東方旧作

東方旧作とはかつてZUNがPC-98で発表していたゲームシリーズ「東方project」である。
現在製作されているWin版の東方projectと区別するため「東方旧作」あるいは「旧作」と呼ばれる。
「上海アリス幻樂団」設立前にZUNが所属していた東京電機大学の非公式サークル「Amusement Makers」で制作され、イベント出品時に「ZUN Soft」というブランド名で領布していた。
現在は全て非売品となっており、ZUNも再び頒布するつもりはないと公言している。

概要

ZUNは元々PC-98版の東方を製作していたが、怪綺談を最後の作品として発表し活動を停止した。その後4年のブランクを経て、サークル名を上海アリス幻樂団と改め活動を再開して製作されたのが東方紅魔郷である。
ちなみにそのブランクの間に西方projectの製作に携わっている。
東方はタイトーのゲームである「奇々怪界」や竹本泉の作品に影響を受けていることが知られているが、旧作では特にその傾向が濃く出ている。
特にこの東方シリーズを発表する前に未発表のタイトーキャラを登場させたゲームを制作していたらしいのだが、
この時「奇々怪界」の主人公の巫女である「小夜ちゃん」のテーマ曲が「東方怪奇談」であり、これが東方の名前の由来となった。
Win版最初の作品である紅魔郷では旧作最後の作品である怪綺談までの設定を一新しているとしており、世界観も大きく異なっている。
ただし霊夢など主人公を始めとして旧作のキャラやネタがWin版にも見られたりと、ある程度影響も与えている。
またシリーズ番号はWin版に入っても旧作を入れてカウントされており、紅魔郷の時点で6thとしている。

二次創作では公式以上に旧作の存在を重視する傾向があり、旧作特有のキャラやネタをWin版と関連付けたファンアートも盛んである。
クッキー☆でも旧作に関連したネタが見られ、また旧作キャラを登場させたクッキー☆も存在する。
しかし著作権が現在もAmusement Makersにあるため、万が一を考えて避けている者も多い。

世界観

Win版と比べると細かい舞台設定は見られず「幻想郷」という地名もなく、代わりに「とある東の国」などと呼ばれる世界を舞台としている。
幻想郷のような外の世界と隔てる結界のような設定も見られず、隔離された世界なのかも定かではない。ただし西方projectでは東方旧作の外側に西方の世界が広がっているかのような描写が見られた。
またWin版ではお互いに傷付け合うことを避けるために「スペルカードルール」に基づいてゲームによる勝敗で戦っているという設定であるが、旧作ではそういった設定も見られず、実際に生死を分けるようなシビアな戦いも見られる。

二次創作ではWin版の過去の世界という扱いが主流で、キャラの過去の話などに旧作キャラが登場する場合も見られる。
またスペルカードルールが存在していないという設定を受けて、妖怪と人間が死闘を繰り広げる修羅の時代と言った扱いも見られる。
その為ゲーム難易度もあってか全体的にWin版のキャラよりも強力な存在と言った設定となることも多い。

キャラクター

主要キャラ

博麗靈夢
Win版と違い霊が旧字体になっている。今とカラーリングも異なるが、これは使用できる色に制限がある旧作において黒は背景と被りやすいため、靈夢に限らず旧作のキャラは黒など暗い色を避けてデザインされている。
デザインも全体的に今よりも巫女らしい姿をしている。
怠け者で自分勝手な性格は同様だが、現在と違い空を飛ぶ能力が修行不足が祟り習得できていない。その為基本的には玄爺に乗って空を飛び、玄爺のいない靈異伝に至っては歩きの為左右にしか移動できなくなっている。
代表的なキャラ:むぎヱリカ
玄爺
空を飛ぶ能力を身に付けた年老いた亀。靈夢に捕まり乗り物として勝手にこき使われている。靈夢の事も「ご主人様」と呼ばされている。
ただ面倒見の良い性格なのでなんだかんだ靈夢の保護者のような存在として上手くやっている。
現在は霊夢が空を飛べるようになったことで役目を終え、博麗神社の近くで過ごしていることが示唆されている。
初登場となった封魔録でのみ台詞が用意されているが、夢時空以降もちゃんと靈夢の乗り物として登場している。

東方靈異伝

東方project最初の作品。STGではなく変則的なブロック崩しとなっている。また敵の名前は全て英語になっている。
靈夢がボールである陰陽玉を攻撃によって打ち上げるバーとなり、ブロックや敵を倒していく。
この作品では異界の者は強力なマジックアイテムである陰陽玉でのみダメージが与えられるという設定で、
靈夢の攻撃は敵の攻撃を打ち消すことはできるが、敵へは陰陽玉とボムでしかダメージを与えられない。
さらに靈夢がちゃんと攻撃を当てないと陰陽玉を打ち上げる事もできないため、陰陽玉に当たって自滅してしまうことも多々ある。
システムが特殊すぎるため一概には言えないが、東方シリーズでもトップクラスの難易度を誇ると言えるだろう。
ZUNは自作の音楽を公開する方法としてゲームを作ろうと思い立ち、一からプログラミングを学んでこの作品を制作した。
元々は格闘ゲームを作りたかったが技術が足らず、妥協案としてこのような特徴的なブロック崩しが作られたらしい。
その為かこの作品の靈夢の攻撃は巫女とは思えないアクロバティックな体術が多く見られる。この技は後に黄昏フロンティアと製作した格闘ゲームにて霊夢の技として受け継がれている。
二次創作においては記念すべき1作目とは言え現在の東方とは雰囲気が大きく異なるからか旧作内で見てもかなりマニアックな部類である。
旧作キャラの中でも特にファンアートが少ないが、逆に靈異伝のネタを上手く扱えばそれだけで玄人感を出せる。
SinGyoku
5面ボス。日本語に直す場合は「シンギョク」とする場合が多い。
巨大な陰陽玉。魔界と地獄の入り口を塞いでいる。こいつを倒したあと魔界か地獄かルートを選び進んでいくこととなる。戦う際は男性や女性の姿に変身して戦う。
ファンアートで描かれる際も、この人間の形態の場合が多い。
代表的なキャラ:ぱぴこ雪矢りゅう
YuugenMagan
魔界ルート10面ボス。日本語に直す場合は「幽幻魔眼」あるいは「幽玄魔眼」とする場合が多い。
5つの宙に浮いた巨大な目玉のような存在。目を開いた時だけ攻撃でき、ダメージを与えられる。
他のボスが一応人の姿をしている中、靈異伝のキャラでも異質な存在と言える。
目玉は人の輪郭を成した稲妻のようなものと繋がっており、この人影のようなものが本体ではないかと噂されるが、
ゲームより詳細に描かれたEDのイラストではこの人影が見られず詳細は不明。
旧作でも扱いづらい靈異伝の中でも特に扱いづらいキャラと言える。
ファンアートではこの人影を本体として目玉を武器にするキャラとして描写されることもあれば、逆に人影を省略した目玉だけの化物のパターンも見られる。
Elis
魔界ルート15面ボス。日本語に直す場合は「エリス」とする場合が多い。悪魔であり途中コウモリの姿に変身して攻撃もしてくる。
少女の姿をしており、全体的にオドロオドロしい雰囲気の漂う靈異伝のボスとしては比較的東方キャラらしい風貌をしている。
比較的ファンアートを作りやすい靈異伝キャラと言える。
特に関連はないが容姿が似てるとして幻想郷のくるみと関連付けられることもある。
Sariel
魔界ルート20面ボス。日本語に直す場合は「サリエル」とする場合が多い。二つ名の「死の天使」を表すように死体を思わせる不気味な6翼の天使である。
体力が少なくなると円盤状の第2形態へと変貌する。またそれより前の段階から背景も変わり、特に第2の背景は地面から無数の手の影が伸びる印象的な場面である。
魔界のラスボスという立ち位置とその風貌から、二次創作では神綺の部下として扱われ、靈異伝でのみ見られるキャラとしては比較的知名度が高い。
魅魔(Mima)
地獄ルート10面ボス。次回作である封魔録では名前が漢字表記になり設定が固められ、部下を従えてラスボスとして活躍することとなった。また夢時空と怪綺談では自機として登場しており、靈夢のライバル的なキャラといった位置付けであった。
人類に恨みを抱いた悪霊であるが、封魔録以降は丸くなり、もっぱら靈夢にちょっかいばかりかけている程度である。そうした立ち位置は現在の紫に似る。
その活躍ぶりから旧作特有のキャラとしては特に知名度も人気も高く、旧作キャラの代表格といった扱いを受けている。
旧作でのその活躍と人気から東方の新作が発表される度に復活しないかと期待がかけられているが登場する気配は皆無である。
旧作キャラ屈指の人気キャラなだけあって二次創作の出番も多く、魔理沙を部下にしていたことから、魔理沙の師匠や保護者といったキャラ付けが多い。
東方シリーズ板のネタから、搾乳に関連したネタも見られる。
代表的なキャラ:日向葵
Kikuri
地獄ルート15面ボス。日本語に直す場合は「キクリ」とする場合が多い。菊理媛神をモデルにしていると思われる。二つ名は「地獄の月」。
ゲーム中では女性の上半身が浮かび上がった円盤のような姿をしているが、EDのイラストを見ると下半身が巨大な球体となった女性であることがわかる。
Konngara
地獄ルート20面ボス。日本語に直す場合は「コンガラ」とする場合が多い。矜羯羅童子をモデルにしていると思われる。
喉仏があるなど男性的にも見え、性別不詳であることからファンの間でも性別が安定していない。
頭に勇儀のような角があることから残りの鬼の四天王ではないかと言われることもあるが、
元ネタは鬼どころか仏の類いであり、むしろ四季に近い存在である。
四季などWin版の地獄キャラと関連付けられることもあるが、サリエルと比べても影が薄い。

東方封魔録

今作から縦スクロールシューティングとなり、現在知られる東方にかなり近い形式となった。
ただし、EXステージを除いて全5面構成になっているなど細かい部分でまだ差異が見られる。
また、旧作全体の傾向であるが、この作品は特に非人型のボスが多く見られ、まだ女の子同士の戦いというスタンスは徹底されていなかった。
前回道中ボスであった魅魔に焦点が当てられ、彼女が人類に復讐するため、部下を引き連れて大きな力を秘めているとされる博麗神社の陰陽玉を奪おうと靈夢を襲うストーリーである。
その為ボスの多くは魅魔の部下で構成されている。
二次創作では靈異伝のキャラに比べると扱いやすいキャラが多いが、人気があるのは魅魔と魔理沙がほとんどで、封魔録のみの登場キャラは旧作キャラとしても出番は少ない。
出てくる場合は大抵魅魔に関連付けられての登場である。
化け化け
東方旧作シリーズを代表する雑魚キャラ。奇々怪界の雑魚キャラである「プカプカ」とよく似ており、そのせいもあってかWin版では見られなくなってしまった。
東方深秘録でマミゾウの技である「二ツ岩家の裁き」を食らった菫子の変身した姿にて、菫子の服を来た姿で久々に登場することとなった。
神社戦車
1面中ボス。公式名称はなく「神社戦車」はファンによる俗称。神社に大砲とキャタピラーが付いたような姿をしている。
恐らく里香が作り出した戦車の一つと思われる。
里香
1面及びEXボス。魅魔の部下の一人で、戦車技師である。戦車技師らしく自作の戦車に乗って戦い、東方全体で見ても珍しい生身で戦わないキャラでもある。
戦車とは言うがそのデザインは全体的に従来知られる戦車とは一線を画す。
なぜかお化けも作り出せ、ステージに登場するお化けは彼女が作ったという設定になっている。
語尾に「~なのです」を付ける特徴的な喋り方をする。
その語尾と名前から『ひぐらしのなく頃に』の登場キャラ「古手梨花」のモデルだとされる。
呪い子
2面中ボス。公式名称はなく「呪い子」はファンによる俗称。「呪」の文字を弾幕として放ってくることからこう呼ばれるようになった。
明羅
2面ボス。魅魔の部下の一人で、美麗の女侍である。男性的な風貌から靈夢に男と勘違いされ、靈夢からはまんざらでもない態度をとられた。
二次創作ではあまり反映されないが原作での霊夢はこのような面食いな描写も見られる。
そうした描写から、現在ではかなりマイナーな部類ではあるが、靈夢とのカップリングネタが古くから見られた。
その風貌と扱いが近いことからぷよぷよシリーズの「シェゾ 」と関連付けられることも多い。
幻夢盤
3面中ボス。公式名称はなく「幻夢盤」はファンによる俗称。2匹で登場する虫のような謎の物体。
幻夢石
3面ボス。公式名称はなく「幻夢石」はファンによる俗称。東方のボスとしては珍しい要塞ボス。そこから単に「砲台」とも呼ばれる。
3面は魔界への境界であるため、魔界の防衛装置ではないかと言われている。
魔天使
4面中ボス。公式名称はなく「魔天使」はファンによる俗称。魔界ステージに登場する天使のような風貌をしたキャラであることからこう呼ばれる。
魔理沙
4面ボス。言わずと知れた東方シリーズのもう一人の主人公であるが、最初はラスボスの部下としての登場であった。
中途のボスとはいえ、説明テキストに登場したりバッドエンド時は魔理沙で終了するなど、この時点ですでに他のボスとは差別化されていた。
その後、夢時空以降は全て自機キャラとして登場している。
封魔録では他の旧作とも風貌が大きく異なり今作だけ髪が赤く、エルフ耳になっている。誤字で「魔梨沙」と表記されていたことからこの風貌の魔理沙を魔梨沙と呼ぶ場合もある。
旧作では口調もWin版と大きく異なり、男勝りな口調は見られず「うふふ」や「キャハハ」と言った女の子らしい笑い方も見られる。
ファンの間ではこうした振る舞いを魔理沙の黒歴史と扱うネタも見られる。もっともWin版でも紅魔郷など初期の作品ではこのような口調が少し残っていた。
二次創作では魔理沙の過去の姿として、このデザインで登場させる場合もある。
代表的なキャラ:師走雪
イビルアイΣ
EXボス。里香の作った戦車であり、例によって彼女が搭乗して戦う。東方シリーズでEXボスも担当する1面ボスは彼女だけである。
とても戦車には見えない怪物じみた姿をしており、そのことについて靈夢からもつっこまれている。
二次創作では里香の最終兵器として登場する場合が多い。またその風貌からバックベアードと関連付けられて、ロリコン抹殺兵器として扱われることもある。

東方夢時空

通常の縦スクロールシューティングではなく「ティンクルスタースプライツ」のシステムを用いた対戦型シューティングとなっている。
このシステムは後にWin版の花映塚へ受け継がれることとなった。
突如博麗神社のお隣に謎の遺跡が現れ、遺跡を訪れた者1人に何かをプレゼントするという噂が魅魔の口から語られた。
それを聞いた少女たちが次々と遺跡に足を踏み入れるというストーリー。
東方全体で見てもギャグテイストの強い作品であり、特に竹本泉のパロディネタが多く見られる。
特徴的なゲーム内容から旧作でも目立つ方である。
エレン
忘れっぽい魔女。幼い少女のような姿をしているが1000歳を越えていると予想されている。
竹本泉作品のキャラ「エレン・ふわふわ頭・オーレウス」をそのまま流用したようなキャラであり、設定もかなり元ネタから受け継がれている。
いつも一緒に連れている猫は「ソクラテス」という名前でこちらも元ネタ規準。
エンディングでは博麗神社の境内に魔法屋を建ててもらった。
代表的なキャラ:crisu
小兎姫
収集癖のある和装のお姫様。世間知らずで性格が破綻しており、つかみどころのない性格をしている。全体的な雰囲気は幽々子に近い。
その正体は遺跡の調査のため姫の姿に変装して来た警察官であり、普段は婦警の姿をしている。
しかし、一般人を想定して変装対象にお姫様を選び、彼女がイメージするお姫様の振る舞いも奇妙なものであったことから、ズレた感性は演技ではなく素である。
また普段からつかみどころのな振る舞いをしており、素の性格は変装前とあまり変わらない。
二次創作では東方における唯一の警察官キャラということで警察として登場することもあるが稀である。
カナ・アナベラル
精神の不安定な少女から生まれたポルターガイスト。大きな洋館に住んでいたが住人が慣れてしまったことで退屈しており移住を考えている。
ZUN曰く「かなりロリっとした感じのキャラ」であるらしいのだが、ファンの間では特別ロリキャラとして扱われているわけではない。
設定がプリズムリバー三姉妹と酷似しており、彼女らの前身のようなキャラと言える。ファンの間でも関連付けられることがある。
ZUNがキャラ製作前にいつも作っているイメージイラストでは交通標識を持った姿で描かれており、そこから交通標識をアクセサリーや武器にするファンアートも見られる。
朝倉理香子
東方では珍しい科学者キャラ。本来の役職は魔法使いであり、その力も相当なものなのだが、大の魔法嫌いで科学者となった。その為本気は出せないでいる。
東方旧作の世界では魔法が一般的として科学は邪教とされており、彼女もまた異端者とされている。
ジェットパックで空を飛ぶなど高い科学力は持っているが、岡崎に言わせると500年は遅れているらしい。
Win版では科学が邪教という設定もなくなり、それどころか河童などといった科学力をアイデンティティーとしているキャラも見られるようになっており、世界観の変更の影響を特に受けることとなったキャラと言える。
二次創作では科学者同士ということで岡崎とライバルや同志など関連付けられることが多い。
北白河ちゆり
中ボス。『アップルパラダイス』の「朝ヶ丘絵理子」をモデルにしている。
岡崎と共にやって来た平行世界の住人であり、彼女の助手を務める15歳の助教授。東方では珍しい銃使い。
ちゆりと岡崎は明確な年齢が設定されている東方では非常に珍しいキャラでもある。
「~だぜ」といった男まさりな口調が特徴。この口調は現在の魔理沙の口調とよく似ており、ファンの間では彼女に影響されて魔理沙が今の口調になったのではないかと言われている。
二次創作ではもっぱら岡崎に振り回されてばかりのつっこみ役といった扱いが多い。
プレイヤーキャラとして使えるちゆりは魔法使いであるこちらの世界のちゆりであり彼女とは別人である。
彼女らがあくまで平行世界の住人であることが伺える設定と言える。
岡崎夢美
ラスボス。『ゆみみみっくす』の「吉沢弓美」や『さよりなパラレル』の「岡島さより」をモデルにしているとされる。
平行世界の人間で比較物理学を研究している大学教授である。そこからファンの間では「教授」と呼ばれている。
18歳であるがその世界では大学は11歳、院は13歳で卒業することになっており、飛び級というわけではない。
彼女がいる世界では物理における4つの力が統一されており、それが物理の基本となっている。岡崎はそれに異を唱え、それらとは異なる力「魔法」があることを主張した。
しかし、学会からは失笑を買い、それを覆すために「可能性空間移動船」を使い、魔法のある可能性を持った平行世界である靈夢達の世界へとやって来た。
EDではそこで得た研究結果を学会に発表したが、宗教じみたその論文から今度は学会から追放されてしまった。
非常に豪快で荒っぽい性格をしており、思い立ったらすぐ行動に移す。ちゆりもいつも彼女に振り回されている。
オカルトマニアでもあり、戦闘スタイルも科学力で魔法を再現した「科学魔法」を使用している。
対戦型のラスボスゆえ、普通の人力操作ではありえないような動きを見せてくる。また、それまでのキャラと比べても圧倒的に難易度も高く、ゲームのシステム上運も大きく影響してくることから安定して倒す手段がない。
ギャグテイストの強い作品であることから、原子力ロボットやICBMを所持していたり、月の軌道を変えたりとかなりぶっ飛んだことも平然と行っている。
そうしたギャグ補正に加え、ゲーム内における非常に高い難易度から特に能力を持っていない普通の人間でありながら、東方における最強キャラの候補に挙げられることもある。
旧作でも魅魔や神綺に並ぶ人気キャラであり二次創作での出番も多い。
二次創作では結界の外の世界と関連付けられることが多く、特に秘封倶楽部の先生といった設定がよく見られる。
岡崎は秘封倶楽部のような未来人ではなく、あくまで進んだ科学力を持った平行世界の住人なのだが、
どちらも4つの力を統一したという設定が見られ、大学という舞台から連想され結び付けられるようになったと思われる。
後にAmusement Makersで制作された弾幕STG「雪晶石」でEXボスとして他のAmusement Makers発のSTGキャラと共にゲスト参戦している。
代表的なキャラ:成田りんありか桜雪
る~こと
靈夢が岡崎に勝利したことを受けて貰った原子力メイドロボット。
ミミちゃん
魔理沙が岡崎に勝利したことを受けて貰ったICBM。
二次創作では岡崎の武器として使用されることもある。

東方幻想郷

この作品にて初めて「幻想郷」という単語が登場したが、このときはまだタイトルに過ぎず地名としては扱われていなかった。
靈夢と魔理沙が博麗神社の裏山の湖にある夢幻館へ向かうストーリーである。
東方シリーズとしては初めて霊夢と魔理沙2人が主人公となった作品である。
Win版にも登場する幽香がラスボスを務めており、登場キャラも幽香と関連付けられることでファンアートも多く、旧作でも人気は高い方である。
妖蓮花
1面中ボス。公式名称はなく「妖蓮花」はファンによる俗称。巨大な花のような姿をしているが、登場時はモグラのように地面を掘り進めて主人公の前に来ると地上に現れる。
また、倒すと穴が残るがその穴からは赤い目のような光が覗いている。
この頃幽香はまだ花とほとんど関連はなかったが、このボスなど一部花と関連した描写がゲーム内で見られることから既に花と関連付ける構想はあったのではないかともいわれる。
オレンジ
1面ボス。通りすがりの妖怪であり、靈夢に通り魔的に退治されてしまった。ゲーム内では名前が表示されずおまけテキストにて名前が判明する。
バトンを持っており、最期の弾幕では髪とオーラが青くなる。
ゲーム内で特に関連はないが、二次創作では夢幻館と関連付けられることが多い。逆に言えばそれらと関連付けられないと出番はあまりない。
全体的な風貌や性格が紅美鈴に似ているため彼女の過去の姿ではないかという説もあり、そうしたファンアートも見られる。
くるみ
2面ボス。幽香の部下の吸血鬼で、博麗神社の裏山の湖を守っている。吸血鬼は水が苦手というのが普通だがくるみは何故か湖のうえで戦っている。
長年侵入者を退けていたため実力はあるようだが、靈夢たちからは軽くあしらわれてしまった。
二次創作では幽香の部下として登場することが多い。その場合はよくエリーの妹分のような立ち位置になっている。
代表的なキャラ:幸村理桜
闇鏡
3面中ボス。公式名称はなく「闇鏡」はファンによる俗称。その名の通り悪魔的な手鏡のような姿をしている。
怪綺談の2面中ボスは対照的に天使のような手鏡であり、関連があるのではと考察されている。
無機質な見た目ゆえキャラそのものに注目が集まることは稀だが、3面の道中曲はニコニコトップの再生数を誇る影絵の原曲である「Bad apple!!」であり、
道中曲を中ボスのテーマ曲として扱うことが一般的であるためこのBad apple!!も闇鏡のテーマ曲として扱われている。
エリー
3面ボス。幽香の部下であり彼女が住まう夢幻館の門番をしている。
長らくくるみによって侵入者は払われていたことからエリーの方は戦闘はご無沙汰だったようだ。
ゲームではいつも手にしている外側に刃がある大きく反った鎌をブーメランのように投げたり、床のタイルを投げつけるなど特徴的な攻撃をする。
テーマ曲は「霊戦 ~ Perdition crisis」というものがあるのだが、中ボスの闇鏡が無機質で扱いにくいこともあってエリーがBad apple!!を象徴するキャラとして扱われている。
その為ファンアートではBad apple!!に因んだ作品が多く作られている。またその場合小道具としてリンゴを持っていることも多い。
その他幽香の部下として登場することも多い。
代表的なキャラ:山崎千佳子
光子
4面中ボス。公式名称はなく「光子」はファンによる俗称。怪綺談にも5面中ボスとして登場する。また4面にはボスは存在しない。
幽香
5面ボス及び、6面ボス。EXステージでは霊魂状態で中ボスを務めた。
Win版に登場する風見幽香その人。博麗神社の周りの妖怪では最強クラスの妖怪であり、妖怪の元締めのような立ち位置である。夢幻館の主。
5面では寝込みを襲われたためパジャマ姿で登場し、6面にて本来の服装となる。
Win版と比べると好奇心旺盛な落ち着きのない性格であり、館の主ということもあって現在のレミリアに近い印象である。
見た目も現在と大きく異なり、髪が長くスカートではなくモンペを穿いていた。
分身や霊魂状態など今よりも戦闘スタイルも多彩である。
特に彼女が放つ太いレーザー攻撃はマスタースパークに似ており、魔理沙はこの技を盗んでマスタースパークを編み出したのではないかという二次設定がよく見られる。
二次創作では幽香の過去の姿として登場する他、幽香が真の力を発揮したときこの姿になるパターンも見られる。
夢月
EXボス。夢幻館で現世と隔てられている夢幻世界に住む悪魔。幻月と合わせて「夢幻姉妹」と名乗っている。
夢幻世界は彼女が創ったと語っている。ただファンの間では幻月と共に創ったと解釈されている。悪魔らしく人間の命を何とも思っていない凶悪な性格をしている。
メイドの姿をしているがこれはコスプレらしい。ファンの間では幻月の趣味で着させられているのではとされている。
幻月程ではないが彼女もまた凶悪な発狂弾幕を持っている。
二次創作では幻月と共に登場することがほとんど。
代表的なキャラ:華月景菜満月(まき)
幻月
EXボス。夢月の姉であり夢月を倒すと彼女が続けて戦うこととなる。姉の方が強く設定されているのは東方では意外と珍しい。
天使のような姿をしているが夢月同様彼女も悪魔である。
点数稼ぎのため攻撃をしないで時間をかけていると発狂弾幕を放つのだが、この発狂弾幕は人の操作ではもはやよけきることが不可能な高速かつ高密度な弾幕であり、東方最強の弾幕とされることもある。
二次創作でもこの発狂弾幕の恐ろしさから悪魔という種族もあって、強大な力を持つ絶対悪として登場することが多い。
ただし、発狂弾幕を出させない場合は最後のボスとしては旧作最弱という声も多く、また劇中でも凶悪な性格が描写されたのは夢月の方であり、幻月の方はむしろその妹に振り回されている描写が目立つ。
夢幻姉妹と幽香との関連は不明であるが二次創作では両者に何かしらの関連を持たせることが多い。
代表的なキャラ:秋沙藍川もも

東方怪綺談

旧作最終作。この作品をもって東方projectは一旦終わりを迎える。
魔界から突如魔界人が現世に現れるようになってしまったため、魔界に行きその原因を探るストーリー。
魔界の神も倒したものの、魔界人が現世に来た理由は魔界の観光会社によるものであったため神の管轄外であったうえ、
騒ぎによって境界が壊れてしまったため魔界との行き来も自由になってしまった。
Win版にもでてくるアリスが登場しており、登場キャラもアリスに関連して二次創作がよく作られ、旧作でも人気は高い方である。
旧作における魔界は魔法の聖地とされており、多くの魔法使いが住んでいるとされる。
また、背景にはビルが見えたり観光会社が経営していたりと、意外と現代的な生活を送っているようだ。
輪妖精
1面中ボス。公式名称はなく「輪妖精」はファンによる俗称。
サラ
1面ボス。博麗神社の裏の洞窟にある、魔界の門を守る門番。怪綺談のキャラの中では比較的影が薄い。
ルイズ
2面ボス。魔界の一般人。靈夢たちに通り魔的に襲われてしまったが、本人は本人で好戦的な性格であった。
アリス
3面及びEXボス。Win版に登場するアリス・マーガトロイドその人。Win版と比べると幼い性格をしており、服装も若干異なっている。
魔界で暴れまわっている靈夢たちを懲らしめるべく勝負を挑んできた。
3面では2体の使い魔による魔法反射シールドなどを駆使して戦い、EXでは「究極の魔法を記した本(Grimoire of Alice)」を使い勝負を挑んできた。
この使い魔はWin版で主戦力となる、人形による使い魔の前身として解釈されている。
しかし、靈夢たちに敗れるとこき使われたり、監視されたりと散々な目にあわされてしまう。
Win版のアリスは負けると後がなくなるからわざと本気で戦わないようにしているという設定があるが、この時は全力で挑むと本人が語っていた。
その為この時負けたトラウマから本気を出した戦いを避けるようになったのではとファンから考察されている。
二次創作ではアリスの過去の姿としてよく登場している。またアリスは妖怪化してから間もないという設定がある為、この時はまだ妖怪化していないという設定も見られる。
この時使用したGrimoire of Aliceがアリスの最終兵器として描かれる場合もある。
ユキ
4面ボス。マイと共に挑んできた黒魔導士。黒魔導士らしく黒い服を着ている。
マイが先に倒されると本気を出して襲ってくる。ファンの間でもマイのことを思っている義理堅い人物として扱われている。
マイ
4面ボス。ユキと共に挑んできた白魔導士。白魔導士らしく白い服を着ている。天使のような羽が生えている。
見た目は天使のようで無口であるが、ユキが先に倒されると足手まといだったと言い、黒い本性が露見する。しかし、難易度で言えばユキの方が強い。
ファンの間でも猫を被った原黒キャラとして扱われている。
夢子
5面ボス。神綺が生み出した最強の魔界人。赤いメイドの姿をしており、沢山の短剣を投げつけて攻撃する。
見た目や攻撃スタイルは咲夜を思わせる。しかし、投げるのは短剣なためナイフよりも大きく、また弾幕速度も速いため難易度は非常に高い。
神綺よりも強いと評されることもあるが、これは夢子でコンテニューをしてしまうと、次から難易度が下がってしまうため神綺の方が弱く感じてしまうだけであり、ちゃんとノーコンティニューで挑めば神綺の方が強い。
二次創作では神綺の忠実な側近として描かれることが多い。またアリスの姉のような存在として描写されることもある。
代表的なキャラ:RUT兄貴
神綺
6面ボス。魔界の全てを生み出した創造神。魅魔が神を自称した際は多神教の神を見下すような描写も見られ、魔界における唯一神であるようだ。
異変とは特に関係はなかったのだが、魔界で暴れていた靈夢たちを懲らしめるために戦いを挑んできた。
戦闘を進めると6枚の羽を生やしていく。
二次創作では魔界の創造主ということで魔界人であるアリスも神綺によって生み出されたと解釈され、アリスの母親として扱われている。
そのため神と言っても地母神としてイメージされ、母親らしい優し気な人物として描写される。
怪綺談のキャラだけでなく靈異伝の魔界のキャラも彼女によって生み出されたとされることが多い。
また、聖のスペルカードである大魔法「魔神復誦」は彼女の弾幕のオマージュであり、聖が魔界に封印されていたという設定からそのスペルカードは神綺の技を再現したものなど関連付けられ、聖と神綺が友人になっているといった設定も見られる。
アリスを始めとした魔界のキャラや、聖との関連から旧作でも魅魔に並ぶ人気キャラであり、出番も多い。
代表的なキャラ:ちいぼう
トランプキング
EX面中ボス。公式名称はなく「トランプキング」はファンによる俗称。トランプ兵の王様のような姿をしていることからこう呼ばれる。
しかし、トランプの絵柄はキングではなくジャックである。
二次創作ではアリスの使い魔として登場する場合もあるが稀である。

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最終更新:2021年07月07日 21:48
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