シガーレビュー(レビュアー:S)

Hoyo de Monterrey Hermosos No.4 Anejados
ホヨー・デ・モンテレイ ヘルモソス No.4 アネハドス。
1本4000円。127㎜。喫煙時間40分。

  • トップ
濃厚なナッティ&ローストがしっかりと口腔を満たし、まるでミルクチョコレートに口づけたような印象を抱く1stドロー。
淡くもしっかりと濃密でコクのあるナッティ&ウッディネス。

ニュアンスは感じられる順に、
①濃いロースト感の強いナッティのコクと甘味
②ローストが生む鮮烈で爽やかな苦味
③あっさりと喫味を締める遅効性の木の酸味
④朧な紫煙にも孕まれる穏やかなウッディネス
⑤とろんと蜜飴のように舌先に落ちる甘やかなナッツと穀物
⑥再び、ロースト感が大きく広がる
⑦若干の柔らかいタッチのピュアレザー
⑧仄かにシダーウッドの甘味と渋味
⑨余韻に感じられる淡やかなドライメロン
…ホヨーらしい軽快な喫味の中に、より濃厚に織り込まれたナッティと仄かなレザーが永く響く喫味。

ホヨーとアップマンとを足して2で割ったような、軽妙ながらも分厚いナッティを直で感じ取られる味わい。
ホヨーらしくない、と感じ取る方も多いかもしれない。
思いの外、「しっかりとした濃厚さを感じる(決してホヨーを円くしたような、ではない)」喫味に仕上がっている。

  • トップ・ボトム〜プレ・ミドル
しっかりと舌の上にずっしりと感じられるローストのコク、旨味にも似たナッティさ、潤いの高い樹林を髣髴とさせる若干の酸味と低い渋味のcontrast。
味わい深く、密度の高いという意味での「熟成感」を抱かせる一本になっている。

  • ミドル〜ミドル・ボトム
ニュアンスはウッディネス&ロースト感のやや強めのものに移る。
ニュアンス群は纏めるまでも無いかもしれないが、取り敢えず追ってみる。

①濃密なウッディネス&ローストのコク
②ナッツ系統のしっとりと高い酸味
③ウッディネスの濃密で厚みのある渋味
④ここで、やや高いウッディな酸味が締める
⑤穀物系を煮出したような旨味に近いコク
⑥天然草木様の爽やかでairyな酸味渋味
⑦(特に強い)ボディを感じる永い樹木土の苦々しさ
⑧レザーとシダーの中間の気質を持った淡やかな渋味
⑨鼻腔を抜ける雨林駆ける驟雨のアロマ
…つまりは、トップのニュアンスのステータスが(存外に)高いなぁと思った部分が、さらに濃く、分厚く、密度を高めてやって来る。

少なくとも、アップマンのアネハドスのように「円やか、シルキー、甘やか」にステータスを振ったものではなく、恐らくは「ウッディ&ローストのアストランジェント(渋味苦味のニュアンス)、熟れた果実を彷彿させる酸味、レザーやシダーの低めの渋味」をステータスとして強めており、その点では少なくとも「ホヨーらしい」とは言えない一本になっている。

  • プレ・ラスト〜ラスト・ボトム
ニュアンスの強さは大きく変じない。
凡そ、ウッディ&ローストが主体となって、喫味全体をレザーや熟れた果実(ドライフルーツ様)の低い酸味、重いシダーウッドの風味が抱擁している。
葡萄皮のタンニンも強く余韻に残る。

ここまで進めて確信に至るが、これはホヨーのブランドプロフィールを覆す部類の一本であるから、不用意に「ホヨーのアネハドスだから」と(僕のように笑)手を伸ばされるのは危険である。
謂わばひとえに「枯れたホヨーのボディあるロースト・テイスト」「円熟したもうひとつのホヨーの貌」「吸う者を驚かせるに値するホヨーの一本」である。

アネハドスだからといって、アップマン アネハドスのように葉巻が仕上がるのでは無い。
少なくともこのホヨーは、どっしりとした体躯で終始こちらに向かって来る、好戦的な姿に生まれている。

この一本を吸われる方は、まずホヨーの口径の小さいビトラや、デ・サンファン等の類いを味わわれた上で出会うのが面白いと思う。
ホヨー贔屓の僕からすれば「なんだこれは」の一言だ。

残り3㎝で終える。