シガーレビュー(レビュアー:S)


モンテクリスト No.1。1本2230円。
165㎜。喫煙時間70分。

  • トップ
土というよりは木の濃くクリアな甘さが際立った喫味が、1stドローに響く。また、ナッティの効いたアロマティックで広い味わいの甘味もふんだんに感じられる。トップの印象としては、このビトラだけあって流石というところ。
なんとなく必要以上に紫煙が豊富な気がするが、どうなんだろ。
ニュアンスを順に並べると、木と土の中間の浅く濃いロースト感を伴った甘味、湿土のしっかりとした潤い高いほのかな酸味、珈琲豆のやわらかいコク、細切れに散らされた花のアロマ、草木香、余韻に土のしっとりと響き渡るモンテ特有のニュアンス、わずかに木の鹹味。

  • トップ・ボトム
トップ辺りの喫味の秀逸さをNo.シリーズで比較すると(もちろん僕個人では)No.1>2>4>5>3の順番かなぁ。
特にNo.1はモンテの土らしさの中にもアロマティックに仕上げられた木の甘さが引き立てられており、「より後半にどのような喫味の変遷を齎らしてくれるのかを期待させる点」が憎らしく素晴らしい。
No.2もそれは中々のものだか、このビトラ特有の優良点がトップには生きている。

  • プレ・ミドル~ミドル
若干の樹木由来のスパイス感、土のやや重たい渋味が強まる。変化するにはちょっとまだ早いのでは?と感じてしまうが、これがNo.1の喫味の移ろいなのかな。
特徴的で得点の高いアロマティックな甘さは姿を消して、というかそれをかき消す程度には強かな、木の渋味と香辛のニュアンスがやって来る。
渋味とスパイス感はバランスがいいものの、モンテらしくはない。ちょっと残念に感じるレベルのアストランジェントと、花のアロマを乱す刺激的な味わいである。

  • ミドル・ボトム
さぁこのあたりから、モンテ特有の土の旨味ゾーンに期待が入る。
喫味のニュアンスは、まず沃土のしっとりとした渋さと甘味、若干の白胡椒様のスパイスがそのニュアンスにそっと寄り添い、天然の草花木果のほのかな酸味、木由来のややとんがった酸味、珈琲豆のロースト感と深めのコク。植物系統のやや粗雑な酸味が余韻に残る。
この時点で旨味はおそらく強燃焼でもしなければうまく向こうからはやって来ない。
ミドルの喫味は、No.4>2>3>5>1である。

  • プレ・ラスト
個人的にはここからはいかにモンテらしいか(土の濃いコクと旨味が美しく現れるか)を期待して吸い進める。このNo.1を味わっていて気にかかる点は、喫味のニュアンスにあまり美しい変遷がまだ訪れていない点。
ロングビトラ(個人的にはコロナゴルダ以上)は、基本的に喫味はトリパの燃焼過程において必ず喫味のニュアンスが「緩やかに優しく」変遷する特徴を持つ。これは葉巻の構造上必ず、である。
ただ、このNo.1には変遷が冗長で、トップの次にすぐミドルの風味がきて、そこからちょっとの間動かない。ロメオのカサドレスならもう少しスムースなニュアンスの変化を感じられたものである。

  • ラスト~ラスト・ボトム
来た、モンテの土の濃いコクある旨味。
No.4よりも強く、No.2よりは優しく口腔に広がって余韻を残す。
ニュアンスを並べると、土の濃くじっとりと舌に響く旨味(ロメオの木の強い旨味の土版)、ウッディネスな甘さを伴ったほのかな天然香と酸味、湿土の潤わしい渋味、焚いて熟れた果実に舌を接するような濃厚な甘酸っぱさと苦味、珈琲豆のロースト感、それと土の純度の高いスパイス。
なるほどラストに至ってはモンテらしくなって来るが、一方で荒々しさを感じるラスト。まるでパルタガスを少し丸くしてウッディネス抜いて土感をドカンと盛ったような喫味。No.2のような旨味とはちょっと違う。
うむ、よくわかった。No.1はトップからミドルにかけてやや優しくロメオのようなプロフィールで土と花を表現しながら、極ラストで、モンテNo.シリーズの中で1番荒々しいモンテらしさを備えている。
ラストの喫味のNo.比較は、No.2>4>1>3=5と個人的には思う。

さて、これで全てのNo.シリーズを一通り楽しんだ。残し3㎝で終了する。

最後に、全体の喫味のNo.比較をしたい。
僕個人的には、モンテらしさ(土の深く濃い旨味)・トップからラストにかけての喫味の変遷の美しさに重きを置いているので注意されたいが、結果的には、No.2>4>1>5>3となる。
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