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世界は、異常に包まれていた。
日本・神奈川で発生した原因不明の隆起現象。
隆起した大地「ロストグラウンド」にて誕生した、それまでの科学技術を越えた現象・アルター能力。
イギリス・ロンドンでは謎の大量失踪事件が発生し、一夜にして300万以上の人々が蒸発。
アメリカ・ニューヨークは一夜の内に世界と隔絶され、人外が蔓延るるつぼと化した。
また日本の各地ではパラサイト事件と称される猟奇殺人が繰り替えされ、人々を恐怖の中に叩き落としていた。。
激動の世界。それまでの常識を逸脱した、異質との邂逅。
これは、そんな世界で起こった一つの事件であった。
『おはよう、諸君』
声が、聞こえた。機械のような、抑揚のない声。
その声が聞こえた時、人々は既にその場へと集められていた。
『何がなにやら、と言った様子だね。何、心配する事はない。皆には少しゲームをしてもらおうと思ってな』
暗く塗りつぶされた世界。
唯一そこで光に照らされる者がいた。
それは人の半分ほどしか背丈のない、非常に小柄な老人であった。
肌は不気味なほどのの青色に染まり、顔には深い深い皺が刻まれている。
老人は、暗闇の中で歌う。
『君達にはこれから―――殺し合いをしてもらう』
ポツリと。
これから何十もの人々を狂わす一言を。
歌う。
『ルールは無用。武器でも何でも使うと良い。ただ唯一……そうだね、ルールのようなものを一つ挙げるとしよう』
静まり返った舞台で、老人だけが舞い踊る。
歪んでいた表情で。
楽しげに、愉しげに、絶対者として笑う。
『このゲームの勝者は三人だ。三人までの生還を認めよう。慈悲深い神からの施しと考えて貰えれば良い』
誰も、何も語らない。
あまりに唐突すぎる事態に、殆どの人物が思考を止めていた。
目の前の現状を受け止めようとするので精一杯であった。
「えと、ちょっと質問しても良い?」
そんな中で誰よりも迅速に動いた者がいる。
男は視線を集めるかのように立ち上がり、老人を見据えた。
同時に男に対してライトが当てられる。
暗闇に浮かんだのは痩せ型の男であった。
鮮やかな銀髪に白色のスーツ。
人によっては凛々しいと感じられる顔は挑発的な笑みに染まっていた。
「えっと、あんた……あー、おじいちゃんはさ、俺たちに殺し合えって言ったよね」
男の笑みを、老人もまた笑みで受け取る。
だが、その笑顔は友好のそれとはまるで別質。
互いの腹を探り合う、梟雄たちの供宴であった。
「粗方平凡な日常に刺激が欲しくて、こういうこと開いちゃった口でしょ? 俺たちの殺し合う姿が見たい。俺たちの苦しみ、もがく姿が見たい。
ま、富と権力を有した者ならではの道楽って奴なのかな? 悪趣味で正直キモイけど。
でもさ、ちょっと申し訳ないんだよね」
『申し訳ないとは?』
「だってさ、おじいちゃんの期待には沿えそうもないから」
男は小さく息を吸い、笑みを向ける相手を変えた。
老人から、男の周囲へ。
彼と同様にこの場に連れてこられた被害者たちへ、狂気を見せる。
「だってそうでしょ? 俺の北斗神拳に掛かれば、こんな奴等苦しむ暇すらなくあの世逝きだからさ。
だからおじいちゃんの期待には沿えないかなーって」
語り、男は笑い声をあげた。
狂ったように、壊れたように。
ノイズのような耳障りな笑い声を撒き散らす。
『ふふ、大丈夫だよ、斑目貘君。この場には君ですら手に負えないような怪物が潜んでいる。思う存分に働き給え』
男の狂気を、老人はただ面白げに見ていた。
老人が枯れ木のような腕を掲げ、指を鳴らす。
それきり照明の全てが落とされ、空間を完全な闇が覆った。
人々が知覚できるのは、ただ男の狂ったような笑い声だけであった。
『さぁ、始めるぞ。殺し合いを、バトルロワイアルを―――』
交わり合った世界の中で、異常な殺し合いが始まった―――。
【クロスオーバーワールド・バトルロワイアル 開催】
【残り37名】
【主催者:マモー@ルパン三世】
世界は、異常に包まれていた。
日本・神奈川で発生した原因不明の隆起現象。
隆起した大地「ロストグラウンド」にて誕生した、それまでの科学技術を越えた現象・アルター能力。
イギリス・ロンドンでは謎の大量失踪事件が発生し、一夜にして300万以上の人々が蒸発。
アメリカ・ニューヨークは一夜の内に世界と隔絶され、人外が蔓延るるつぼと化した。
また日本の各地ではパラサイト事件と称される猟奇殺人が繰り替えされ、人々を恐怖の中に叩き落としていた。。
激動の世界。それまでの常識を逸脱した、異質との邂逅。
これは、そんな世界で起こった一つの事件であった。
『おはよう、諸君』
声が、聞こえた。機械のような、抑揚のない声。
その声が聞こえた時、人々は既にその場へと集められていた。
『何がなにやら、と言った様子だね。何、心配する事はない。皆には少しゲームをしてもらおうと思ってな』
暗く塗りつぶされた世界。
唯一そこで光に照らされる者がいた。
それは人の半分ほどしか背丈のない、非常に小柄な老人であった。
肌は不気味なほどのの青色に染まり、顔には深い深い皺が刻まれている。
老人は、暗闇の中で歌う。
『君達にはこれから―――殺し合いをしてもらう』
ポツリと。
これから何十もの人々を狂わす一言を。
歌う。
『ルールは無用。武器でも何でも使うと良い。ただ唯一……そうだね、ルールのようなものを一つ挙げるとしよう』
静まり返った舞台で、老人だけが舞い踊る。
歪んでいた表情で。
楽しげに、愉しげに、絶対者として笑う。
『このゲームの勝者は三人だ。三人までの生還を認めよう。慈悲深い神からの施しと考えて貰えれば良い』
誰も、何も語らない。
あまりに唐突すぎる事態に、殆どの人物が思考を止めていた。
目の前の現状を受け止めようとするので精一杯であった。
「えと、ちょっと質問しても良い?」
そんな中で誰よりも迅速に動いた者がいる。
男は視線を集めるかのように立ち上がり、老人を見据えた。
同時に男に対してライトが当てられる。
暗闇に浮かんだのは痩せ型の男であった。
鮮やかな銀髪に白色のスーツ。
人によっては凛々しいと感じられる顔は挑発的な笑みに染まっていた。
「えっと、あんた……あー、おじいちゃんはさ、俺たちに殺し合えって言ったよね」
男の笑みを、老人もまた笑みで受け取る。
だが、その笑顔は友好のそれとはまるで別質。
互いの腹を探り合う、梟雄たちの供宴であった。
「粗方平凡な日常に刺激が欲しくて、こういうこと開いちゃった口でしょ? 俺たちの殺し合う姿が見たい。俺たちの苦しみ、もがく姿が見たい。
ま、富と権力を有した者ならではの道楽って奴なのかな? 悪趣味で正直キモイけど。
でもさ、ちょっと申し訳ないんだよね」
『申し訳ないとは?』
「だってさ、おじいちゃんの期待には沿えそうもないから」
男は小さく息を吸い、笑みを向ける相手を変えた。
老人から、男の周囲へ。
彼と同様にこの場に連れてこられた被害者たちへ、狂気を見せる。
「だってそうでしょ? 俺の北斗神拳に掛かれば、こんな奴等苦しむ暇すらなくあの世逝きだからさ。
だからおじいちゃんの期待には沿えないかなーって」
語り、男は笑い声をあげた。
狂ったように、壊れたように。
ノイズのような耳障りな笑い声を撒き散らす。
『ふふ、大丈夫だよ、斑目貘君。この場には君ですら手に負えないような怪物が潜んでいる。思う存分に働き給え』
男の狂気を、老人はただ面白げに見ていた。
老人が枯れ木のような腕を掲げ、指を鳴らす。
それきり照明の全てが落とされ、空間を完全な闇が覆った。
人々が知覚できるのは、ただ男の狂ったような笑い声だけであった。
『さぁ、始めるぞ。殺し合いを、バトルロワイアルを―――』
交わり合った世界の中で、異常な殺し合いが始まった―――。
&color(red){【クロスオーバーワールド・バトルロワイアル 開催】}
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