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すらんちくん - (2023/06/06 (火) 21:45:40) のソース

#divclass(infobox){{
#divclass(countryNameJa){すらんちくん}
#divclass(countryName){mau-srangch}
|>|CENTER:&image(mau-srangch.jpg,width=216px,height=230px)|
|モチーフ|[[すらんち]]&br()イプカ&br()無我|
|デザイン|[[ソプゲン=ナプトー]]|
|指定日|シンテーア暦1780年|
|指定者|[[ソプゲン=ナプトー]]&br()星衛参事会公認&br()[[大宇宙国際すらんち倫理委員会]]公認|
|性別|雌雄同体|
|身長|20cm|
|体重|320g|
|称号|へなちょこ&br()ちんちくりん&br()大宇宙のおやつ&br()甘食&br(すらんち大使)|
|戦闘力|6.02×10&sup(){-23}|
|特技|自己批判|
}}
/////////////////////

 すらんちくん([[檀語>ダン=ラ=ハン語]]:&bold(){mau-srangch})とは、[[ソプゲン=ナプトー]]が星衛主席時代に発表したニーネン=シャプチ政府(星衛参事会)の公式マスコットキャラクター、及びそれをモチーフにして製造された人工生命体である。
 ニーネン=シャプチで初めてゼロから生み出された人工生命体であり、遺伝子も他の生物から導入されたものではなくオリジナルの塩基配列を持つ。




#divclass(indexbox){
目次
#contents()
}

*特徴
#divclass(thumbbox){
#image(へなちょこ.png,width=200px,height=200px)
すらんちくんのイラスト
}
 大宇宙ゆるキャラの一つ。考案者は[[ソプゲン=ナプトー]]。
 ソプゲン=ナプトーの[[すらんち思想>すらんち]]が元となって誕生した概念であるために、その影響を強く受ける。

**設定
 ゆるキャラとしては、[[ニーネン=シャプチ]]の[[チャグマ=ダプラ]]タイエナン地方セストナウ県在住の「[[すらんち]]教徒の集合思念体」という設定。ニーネン=シャプチ政府の公式マスコットキャラクターであると同時に[[大宇宙国際すらんち倫理委員会]]のマスコットキャラクターも兼任しており、ニーネン=シャプチの「&bold(){すらんち大使}」の称号を持つ。

 虚ろな目、無気力な口元、浅黒い表面が特徴の緩やかな半球系~円錐形をしたダルカー(柔らかいフジツボのような生物)のような外見をしている。頭頂部にはイプカのたてがみをあしらった「毛様体」があり、これは常に湿っている。普段見えることのない底面は吸盤と口が存在し、斜面や側面、あるいは天井にへばりつくことができる。
 身長は13cm、体重は320gとかなり小ぶりなキャラクターであり、動きは鈍重。人畜無害だが生物として極端に弱いという設定がある。両親は不明だが兄弟(姉妹)は無数にいるとされ、すらんちくんはそのうちの1体である。大きさと重量を果物に例えるとグレープフルーツがこれに近い。
 好きな音楽はミルドネジアのエレクトロ・スウィングとグリッチ・ホップ。また、たまにチップチューンを聴く。好物は麦芽糖(マルトース)。与えすぎると体がぶくぶくになって動けなくなる。

*来歴
 元は[[ソプゲン=ナプトー]]が片手間に描いたヘンテコな落書きの一つであり、しばらくして歴史の闇に葬り去られる予定だったが、彼のマルチデバイスSNSのアイコンに設定するために引っ張り出され、そのまま使用されることになった。
 しかしその役目を終え、再びなかったことにされそうになったが、トレーディングカードゲーム「大宇宙ヒーローズ」でのカードキャラクター化オファーが来たとき、そのキャラクターがソプゲン=ナプトーのキャラクターカードの中に書き入れられた。
 ナプトーはその後、「[[すらんち]]の概念を親しみやすく広めるためにはキャラクターを用いたプロモーションが不可欠なんじゃね?」といった考えから、このキャラクターに「&bold(){すらんちくん}」という名称と設定を与えた。
 実際のすらんちと大きく外見が乖離しているのは「すらんちは神聖かつ絶対不可侵なるものであり、また偶像崇拝を避けるためにもこのような姿になった」と言及しているが、後付け設定であるのは明白である。
 その後ソプゲン=ナプトーがプロモーション活動をするも一向に知名度は向上せず、完全にへなちょことなっていた。しかし、彼が星衛参事会の星衛長官であるダン=シャ=ダプラ=シャ=アイユヴァン=ヤイユワン=タ=ダイユン=シャ=ラグマイユ=エシュマ=ヴィデュマー元老院議長を昼寝の時間帯に呼び出し、すらんちくんをニーネン=シャプチ政府公式マスコットキャラクターであることを認めさせる文書にサインをさせたため、これをきっかけに国内では有名になり、国民たちからは「へなちょこ」と呼ばれるようになった。しかしその文書の字体が非常に小さく、エシュマ=ヴィデュマー元老院議長の老眼を利用した狡猾な策ではないかと元老院で問題となり、星衛評議会で紛糾されたことがあった。詳しくはすらんちくん問題を参照。

*活動
 主な活動はメディア出演、シャプチ正教の布教として国内各地を巡業&s(){している}させられている。巡業する度にその活動は異なり、シ=ギーラムでは「∞時間耐久荒野横断マラソン」を敢行し中の人が病院に搬送されたり、サナシュでは「ビックリ!主力戦艦の主砲にすらんちくんを詰めてみよう!」を敢行し実際に弾頭をすらんちくんとして中の人もろとも発射されてしまうといったハプニングに見舞われながらも、ナプトー体制のプロパガンダ、愛国心の発揚、宗教対立緩和のための演説などの国家キャンペーンを行っていた。

 人工生命体としては、明け方に活動を始め、昼間はぐったりして動かなくなる。夕方になると再び活動を始め、夜中はぐったりして動かなくなるといった生活リズムである。実は完全睡眠を取らないタイプの生物である。

**受賞歴
・大宇宙国産遺産機構「大宇宙ゆるキャラ人気投票」優勝(内部の組織票の疑いあり)
・通信庁「年間民生音MADランキング」ですらんちくんの鳴き声のみを用いた「愛国すらんち行進曲いざ大いなるすらんちカーチェ」が一位となった。
・元老院「元老院議長が選ぶ語彙力少な総選挙」一位

**メディア出演
・ライ報道局
--シャングェン
---ガールン暦[[5999]]年 - 朝の5分間アニメに登場。水あめ(マルトース)を摂取しすぎてぶくぶくになって動けなくなるなどのパフォーマンスが披露された。
---ガールン暦[[5999]]年 - 「ミルドネジア音楽を最も聴くマスコットキャラクター」という特集ですらんちくんが再び登場。すらんちくん自らがチップチューンの名曲を紹介した。

・映画「すらんちの涙」
 自分が角砂糖を与えたペットのすらんちくんが死んでしまい少女が命の儚さを知る物語。主演すらんちくん。
 作中の有名なセリフ「&bold(){すらんちくん!?すらんちくん!?ねぇ…動いてよ!いつもみたいにばうーって言ってよ!ねぇ…どうして…}」のシーンは社会現象にもなった名場面として知られている。
 様々なコンテンツでパロディが作られている。ネットミームの一つ。

*すらんちくん問題
 ソプゲン=ナプトーがエシュマ=ヴィデュマー元老院議長を昼寝の時間帯に呼び出し、すらんちくんをニーネン=シャプチ政府公式マスコットキャラクターにすることを認めさせる文書に無理やりサインさせた件について、現在でも星衛評議会と独立裁判所属弾劾裁判所はこれを調査している。
 また、すらんち園の一件も政府では問題になっており、「プロモーション活動にしては費用がかかりすぎる」、「子供が興味本位で触っただけで絶命する構造なのは如何なものか」など日夜論争を巻き起こしている。すらんちくんを生み出した当の本人ソプゲン・ナプトーは「おなかすいた」などと言い逃れしており、この件に干渉しないことを表明しており、さらに議論の泥沼化が予想される。

*人工生命体として
#divclass(thumbbox){
#image(ポリゴンすらんちくんv1.0.png,width=150px)
試作された3Dすらんちくんの姿&br()[[ナプトー>ソプゲン=ナプトー]]のモデリング力が疑われた
}
#divclass(thumbbox){
#image(ポリゴンすらんちくんv2.0.png,width=200px)
多少マシになった3Dすらんちくんの姿
}
 人畜無害ゆえに全国の子どもたちにちょっかいを出される度に絶命している。このせいで子どもたちに精神的ショック(トラウマ)を植え付ける事件が相次ぎ、星衛参事会は「&bold(){むやみやたらにすらんちくんに触れないように}」と勧告を発表している。

 これに対して星衛評議会は「&bold(){すらんちくんの強度をもっと上げるべきではないのか}」という意見が大多数を占めている。

**生体の特徴
・脳
 脳は持たず、球状の神経のかたまり(脳神経節)があるのみである。そのため、記憶や学習などの能力は低い。呼吸や移動などの本能的な活動はできる。一部、コミュニケーションを理解することができる個体も存在する。

・発声器
 目の下に発声器という口のような器官を持っている。ここからは鳴き声を出すことができる。主に、仲間同士のコミュニケーションに用いる。人間のように高度な発声システムはなく、限られた音しか発することができない。
 すらんちくんは鳴き声をしばしば忘れるため、適当な鳴き声で鳴くことがある。
 以下がすらんちくんの鳴き声とその意味である。
#divclass(thumbbox){
#image(新鮮なすらんちくんのもけ.png,width=200px)
水あめを摂取した姿。
}
#divclass(thumbbox){
#image(新鮮なすらんちくんの死体.png,width=200px)
生命に危険を感じた時の姿。
}
|鳴き声|意味|備考|
|みょー|あいさつ|他個体に対して用いられる&br()すらんちくんには記憶力がないので、初めて会った個体でも生まれてからずっと近くにいる個体であるにも関わらず同じである&br()3回程度繰り返す|
|みゅーい|不明|特に意味を持っているとは考えにくい&br()&bold(){みゅー}は低音、&bold(){い}は高音で鳴く&br()他の鳴き声を忘れた時にも使われる|
|ばうー|不明|特に意味を持っているとは考えにくい&br()みゅーいの後に鳴くことがある&br()他個体がばうーと鳴いている時、同調して鳴くことがある|
|ぴやー|不明|特に意味を持っているとは考えにくい&br()みゅーいの後に鳴くことがある&br()時折、壊れたように繰り返す時がある|
|まへー|空腹|自分が空腹の時に鳴く&br()弱々しく鳴くため見逃しがちである|
|もへー|危険な対象がいる|危機感を感じた時に鳴く&br()2回程度繰り返す|
|だひー|自分が死にそう|自分に危機が迫っている時に鳴く&br()10回程度繰り返す|

・呼吸
 すらんちくんの上部には&bold(){毛様体}、&bold(){ナプトー体}(別名&bold(){ぼんてん}とも)と呼ばれる器官を備えている。この器官は綿のような繊維状になっており、水分を吸着する。そしてこの綿状繊維の&bold(){ナプトー体}と呼ばれる呼吸口から水分中の溶存酸素を吸収し呼吸している。そのため、すらんちくんは&bold(){ぼんてん}部分が乾燥しきってしまうと窒息死してしまう。

・食事
 すらんちくんの消化システムは極めて単純であり、脂質やアミノ酸を吸収することはできない。ただし特殊なミトコンドリアを消化器に持つことによって、非常に効率は悪いが糖質から脂質やタンパク質を再構成することができる。好物はマルトースであるが、アミロースも分解できる。セルロースも分解できることが知られているが、本人は知らない。スクロースを分解できない。
 身体の底面にある吸盤の中央には口があり、リング状のフィルターのような膜が張っている。このフィルターで糖分を体内に、それ以外の物質を排出する。
 一日の食事の量は水あめ30~60g程度で、大さじに換算すると4~6杯分くらいである。

・排泄
 すらんちくんは吸収した全ての成分を体内で再利用できるため、排泄をしない。そのため肛門を備えていない。老廃物は発声器下部の&bold(){三角嚢}と呼ばれる袋状の器官に送り込まれ、酵素によって水、二酸化炭素、窒素分子等に分解され、キューラウ管を通って毛様体から放出される。水は毛様体での呼吸のために再利用される。

・生殖
 すらんちくんは有性生殖することができない。そのため生殖器を持たない。栄養が十分ある状態では自己分裂(無性生殖)することがある。垂直面を軸に分裂するため、眼様体(目に相当する)が一時的に三つになることがあり、非常にキモい。

 身体が二つに裂けても分裂して増殖することができるが、本人は知らない。そのため、その方法で分裂した場合、その個体がビックリしてしまって死亡することがある。改良品種ではこの方法でも分裂することができるものもある。

・移動
 カタツムリよりも遅いと言われているが、条件によってはそれよりも多少早く移動することもできる。
 底面に張り付いたままゆっくりとカタツムリのように移動し、すらんちくんの底面の外縁部にある&bold(){唇状筋}と呼ばれる筋肉が移動を助けている。
 身体底面の口の周囲にある吸盤で天井にも張り付いて移動することができる。体内には吸盤の圧力を変化させることができる肺に似た器官があるが、ここから酸素を取り出すことはできず、呼気を使っている。
 改良品種では1~2cm程度の跳躍することで以前よりかは素早く移動することができるようになった。

・五感
 視覚は身体正面にある目のような器官で感知する。
 表面は皮膚に覆われているため、光が分散してぼやけて見えるとされている。
 視力は低く、錯体細胞は非常に少ないためほぼモノクロになっていると考えられている。目は二つあり正面についているので、正面の距離感を掴むことは容易であるが、肉食動物ではないのであまり意味はない。
 むしろイタズラしてくる子供の距離感が分かってしまう分、臨場感があって死にやすくなっていると言われる。
 すらんちくんは生まれつき乱視である。

 聴覚は皮膚の下にある受容細胞の一つに振動を感知する&bold(){振覚細胞}があり、痛覚や温度覚などと同じように感知する。そのため、空気中の音には鈍感で、底面(床)を震わせる音などには敏感である。
 嗅覚はない。様々ななものを底面口に運び、フィルターの外側にある味覚で糖分とそれ以外の物質を感知する。

・寿命
 自然界では1週間生き残ることさえ難しい。
 しばしば容易に野生動物に捕食されたり、移動不能な地形に引っかかって餓死したり、寒さ暑さ等の気候が原因で死亡したりする。

 飼育環境下では大抵の個体が15~30日程度生存する。環境を整えてやることで3ヶ月ほど生存したケースもある。
 ナプトーが周辺にいる場合、1年以上生存することもある。
 ナプトーの飼っていた&bold(){アヒョー}という名前のすらんちくんは21年2ヶ月生存した最も長生きな初期製造型のすらんちくんとして知られている。

 生理的寿命は、元々が比較的単純な構造の多細胞生物なだけあって非常に長く、ヘイフリック限界解析によれば900~1200年程度の寿命があるとされているが、すらんちくんにとって理想的な環境を用意するのは極めて困難であるため、実際にそれほど長く生きた例は報告されていない。

***主な怪我・疾病
・寝違え
 寝ている時によく起こる筋肉や靭帯の損傷または神経の炎症のこと。
 すらんちくんの場合横になって寝ることができないため、睡眠時の脱力で身体が頭部がどこかの方向に偏ることで側筋を痛めることが多い。
 すらんちくんが変な姿勢で眠った時は姿勢を直してあげることで予防することができる。発生要因としては遺伝的なものがあり、品種によって発生のしやすさが異なる。

・軟骨痛
 様々な原因で軟骨を痛めてしまうこと。
 若齢で発症した場合は成長痛の一種として捉えることもでき、筋肉量の増加で軟骨に負担がかかることで軟骨痛を発症することが多い。
 大抵の場合はそのまま日常生活を送っていても治癒するが、安静にすることでもっと早く確実に治すことができる。

・熱発
 様々な病原体の感染(風邪)やストレスによって体温が上がる現象のこと。
 すらんちくんは免疫力が弱いためよく病原体に感染する上、人工生命体の性質として野生下で進化してきたわけではないため、風邪は十分死因になりうる。
 また、精神的に多少なりともタフになった後期品種ではストレスによる熱発もよく見られる。

・側筋痛
 胴体左右にある筋肉を痛めた状態のこと。
 発生原因は疲労と過度な運動。筋肉痛の一種ではあるが、すらんちくんにとって側筋は歩行・呼吸・血液循環を支えるのに重要な筋肉であるため、しっかり観察しておく必要がある。

・毛様体異常
 呼吸器官である毛様体の様々な以上の総称。
 すらんちくんが疲労感のある顔をしてぐったりしている様子が観察できる。
 しばしば炭酸ガス障害を併発することがあり注意を要する。
 遺伝的なリスク因子が存在し、発症頻度に個体差がある。また環境要因も関わっており、微小大気汚染物質の硫黄酸化物が発症リスクを高めるという報告がある。

・側筋剥離
 胴体左右にある筋肉の肉離れのこと。
 側筋はすらんちくんでも身体の大部分を占める重要な筋肉であるためメチャメチャ痛い。肉離れした際にはよく「ピャー!」という悲鳴を上げている。さらに重度のものは側筋筋断裂という病名がつけられる。
 急激かつ強い筋収縮で起こり、左右の側筋のバランスが悪い場合や十分なマッサージを受けてない場合に好発する。発症時の急性期には安静・冷却・圧迫・挙上を徹底し、患部を温めてはならない。
 側筋剥離を発症するとその後32ヶ月以内に側靭帯炎を引き起こしやすくなる。

・裂盤
 すらんちくんの底面にある吸盤が乾燥等で割れてしまう怪我。
 シ=ギーラムやチャグマ=ダプラ等の乾燥しがちな惑星のすらんち園に住むすらんちくんが発症しやすい。乾燥する夏季によく発症し、軽度の場合でも運動能力をほとんど失う。
 休養することでのみ治り、運動させ続けると症状が悪化する。怪我の割には痛みが少なく、すらんちくんが動き回ろうとして重症化させてしまうケースがよくあるため、患部を固定する等の処置が求められる。場合によっては薬剤による沈静化が必要。
 重症化してしまうと吸盤帯炎を引き起こす。

・軟骨硬化症
 軟骨の柔軟性が失われ硬くなっていく病気。
 軟骨芽細胞のタンパク質恒常性の異常によって発病し、FD遺伝子変異があるとFD45タンパク質を正しく折りたたむことができず、異常に折りたたまれたFD45は内小胞体の細胞質側表面に結合し、内小胞体が担う異常に折りたたまれたタンパク質を分解除去する機能を抑制する。FD45タンパク質はすらんちくんの特殊なプロテオグリカンの能動輸送を担っており、水分量を調節するためのタンパク質であるため、FD45タンパク質の異常な折りたたみによる失活は軟骨の硬化を引き起こすことが知られている。
 1年以上の治療が必要。治療を怠った場合には、運動能力を失って寝たきり状態になってしまう。
 遺伝的なリスク因子が存在し、発症頻度に個体差がある。

*品種
**Tis-F3eT(鬼耐久すらんちくん)
 「すらんちくんが貧弱すぎる」という意見を受けて、ニーネン=シャプチ政府は新たな人造すらんちくんの品種として、&bold(){鬼耐久すらんちくん}の生産を公表した。

***開発に至るまでの経緯
 人造すらんちくんが製造されてから間もなく、ニーネン=シャプチ各地で「&bold(){かわいがり}」のために子供がすらんちくんの体をツンツンしたためにそのストレスで死亡してしまったため、子供が悲しみ泣き出したりすることで彼ら彼女らの両親からの苦情が耐えなかった。この話題は星衛評議会でも取り上げられ、野党によって紹介された。その議員の「&bold(){すらんちくんの貧弱さのために国民が泣いている。これを改善すべきだ}」という主張に対して星衛主席の[[ソプゲン=ナプトー]]は「&bold(){あ、すらんちくんは元々、観賞用の愛玩動物として開発したものでありまして、……えーっと、そのですね……、あ、すらんちくんは我が国初めての完全オリジナルの人工生命体であるんですね。……そんでー……えーっと、なんだっけ。……あ、すらんちくんは生態系に影響を与える侵略的外来種にならないように生態学の数々の失敗を踏まえて、非常に弱く、野生環境では生存できないように設計しておるのです。……そんでー、まあ、そんな理由なんですらんちくんを「強くする」ということはニーネン=シャプチの国益に反している次第でございます}」と発言した。
 この発言に対して怒りを顕にした民衆は、首都ファウのチェディシ記念公園で大規模な集会デモを決行。「&bold(){ナプトーはへなちょこ!}」、「&bold(){ナプトー政治を許すな!}」、「&bold(){国の利益のために国中の子供たちを泣かすのか!}」などといったスローガンを唱えながら行進し、世界中の注目と共感を集めた。
 そのような状態にビビったナプトーは「&bold(){じゃあやっぱりやります}」などと発言し、鬼耐久すらんちくんの開発を決定したことを公表した。そしたら今度は「&bold(){態度が一貫しないのはどういうことだ!}」とデモ行進が行われ、ナプトーは頭を抱えて動かなくなったと言われている。

***性能
 鬼耐久すらんちくんは、外界の精神的、物理的ストレスに対して感受性が低いすらんちくんを遺伝子改造技術及び生体成型技術を用いて製造した。主な性能は、雨粒が体に命中した時のストレス耐性(銃で撃たれたと勘違いして死亡)、子供に囲まれた時のストレス耐性(捕食されたと勘違いして死亡)、人間がすらんちくんの体をツンツンした時のストレス耐性(捕食されたと勘違いして死亡)、掴み上げて投げた時の身体的損傷、低温状態による細胞へのダメージ、真空及び放射線に対する耐性、深海2000メートルまでの水圧(1平方センチメートル当たり1.028グラム)などの極限状態を克服した。
 このような特性を獲得できたのは、すらんちくんに新たに休眠状態化遺伝子を導入したことが大きい。休眠状態になると、いわゆる「&bold(){ぺちゃんこのコースター}」のような姿になる。これには3ガールン分もあれば移行できる。しかし、休眠状態から解除された時のすらんちくんは1ガールン日かかるなど非常に時間がかかる。また、その間にツンツンするなど何らかのストレスがあった場合、あっさり死んでしまう。
 また、このような性質から生態系破壊を考慮して鬼耐久すらんちくんはいかなる生殖能力(自己増殖機能)を持たないとされているが、外傷により身体が二つ以上に分裂した場合、他個体として独立することがある。
 寿命は10年。誕生してからぴったり10年が経過すると細胞がアポトーシスを起こすように設計されており、自動的に死を迎える。

**Tis-S26ePF(中耐久すらんちくん)
#divclass(thumbbox){
#image(4色すらんちくん.png,width=200px)
すらんちくんの亜種。
}
 すらんちくんの貧弱さをある程度まで抑えつつも生態系を破壊しない程度のすらんちくんを開発することが決定された。
 この中耐久すらんちくん品種は鬼耐久型と比べて、多少脆弱になったものの、元々のすらんちくんの動きの緩慢さや限定された食性などが「生態系に十分干渉する能力がない」と見なされたことで、元のすらんちくんより物理耐久面を強化させた中耐久型すらんちくんが開発された。
 このすらんちくんはナプトーのお気に入りとされて、肩に乗せられた。
 これまでに様々な体色を持つ中耐久すらんちくん品種が開発されている。






**Tis-SP38eK(ジャイアントすらんちくん)
#divclass(thumbbox){
#image(ジャイアントすらんちくん.png,width=200px)
体格の割に顔が小さい。
}
 思いつきで作られた巨大なすらんちくん。
 [[ニーネン=シャプチ]]国内では巨大戦艦スナンコンスナーチにあやかって「&bold(){スナンコンすらんち}」と呼ばれている。

 幅3.2m、高さ3m、体重50~60kgの巨大な有機物の塊である。実は他品種と比べて密度が低い。
 移動速度は非常に遅いが、巨体であるがゆえに一日の移動距離は他の品種よりも優れている。しかし、底面の吸盤の吸着力が低く、きつい傾斜ではゴロゴロと転がってしまうので注意。多少の坂道は自力で登れるが、段差は苦手。
 中耐久すらんちくんから改良されたため簡単には死亡しないが、巨大な体躯ゆえに怪我しやすい。
 なぜか干した布団のような匂いがする。肌触りはもちもちしており、ひんやりしている。
 飼育には大量の水あめ(マルトース)を必要とし、一日に約6~14kgほど消費する。日本円換算だと5000~10000円を餌代として要求される。

**Tis-SPR217eYS(同化型すらんちくん)
 遺伝子改造で光合成ができるようになったすらんちくん。中耐久すらんちくんからの改良品種。
 [[スレフィ>スレフィエ国/種族]]用のペットとして1820年代から輸出されるようになった。

 太陽光が当たると水と二酸化炭素から水あめ(マルトース)を生合成するが、日光が強すぎると日焼けを起こし、体表部分の葉緑素が死滅して餓死するため、直射日光を当てすぎないよう注意しなくてはならない。
 また、栄養条件が良すぎると光合成が活発に行われすぎて水あめが体内からぶくぶくとあふれて溺れ死んでしまう。

*すらんちくん食用問題
 人工生産されたすらんちくんを食べる行為は[[大宇宙国際すらんち倫理委員会]]が「&bold(){すらんちを食するという行為は公序良俗に反する}」としている。
 実際はすらんちくんは多量の水分を含み、ゼラチン質と脂質が多いため美味ではないとされている。一方ですらんちくんはマルトースを摂取するため若干の甘味がある。しかしながら、代謝の過程からサポニンやシュウ酸を含むため味にえぐ味があり、食用に適さないとされている。

*ファンアート
 すらんちくんは様々なデザインにされて各地で親しまれている。
#divclass(thumbbox){
#image(すらんちくんドット版.png,width=200px)
3Dドット化されたすらんちくん。
}
#divclass(thumbbox){
#image(編曲すらんちくん.png,width=200px)
作曲されたすらんちくん。
}



















*主な死因
-鏡に映る自分に驚いて死ぬ
--すらんちくんには脳がなく、神経の塊を持つのみなので知能が低く、自身の鏡像を認識できない。

*関連商品
 ニーネン=シャプチ招民院公式のすらんちくんを模した様々なグッズ・商品が発売されている。

**すらんちくんまんじゅう
#divclass(thumbbox){
#image(Srangchkunmanju.png,width=200px)
店頭販売の様子
}
 すらんちくんの姿をしたお饅頭。ニーネン=シャプチの各地の宇宙港で販売中。
 ニーネン土産の定番。定番すぎて逆に「あー」って感じになる。










*評価
 へ な ち ょ こ

*関連項目
・[[ソプゲン=ナプトー]] - すらんちくんを考案した星衛主席。数々の問題行動が絶えない。
・[[すらんち]] - ソプゲン=ナプトーが発明した概念
・[[黄色くなって死ぬ]] - 正教院科学庁科学調査統計部門の調査により人造すらんちくんが絶命する時、33.4%の確率で黄色くなることが知られている。
・[[メロンパン教]] - 一部の有識者によれば「グムリェ(メロンパン)教徒の陰謀である」としている。
・[[今日未明、ニーネン=シャプチ政府公認マスコットキャラクターのすらんちくんが浴槽で死亡しているのが発見されました]]
・[[ニーネン=シャプチの記事一覧]]