シガーレビュー(レビュアー:S)


ブリックハウス ショート・トルペード
1本890円。132㎜。喫煙時間60分。

  • トップ
ドロー良好。やや渋みを感じるナッティと、深煎りのしっかりと味付けされた珈琲感。
喫味には輪郭の明瞭なアーシー、ややオイリーな印象、弾力のある樹木の皮、深いというよりは明るく広い喫味で吸いやすい。

  • トップ・ボトム
喫味の中に現れるナッツ由来のほのかな甘み、若い草木のアロマがフレッシュネスフルに香る。
ナッツの皮から醸し出されるような酸味がやって来る。
強く吸い込むとその酸味は喉の奥まで届きそうな程なので、少しここからはゆっくりと燃やすことを心掛ける。

  • プレ・ミドル
湿度をふんだんに取り込んだ土壌の、しっかりと香るミネラルなアロマ。
珈琲のロースト豆をそのまま水に出したようなささやかなロースト感、栗の風味を帯びた甘みとほっこりとしたあの膨らんだ味わいを遠くに感じる。
全体的にライトなボディだが、しっかりとした酸味とほのかな甘みが主軸となって、全体の味わいをすっきりとさせる。

  • ミドル~ミドル・ボトム
ナッティとアーシーとが生み出すほのかな苦味が舌の表面を包み込む。
やや苦味と酸味が衝突を起こして味にばらつきと雑感が出てきたように感じる。
とは言え、要所要所に味わいの強まるナッツ感は心地よく厚みのある印象。
トルペードタイプの良い点は、パンチカットのような吸い口を自由に作れて、味わいをしっかり口腔内で受け止めることができる点と、またフットからの喫感が口許に届くまでにシェイプされている事で、濃縮した葉巻のプロフィールを感じ取ることができる点だと思う。
この葉巻についても同様、湿土のミネラル感、ナッツの爽やかな甘み、苦味、豆皮とウッディな酸味が吸った際にまず塊となって舌の上に載るのは、喫感や印象に大きな影響を与えている。

  • プレ・ラスト
舌の両側に残る渋み、残り香の中には焦げたナッツの苦味と酸味、中盤前からの酸味のさざ波がボディのように喉に響いて来る。
喫味のうちに煙草の葉の味わいも感じることができる。
紫煙の後を追う香りの中に、夏に咲く黄色い花の、香水のように強いアロマを感じる時があるが、それは美事に美味い。

  • ラスト
乾いた欅や椿、小ぶりなナッツの香ばしさ、茶葉のような渋さを湛えた味わいもほのかに香る。
深く淹れた珈琲の底にある核心的な苦味、白胡椒の淡いスパイス、焼けた栗皮の渋さを濾したようなピュアなボディ。

  • ラスト・ボトム
ここまで来るとしっかりとしたボディを感じられるほどの喫味になって来る。
アーシーな旨味もしっかりと感じられる。
むしろ濃さで言えばロメオにも引けを取らないレベルだと思うほど、しっかりと強み、厚み、太みを感じる。
ミディアム以上の喫味を求める方からしても、満足行きそうなもの。
初めはライト、マイルドに感じられながら、次第に苦味と酸味がバランスよくやって来て、最後に底力のようなボディがフィナーレを飾るというのは、さすがブリックハウス、と言える葉巻。

とは言え僕にはやや強すぎるので、残り3㎝で終了する(笑)。