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シガーレビュー(レビュアー:S)


ロメオ・イ・フリエタ カサドレス。1本1830円。
162㎜。喫煙時間60分。

  • トップ
非常に甘いナッツ、ウッディなほのかな渋さも喫味の周囲に存在するものの、殆ど蜜のようなナッティーのニュアンスが1stドローに現れてくる。
この点ではロバイナのウニコスとほぼ大差ない好スタート。極滑らかなナッティ&ウッディであり、そのほかに言葉はいらない。

  • トップ・ボトム
紫煙に漂う広い森林香も穏やかで見事である。しっとりと舌の上に霞のように頒布する喫味のニュアンスは優しく、まさにロメオの花のトップと言える。
気になるのはこのカサドレス、異名に「ロメオの暴れ馬」と謂れているらしいこと(笑)どこで化けるというのか、喫味に集中して注目したい。

  • プレ・ミドル
やや木特有の渋さと酸味の中間に位置するニュアンスが強まって来るが、全体のバランスとしてはまだ優れている部類に入る。
やや甘味は弱まって潜むものの、それでもお見事なアロマで喫味を占めている。高まるウッディな喫味に歩幅を合わせるようにして、華麗なナッティーは健在する。
やや口腔に残る樹木のアロマに、高く花の酸味がほの咲く。

  • ミドル
口内で転がしてふわりと口腔を離れる際には、ウッディネスよりナッティが勝ったニュアンスを感じ取ることができる。
適切に優しく扱っていれば、中盤まで間違いなく軟らかで丸味を帯びたニュアンスが続く。
と、まぁそれでは面白みがないので(笑)強燃焼で味わうと、喫味の中にはペッパー的な刺激はもちろんのこと、他には濃く煮出したミルク、あっさりと炙った胡桃や木の実、ボリューミーな渋味とともにやや尖った樹木由来の渋味と滋味、また、この時点でも葉を煮たような草木・穀物の旨味エキスを舌の上に鮮やかに感じ取ることができる。
ロメオ特有の、花のエッセンスを載せた木の旨味である。舌の先にもしっかりの旨味のテイストが残る点は、この葉巻を強燃焼させる愉しみを丁度いいバランスで提供してくれている。

  • ミドル・ボトム
この辺りからはクールスモーキングに切り替えても、十分にウッディネスな旨味と花の酸味、シルキーな喫味のニュアンスをわずかに感じられる。きちんとペッパーも効いて、喫感はすっきり。甘いだけの葉巻では既になくなっている。

  • プレ・ラスト~ラスト
では、ニュアンスを舌に感じる順に並べると、
  • まず樹木的な広がりのある潤い高い甘味と渋味
  • 次にナッツをローストしたほのかな苦味
  • やさしくやって来る木系統の気質の甘さを孕んだ酸味
  • ドライフルーツ様のやや遅効性の甘味
  • やや湿土を鼻先に近づけるような渋味
  • 珈琲豆の甘やかな渋味。
そして余韻として、舌の上に、樹木由来のシルキーな甘さと渋さ、わずかに土の塩分、エアリーな草花木果の甘さを孕みながらしっとり・じんわりと響く渋味と苦味。この辺りのニュアンスの多層感は見事。

  • ラスト・ボトム
カカオの苦味、木の酸味が強くやって来る。木の旨味も健在ではあるものの、ちょっと酸味に負けてきている感覚。
ペッパー感も強くなり、ロメオの割にボディが出て来る。
喫味は分厚く、重たみを持って、トップから反転して、荒々しい喫味になる。もしかしてこの反転具合が「暴れ馬」の所以?もしそうだとすれば、それは褒め言葉としての異名だろうな。
こうして喫味の強みも重みもグワッと増すというのは、言わずもがな、ロングビトラならではの優点である。
確かにロメオのNo.シリーズには感じられないスパイシーと重たさが刺激的に現れてはいるが、こういう「トップでそう思わせといて実はこれが本性です~」という変遷こそ素晴らしい。
優しく柔和に思わせといて、ラストまで誘ってドカン、実にお見事。このラスト・ボトムは得点が高い。
パルタガスとは違って、花と木の厳かで重いボディ。これは評価されるべき豹変葉巻。

凄い、思っていたよりも満足感の高かった一本。ロメオ自体が好きな方からすれば裏切られた感を持つ方もいるかも知れないが、やっぱり葉巻はこの喫味の変遷あってこその「美味さ」である、というのが僕個人の持論である!
満足させてくれる、素敵な一本だった。
残り3㎝を残して終了する。寝かせてみるのも面白いかも。
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