蟲姫ちづる

よみ:むしひめ ちづる
性別:女性
学年:1年
武器:亜龍「アズライール」
武器:節足動物門-多足亜門-唇脚綱((シンキャクコウ))-オロチムカデ目-オロチムカデ科-オロチムカデ属-オオノカオロチムカデ
体型:華奢
部活:園芸部→生物部
委員:環境美化委員

ステータス:
攻撃:0 防御:15 体力:11 精神:4 FS「」:0

特殊能力名:コクーン

効果1:ステータス入れ替え(攻撃⇔防御) 65
範囲+対象:自分自身 0.75
時間:一瞬 1

効果2:同マス通常攻撃 35
範囲+対象:同マス敵一人 0.7
時間:一瞬 1

制約なし 10
FS:0 1

青春ボーナス:0

発動率:37% 成功率:100%

能力原理

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虫を魅了し、支配する能力((ちから))


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【√A:怒り】発動成功パターン
亜龍「アズライール」が、怒り狂い、他者に攻撃を行う。
支配から逃れべく暴れる亜龍「アズライール」を、全身全霊をもって硬直((フリーズ))させ、その怒りを抑えこむ。

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【√B:安定】発動失敗パターン
亜龍「アズライール」は支配((コントロール))下にある。蟲姫ちづるの能力((ちから))も安定している。

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キャラクター説明

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 ❖【蟲姫ちづる】

   虫を魅了し、支配する能力((ちから))を持つ色白の少女。
   髪型は、外はねボブ。トンボ形の髪留がトレードマーク。

   亜龍「アズライール」と行動を共にしている。



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+ 【×××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××】

半年前、オロチムカデの幼生と遭遇し、百針以上を縫う大怪我を負うとともに猛毒に冒される。
元来の強い生命力で一命を取り留めるが、心的外傷((トラウマ))及び心肺機能等の低下により、身心ともに大きな傷痕が残った。

かつて受けた心的外傷((トラウマ))から、亜龍「アズライール」に纏わることを覚えられない。また、亜龍「アズライール」が、視界に入るのを無意識下で拒み、目を逸らそうとする。うっかり視界に入れるだけで動悸が起こり、直視してしまえば意識を失う。

本人は上述の理由により、被害を受けた際の前後の記憶がすっぽり抜け落ちているため、健康体のつもりでいる。

元々は、小麦色の肌の女の子で、昆虫採集が趣味で森の中を駆け回っていた。

園芸部に所属していたが、この一件後、先生の勧めもあり、生物部に転部する。



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亜龍「アズライール」。(命名:蟲姫ちづる)
オロチムカデ属に属するオオノカオロチムカデの幼生群。
半年前、蟲姫ちづるに噛み付き、その身心に深刻な傷痕を残した。

牙により内蔵を潰され、毒により筋肉が弛緩する中、生と死の狭間で能力((ちから))に目覚めた蟲姫ちづるは、防衛本能からか、このオオノカオロチムカデの幼生群に亜龍「アズライール」の名を与え、支配した。

亜龍「アズライール」は、蟲姫ちづるの能力((コクーン))により知能が向上し、人語を理解するようになり理性を獲得した。
((あるじ))である蟲姫ちづるを守る姿は、まるで信頼し合うパートナーのようにも見えるが、亜龍「アズライール」は、蟲姫ちづるの支配が弱まるの虎視眈々と狙い、その命を狙っている。

その理由については、蟲姫ちづるの能力((コクーン))の効果対象を虫から人間に置き換えて考えれば分かるだろう。
亜龍「アズライール」が、蟲姫ちづるに襲い掛かったのも、その能力((ちから))の発現を本能的に畏れたため。



+ 【×××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××】
蟲姫ちづる自身が弱っているため、その能力((ちから))の支配力も完全でない。
そのため、亜龍「アズライール」は、((あるじ))を守りはするが、((あるじ))のために積極的には戦わない。

また、蟲姫ちづるは、その心的外傷((トラウマ))から、亜龍「アズライール」が自身を襲ったオロチムカデであることを忘れている。
さらに、その姿を歪めて認知しており、亜龍「アズライール」を東守(さきもり)るいが残していった使令の虫だと思い込んでいる。



+ 【×××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××】
亜龍「アズライール」は、蟲姫ちづるに好意を抱くもの、彼女に敵意を抱くもの、意図せず彼女に近づくもの、その全てを餌と認識して、その名を体現するように人知れずに捕食する。

大勢いた生物部の部員も今は蟲姫ちづるしかいないが、彼女にはその理由も、誰が消えたかも思い出せない。



+ 【×××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××】
幼馴染<親友><従姉(あね)>の「東守((さきもり))るい」は、蟲姫ちづると同種でかつ広範囲の能力((ちから))を持っていたため、蟲姫ちづるが襲われるよりも先んじて、亜龍「アズライール」に捕食されて命を落としている。
幼い頃に東守((さきもり))るいからプレゼントされたトンボ形の髪留を、蟲姫ちづるは、今も大切にしている。



+ 【×××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××】
オロチムカデたちが常に周りを蔓延っているため、クラスメイト等から「蟲姫」と仇名されている。蟲姫と呼ばれていることを本人は知らない。
本名:東守((さきもり))ちづる



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- 【×××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××】
【オオノカオロチムカデ】

オオノカオロチムカデ(学名:Dinopendra japonica)は、節足動物門唇脚綱((シンキャクコウ))オロチムカデ目オロチムカデ科オロチムカデ属に属するムカデの一種。ヤマトオオムカデ、ナナイロムカデ、ヤマタムカデとも呼ばれる。

●形態
世界最大のムカデであり、体長は通常20~30mにもなる。
個体ごとの形質差・多様性が著しく、赤や青、金などの色鮮やかな体色を持ち、個体によってその模様も異なる。

その形質差・多様性の著しさから、稀に50mを越える個体が目撃される一方、数mほどの個体も極々稀に発見される。
頭部と歩肢の並んだ長大な胴部を持ち、ゲジ類ほどではないが、肢や触角は体長に比してムカデ類の中では長め。

最大の特徴として、爬虫類を想起させるような頭部の突起と、四対の体長の五分の一ほどの巨大な胴部の肢である。
頭部から数えて三から四分目の位置にかけて生えているこの肢は、固い外骨格と多数の棘に覆われている。この肢はその巨大な体躯を支えるだけでなく、獲物を捕らえる際にも役立てているものと考えられる。

●生態
龍を思わせる程の大きさで、同じ唇脚綱((シンキャクコウ))であるオオムカデ同様に、蛇のように首を持ち上げて威嚇する。
その牙の威力や分泌する毒も強力で、特にその牙は、分厚い鋼鉄製の壁でも簡単に砕いてしまうほどの威力をもつ。

餌となる人間の多い都市部や近郊の水路の他、地下鉄などを住処にしているとされる。
夜行性だが、場合によっては昼間も活動し、獲物を求めて高層ビルや鉄塔に登ることもある。
数匹が集まって群れを作り、威嚇の際に頭を一斉に持ち上げる様子が、頭の分かれた一匹の大蛇に見えることから、ヤマタムカデとも呼ばれる。

肉食性で、獲物は人間などをはじめとした大型哺乳類であるとされる。
非常に獰猛で走行中の大型トラックや建設機械にも襲いかかり、触れた者に対しては容赦なく噛みつく。
その毒液は、スズメバチ同様、強い毒性を持ち、様々な微量の生理活性物質の複雑な混合物である。

●歴史
かつては、日本中に分布していたと見られており、関連すると思われる逸話が、日本の至る所に残されている。
近年まで、その実在を疑問視されていたが、首都圏外郭放水路をはじめとした大型放水路での目撃情報が相次いで報告されており、行方不明者も多数でている。



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プロローグ

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+ 【×××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××××】
【半年前】
虫の一生は短い。
ミンミンと蝉の鳴く声が痛いくらい耳に響く。
ひと夏の間を精一杯生きる虫たちは、どんな思いで青春を過ごすのだろう。
コンクリートの上で干からびた蝉は、絶望しながらその命を終えたのだろうか。
人の一生は、蝉よりも長い。青春を終えるとともに死を迎える蝉と比べて、青春時代のその先があることは、果たして本当に幸せなのだろうか。

線香の匂いはどうして、どこか懐かしいのだろう。大好きな人、ずっと一緒だと約束した人。今日、その人と最後のお別れを終えた。
<おねえちゃん、バイバイ>
足元で動かなくなった蝉をじっと私は見つめる。
まるで、自らの死期を悟っていたかのように、おねえちゃんの部屋はきれいに片付いていた。
「何も恨んじゃいけんよ」
携帯電話から送られてきた最後のおねえちゃんのメッセージを反芻する。屈託なく笑っている写真と一緒に送られてきたそのメッセージ。
おねえちゃんの遺体は未だに見つからない。
事件現場に残された大量の血痕だけが、姉の最後の消息だった。
「恨むななんて……、そんなの無理だよ……」
私は思わずそうつぶやいた。
息絶えるその間際まで、微笑んでいるおねえちゃんを想像して、悔しさと愛しさで胸が張り裂けそうになる。

「おねえちゃんは、それでいいの……?」
その問に答えて欲しい人はもういない。
蝉は、その短い青春に命をかける。たとえ、何もなせず、コンクリートのうえで干からびようとも、悔いのないよう精一杯、ひと夏の間、泣き続ける。そんな蝉たちと、おねえちゃんの姿が重なった。

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最終更新:2017年02月03日 12:23