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シガーレビュー(レビュアー:S)

Montecristo White Series Churchill
モンテクリスト ホワイト・セリー チャーチル【ドミニカ産】。
お譲り品。178㎜。喫煙時間70分。

トップ。
淡く穀物感の透き通るようなウッディネスを伴う1stドロー。
ホヨーよりは味が薄いという意味で軽く、すっと舌に触れるか触れないかのような淡やかさが特徴的である。
ニュアンスのステータスは弱く、それが故に軽快さを湛えている、というのはトップに至ってナッティ&ロースト的な味わいを感じない点で明らかである。

ニュアンスは軽薄であるが、感じ取られる順列で、
①水で薄められたような淡いウッディネスの渋やかさと仄かな甘味
②やや土っぽさを感じさせるしっとりとした風味、Air感
③仄かにスパイシー的な痺れを舌先に与えるナッティネス、ほのほろ苦さ、低い酸味
④ドライピアーの大人しい甘味
⑤酸味の強いウッディ&ロースト(コゲ感に近い)
⑥余韻にキーンと高く響く花の蕊のfull−floral
…いう必要もないと思うが、このモンテクリストはハバノスのモンテクリストと全く別物であり、喫味も然りである。
共通項は(少なくとも今の所)全く1ミリもない。

味わいは、例えば口径の小さいショート・ビトラのダビドフを少し(水っぽさや膜を通すような)negative面で強調したような喫味に似ており、特異な(上手くブレンド的に軽妙になっているホヨー的なものとは違って)ステータス薄弱から来る(ピエドラに近い)「薄さ」「希釈性」を強く感じ取るトップである。
余韻に高く響く強みのあるウッディネスな酸味と、喫味の芯を通るウッド&ローストの渋味苦味がやけに喉奥に残る。

  • トップ・ボトム
喫味を形作るウッディネスのappealが強くなって来る。
と、言うか、やはり全体的にニュアンスのステータスが低い。
味わえる風味があまりにも少ない。
ドミニカ産の良さである「軽妙さと柔らかな口当たり、シルキーさ」を活かしているように思えるかもしれないが、そこまでまだかなり質的距離がある上での「薄さ、水っぽさ、空気感」がプロフィールに現れている。
これだけのビトラでしっかりとニュアンスが層を成していないのは、何とも不足感を強く抱かせる出来である。

  • プレ・ミドル〜ミドル
この辺りに至ると、舌の腹奥にじっとり沁み入るウッディネスな高い渋味、苦味と、葡萄皮由来のタンニンの酸味付いた渋さ、高い広葉樹林のおっとりしたウッドフロー、生姜を漬けた水溶液、白胡椒のpepper、和紙のように香る遥か遠い繊維質の甘やかさ、生焼けの穀物感。
ニュアンスとして殆どpositiveなものはないわけだが、簡易的に言ってここまでの大型ビトラで、ここまで味わいの薄い葉巻というのも面白い。

どこかでnegativeな面が大きく前に出てきてもおかしくない(例えばウッディのかなり高い酸味や、樹幹を煮出したようなExtractiveな渋味苦味のアストランジェントなどが代表的だ)が、それが現れるわけでもない。
トップからミドルに至るまでの喫味のニュアンス的変遷も見受けられない。

特徴的に何かが秀でているわけではない癖に、良く転じるわけでも悪しきに転じるわけでもないのが、何となく不思議な葉巻である。
若草の感が強まるわけでもないので、吸える人は全く吸えると思うし、だからと言って何が美味いかと言えば、美味いわけではない、ただ吸い続けることができる、と言うだけ。

  • ミドル・ボトム
ニュアンスを少し追ってみる。

①水溶的に稀釈された淡いウッディネス
②浅く土臭さの漂う樹木土の低い酸味
③タバコ葉のしっとりとした天然草木香
④穏やかに静かなfloralを齎す香草、そのpepper感
⑤紫煙に混じる寂寥とした穀物的ニュアンスのほろ苦さとほの甘味
⑥淑やかに秘めやかに喫味の周囲を舞う白粉と味わいの弱いシダー&レザーフロー
…この程度が関の山か。
味わいにしっとり広がる穀物のほの甘味とpepper感が、ほんの少しpositiveなニュアンスとして感じ取られないことはないが、にしても弱すぎるニュアンス群で辟易する、実に退屈な喫味に仕上がっている。

  • プレ・ラスト〜ラスト
喫味の主体であろう穀物的なExtractiveと、白胡椒様のpepper感は上手く特徴的に目立って来る。
旨味も上がってきそうな予感があるだけで、実感としては無い。

もうここら辺で終わろうかなぁ。
少し長く残すけれど、だいたいプロフィール的には満喫できたと思うので、纏める。


まず、これは(一応声を大にして)ハバノスのモンテクリストとは全くの別物である。

一通り味わったプロフィールとして、
①全体的にニュアンスが薄弱で、水で大いに薄まったような吸いやすさがある。
羽毛のように軽いが故に、舌に残る喫味はclearを通り越してVulnerable(脆弱)。

②喫味の主体として感じ取られるのは、水っぽい穀物と、終盤に入ると白胡椒様のpepperが強かになる。

③ドミニカンらしい喫味の優しさがある、と言えば聞こえはいいが、ただ弱く儚く力不足。


はい、という感じです。
大変貴重な一本を体験させていただきました!
ありがとうございます

残り4㎝で、終了。