた。

強燃焼すれば、舌の先から腹にしっかりと白胡椒様のペッパー感も感じ取れる。
喫味的にはまだホヨー、ケドルセ、エルレイデルムンドの軽さをゆったりと湛えている。
ミドルでこれだけ軽快で円やかなんだから、明らかにラストに何かを隠してる(笑)また、軽さゆえに吸い進めが自然と早くなるので、ペティヨンを吸われる方はここらで少し間を置いておいた方がいい。
このあとの旨味の応酬で必ず疲弊することになり、確実に勿体無い。

  • ミドル・ボトム
ウッディネスがだんだんと色濃くなって、roastな甘みと苦味がはっきりと舌で感じ取られるようになる。
コクは一層高まり、そろそろ旨味がやって来るか、というところ。
樹木土を直に焚くようなdryな風合いも喉奥に多分に受け取られる。
喉奥にずーーんと永く滞留する太鼓の響きのような太いウッディネス。

  • プレ・ラスト
旨味がやって来る。
が、思っていたよりは穏やかでガツンと衝撃を受けるものではなく、例えばロメオのチャーチル系やモンテのNo.系の旨味、つまり、喫味の向こう側から歩いてやって来て、いよいよその輪郭が明らかになるような、堂々とした優しい旨味の登場である。
ただ、濃厚な旨味であることは間違いないし、その旨味もエキスティックになるのはまだまだここから、といった感じ。
まず、コイーバやトリニダッドのように「どかん!」と驚かせる旨味ではないので、それらが苦手な方でも、ゆったり旨味の海に足許からゆったり浸り始めることができる。

  • ラスト
ニュアンスを纏めておく。

①鮮烈に大きく響くナッティ&ロースト
②淡く轟くウッディネスなエキス的旨味
③旨味を整えるウッディ&シダーの爽やかな苦味と渋味
④エアリーな樹木土のアロマ
⑤もう一度、皇陵に響く低い旨味
⑥ドライプルーンのしっかりとした甘やかさ
⑦しっとりと舌の上に貼りつくような旨味が改めてやってきて、余韻を支配する
…旨味のニュアンスはしっかりとロメオ程度のもので、ウッディ&フローラルな味わいが口腔全体に満々と充ちる。

穏便で優しさやまろ味の高い繊細な旨味ながら、口腔に滞留する時間は永い。
また、舌の上、喉奥にしっとりと響くペッパー感もしっかりと旨味の華やかさに貢献する。
あくまで濃厚ではあるが、ゆっくり味わえばかなりのレベルで深くまで追うことが出来る、優秀な旨味のエキスが奔流する。
このウッディな旨味は、温められたpurple(紫煙)の根幹をしっかり貫通しながらも、鮮やかな金色の花の花園をimageさせるような豪奢で深い味わいを孕む。

  • ラスト・ボトム
かなり旨味の時間が長いので、適度に間を置きながら味わうのが宜しい。
(と、いうか、僕にはそれが精一杯なだけ)

総合すると、このペティヨンというものは全体的には軽く円やかで非常に取っつきやすい喫味を湛えた一本であり、他のブランドプロフィールでいえばホヨーのエピクーレNo.1やエスペシャル、ロメオのチャーチル系、或いは時にラモンアロネスを好む方向けだと思われる。
終盤の旨味も、深みはあれどまだ優しい印象を持つし、しっかり間を置いて味わえば恐るには足らない。

序盤から中盤にかけては、甘やかさと円やかさが見事に体現されており、この口径ならではの味わいの変化が見事にラストにかけて味わえる。
旨味も甘さを湛えていて美しい仕上がり。
ケチをつけるところは、なかった。


やはり、お見事。
残り3㎝で終了する。