マザーボード
PCの基盤。
PCパーツの接続、各パーツ間のデータ転送を担当する。
通常仕様においてはマザボ自体が性能に大きく影響することはあまりない。
CPU、メモリ、グラボ、SSD、HDD、(必要なら光学ドライブ)を決めてから選ぶ。
「CPUソケット」
「メモリ規格」
「マザボのPCI Express(x16)の本数」と「グラボの数」、
「マザボのSATAの本数」と「SSD、HDD、光学ドライブの数」
は最低限満たすように。
スペックの見方
用語表だよ!
初心者が注意すべきスペックと用語解説。
用語 |
解説 |
例 |
ひとこと |
CPUソケット |
対応CPU |
LGA1151、LGA2066、 Socket AM4、Socket TR4… |
CPUと合わせよう! |
メモリータイプ |
対応メモリ |
DDR4、DDR3… |
今はDDR4! |
フォームファクタ |
大きさ |
ATX、MicroATX、Mini-ITX… |
ATXかMicroATXが定番! |
チップセット |
司令塔 |
Z270、B250、H170、X299… |
IntelはX>Z>H>Bの順に高性能! |
X370、B350、A320、X399… |
AMDはX>B(AB)>A>の順に高性能! |
OC機能 |
OCできるか |
|
IntelはXかZであればだいたいできる! AMDはXかBならできる! |
SLI、CrossFireX機能 |
グラボを複数刺せるか |
|
|
PCIe(x16)本数 |
|
2、3… |
グラボとかが刺さるところ! |
SATA本数 |
|
4、5… |
ドライブ系の規格とその数! |
ファンコネクタ |
|
2、3… |
ケースファンのコネクタ数。PWM制御したいなら重要! |
CPUソケット
どのCPUが搭載できるか。
CPUにはさまざまな形があり、CPUを乗せるマザボもそれに対応した製品を選ばないといけない。
ただし同じソケットでも必ず使えるというわけではない。(例:Z270とCoffee Lake)
新規に購入するならCPUとともに最新の中から選べばOK!
メーカー |
CPUソケット |
ひとこと |
Intel |
LGA1151 |
メインストリーム! Core i7/5/3,Pentium,Celeron |
LGA2066 |
新ハイエンド! Skylake・KabylakeのCore i9/i7/i5(Xシリーズ) |
LGA2011-3 |
旧ハイエンド! Broadwell以前のCore i7(x800/x900番台) |
AMD |
AM4 |
メインストリーム!Ryzen,APU |
TR4 |
ハイエンド!Ryzen Threadripperのみ |
対応メモリ
どのような種類のメモリに対応するか、また最大容量はどれだけか、何チャンネルのアクセスができるか。
最近はDDR4ばかりだ。
だが中にはDDR4にもDDR3にも対応した--変態--マザーボードもある。
フォームファクタ
マザーボードの大きさ。
ATX、Mini-ATX、Micro-ATXなどがある。
事情がなければATXを選んでおいたほうが吉。
省スペースのものを作りたければ小さいもの(Mini-ATX、Micro-ATX)を選ぶこと。
(ただし、小さい分だけ拡張性も低くなるので注意)
チップセット
マザーボードを制御する司令塔みたいなもの。
Intelだと高性能な順にX>Z>H>B。
AMDだとX>B>A。
スペックの目安になる。
Intel 200シリーズ/X99 |
チップセット |
CPUソケット |
PCI Express |
USB |
SATA |
RAID |
O C |
マルチGPU |
Gen3 |
Gen2 |
3.1 Gen2 |
3.0 |
2.0 |
SLI |
Cross FireX |
X99 |
LGA2011-3 |
(CPU) |
8 |
0 |
6 |
8 |
10 |
0/1/10 |
○ |
○ |
○ |
Z270 |
LGA1151 |
(24) |
0 |
0 |
14 |
6 |
0/1/10 |
○ |
○ |
○ |
AMD 300シリーズ |
チップセット |
CPUソケット |
PCI Express |
USB |
SATA |
RAID |
O C |
マルチGPU |
Gen3 |
Gen2 |
3.1 Gen2 |
3.0 |
2.0 |
SLI |
Cross FireX |
X370 |
Socket AM4 |
(CPU) |
8 |
2 |
6 |
6 |
4 |
0/1/10 |
○ |
○ |
○ |
B350 |
6 |
2 |
2 |
6 |
2 |
0/1/10 |
○ |
× |
○ |
A320 |
4 |
1 |
2 |
6 |
2 |
0/1/10 |
× |
× |
× |
X300※ |
4 |
0 |
4 |
0 |
2 |
0/1 |
○ |
× |
× |
A300※ |
4 |
0 |
4 |
0 |
2 |
0/1 |
× |
× |
× |
(Ryzen CPUからの供給) |
+20 |
- |
- |
+4 |
- |
+2 |
- |
- |
- |
- |
※未発売
OC機能
OCできるかできないか。
IntelだとX系・Z系、AMDだとX系・B系ならだいたいできる。
IntelのH系の一部(
Fatal1ty H170 Performanceなど)もできる。
でもVRMの発熱もあるので本格的にOCしたいなら上位品を買おう。
SLI、CrossFireX機能
グラボを複数刺せるか刺せないか。
グラボを複数刺すなら考慮すること。
SLI:GeForceのグラボを複数使う技術
CrossFireX:Radeonのグラボを複数使う技術
SLIはライセンス料が発生するため、ミドルレンジ以下のマザーボードにはSLI機能に非対応の製品が多い。
CrossFireXはライセンス料がかからないので、安めのマザーボードでも結構対応している。
ブリッジと呼ばれるパーツが必要になるので捨てないように。
接続・拡張性
PCI Express x16の本数、SATA(SSD、HDD、光学ドライブの接続規格)の速度と本数、USBなど。
自分の刺したいのもに合わせて選ぼう。
SATA
マザボとSSD、内蔵HDD、光学ドライブを繋ぐ重要規格。
速度ごとにSATA6Gbps(SATA3)>SATA3.0Gbps(SATA2)>SATA1.5Gbps(SATA)と分かれていて、接続の互換性もある。
最近はSATA3で統一されてきている。
ちなみに最大速度の理論値はこんな感じ。
世代 |
最大速度 |
SATA |
1.5Gbps=187.5MB/s |
SATA2 |
3Gbps=375MB/s |
SATA3 |
6Gbps=750MB/s |
HDDはどんな高速機でも200MB/s程度なのでSATA3の恩恵が受けられない。
SSDは読み書き速度500MB/s前後なのでSATA3で繋がないと生かせないので注意。
M.2
主にSSDを接続する端子。とにかく爆速なのがいい場合はSATAよりM.2でつないだほうがいい。
M.2は複数の動作モードがあり、「SATA AHCI」「PCI-Express NVMe」が主流。M.2を備えるマザーボードは殆どが両対応の場合が多い(2本ある場合は、セカンダリ側がPCI-Expressのみの場合がある)。SATAモードだと速度面ではあまり意味がないため、NVMe対応のSSDをつなぐことが多い。
M.2 SSDには幅と長さの規格がある。M.2 type 2280のように表記し、この場合は幅22mm・長さ80mmであることを表す。
M.2 SSDは発熱量が大きいため、グラボの真下のような配置だとサーマルスロットリングによって速度が落ちる場合がある。小型ヒートシンクを貼り付ける等で防げるため、真の高速を目指すなら端子の位置も確かめよう。
USB
おなじみのUSB規格。
速度・電力供給ごとにUSB3.1>USB3.0>USB2.0…と分かれていて、接続の互換性もある。
マザボには「直接ぶっさせるUSBポート」と「コネクタにより利用できるUSBポート」があるので注意。
USBの規格と最大速度
規格 |
最大転送速度 |
給電能力(5V) |
USB1.0 |
12Mbps |
-- |
USB1.1 |
12Mbps |
-- |
USB2.0 |
480Mbps |
500mA |
USB3.0 |
5Gbps |
900mA |
USB3.1(Gen2)※ |
10Gbps |
1000mA |
※Gen1だと最大転送速度は5Gbpsとなる。給電能力は1000mA。
ちなみにUSB3.0以降とUSB2.0以前は色分けされていることが多い。
USB3.0が青だから見分けやすい!
#ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (usbcolor.jpg)
その他のスペック
オンボードRAID
マザボの機能でRAIDができる。
「SSD複数」or「HDD複数」ならあった方がいい。
安価マザボだとできないことが多い。
※
RAID?なにそれおいしいの?
RAIDとは「複数台のSSD、HDDをひとつのドライブとして運用すること」。
読み書き速度2倍とか高速化ができたりする。
SSDでこれをすると爆速。
マルチCPU
CPUが2つ積める。
これに対応しているマザーボードはXeon E5にしか対応しないものばかりで、そのマザーボード自体もすごく高い。
ここまで来ると家庭用PCの領域を超えてくる。
Wi-Fi/Bluetoothアンテナなど
一部のマザボはアンテナなどの付加価値をつけてる。
重要ではないけど、周辺機器が減らせるというメリットがあったりする。
でもゲーミングなら有線が常識。
変態
除湿機能、おやすみLEDなど。
ASRockに搭載。
最終更新:2017年10月24日 10:55