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シガーレビュー(レビュアー:S)

H.Upmann Connossieur B Habanos Specialist Exclusive
アップマン コネスールB。
お譲り品。150㎜。喫煙時間85分。


  • トップ
シダーの香りを大きく含んだウッディ&ローストの高い甘やかさが響く芳醇な1stドロー。
ウッディネスを喫味の主体に据えながら、その周囲をナッツや花々のフレッシュネスで鮮明なニュアンスが取り囲む。
味わいは濃すぎることなく、さっぱりとコクのある感覚。

ニュアンスは感じ取られる順に、
①鮮やかに光るナッツ由来の甘やかさ
②すっきりと香るナッティ&ローストのほろ苦さ
③ウッディの立った若々しい渋味と酸味
④ややウッディさを伴うロースト的甘味
⑤杉材を焚く馥郁な芳香
⑥ややボディのある重たいウッドの渋味
⑦すーつと鼻腔を抜ける黄色い花のアロマ
⑧舌の上に若干落ち着く樹木土と栗皮
⑨余韻に遠く低いレザータッチ
…味わいは第一印象こそ軽やかでさっぱりとしているものの、吸い進め確かめる内に、喫味の奥にしっかりと重たいウッディネスやシダー、レザー、栗皮様のfactorを感じ取ることができ、この点においてやや上級的な一本に仕上がっている印象を抱く。

ニュアンスはその他、若干のアーシーを孕んだ樹葉焚火、極深煎りの珈琲豆、時折魅せる蜂蜜、樹木皮脂に鼻先を近づける若い香しさ、舌の奥にゆったりと身体を預けて来る老年の樹木の奥ゆかしい渋やかさ。

  • トップ・ボトム
シダー&レザーの味わいが強みを増す。
たっぷりと量感もあり、贅を感じる。
喫味が積層的で、主にはバランスの適度な苦味渋味をプロフィールにしているのかなと察せられる点で、非常にアダルティに仕上げられたトップ・ブレンドであると思う。

  • プレ・ミドル
ウッディネスな高い酸味を伴った渋味と、柔らかなシダーウッドを焚くようなほろ苦さがステータスを増す。
代わりに、ナッティな甘やかさやfloralなアロマティックはやや喫味の裏に回っている。

  • ミドル
ニュアンスを順に並べると、
①しっとりと口腔奥まで昇ってくるウッディネスフルな渋味と高めの酸味
②シダーを焚くロースト的なほろ苦さ、焙煎系にも取れるような鮮やかなニュアンス
③ナッティな酸味とほの甘さが一過して、
④ドライウッドの渋味とコク
⑤再びウッディを効かせた厚い豊かな渋味
⑥重たい苦味を響かせるしっとりした樹木土
⑦若干の穀物感を思わせる淡いコク、甘味
⑧余韻に永い静かなウッディネスフル
…またその他、吸う強さによって、焦げたカラメル、乳性気質の低い酸味、若草と若土をがさっと諸手で掬うようなimage、蘭々と花をつける手の込んだ花籠、遠くに感じ取るブラックチェリー。

ミドルの喫味は、ウッディ&レザーの穏やかで低い苦味や渋味といったニュアンスを積層的に組み込み、あくまでpositiveに「豪奢」な印象を抱かせてくれる。
それは、恐らくは多層の内に様々なsupporter的ニュアンス(例えばナッティの酸味、渇樹木の低い甘味、カラメルや花々の華麗なニュアンス)がきっちり脇を固めているからに他ならない。
「リッチでアダルティ」な見事なミドルだと思う。

  • ミドル・ボトム
ゆっくりと、喫味の向こうから樹木土気質の太い旨味がやって来るのが少しずつわかって来る。
同時に舌の腹には、ウッディ&ローストによるスパイシーさも感じられる。
個人的に、この葉巻を美しい酒とmariageできないことを悔いるほど、きっとこの一本は酒と合う。
甘やかなカクテルでも良いし、淡く流麗なchampagneでもいい、癖の強いIslayを共にしても、この葉巻はきっと様になる。
それくらい上品で、淑やか、紳士的なrichを醸し出している。

  • プレ・ラスト
ラストに近づくとややnegativeな意味で、若いウッディネスを感じ取るようになる。
少しアルコール気質に感じるあの鮮烈で清涼感のある喉当たり、酸味をやや越してEthyl alcoholicで化学的な痺れを舌の奥に受ける。
ややウッディネスフルが効きすぎてきたのかなぁという印象。

  • ラスト
やや直前に受けた「ん?」という高まりは、樹木土の旨味の増徴によってうまく掻き消される。
ナッティな蜜飴のようにとろんと口腔に響く甘やかさもどこか復活して、味わいはかなり多層的になる。

①主にウッディでロースト的なコクの中に、しっかりとした渋味と甘味
②ナッティで深く静やかな酸味とほろ苦さ
③樹木を煮詰めるように味わい深い旨味
④渋味と酸味がまるでアルコール的に舌の腹へ落ちるウッディネスフル
⑤旨味の余韻を整えるレザーの渋味と苦味
⑥レザーの後を追って来る大輪のfloral
⑦しっとり口腔に漂うシダーウッド、栗の皮
⑧もう一度、浸潤するように樹亂の旨味
⑨喫味を整える、湿度を保ったウッドの重い酸味と蒼々とした仄かな渋味
⑩余韻にウッディ&ローストのコクとほろ苦さ
…終盤に至っていよいよrichで積層的な喫味のプロフィールを魅せる。
好戦的ではなく受動的で、ゆったりとした時空のなか、吸う者を深味の園へ連れてゆくような耽美的な広く重装なウッディネスフルを感じ取りながら、明朗な旨味に身を浸すような喫感体験ができる。

  • ラスト・ボトム
僕のようにアップマンのregularlineしか吸ったことのない者からすれば、このアップマンは別格に位置する。
軽さや軽装を求めれば期待外れになるかも知れないが、しっかりと前以て「richに仕上がった深味と凄味のあるブレンドだ」と認識していさえすれば、コネスールBはきっと感嘆する素晴らしい一本として記憶に刻まれることは間違いない。

少なくともこれまで僕が吸って知ったアップマンの中では、別格的に上品でluxury、積層で心の満足を最も得られる一本である。

お見事、残り2.5㎝で終了。