遅延(Delay)

遅延/Delay (1)(青)
インスタント
呪文1つを対象とし、それを打ち消す。これによりそれが打ち消された場合、それをオーナーの墓地に置く代わりに時間(time)カウンターが3個置かれた状態で追放する。それが待機を持っていない場合、それは待機を得る。(オーナーのアップキープの開始時に、時間カウンターを1個取り除く。最後の1個を取り除いたとき、それをそのマナ・コストを支払うことなくプレイする。それがクリーチャーである場合、それは速攻を持つ。)

評価

 ちょっと特殊な打ち消し呪文。
 タイプを問わず打ち消せるが、打ち消した呪文は待機状態となり、時間カウンターが3つ乗せられた状態で追放される。

 打ち消した呪文は3ターン後にまた唱えられてしまうため、長期的に見るとカード・アドバンテージを失ってしまうという弱点がある。
 しかし3ターンという猶予は大きく、そもそもゲームの中盤・終盤に唱えた場合は3ターン後を待たずして決着がついている場合もあるため、見た目以上に使い勝手の良い呪文である。

 時に応じたタイミングで唱えることに意味のある呪文に対しては特に効果的。打ち消しなどは待機が解けても対象が無いので、実質的にデメリットなく打ち消すことができる。
 また、X呪文に対しても効果的。待機が解けた呪文のXは0になっているため、呪文の種類によっては何もしないことまである。
 呪文のコピーに対して唱えた場合、追放されたコピーは消滅するため唱え直される心配はない。

 2マナでどんな呪文も打ち消せる呪文として、秘儀の否定(Arcane Denial)対抗呪文(Counterspell)と共に青いデッキでよく採用される。
 秘儀の否定と遅延を比べると、統率者戦のルールに合致していることから秘儀の否定の方が優先されることが多いが、対抗呪文と遅延は一長一短でデッキによって使い分けられている。
 具体的に言うと、対抗呪文はデメリットなくどんな呪文でも打ち消せるが青のダブルシンボルが辛い場合があり、青いマナを十分に供給できないデッキでは遅延の方が優先されているようだ。

 遅延と相性の良い統率者として、ザルファーの魔道士、テフェリー(Teferi, Mage of Zhalfir)がいる。彼が戦場にいれば待機が解けでもその呪文が唱えられないので、デメリットのない打ち消しとして使用できる。青単デッキなので上記の対抗呪文も使い易く、両方積まれていることも多い。

 類似カードとして、アーテイのおせっかい(Ertai's Meddling)がある。細かい差異はあるが、X呪文版遅延といったようなカード。

類似カード


相性の良い統率者

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妨害 ☆☆☆
最終更新:2018年07月10日 00:15