グラフィックボード

画面出力処理に特化したでっかい鈍器。
GPU(チップ)とVRAM(メモリ)からなる。※グラボの性能を決めるのは主にGPU

ゲーマーやCPU・マザボ(チップセット)に内蔵グラ機能がない場合は必須パーツである。

たっかいモノだと8万とか10万とか、CPUより金がかかるモノもある。
最新3Dゲームだと推奨環境のグラフィックボードだけでPS4が買える。




グラボの選び方

グラボの選び方は基本的に、ゲームやソフトの推奨スペック以上のGPUを持つものを選ぶだけである。
ただし、2画面出力するなら推奨より性能2倍のGPU、3画面出力なら3倍のGPU…が必要なので注意。
SLIして性能を稼ぐ手もあるが上級者向き。


(参考)詳しいスペックの見方

前述したグラボ(GPU)の選び方ができれば、ここから先が分からなくてもPCは組めるのでおk。
接続規格と補助電源の本数ぐらいはチェックしといてほしいけど。

GPU


SP数(ShaderProcessor数、シェーダー数)
GPUの「脳」の数であり、CPUでいうコア数。
ハイエンド:2000~3000基、ミドル:500~2000基とCPUの4コア2コアに比べると膨大。
グラ処理では並列処理が容易なので重要。

しかし、メーカー・世代により構造がまったく異なるので、メーカー間で単純にSP数で比較しないこと。
また、呼び名自体もシリーズによって異なる。
メーカー シリーズ 呼び名
NVIDIA GeForce CUDA core
AMD Radeon Shader Processor
Intel Intel HD Graphics Execution Unit

クロック
GPUの「頭」の速さ。
CPUと同じで上がった分だけ速くなる。
分かりやすい!

VRAM


種類
GDDR5,GDDR4,GDDR3,DDR3,DDR2などの種類がある。
一度に転送できるデータ量と、クロックに影響する。

現在だとミドル以上はGDDR5、ローエンドはDDR3がほとんど。
次の世代からHBMやGDDR5Xが採用される模様。

メモリクロック
VRAMの速さ。
GDDR5なら4GHz~6GHzとバカのように速い。

容量
VRAMの容量。
ミドル以下で1GB前後、ハイエンドで2GB~。
VRAM食いタイトルを遊ぶときは2GBなど増量モデルを積もう。
MODを大量に使うなら4GB~も視野に入る。

グラボの接続規格

グラボの主流規格は「PCI-Express x16」。
グラボ⇔マザボ間で高速データ転送ができる接続規格である。

電力供給も100W未満なら少しできる。

Pascal世代(現行のMaxwell世代の次)からはNVlinkなる規格を導入する模様。
普及するかどうかは未知数。

その他


バス幅
GPUとVRAMとの接続の太さ。
bit数とかGB/sとかで表される。

GPUに比例して大体こんな感じにビシっと分けられる。
256bit ハイエンド
192bit アッパーミドル
128bit ミドル
64bit ローエンド

冷却機構
CPUと異なり冷却機構は標準で搭載された状態で販売されている。
交換も可能。
水冷化する猛者もいる。

サイズ(長さ)
グラボはでかいので、小さいケースだと入らないことがある。
ATXケースならだいたいおk。
mini-ITXのケースでも使えるボードはある。
ただしファン数が少なく冷却能力も低くなりがちなので注意が必要。

消費電力
下は20W前後から上は500W級までと非常に幅が広いため、電源によっては搭載すること自体が不可能な場合がある。

補助電源
近年の高性能で消費電力の高いグラボ(消費電力100W以上)はPCIe*16からの給電だけでは間に合わないものが多く、電源ユニットから直に追加の6/8pinPCI-E補助電源ケーブルを挿す必要があるものが多い。
ローエンド~ミドルローまでは0本、ミドル~アッパーミドルまでは1本、ハイエンド~は2本必要といった感じ。
電源の6+2ピンPCI-E電源ケーブルの本数に注意しよう。


発熱
ハイエンドグラボの300Wともなると、ちょっとしたヒーターや電子レンジ級の発熱もとんでもないレベル。
うかつに手をだすとやばい。
最近は発熱が減ったといってもハイエンドだと摂氏80度くらいまでは普通に上がったりもする。
夏はエアコン必須。

対応解像度
グラボには出力できる解像度に上限がある。
ただ、最近はモニタ側の解像度の向上が鈍っているのでこれに引っかかってしまうことはあまりない。

出力端子
モニタとグラボを繋ぐ規格。
グラボによって端子数も種類も様々だけど、DVIかHDMIは必ずついてくるので安心。
DVI 映像のみ
HDMI 映像+音声
DisplayPort


DirectXのバージョン
十分普及してからソフトが出始めるのであまり関係ない。
最新はDirectX12。
でも対応ソフトはまだリリースされていない。(2016年2月現在)

(参考)知っておきたい知識『SLI』『CrossFireX』

『SLI(GeForce)』『CrossFireX(Radeon)』とは複数枚のグラボを刺すことでPCのグラフィック性能向上ができる技術。

『SLI』では「同じGPUのグラボを」「4枚まで」刺すことができ、
『CrossFireX』では「異なるGPUのグラボでも」「4枚まで」刺すことができる。

何枚刺せるかはGPUによって異なる。

これを使うには対応したグラボ、マザボ、専用ケーブルが必要である。
なお、SLI、CFXともソフトとドライバが対応していないと十分な効果が得られない。

「安いグラボたくさん刺せばコスパ最強じゃんwww俺天才www」と思う人もいるかもしれないが、そんなことはないので注意。
まずは目的に合った十分な性能のグラボを一枚刺す方が性能・価格・メンテナンスの面でいい。

『SLI』『CrossFireX』はスペック緊急不足時の奥の手、もしくはさらに高みを目指したい人向けの技術なのだ。


(参考)内蔵グラだけで3Dゲームできる?ていうか内蔵グラだけでどこまでできるの?

内蔵グラだけで3Dゲームは快適とは程遠いからあきらめろ。
予算がないなら家庭用ゲーム機を買え。
HaswellやAPU内蔵GPUなら2Dゲーム、動画、ネット程度なら難なくできるよ!
エロゲ専用機ならAPUもありかもね。

(参考)CADとかやりたいんだけどどのグラボがいいの?

CADやモデリングなど、仕事に使う場合はQuadroやFireProなどといった業務向けのものを選択すべき。

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最終更新:2016年02月05日 14:56