けごんちゃん
■性別
女性
■所持武器
大いなる楽観
■所属地域
栃木県
■ステータス
攻撃力:20/防御力:0/体力:6/精神力:3/FS(未練):1
特殊能力:『けごんちゃん・スプラッシュ!』
<計算式>
効果1:特殊能力無効 40
範囲+対象:自分自身 0.75
時間:一瞬 1.0
効果2:通常攻撃 35
範囲+対象:同マス単体 0.7
時間:一瞬 1.0
効果3:通常攻撃 35
範囲+対象:同マス単体 0.7
時間:一瞬 1.0
制約:自分死亡 55
FS:1 1.1
★発動率ボーナス
ご当地ボーナス:3
能力デザインボーナス:2
初心者ボーナス:0
発動率:89% 成功率:100%
能力原理
けごんちゃんの身体が、ふわりと浮かぶ。
瞬間、あたりには男体山の渓谷が広がり、仰ぎ見た相手の頭上からは、夥しい量の水が降り注ぐ。
魔人能力ですら抗いようのない、圧倒的なる自然の力。
栃木県が誇る名瀑・華厳の滝の威を一身に叩きつけられた相手が、ようやく開けた視界の先に見るは。
滝の上から身を投げた、一人の少女。
肉と肉がぶつかり合う鈍い音は、瀑布の轟音に溶ける。
惨劇を齎した少女は、不思議なほどに安らかな表情を浮かべていたという。
キャラクター説明
アッパー系自殺志願者。
テンション高めの丁寧語から、不謹慎な自殺志願者ジョークをぶっこんでくるめんどくさい女。
時代がかった紺のセーラー服を纏い、瀑布の如く長く流麗な白髪をなびかせ、滝壺を思わせる深く吸い込まれそうな瞳を持つ。
どう考えても偽名だが、それを追求すると適当にはぐらかされてしまう。
自身の過去も一切話したがらないし、どうして自殺したいのかも明かそうとはしない。
東西統一戦に参加する理由も分からないし、本当に謎だらけなんだよなァ……。
「あれあれーっ、もしかして、けごんちゃんのこと考えてますぅー?」
ウワッいきなり出てくんなよ! つーか、べ、別に考えてねえし……!
「えー、そうなんですか? 残念です……」
……何、お前、俺がお前のこと考えてたほうが、その、良かったわけ?
「もちろんですよぅ。だって、今のうちに記憶に残しとかないと、私が死んだあと忘れられちゃいますもん!」
お前……そういうこと、言うなよ。
「あはっ。忘れちゃいますよ。誰だって。流れて落ちた後の水なんて、どれも一緒でしょう?」
違う。そんなこと……俺は、絶対。
「そう言ってくれるのは嬉しいですけどね。でも、いいんです。どうせ忘れちゃうから……だから、名前も、過去も、あやふやでいいんです」
……。
「……でも、そうですね。これだけは、覚えてもらっても。貴方の記憶の一部を、私のために使ってもらっても……いいですか?」
……ああ。いいよ。なんだって、覚えといてやるよ。
「えへ。私……実は」
――ゆっくりと俺の耳に顔が近づく。血の気の薄い唇が、彼女の秘密を紡ごうとする。
「……好き、なんです」
ッッ!!? そっ、おま、俺だって、
「――湯葉コロッケ」
……へ? 湯葉、コロッケ……?
「ぷっ……あはははっ! 知らないんですかあ? 湯葉コロッケ! 華厳名物ですよ!」
……お前、さあ。
「あっ、あそこに出店来てますね! 一緒に食べましょうよ! ほらほら、早くっ!」
はぁ……まったく。こいつは、いつだってそうだ。
滝壺に満ちる飛沫のように、掴もうとしてもすり抜けていく。
手に残った僅かな残滓だって、いつ消えてしまうかも定かじゃない。
それでも、俺は。
たとえ見送るだけの草舟だったとしても。川の先にあるのが、深く昏い滝だったとしても。
お前のことを一生――
「あ、そうだ。私が死んだらコレ、毎日お供えしてもらってもいいですか?」
お前ッッ!! そういうとこだぞッッッ!!!!
最終更新:2018年05月23日 23:46