DarkNecklofar・あらすじ

四行で
霊長族の代表「ネクレーゼル」であるクライン・サクリファイスと愉快な仲間たちが
霊長族・天使族・悪魔族による世界の覇権を決める戦争「NDD」に参加
決戦の舞台である要塞「ダークネクロフィア」にて見事優勝し
戦争の原因である願いを叶える魔石「ネクリムト」を封印、世界に平和が訪れた…














まじめに


序盤

物語の始まり、ファリスとの出会い



『如何なる依頼も金次第』で有名な殺し屋、クライン・サクリファイス
かつで犯罪都市ディークリンデにて活躍した彼は、山中の田舎町にて、時折殺人の依頼を受けつつも静かに隠居生活を送っていた。
やがてやって来たかつての同僚シルケット・リビアロンアークティー・トラッシュに誘われ観光に出かけた彼は、
観光先の山中にてファリス・ラークルスと名乗る女性と偶然の出会いを果たす。そして、彼の運命は大きく動き出すのだった。






伝説の殺戮王、クロイツとの激戦

ファリスを連れ自らの故郷ディークリンデに帰ったクラインは、かつての同僚レクティク・ディレンと会い、つかの間の休息を楽しむ。
しかし、程なくしてクラインは、友人であるクラン・ハートラスが伝説の殺戮王クロイツ・ウェンデルタンに追われていることを知る。



クロイツは、かつてクラインが暮らしていた街アンプーサを襲い、クラインの母を含む住民を皆殺しにした殺人鬼だった。
クライン達は葛藤の末、クランを救うためにクロイツへ戦いを挑む。
クロイツは摩訶不思議な術「サイコ・トランス」を使いクライン達を追い詰めるも、激戦の末クライン達はクロイツに勝利する。
そしてクロイツはサイコ・トランスを使いこなした理由として、伝説の魔導戦争『NDD』の名を上げるのだった。






襲い来る謎の怪物、『悪魔族』

そんな折、ディークリンデが謎の怪物に襲われているとの報が入る。
急ぎ帰還したクラインを待ち構えていたのは、かつて見たことのない謎の怪物。『悪魔族』の刺客であった。



サイコ・トランスを使ったクロイツの助けを借りなんとか悪魔族の刺客を倒したクライン。
その後、蒼い双槍の名を持つディーハス・ドリアードミスティーヤ・アルケミストが合流するも、悪魔族の詳細は依然として不明なままであった。
一行は、悪魔族についての情報を手に入れるため、経済王国ヴェルゼーラへと向かう。



しかし道中、一行は再び悪魔族に襲われてしまう。
サイコ・トランスが無ければ悪魔族は倒せない。クロイツもおらず、絶体絶命の状況に追い込まれるクライン達。
あわや運命が費えるかと思われたその瞬間、クラインは謎の存在を意識に宿し、サイコ・トランスを成功させる。
なんとか悪魔族を撃退したクラインは、何故か悪魔族の事を知っていたファリスの話を聞くため、一度宿屋へ引き返すことにする。



その行く手に再度立ちはだかる悪魔族の刺客。
メラルディ・ガーランドと名乗る謎の男性は、「ファリスを取り戻せ、という依頼をファリスから受けた」という謎の言説を伴いながら襲ってくる。
剣を構えるクライン達。並々ならぬ気配を放つ相手との決戦が予感されたその時、ファリスは突然メラルディを恫喝し始める。
メラルディは戸惑い、「アディス」という名に怯えながら撤退した。





NDDの真実、ネクレーゼルの宿命

ファリスは、自らの記憶を取り戻し、アナテラ海洋の要塞都市より生まれた伝説の部族、『オルティナ』を名乗る。
そして、魔導戦争NDDの真実、クライン達に課せられた宿命を語り始めるのだった。



伝説の魔導戦争NDD、ネクリムト・ディア・デュエル。それは、霊長族、悪魔族、天使族による強大な戦争だった。
何でも1つだけ願いを叶える魔石「ネクリムト」を巡って3つの部族が争う、馬鹿馬鹿しく、無慈悲で、長い戦争。
1500年毎に行われるNDD。その前回は霊長族「マーキュラス・サクリファイス」が優勝を収めたという。
しかし今、長い長い時を経て、再び戦争の幕が上がろうとしていた。

元々一人のオルティナだったファリスは、善の心リファス、悪の心アディスとの三人に分離してしまっていた。
天使族が保護したリファス、悪魔族が拉致したアディス、そして今クライン達と共にいるファリス。
三人が一つに戻る時、魔石ネクリムトを手に入れるための完成品……オルティナとなる。
3つの部族によるオルティナの争奪戦こそが、NDDの真の姿。
先の悪魔族の襲撃は、ファリスを手に入れるための強襲だったのだ。



クラインは前回優勝者マーキュラスの子孫。霊長族代表である最強の戦士「ネクレーゼル」の末裔だった。
そしてシルケやアークティー、クロイツもまた前回のNDDにおける大戦士の遺伝子を受け継ぐ戦士、「ハレス」だと言う。
全人類が命運。その膨大にして無慈悲な運命は、本人たちの預かり知らぬところでクライン達の両肩に託されていた。

呆然とするクライン達。そんな時、突然に巨大な地響きが起こる。
外を見ると、それまで何もなかった海上に謎の建造物が出現していた。
それこそが、闇に包まれた悪夢の要塞。NDDの舞台となる、3部族の決戦の地。
ダークネクロフィアが、その姿を現した。






忍び寄る悪魔族の魔手、そして友との別離

ダークネクロフィアが現れた今、天使族と悪魔族は間もなく地上を蹂躙する。
衝撃の事実に驚愕しながらも、経済大国ヴェルゼーラへ向かうクライン達。
その道中、正気を失った様子のクランが立ちはだかる。
クランはダークネクロフィアとクラインの詳細を知ったと語り、「デイル・トランス」という謎のワードを唱える。

そしてクランは、巨大なカマキリの姿をした化け物へと変貌した。



圧倒的な力を用いて、クライン達を蹂躙するクラン。
その力の前になす術もないクラインは、ファリスをさらわれ、仲間たちとは散り散りになってしまう。
失意に沈むクライン。しかし、脳裏に浮かぶオルティナの激励をあしらいながらもかつての仲間の顔を思い浮かべ、
「あの野郎の面を一度殴ってやるまでは死ねねぇ」と再起を決意するのだった。






悪魔族の悪意・シャルド、友との決別の刻



レム・アルクタートと名乗る自らのファンに助けられ、一命をとりとめたクライン。
王国を襲い始めた「天使族」を撃退したクラインは、経済大国の王から援助を受け、パイロットのレムと共に戦闘機プラチナウィングに乗り込む。



変異大国オルトバルトに降り立ったクラインは、黒い翼を生やした謎の女シェンナから人間を化け物に変身させる実験を行っている悪魔族と、それらのいる研究所の噂を聞く。
クランは、ファリスは、その研究所にいるのでは?そう考えたクラインは、再会したクロイツと共に研究所へ向かう。

その道中、クラインは元人間であった悪魔、「シャルド」を名乗るエンデュラスに遭遇する。
エンデュラスはクランと同じ技、「デイル・トランス」を操りクライン達へ決戦を挑むが、クラインは辛くも勝利を収める。



かつてのエンデュラスは、助かる見込みもなく見殺しにされる寸前の子供だった。
彼は、一命を取り留める唯一の手段として、悪魔族に改造される。
しかし彼は己の運命を受け入れ、自身を改造した博士を父親と呼び慕うようになった。
彼は悪魔族の肉体を持ちながらも人間の感性を併せ持つ、ごく普通の人間の青年だったのだ。

その後に続くように、四人のシャルドがエンデュラスの仇を討つべくクライン達に襲い掛かる。
悪魔族へと変貌した者は、もはや人間ではない。如何なる情を持ち合わせていようとも、倒すべき仇敵である。
クラインは葛藤しながらも、シャルド達を退け先へ進む。


その頃、ファリスは天空に浮かぶ謎の城にて目を覚ます。
城の主、「」と名乗る者はファリスの保護を宣言し、「己以外の全てを滅ぼせば君は助かる。大事なのは自分だけだ。綺麗事を見るな、現実を見ろ」とファリスの道を示した。
反発するファリスだが、神の力の前には適わず組み伏せられてしまう。しかし、彼女は自らの意思を曲げず、神への挑戦を続けるのだった。



そしてクラインは研究所の最奥にてクランと邂逅する。
連れ去られたファリスの居所は掴めず、他の仲間たちの行方も分からない。親友であったクランは悪魔に改造されてしまった。
全てを失い、それでも己の宿命に従うクラインは、悪魔族への憤りを露わにする。
最期の時、僅かながら人間の頃の記憶を取り戻したクランに対し「親友」として決着をつけると誓ったクラインは、決別の決戦へと挑むのだった…






中盤

氷結の魔剣士との出会い、友との再会

怪物がいるとの噂を聞き、北欧シャイアデスへ赴いたクラインとクロイツ。
北欧の地には、シャイアデスの地をたった一人で極寒の雪国にしてしまった恐るべき悪魔の伝説があった。
悪魔が封印された地を訪れたクラインは、「こんなの一匹潰せないようじゃNDD優勝なんざ出来ない」と封印された悪魔を開放する。



封印されていた悪魔の正体は、数千年前から生きている伝説、氷結の魔剣士レイキア・フリージストであった。
「不覚にも泥酔して大陸一つを氷河で埋め尽くしてしまった」と語る彼は、助けられた恩でクラインに協力すると誓う。
レイキアを連れたクラインは、「四大神翼」と呼ばれる謎の存在によって露になった水晶の塔、クリスタルタワーへ足を運ぶ。
やがてクリスタルタワーの内部にて、クラインはシルケと再会する。
その場にいた悪魔族を適当に蹴散らし、二人は再会を喜び合うのだった。






悪魔族の姦計、そして降臨する四大神翼

クリスタルタワーの頂上にて、クライン一行は悪魔族の待ち伏せに合う。
現れたのは、ファリスの悪の心、アディス・ラークルス。そしてかつて刃を交わしたメラルディ、その父親シヴァの三人だった。
戦闘に入るクラインとアディス。しかし、アディス達は何も仕掛けてこない。
不信を覚えるクライン達。そんな折、レムが戦闘機でクラインの援護に割って入った。



しかしそれはアディス達による卑劣な罠であった。
ファリスと同じ顔をしたアディスは、ファリスを名乗りレムに偽りの情報を流していたのだ。
「兵器の使用はNDDにおける重大な規則違反」「規則に反した者には、四大神翼による神罰が下る」
アディスの策略によって、クライン達は決戦の舞台ともいえるダークネクロフィアそのものを敵に回してしまったのだ。



霊長族へ神々の裁きを与えるべく、天より舞い降りる巨大な翼。四大神翼、幻想の翼がその姿を現した。
世界が数十回破壊しても余り有る破壊力を持つと言われ、指先を向けただけで軍隊を壊滅させたと語られるその圧倒的な力は、容赦なくクライン達を蹂躙する。
あわや最期の時か、そう思わせるほどの強敵であったが、決死の覚悟で挑んだクライン達は、見事四大神翼を退ける事に成功する。



これに驚愕したのはアディス達である。
「如何なる生命でも勝つのは不可能」と言われた四大神翼を、目の前の霊長族は下してしまったのだ。
狂乱したアディス達は、これを悪魔族首領に報告するべく一目散に逃走。
クライン達はレムの操る戦闘機に乗り込み、アディス達の逃走先……ジュラシカへ向かうのだった。





誇り高きエルドラドの戦士



一方その頃、蒼い双槍の二人は実の師匠であるセラフィム・クインテットとの再会を果たしていた。
クランに襲われた後シャルディア研究所に捕らえられた二人は、見事に脱走し海を経由して朽ち果てた大陸ダストエラへ流れついたのだ。
悪魔族の鬼畜オトヴュオーラとの激戦で力をほとんど失ったセラフィムと共に、二人はジュラシカへ赴く。



クライン達はジュラシカにて、動物の姿をした亜人の先住民たちが暮らす集落、エルドラドへ辿り着く。
エルドラド六大戦士に力を示し友好の兆しを得ることに成功するクライン。
しかし、そんな中一人だけクライン達へ敵意を向け続ける者がいた。
その名はセオ・グラッセ・ゲレン・ピリューヤ。エルドラド最強の戦士にしてハレスの一人である。

エルドラドの戦士はクライン達をネクレーゼルと認めはしたが協力する気はなく、独自に悪魔族との闘いを始めようとしていた。
悪魔族との闘いを前に、太陽神グリフィンに祈るエルドラドの戦士達。
一通りの儀式に付き合った後、クライン達はアディスを追う旅を続けようとする。
しかし道中、太陽神グリフィンが突然暴走を始め、エルドラドの破壊を行い始めたという知らせが入る。
その暴走は、「洗脳の幻影死神」……かつてレイキアの友である疾風の魔騎士シェイゼラを殺害した、悪魔族ランヴェークによるものであった。



エルドラドを守護するため、そして悪しき悪魔族を討つため、グラッセはクライン達と共闘し、太陽神グリフィンとランヴェークを討つ。
神殺しの大罪を自ら被り目的を失ったと語るグラッセは、ハレスとしての使命に従いクラインの旅に同行するのだった。





悲劇舞う天空の城、スカイ・ディザスター



アディスを追う道中、クラインは瀕死のメラルディを発見する。
メラルディは霊長族でありながら悪魔族に魂を売った人間であった。
しかし人間であることを理由に霊長族として扱われ四大神翼によって処刑されてしまったのだ。
死の間際、神々と悪魔族へ愛想が尽きたメラルディは、霊長族としての最期をクラインへ願う。
願いを聞き届けたクラインはメラルディを見取り、降臨した四大神翼・死の翼を撃退するのだった。

一行は、天空に浮かぶ城「スカイ・ディザスター」へ辿り着き、蒼い双槍の二人と再会。道中シャルドと対峙しつつも先に進む。
やがて、一行はついにアディスとシヴァを発見。死亡したメラルディを「使えない」と吐き捨てる二人に激昂するクライン。
しかしアディスはクライン達の先手を取り、デイル・トランスを用いてレムを悪魔族へと改造してしまっていた。
一行が動揺した隙をつき、逃走するアディス。憤慨するクラインの前に、悪魔と化したレムが立ち塞がる。



悪魔へと改造されてしまった人間はもう助からない。非情な現実を前に、決意を固めるクライン達。
クラインの戦いに最後まで協力したいと願うレムは、戦闘機・プラチナウィングを自身の形見と思ってほしいと消えゆく意識で遺言を残し、やがて完全に悪魔と化す。
天空城の主が不遜に見守る中、クラインは自らを慕う「友」を、その手にかけるのだった。
かつての親友、クラン・ハートラスを脳裏に浮かべながら。

レムを倒したクライン達の前に鎮座するのは、スカイ・ディザスターの主、神・ネメシス
城から脱出するべく主に挑み続け傷ついたファリス、そしてレムの死を嘲笑うように見下す神を前に、クラインは怒り猛る。
しかし神・ネメシスの力は凄まじく、奥義「最強漆黒魔ドレハギ」によってクライン達はあっけなく一蹴されてしまう。
ファリスによって助けられ一命を取り留めたクライン達は、ファリスの自己犠牲の意志を知る。
しかし、その闘志は一片も衰えることなく、オルティナを救うため戦ってきたという信念、死んでいった者達への弔いを胸に、彼らは再び天空城の神へと決戦を挑むのだった。






覚醒、トランス・オブ・メサイア、神の滅びる刻

再び神・ネメシスと対峙するクライン達。
ここまでの道程で怒りに身を駆られたクラインは、「トランス・オブ・メサイア」への覚醒の兆しを見せる。
果てしない修行と長い年月の果てに習得できる最強のトランスであるトランス・オブ・メサイア。
しかし、ネクレーゼルに目覚めて間もないクラインはその力を制御できない。
強大な執念を持つ者にしか最強のトランスは扱えない。
そう語る神・ネメシスもまた、トランス・オブ・メサイアの力を操る比類なき戦士であった。

しかし、クラインは執念にも勝る“怒り”によってトランス・オブ・メサイアの制御に成功し、神・ネメシスの奥義「ドレハギ」をかき消す。
悪魔族と天使族にはない霊長族唯一の特殊な力、“感情”によってクラインは最強のトランスを我が物としたのだ。



最強のトランス同士の激突。戦いを制したのは、当代ネクレーゼル、クラインであった。
そして、敗北した神・ネメシスは、クライン達の質問に答えるように自らの過去を語り始める。

神・ネメシスの正体は、デイル・トランスによって悪魔族に改造された元人間だった。
しかし彼は偶然にもトランス・オブ・メサイアの力に目覚め、人間としての正気を取り戻す。
しかし、その身は既に人間社会に戻れるようなものではなかった。
力を振るえる地を探しスカイ・ディザスターを訪れた彼は、城の神を名乗る凡庸な人間を殺し、天空城の新たな主となる。
あらゆる生物を超越する力、悪魔によってもたらされた異形の姿、全てを見下ろす天空の城、何物もたどり着けない辺境の地。
己の運命の下、孤独の境地へ至った彼は、自らを「」と悟った。
天空に浮かぶ大災害、スカイ・ディザスター。彼は、この地を理想郷……ユートピアと呼んだ。



彼は神としての不器用な振る舞いによって、悪魔族の手からファリスを守護していたのだ。
ネクレーゼルとの激戦の末に自らの敗北を認め、オルティナを引き渡した彼は、彼自身が愛した地にて事切れた。
「神」として、クライン達の幸運を祈りながら。






終盤


不毛の地ダストエラの旅、冥界の女王との決着

レムの残した戦闘機によって、ダストエラへとたどり着いたクライン達。
ダストエラの地を宛てなく彷徨う一行はセラフィムと出会い、ダストエラ脱出のための助言をもらう。
道中、四大神翼・光の翼と二体のシャルドを撃退した一行は、灼熱の山脈を潜り抜け、ダストエラの南へと渡る。

その先、かつては大繁華街リゼルであった不毛の地にて、一行は悪魔族・鬼畜オトヴュオーラに遭遇する。
砂浜とジャングルに囲まれたリゾートであったダストエラを廃墟と砂漠で埋め尽くした元凶であり、数多の人間を不幸にしてきた外道。
灼熱の魔剣士コウレン・バーニスを殺し、セラフィムを再起不能寸前まで追い詰めたと豪語する強大な悪魔オトヴュオーラ。
しかしコウレンによる灼熱の責め苦、セラフィムの無数の太刀、そしてネクレーゼルとして覚醒し幾重の激戦を繰り広げてきたクライン達によって、ついにその命は費えるのだった。



セラフィムを仲間に加えた一行は、待ち構えていたアディス、シヴァとの因縁の最終決戦に挑む。
側近であるシヴァをも使い捨ての手駒として扱い、卑劣な戦略を仕掛けてくるアディス。



しかし、長きに渡り霊長族を苦しめてきた彼女もトランス・オブ・メサイアに目覚めたクラインにとっては最早敵ではなく、悪魔族族長・デイルの名を叫びながら息絶える。
ファリスはアディスと一体となり、大三元オルティナへと一歩近づく。永き霊長族と悪魔族の戦いの一つに、ついに終止符が打たれたのだ。
クラインは、アディスの魔手によって死んでいった友……クランとレムへの弔いを胸に、NDDの最終決戦の機運を感じるのだった。





集結する最強の戦士達、そして最終決戦の地へ

アディスを下した一行は、リゼルの地下に秘匿されていた古代兵器を手に入れる。
数年ぶりに生まれ故郷のアンプーサを訪れたクラインは、自らの弟であるトラウド・サクリファイスと再会する。



しかし、アンプーサには住人の気配がまったくなかった。
トラウドも本来ならシャイアデスの大学に通っているはず。不信に思うクラインに、最悪の事実が告げられる。
ついに動き出した悪魔族最強の男、魔王デイル・オールダンによって、アンプーサの住民全てが生贄に捧げられてしまったのだ。
桁違いの相手の実力に恐怖するクライン。
だが一方でクラインの実の弟であるトラウドは、クラインがトランスに覚醒したことでネクレーゼルと同等の実力を持つ存在となっていた。
悪魔族により犠牲になった人々の為にも、負けるわけにはいかない。
並び立つ二人のネクレーゼルは、最期の決戦に挑むべく無人の故郷を後にするのだった。

大海の浮かぶ要塞都市ダークネクロフィアは巨大なドームに覆われており、上空からの入場が禁じられていた。
比類なき暴虐な荒波を乗り越え海を経由しなければ、ダークネクロフィアへ辿り着くことさえままならないのだ。
途方に暮れるクライン。そんな折、彼らは武器の持ち込みを禁じられた村、共和村ララソンにて謎の男から地底湖の鍵を受け取る。
長きに渡り地底湖に封印されていた伝説の海龍。彼の力を借りれば、要塞へ辿り着けるかもしれない。



僅かな希望に縋るクライン達の前に現れる二人の影。
それは、クランに襲撃されて以来長く離れ離れになっていたアークティーとレクティクだった。
再会の喜びを分かち合い、ついに霊長族最強の戦士達が集結する。
道中に立ち塞がる悪魔族と天使族の刺客を退け、クライン一行は海龍の下へ辿り着く。
かの海龍の名はヴァルシア。かつてのNDDにおいてネクレーゼルをその背に乗せ、要塞へ連れ立った龍の子孫であった。
クラインは自ら人類の救世主を名乗り、ヴァルシアへその意志を示す。最終決戦の地、要塞ダークネクロフィアは目の前だ。



同じ頃、悪魔族代表デイル・オールダンもまたネクロフィアへと向かう準備を進めていた。
メサイア覚醒の時を静かに待ちながら万全の状態になるまで待っていた彼は、悪魔族が誇る無敵の戦士達・悪魔族四天王を連れ、ついにその力を開放する。



そしてまた、天使族最強アリス・ジャスティスもまたその重い腰を上げようとしていた。
最強の側近、ソロネフェニックス、そして善の大三元オルティナ・リファスを連れ、ダークネクロフィアへ飛び立つ。

霊長族代表・ネクレーゼル。悪魔族代表・ネクレディア。天使族代表・ネクレーハ。
三部族最強の戦士達が、悪夢の要塞ダークネクロフィアへ向け舵を切った。
レズナ歴3000年。長きにわたる第二回NDDの戦いが、ついに終わりを迎えようとしていた。



決戦の地、ダークネクロフィアの激戦

海龍の背に乗り、ついにダークネクロフィアへ乗り込むクライン一行。
そこに現れたのは、最後に残された四大神翼・闇の翼。変幻自在の闇を操る最強の四大神翼だった。



「全部の翼が舞い落ちる時要塞は破滅し、戦争は中断となる」NDDの伝説に記された終結を信じ、闇の翼を撃滅するクライン。
しかし、全ての四大神翼が葬り去られても、要塞は健在のままであった。伝説の記述は偽り。要塞は単独でもその力を発揮し続ける。
絶望に打ちひしがれる一行。それでも彼らは戦争を終わらせるため、ネクロフィアの深淵へと足を踏み入れるのだった。



ダークネクロフィアの番人、ダークコア・アレキリウスを下し、先へ進むクラインの前に立ちふさがる最期のシャルド・トレージア。
悪魔族の被害者でありながら悪魔に忠誠を誓い続ける彼らは、己が父親に報いるためクライン達へ戦いを挑む。
彼らが父親と慕う博士・ディアスデティーレは、元人間でありながら悪魔族へと変貌し、悪魔に忠誠を誓う悪魔族四天王だったのだ。
同じ人間でありながら、何故殺し合わなければならないのか? 消えぬ苦悩を抱きつつも、クラインはシャルドを下す。

悲しみに打ちひしがれるクライン達の耳に、戦いを見物していたデイルのけたたましい笑いが響き渡る。
一行の様を最高のショーだと評し寛ぐデイルは、シャルドが慕っていたディアスデティーレ博士を顎でこき使っていた。
博士もまた、デイルの恐怖によって支配されていた哀れな一個人にすぎなかったのだ。
メラルディ、シヴァ、アディス、シャルド。仲間の死を歯牙にもかけない悪魔族を前にクラインは怒り狂う。



そして立ち塞がる強敵たち。
悪魔族の手によって世界は浄化されるべきと語る四天王、四大神翼の裏切り者・デッドワイバーン。
霊長族は動植物の生を踏みにじるケダモノと語る四天王、最強の魔術師・アイズ。
デイルの支配により精神を砕かれ全てを諦観する四天王、シャルドの生みの親・ディアスデティーレ。
魔王デイル・オールダンの実弟にして最強最後の四天王、デイル・アベランチュラ。
そして天使族セラフィック側近隊、不死鳥フェニックスと死天使ソロネ。

各部族が誇る戦士達を退け、ついにクライン達は最終決戦・聖戦の間へ辿り着くのだった。





ネクリムト・ディア・デュエル、三部族最後の戦い

聖戦の間には、既に悪魔族代表デイル・オールダンと天使族代表アリス・ジャスティスが待ち構えていた。
アリスは自らが保護していたリファスを差し出し、大三元オルティナを完成させる。
対面する各部族の代表。此処へ至るまでに成長したクラインは憶することなく普段通りの平静を保ち続け、デイルとアリスを挑発する。
罵詈雑言が飛び交う中、先に痺れを切らしたのは天使族ネクレーハ。アリス・ジャスティスだった。
ネクリムト・ディア・デュエル第一最終戦、霊長族代表と天使族代表の決戦が幕を開ける。



アリスもまた、トランス・オブ・メサイアを使いこなす現世最強の戦士の一人。
天使族が誇る最高の回復力と、天使族に伝わる至高絶輝剣・エクスキャリバーを振りかざし、クライン達を追い詰めていく。
だが、霊長族の至高絶輝剣クライシスディノを持つクライン、そして大三元となったファリスの活躍によって、天使族最強の女は下されたのだった。

アリス・ジャスティスを制したクラインは、残る悪魔族ネクレディア、デイル・オールダンと相対する。
一触即発かと思われた二人は、意外にも霊長族の産み出した文明の産物・煙草を取り出し、気心の知れた友のように語り合うのだった。
しかして安息のひと時は終わりを迎え、殺戮の舞台が現れる。
ネクリムト・ディア・デュエル第二最終戦、霊長族代表と悪魔族代表の最後の決戦の火ぶたが切って落とされた。



悪魔族が誇る最高の攻撃力、デイル自ら従える最強の召喚獣、悪魔族に伝わる至高絶輝剣・ヘルグラディウス。
圧倒的にして絶大な力を持って霊長族を蹂躙するデイル・オールダンであったが、伝説に語られし七光の剣プラズマベイシアの一撃が、悪魔の肉体を両断する。
無敵にも思われた悪魔の首領は、賛辞の言葉を残しながら、怪人へと崩れ去った。
霊長族代表・ネクレーゼルは、長き戦いの末、二代目NDDの優勝者となったのだ。



要塞の中心核、終戦の引き金、致死量の最終決戦。ラストバトル。ダークネクロフィア

NDDに優勝し、願いを叶える魔石ネクリムトを目の前にするクライン。
早速世界の平和を祈る一行だったが、願いを口にする寸前、目の前の魔石に違和感を抱く。
目の前の魔石ネクリムトは本物ではない。これは細工をされたただの石ころだ。
その事実に気付いた瞬間、要塞に謎の声が響く。
その正体は、ダークネクロフィアの中心核。
意思を持つ要塞。全ての悪夢の根源とも言うべき存在であった。



要塞ダークネクロフィアは、世界最強の生命を喰らい、1500年の時をかけて復活する。
ダークネクロフィアは先代NDD優勝者、マーキュラスを喰いこの時代に蘇ったのだった。
全ては己が自己蘇生を行い生き続けるため。NDDは、三部族の争いは、全てダークネクロフィアの仕組んだ罠だったのだ。
憤るクライン達だが、ダークネクロフィアは、ただ己の身を守るため行動しただけであり、生命として当然の権利を行っただけだと主張する。
全ての生命は「生きる為に」行動をする。
願いが叶う魔石の争奪戦、全生命の闘争、全ては自分の為の行動であり、何も悪いことはしていないと、要塞の中心核はそう語るのだ。

クラインもまた、生きる為、自分の為、すべての霊長の生命のために、悪夢の根源である要塞の中心核へ戦いを挑む。
己の為に生きる生命の連鎖、自己を確立するための思考の渦巻き。
個々が異なるからこそ生まれる価値観の差異は、それこそが生命への罰とファリスは語る。
せめてこの悲しみが癒えるまで、闇に生贄を。生命に戦いを。
致死量の最終決戦が幕を開けた。



長きに渡る闘いの果て、ダークネクロフィアは葬られた。
葬られたダークネクロフィアの亡骸を見つめ、終戦の引き金を引き終えたクラインは問う。
「生きる」とは何か。
自らの存続の為に三部族を利用したダークネクロフィアもまた、生きていただけなのではないか?
悪魔族も天使族も、自らが生きるために戦った。生きるためには、他の何かを殺さねばならない。
死の連鎖は止めどなく広がり、復讐の怨嗟が無数の悲しみと怒りを生み続ける。
己の居場所を確立するために、自身が生きていると証明するために、人生は続く。
「生きる」ということは、全て戦いから始まるのではないかと、クラインとファリスは想い悩むのだった。



戦争は終わりを告げた。要塞は崩れ落ちる。NDDの痕跡は、破壊の傷跡を残して全て消え去っていく。
クラインは、生命の道程に万能の器具は必要無いと断じ、魔石ネクリムトを封印する。

使命を果たした霊長族の戦士たちは、戦争が起こる前のそれぞれの日常へと戻っていく。
しかし、霊長族最強の戦士・ネクレーゼルとなったクラインは、もはや人間の世界に戻る場所はないと悟っていた。
全ての生命は、ただ居場所が欲しいだけ……そこがたとえ地獄でも……
クラインは仲間たちに別れを告げ、ファリスと共に、己の唯一の安息の地へと向かう。
かつての神が理想郷(ユートピア)と名付けた地、スカイ・ディザスターへ。






それはもう1000年も昔の話になる。


かつてネクレーゼルと呼ばれた彼は、
戦争の原因である要塞の破壊をするべく、
要塞の中心核と戦った。


私達は、この伝説の物語をこう名付けよう。



- DarkNecklofar -





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