ゲームバランスの遷移

前置き

 DN2Rはゲームバランス調整との闘いの歴史でもあった。
 12人もキャラが居るこのゲームで個性付けは非常に難しく、最終的に全員が強いに落ち着いたのはキャラゲーとしては正しい形といえるだろう。
 このページでは、そんなキャラクターたちの強さの歴史について纏めてみたい。体験版を弄って、新たにDN2を作ろうとしている諸氏は参考にしてもいいし、しなくてもいい。

公式ページのステータス表、再現するときに参考にしよう!

キャラクターたちの個性、そのバランスの悪さ

 先ずはこれを語らなくては始まらない、DN2体験版のキャラクターにはそれぞれ自動発動の固定能力が付いているのだが、キャラクターによってこの差が激しいことがネックとなっていた。

クレイド
 メンバー全員のレベルを平均化するという個性としては寂しすぎる能力。
 体験版ではパーティ全体のレベル平均を参照していたため、そこまで利便性があるわけではなかった。
 DN2Rではクレイドのレベルを基準とし、それに合わせて上昇するという能力に変わっている。

フレイン
 ミニマップを表示する。前作をやったプレイヤーにとっては要らないと揶揄されていた。
 が、天界や飛行船を実装すると評価は一転、なくてはならない存在と化した。

ミルティー
 敵と出会いにくくなる。のだが、実はそれだけでデメリットが発生し、ミルティーのレベル上げがしにくいという事態を引き起こしてしまった。
 原版をやった者なら分かるが、非常にレベリングに時間を取られるため無い方がマシということも。
 DN2Rではオンオフの切り替えが出来るようになった。
 誤解されがちだが、命中率が100%ではない。

ディーナ
 メンバーのMPが毎ターン二倍回復する。
 毎ターン、レベルの数値だけMPが補充できるこのゲームにおいて、ディーナが居ることによる恩恵は大きすぎると問題になっていた。
 この状況を打破する為に、全体MP回復技が実装された経緯がある。

キャリー
 敵のHPを毎ターン知ることができる。が、この仕様によって原版では非常に戦闘のテンポが悪くなるという現象を引き起こしていた。
 DN2Rではスキップできるようになり、敵の情報を確認できるようになった。

アルルリノア
 ターン開始時に、メンバーのHPがレベルの二倍だけ回復する。
 回復キャラが少なく、回復アイテムに依存するバランスだった原版では、ディーナと同じく壊れ性能になると予想されていた。

シャルレイ
 敵の物理攻撃を回避しやすくする。
 ツクール2000のデフォ戦闘においては(敵の技の設定にもよるが)この能力が非常に強力であり、居るだけで強くなると予想されていた。

サエカル
 花粉症を含む全状態異常にならないという強能力によって、ゲームバランスを崩壊させると懸念されていた。
 また心を読むというライター殺しの能力もあり、DN2Rではシナリオにも影響があると判断され、序盤から離脱させられ、更に花粉症になるようになった。

プルート
 通常攻撃が全て即死になる。
 原版だと通常攻撃としか書かれてないので使い勝手が良かったかは不明。
 消費MPが多いゲームだったならば、活かせる機会も多かっただろう。

ザーラシエル
 通常攻撃のクリティカル率が上がる。
 ツクール2000のデフォ戦においては、通常攻撃の二回攻撃だけが999ダメージという上限を突破することができ、かつクリティカルは三倍のダメージとなる為に強キャラの一角になっていたのではないかと予想されていた。

コウレン
 赤属性を無効にする。こればかりは敵の行動に依存するので評価がしにくい。
 キャラ特性とは関係ないが、灼熱の魔剣士という肩書きから、赤属性に弱い月光華に対して有利(シナリオの大半を月光華が占めると考えられる為)なので、くろさき版が完成していれば活躍する機会は多かったのではないだろうか。

クリスカ
 通常攻撃が全て必中になる。
 らしいのだが、ツクールの仕様で視界不良状態に掛かると必中ではなくなるという本末転倒な事態が起きていた可能性がある。
 DN2Rでは視界不良などの命中率が下がる状態異常に掛からなくなったが、補助枠に設定されていた為にこの個性が活かせていたとは言い難い。

キャラクターたちの強さの遷移

S級:採用しない理由がないほど強い
A級:強い
B級:参加するだけでそれなりの仕事をする
C級:普通
D級:弱い

クレイド

 C級→A級
  至高絶輝剣の唯一装備者として、あまりスキル方面での調整がされなかった。
  キャラ特性が戦闘に影響しないことも災いして、主人公なのに弱いという事態に。
  そこで序盤から使える無消費の自己HP回復+攻撃バフ、単体耐性下げ、霧氷十字斬のヤケクソ調整によって一気に利便性が上がった。
  とはいえ、性能を抜きにしても主人公なので採用する人は多いだろう。

フレイン

 D級→S級
  DN2R最大の果報者。ミニマップという汚名を見事に返上した。
  当初はキャラ特性が戦闘に影響しないこと、スキルの使い勝手の悪さなどが目立ち、パーティから外す人が続出した。
  集気の秘法という記念すべきMP回復技を習得したが、使えるスキルがない為に焼け石に水。高消費大ダメージのヘルグラディウス(当時999ダメージ)を覚えたが初動の遅さで扱う者が少なかった。
  この段階で上限突破exeが導入され、ヘルグラディウスのダメージは徐々に伸びて基本効果量が二倍の2000に、集気の秘法が全体化するなどヤケクソ強化を重ねて一気に汎用火力トップへと躍り出た。

ミルティー

 D級→B級
  何を隠そう、ヤケクソ強化第一弾のキャラだった。
  フレインと同じ理由でパーティから外される事が多かったが、キャラ特性によって採用率はこちらの方が上だった。
  そもそも体験版のスキルデータを見て貰えば分かるのだが、技の差別化が出来ているとは言い難く、目立った特徴のない男性陣は外されやすかった。その結果として皮肉にも強いスキルを持つことが許されたことになる。
  ミルティーの場合は、メンバー全体にMPを補充する北欧の戦陣が強力であるため、そこでテコ入れは収まるかと思いきや、全体HP回復+防御アップスキルを習得し、サポート枠としての磨きが掛かった。

ディーナ

 A級→A級
  キャラ特性が強すぎるのでそれだけで食べていける。ゆえに特記事項はない。
  雑魚戦でもボス戦でも活躍できるので、製作者はこれの対策として魔力爆破という技を生み出したのだった。
  また、彼女の単体ガッツ技を対策する為に埋葬のルーンを生み出した。作中に出てくる厄介な敵の技はディーナの存在が一因としてあるのではないだろうか。

キャリー

 D級→C級
  テコ入れが繰り返されたが、相対的に見て弱い部類から脱出できずに終わってしまった不遇枠。
  これは彼女の攻撃力の低さ、出来ることが少ないという事に起因するだろう。
  とはいえ間違いなく敵全体の緑耐性下げ+攻撃半減は強く、自己HP回復+攻撃力バフ+ガッツで場持ちがいい。

アルルリノア

 A級→S級
  運営の贔屓により強化を重ねられた、名実共に天使族最強の存在。
  戦闘後全回復の利便性が高く、メニューを開くのが億劫なプレイヤーに珍重される。
  状態異常治療、蘇生、全体回復、状態予防、二耐性バリアなど出来る事が多く、キャラ特性も相まってパーティの守護神の座を譲らない。
  唯一の弱点は火力効率が悪いことだが、同じく強枠であるクリスカと組むと気にならない。

シャルレイ

 C級→B級
  ヤケクソ強化の第一弾キャラ。
  プルートを除く男性のテンション条件を無視してテンション技を発動できるパッシブを習得する。
  この恩恵は非常に大きく、シャルレイが死んでいても発動できるので、パーティ構築を考えれば置物として放置しておくだけでも仕事をする。
  が、やはりサポート枠特有の火力効率の低さは否めず、最終的に自己全体ステ倍化+全状態異常治療+ガッツというヤケクソ防御スキルを習得してしまった。

サエカル

 B級→B級
  その特性の強さから隙なく活躍できると期待されていたが、蓋を開けてみるとA型D型チップを装備できないというデメリットによって、常時属性耐性を持つことができないという弱みが浮上した。
  敵の攻撃が激しいDN2Rにおいてこれは致命的であり、そのカスタマイズの自由性を持ちながらも採用率は落ち着いたと思われる。
  消費MPを半減させる絶壁バスタオル、全ての特技を使用可能とする全の紋章、自己ガッツとなる赤点逃れなどで利便性ではアルルリノアを凌ぐかなりの強さを得たものの、やはり被ダメを抑えられないことがマイナスに働いているようだ。

プルート

 C級→B級
  ある時期から全ての特技に即死効果がつき、序盤から終盤にかけて雑魚処理が楽だった。
  自己攻撃バフスキル持ちの先駆けであり、パーティの中でも一定の火力を叩き出せるポテンシャルを秘めている。
  とはいえ即死キャラの常である、ボス戦での利便性の低さはどうしようもなく、弱くもなく強くもなくという枠に落ち着いていた。
  無消費で自己ガッツ、全体の白黒耐性を下げる技などを習得して多方面に仕事をするようにはなったが、全体攻撃が苦手なきらいは否めない。

ザーラシエル

 C級→C級
  通常攻撃がダメージリソースとなるのだが、考えて運用しないと火力が出せないのがネックだった。
  属性耐性を下げたり、防御力を低下させるキャラと組み合わせるのは前提で、自己完結しないというのが本当に弱み。噛み合ったときの火力は相当であるが汎用性があるとは言い難い。
  ギターを弾きならしながらノリノリで切腹するなどネタキャラの変遷が目立つが、傍若無人の特攻服という暴走状態になることと引き換えに全ステータス500↑+全属性耐性+全状態異常無効+回避率アップ+クリティカル無効という装備を手に入れてしまう。支援できるパーティであれば、勝手にこいつが敵を殴り殺してくれるだろう。
  が、ラスト三戦のボスにおいて仕様上この装備は地雷と化してしまう。その実態はぜひ貴方の目で確かめて頂きたい。

コウレン

 C級→C級
  赤属性の扱いに秀でた魔法剣士。その特性上、月光華に対しては無類の強さを有する。
  が、DN2Rでは途中から月光華関係のボスが出現しなくなるので宝の持ち腐れであった。
  赤しか使えないので利便性がよろしくなく、全体回復+全体攻撃アップのスキルを最初から使えるようになる。
  それでも出来ることが少ないと、師匠の赤青単体大ダメージ技を習得したがヘルグラディウスに利便性で負けるという涙目な結末に。

クリスカ

 S級→A級
  全ての元凶。この世全ての悪。この世にあってはならない罪。
  各ステータスに対応するバフ技を持つが、これだけで十分食っていけるほどに強く、個人チップを買い替えなくても戦えるというワケの分からない事態を招く。
  その結果、DN2Rで唯一のナーフが起きてしまう。畜生やイッヌと罵られ、制作側は扱いの難しさに嘆いていた。
  その後味方全体のヤケクソ強化によって相対的に弱くなったが、結局メンバー全員の全ステータスを上昇させるスキルを習得してしまい大暴れ。
  本人の火力は気にならないほどに強く、置物としては未だにアルルリノアと双璧を為す地位にあるのではないだろうか。
  余談ではあるが、全ステータス変化のリセット技こと調律の波動が作られたのはこいつのせいである。
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