シガーレビュー(レビュアー:S)

RAMON ALLONES CLUB ALLONES EDICION LIMITADA 2015
ラモン・アロネス クラブ・コロナス リミターダ2015。
お譲り品。135㎜。喫煙時間60分。

  • トップ
滑らかながら濃厚なナッティ&ローストの甘さが一気に口腔に満々と広がる。
若干のシダーウッドと、小豆のようなとろんとした甘やかさが特徴的に感じられる。
感じ取られるニュアンスは順列的に、
①ナッティ&ローストの淡やかな香ばしさ
②しっとり甘く響くナッツのフレッシュネス
③シダーウッドの低い酸味と甘味
④静かに口腔に広がるウッディネス
⑤もう一度、ナッティの香ばしいロースト
⑥樹木土の甘く密なほろ苦さ、甘味
⑦余韻にしっとり残るレザー&アーシーネスな渋やかさ
⑧仄かに感じられるラムレーズン
…ラモンのSSに近いけれど、あの甘く凝縮されたナッティ&ローストよりは、豊かで甘さをもう少し加えたような風合い。
(もちろんスモールクラブコロナスや)SSよりも穏やかで膨よかなラモンを感じる。

  • トップ・ボトム
やや軽い渋味を湛えたウッディネスが強くなる。
ニュアンスの中で苦味のステータスが心地よく増して来る。

  • プレ・ミドル〜ミドル
ウッディネスで芳醇な深みのあるコクと甘味が華やかに花咲く。
レザーな低い渋味もしっかりと味底に漂っていて、adultyながら洗練されたニュアンス群を感じさせる。

ニュアンスは追って順に、
①ウッディネスの効いた低い渋味の中に展開されるしっかりとした甘味とコク
②樹木土、沃土の淡い渋味
③シダーウッドのフローラル
④若干のair感を伴ったレザーネスな渋味
⑤穀物的な発酵感を感じさせるゴールド
⑥コニャックに漬けたレーズンの重く高い甘味
⑦繊細な層をめくって現れるパウダー的なウッドテイスト
…中盤になると、喫味の芯にウッディ&レザーネスが通っていて、ニュアンスはあくまで多層的とはいかないまでも、じわりじわりとラモンらしさが際立って来る。

紫煙の中にはしっかり南国花のPrimaryなアロマ&フローラルが爛々と馨る。
口腔では大樹の幹を髣髴させる宏大なテイストが広がり、コクの厚い味わいはSSの上位互換といった感じ。
ラモン好きな方、ボリバーやケドルセを好む方には好きなミドルであると個人的には感じる。

  • ミドル・ボトム〜プレ・ラスト
ウッディネスに寄っていたニュアンスから、再びナッティ&ローストが顔を出す素晴らしいブレンド。
淡やかな鞣し革、栗皮の優しい渋やかさが喫味の周囲を舞いながら、あくまでサポート役に回っていて舌に心地良い。
ボディを感じさせない穀物と樹木の風味が、しっかり喫味の枢軸を通っている。

  • ラスト〜ラスト・ボトム
ウッディネスな甘味の後を追うようにして、厚みのあるvolumyな旨味がずしっと舌の中央に降りて来る。
味わいは一気に濃厚さを増して、ラモンのヒガンテスのラストに近い花の咲いたものに近くなる。

①舌の先に沁み入る甘やかなウッディ&レザーネス
②次にExtractiveな穀物と樹木の旨味が大きく広がり、
③じっとりと舌の中央に落ち着くロースト系ウッディのほろ苦さと渋味
④ここで特に強い樹木土の旨味が口腔内を覆う
⑤強いレザーフローの渋味と若干の甘やかさ
⑥仄かなシダーチップ
⑦フレッシュな南国花のフェロモン
⑧もう一度、コクの強いレザーネス
⑨余韻に口内を舞う甘味の強い穀物の発酵感
…ここは正にラモンの旨味。
SSよりもハッキリと、ヒガンテスよりも鮮やかに、鮮明な「ラモンらしさ」が舌と鼻に感じ取られる。
スモールクラブコロナスの上位互換という簡潔な立ち位置ではない、見事な喫味の変遷とブレンドの妙、ブランド・プロフィールの体現をまざまざと見る。

素晴らしい。
ラモンを吸うならSS、という定番を覆すような美事なブレンドであり、ラモンを好まれる方に対しては太鼓判を押してお勧めできる。

このリミターダから入ってSSに戻っても、決して損はしない。
SSにもそれだけのブランド・プロフィールが存在するからだ。

残り2.5㎝で終える。
お美事。