暗殺者の戦利品(Assassin's Trophy)

暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy (黒)(緑)
インスタント
対戦相手がコントロールしているパーマネント1つを対象とし、それを破壊する。それのコントローラーは「自分のライブラリーから基本土地カード1枚を探して戦場に出し、その後自分のライブラリーを切り直す。」を選んでもよい。

評価

 黒緑の汎用パーマネント除去。
 僅か2マナのインスタントとしては異様なほど対象に取れる範囲が広く、コンボの妨害から統率者の除去、アドバンテージ源の破壊や、はたまた面倒な特殊土地の破壊まで可能な万能除去。

 同じような万能除去として突然の衰微(Abrupt Decay)があるが、それにもまして広いパーマネントに対処できる。
 対戦相手に土地を与えてしまうという欠点はあるものの、もともと魔力の墓所(Mana Crypt)太陽の指輪(Sol Ring)のような馬鹿げたマナ加速のはびこる統率者戦では誤差……とまでは言わないまでも、そこまで深刻なデメリットではない。たった2マナでほぼすべてのパーマネントに対処できるという利便性を打ち消すほどの欠点ではないと言える。

 強いて欠点を上げるとすれば、単体除去全般に共通する弱点だが、多人数戦では1:1交換の除去は相対的にアドバンテージを失ってしまうということ。幸い黒も緑もアドバンテージを稼ぎやすい色なので、他のアドバンテージ源によって上手く損失を補いたい。

 面白い点として、自分のパーマネントを対象に取ることは出来ないということがある。
 これは誤った指図(Misdirection)のようなコントロール変更呪文によって自分のパーマネントを破壊される恐れがないというメリットではあるが、一方で追放されそうな自分のパーマネントを破壊して墓地に送るというような運用は出来ないというデメリットでもある。
 もし自分のパーマネントを対象にとることが出来てしまったら、自分の要らないパーマネントを破壊してマナ加速ができてしまうので、この制限は妥当なものではある。そもそも性能が妥当かは置いておいて。

 対戦相手がサーチする基本土地はアンタップ状態で戦場に出るため、一時的に使えるマナを増やすことができる場合がある。例えば、マナ源が全てタップしてしまっているが白鳥の歌(Swan Song)を持っている対戦相手Aに、無限コンボを決めそうな対戦相手Bの妨害をしてほしいというようなときに、Aのコントロールするパーマネントを破壊することでマナを供給してやることができたりする。
 この辺りは多人数戦らしい駆け引きなので、上手く決まるとなかなかかっこいい。

 軽量除去に「対戦相手に土地を与える」というデメリットをついているいう意味では、流刑への道(Path to Exile)に似ている。

類似カード

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黒緑 妨害 ☆☆☆
最終更新:2018年11月01日 22:25