<市毛ひとみ>

■キャラクター名:市毛ひとみ(いちげ・ひとみ)
■性別:女性

キャラクター設定

 おかっぱと古風な袴装束という清楚な雰囲気を、無造作に羽織ったぶかぶかクソダサ原色系ジャージが台無しにしている小柄な少女。

 推定年齢十四歳。性格は世間知らずで素直。
 戦闘訓練に明け暮れていたため、話すのは少し苦手でおどおど気味。

 彼女は、狂気の暗殺集団「和派英語流衆(Japaenglish)」により、要人暗殺のための刺客になるべく育てられた子どもであった。

 和派英語流衆はその名の通り、キリスト教とともに日本に伝来した言霊暗示武技である暗殺英語を連綿と継承し、歴史の影で暗躍してきた組織である。

 その構成員の中でも、特定の超VIPを殺すためだけに鍛えられた暗殺者は『一撃必倒斎』と名付けられ、その対象必倒(Hit)率は98%を超える。
 なお、使命を終えた後の自決率もまた、同値である。

 世界を支える要人を暗殺するためだけに生きて死ぬ最強の鉄砲玉、それが『一撃必倒斎』なのだ。

 当然、達人を一人一殺で使い潰すこの方法では、育成コストと報酬は釣り合わない。
 しかし、それを是とし、この四百年間、五十二人もの犠牲者を生み出してきたからこそ、彼らは狂気の集団と呼ばれているのである。

 ひとみは、五十四代目の『一撃必倒斎』として使い潰される予定の子どもだった。

 が、正式襲名前に、衆の道場は謎の道場破りによって壊滅。
 少女は、道場破りの女からいくつか贈り物を受け取り、外の世界へ解放された。

 恩人から渡されたものはどれもが、少女の宝物だ。
 たとえば、「市毛ひとみ」という名と仮初の戸籍。
 たとえば、「I.Hitome」と名の刻まれた、銀のロザリオ。
 たとえば、恩人が着ていた、クソダサ原色系ジャージ。
 たとえば、少なくない額の紙幣が入った鞄。
 いずれも、肌身離さず持ち歩いている。

 好敵と書いて友と読む、そんなライバルを求め、少女は魔人闘宴劇に参加する。
 大会に優勝したら、自分を助けてくれた女性の名を知りたいと思っている。

特殊能力『闘句鳴歌(Talk maker)

 戦闘の中で、対戦相手と理解しあう能力。

 ひとみがダメージを受けると、攻撃者の思想心情、過去が垣間見える。
 ひとみの攻撃でダメージを受けた相手は、ひとみの内面や背景を理解する。

 森に捨てられていたマンガで見た、河原で殴りあって友とわかりあう主人公への憧れにより、覚醒した力。

プロローグSS




最終更新:2018年06月30日 23:11