アポラス・アミューム・サヴェリネムス・エライア
Apolas Amjuum Savelinemus Elaia

顔面ディスプレイが映るとクールさを欠く仕様。

生年月日 シンテーア暦171?年?月?日
出生地 マーカス連邦
出生諸説あり
没年月日 --
死没地 --
出身校 --
前職 --
称号 ハコアタマ
テレビ
ブラウン管
電子レンジ
ハコ
廃品回収される側の人
配偶者 --
親族 --
サイン
アンドロイドは危険だ。しかし、それを他種族が憂う必要は微塵もない。
 アポラス・アミューム・サヴェリネムス・エライア(ロトン語:Apolas Amjuum Savelinemus Elaia)は、アポラ星系国際連盟の政治家。アポラ初のアンドロイド種族で星連本部長に就任した。


略歴

誕生

「…ピピピ…初期セットアップヲ開始シマス…」 —サヴェリネムス—
 のちに大宇宙で名が残るアンドロイドとなったサヴェリネムスは公式には誕生時の記録が残っておらず、1710年代にマーカス連邦で生まれたであろうことが推測されている。その後1720年代にアポラにやってきたとされる。

+ 【警告】管理者権限を要求
 サヴェリネムスはリヴァダー社より、第四世代アンドロイドの最後の世代の汎用アンドロイドである「DLIV-NXP-C750」型として製造された。製造日は1717年08月11日である。当初の名前は"SVAI-NIRTZ(87)"番(スヴァイ・ナーツ)であり、のちに「スヴァイ」と名乗っていた。当初はマーカス連邦のノートック星系、ノートック4のエーリアヴァークトでオフィスビルの門番をしていた。しかし基幹ソフトウェアであったパー・デイ(PIR-DAI)12.5に致命的なセキュリティーホールが存在することが判明し、またこれがバージョンアップでは対策が難しい問題であったため社会問題となった。これに対し、リヴァダー社は1719年に第五世代アンドロイドを発表した。マーカス連邦内で第四世代のアンドロイドのサポートを切り上げ第五世代との交換を奨励した。
 結果スヴァイは解雇され、1720年代アポラ星系国際連盟に輸出された。

失業とナナとの邂逅

「これはキミとの『契約』だ」 —サヴェリネムス—
 1720年代前半はサヴェリネムスが何をしていたかの証言はほとんど存在しない。しかしこの頃にメイラル・ナナに遭遇したと考えられており、実際にナナの証言から1722年ごろに邂逅したのではないかと推測されている。

+ 【警告】管理者権限を要求
 アポラに入国した直後、スヴァイは当初の予定と異なり職に就くことはできなかった。この頃のアポラはすでに大量のアンドロイドを輸入しアンドロイドは過供給状態になっていたため、職業の枠が開いていなかったのである。結果、職業の当てがなく、アンドロイド失業者となったスヴァイは最終的に1722年に処分場送りとなった。

人格上書き

 1722年に処分場でナナに遭遇した際に、メイラル・ナナと遭遇した。その際に彼女が████・████に渡されたのちの民間の基幹ソフトウェアとなるVisifelが導入され人格が上書きされた。内部データの一部が破損したが、よりパー・デイに加えハロンの基幹ソフトウェアを導入したアンドロイドの思考に大きく近づいた。ここからスヴァイはアポラス・サヴェリネムスに名前を改め、二回目の人生を歩むこととなる。


 1720年代後半、サヴェリネムスはナナと活動をともにしながら、ギリギリのところで生活を成立させていた。しかし年々状況は悪化しアポラ政府のアンドロイドの扱いの雑さに対して疑問を投げかけるようになる。また1730年代当時、アンドロイドと他種族の失業者が協力してコミュニティを立てるということも貧困層ではよく見かけられた。

アンドロイド時代

アポラ動乱前

「アンドロイドにも人権はあってしかるべきだ」 —サヴェリネムス—
 1740年代、混乱の時代に陥ったアポラの中でサヴェリネムスもアンドロイド失業者として、また社会福祉が適用されない劣悪な扱いを受けた。アンドロイドとして、「アンドロイド」にも「他種族と平等な人権」を分かち合う権利があると思ったサヴェリネムスは、次第に構想を形にしようと動き始める。当時彼はアンドロイド失業者のグループの方でも上位に位置していたことも相まって、水面下でその勢力を増していった。マーカス内戦が起こるとその活動は次第に表向きにも表れ始め、アポラ動乱が起こると混乱に陥っていたエオラムのイヴェルロークの地下鉄駅を拠点に「アンドロイド市民軍」を組織。その後現地の警察である「イヴェルローク市警」と組織を合併して活動をつづけた。キヤナからの援護部隊が合流すると、アンドロイド帝国の皇帝を名乗るガルターとの激しい戦いが繰り広げられた。ガルターに父親を殺され、落ち込むナナを再びガルターが撃とうとしたときに庇ったために頭部を激しく損傷し、現在のような見た目になったとされる。その後ガルター率いるアンドロイド帝国を「日蝕作戦」で打倒したのち、動乱の終結を率いた主要人物として一時的に一部のアンドロイドから英雄視された。

アポラ動乱後

「アンドロイドは他者に規制されるべきではなく、アンドロイド自身が自覚をもって自制するべきである」 —サヴェリネムス—
 サヴェリネムスは動乱が終結した直後あたりから、アンドロイド権利をより深く考えて動くようになり、それまでの「他種族との平等な人権」ではなく、「アンドロイドという種に適応した新しい権利の形」を目指すようになる。ガルターの一件でアンドロイドがその気になればヒューマノイドをはじめとする他種族を容易に滅ぼすことができる可能性がある事を学んだサヴェリネムスは、アポラ動乱終結直後のSint.1748年にアンドロイドが危険な存在であることを自覚したうえで他種族と接していく必要があることを提言した。
 翌年のSint.1749年に起こったレーウス機械反乱はサヴェリネムスに衝撃を与え、彼の「アンドロイドは危険な存在である」という自覚は確信に近づくこととなった。ジエール帝国連邦を中心としてファルトクノア共和国も加盟した機械知能規制委員会に関してサヴェリネムスは「あの組織は本来アンドロイド自身が創設すべきだった」と発言している。その後の1750年代はファーダによる圧政などで弾圧されたりもしたが、しぶとく弾圧に反抗し乗り越えた。この間、サヴェリネムスは自身の考えを実現するために、アンドロイドの義務と権利についての考えを深めた。Sint.1758年には「アンドロイドは他者に規制されるべきではなく、アンドロイド自身が自覚をもって自制するべきである」事を標榜して、機械亜人種社会環境委員会を設立した。
 Sint.1761年にA.J.V.F.の結党が決まると、結党時にアンドロイドの支持を拾い集めたい党側とアンドロイドの権利と立場を決めたいサヴェリネムス側の意向が合致したため参加した。有名になっていくメイラル・ナナイェスケルン・アポラスとは対照的にあまり報道されることはなかったが、アンドロイドの中では多少の期待が集まっていた。

反動時代

「星連アンドロイドの暗黒時代はここに終幕した、我々に夜明けが来たんだ」 —サヴェリネムス—
 第二次宇宙大戦でナナの政策が挫かれアンドロイド失業者の救済が遅れるなど、苦しい時代を長い間強いられることとなったが、A.J.V.F.のバックアップのもとにSint.1793年にナナから星連本部長を引き継ぐ形となった。
 機械亜人種社会環境委員会での活動はサヴェリネムスが星連本部長になっても続き、P.J.C.Q.D.内でアンドロイドが自らの危険さを自覚することと、アンドロイドが他種族とともに共存するために自制する事を訴え続け、現在のアポラにおいてアンドロイドが他種族と静穏に共存できている所以となっている。
 このように内政でシンテーア暦で半世紀近く星連及びP.J.C.Q.D.が引きずり続けたアンドロイド問題を解決したサヴェリネムスだが、対照的に外交では厳しい時代に立たされた。最初期は迫りくるファルトクノアでの騒乱を必死に止めようとしたが、途中からはファルトクノアに対する交流を消極的な方向に転換したことで、A.J.V.F.のファルトクノア擁護派に激しく糾弾された。
 その後ファルトクノア内戦では消極的支援にとどめるように指示し、最終的に脱ファルトクノアの準備完了と、アポラの暗黒時代の終焉を宣言してSint.1812年にP.J.C.Q.D.解散とともに政界の表舞台からは去ることとなった。

人物

見た目

 大宇宙の登場人物では珍しい、いかにも人外でアンドロイドらしい四角い頭部の見た目をしている。顔面は感情表現用のディスプレイであり、頭部の側面には音響関係の装置や、冷却用のファンが取り付けられており、頭頂部にはアンテナがついている(これらのパーツは飾りパーツという噂もあり諸説ある)。首はカーボン繊維やシリコン樹脂などの柔軟な素材で構成されているようで、頭部と首の接続部は最大可動範囲±360°だと本人は供述している。
 胴体はよく見るアンドロイド同様に、ほかの一般的なヒューマノイド風のアンドロイドと大差はない。ただし手足の部分は少し角ばったパーツが用いられているため、メカメカしい見た目に見える。全体の大きさはおよそ1.7mほどで、そこまで極端に大きいわけではない。
 食事は基本は液体燃料もしくは電力であり、専用のステーションを持っているそう。非常時には周辺の草でもなんとか生き残れる仕様であるらしいが、どうやっているかは不明。また整備は簡単に出来るように諸所に改造が施されているらしい。

見た目に関する諸説

 サヴェリネムスは主流な見た目であるヒューマノイド風アンドロイドから逸脱した風貌であり、その見た目の由来は明かされていない。しかし諸所にある断片的な情報と、その不明な生い立ちからいくつかの都市伝説のような誕生説が建てられている。その中には「顔面破損説」や「違法アンドロイド説」、「行き過ぎたコスプレイヤーサイボーグ説」などがあるが、最も有力なのは「顔面破損説」である。
 「顔面破損説」の有力な証拠として、謎のアンドロイドらしき人物とナナが交流している写真と、同じような風貌をした人物が戦闘しているアポラ動乱の時の写真が存在しており、その見た目が現在のサヴェリネムスのスペアヘッドに似ていることからサヴェリネムスではないのかという説が誕生した。なお、これに関しては本人は否定しており、いまだに素性が知れない部分が多い。

ネット小説

 彼は一時期ネット小説を書いていた。多くが異世界についての小説で、様々な物語を短いながら描いている。なお完結した作品は一つもない。
  • 『仮初の青い世界』
    旧文明にテラフォーミングされて文明が一度滅んだあと再興された世界で広げられるリレー小説。
  • 『電夢の鞘』
    惑星を牛耳ったサーヴァリアのような企業国家が失墜し、荒廃した世界で生き残るサバイバル小説。
  • 『橙色の戦記』
    とある異世界の小国が惑星規模の戦争に巻き込まれていく中で一人の兵士目線で描いた戦記物。

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最終更新:2021年10月27日 17:57
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