ヤラック・ディンラースラ・ティラルドロート
Yalaxk Dinlaasla Tiraldloot
ヤラック主席
生年月日 シンテーア暦
出生地 シンテーア帝国
マーカス連邦
称号 鉄の男

ヤラック・ティラルドー(マーカス語:YARACK TIRALDAU)(エミュンス語Yalaxk Dinlaasla Tilardloot)はリヴァダー社の元CEO、マーカス内戦戦争犯罪者、ジエール帝国連邦の技術者、政治家。

経歴

生い立ち

リヴァダー社CEOとして

マーカス内戦

内戦中の動向

 アンドロイドの設計・運用、そして「あり方」の対立としての側面を持つマーカス内戦で、彼はリヴァダー派のリーダー格として活躍した。ヤラックは「アンドロイドはあくまで道具である」という設計思想から、効率的な設計・機能分担の徹底を行った。
 リヴァダー製のアンドロイドは「人間らしさ」を求めるアイローム製アンドロイドとは対照的に冷徹な殺人機械として性能を発揮したが、アイローム派のような独立した思考や柔軟性を持ち合わせていなかった。
 戦時中にはザド・マギェッド経済体制確立に尽力し、支援国に対する技術情報の共有や研究協力を推し進めたが、各国の支援・参戦を受けてリヴァダー派の戦況はますます不利になった。ヤラックはジエール帝国連邦の工学会の巨匠デワヴィエ・スヴォイテェオ・ヘディーヴァ博士やゲルニア元主席から実力を高く評価されており、彼の提案の元リヴァダー敗戦時のヤラック特別救出作戦が立案された。「運命の6時間」ではリヴァダー社本社が襲撃されたが、ゼクトロン主席の命令を受けたイェーネンイェーの部隊が作戦を実行する。その後はジエールに亡命し、技術家として重用されることとなる。

戦犯容疑

 リヴァダー社は戦時中にエゴイズム思考AI搭載アンドロイドに対する非倫理的改造や虐殺を行ったことが分かっており、ジエールに亡命していたことがすでに知られていた。ジエールは終戦後は連合総会にて「人道に反する罪」で身柄の引き渡しを要求されるが、これを拒否した。
 実際のところ、これらの容疑は技術家気質であるヤラックが直接命令したことではなく現場への放任が原因で発生したことである。帝国連邦は一貫してヤラックはその事実を知らなかったと彼を擁護したが、実のところ彼はそれらの戦争犯罪を認知していた。放任したのは、単にアンドロイドを機械とみなしていたからだ。

ジエール人として

亡命後

 ヤラックは自分が巨大産業として成長させてきたリヴァダー社の解体、そして戦犯として自身の引き渡しを要求する国際世論を目の当たりにし、絶望を味わった。しかし、デワヴィエ博士をはじめとする自分を評価する人間がジエールには多くいた。
 ヤラックは彼らの援助を受けエミュンス語を学んだ。ヤラックは技術屋気質であり、自分の知識がジエールで必要とされていること、そしてジエールの新しい技術的知見からより良いものが作れることに次第に希望を抱き始める。ヤラックは特別待遇で、1748年8月にはすでにレーオントレイオン工科大学の教授を務めることになる。帝国連邦の市民にも一部はアンドロイドの人権に賛同しヤラックを嫌うものもいたが、それはそうとしてヤラックの技術家としての実力は相当のもの性格もまじめで律儀であり、尊敬の的になった。ジエールでの地位を着実に高めていったが、彼は内心孤独であった。戦犯として世界から憎まれ、シンテーアの文化にもなかなかなじめず、料理も口に合わなかったからだ。

ヤラックとアルファラクト

出会い

 1748年12月、教授を務め始めたヤラックにイレーナ主席が直々に仕事を依頼する。帝国連邦初の試作品であるエゴイズム思考AIのテストとその脆弱性の調査である。ヤラックは自身がエゴイズム思考AIの研究に参加させられることを屈辱的に感じたが、技術的な興味からそれの脆弱性を暴いてやろうと考え、がぜんやる気になった。
 やがて、ヤラックのもとにプロトタイプの帝国連邦産アンドロイド『アルファラクト』が届いた。その出来はヤラックの予想より良く、確実に「感情」が感じられた。ヤラックは機械としての運動性の改造の他、様々な手法で脆弱性をテストした。
 アルファラクトはヤラックに対し尊敬の念を抱くようインプットされた状態で出荷されていた。アルファラクトはヤラックと会話をしようとしたり、彼を誉めたりした。しかし、ヤラックは「俺に愛着を持つように設計されているんだな。所詮は機械だ」と取り合わなかった。しかし、アルファラクトが学習したマーカス料理は確かに彼の口に合った。テストを経て幾度となくアルファラクトは故障したが、ヤラックはそのたびに修理した。単に替えをよこしてもらってもよかったのだが、保守性の記録が必要だということと、アルファラクトの料理が食べたかったからだ。

アルファラクトとの生活

 ヤラックは自身がアルファラクトに愛着を抱き始めていることに、心底嫌気がさした。技術者が自身の発明品に愛着を覚えるのは当然のことだ。彼が嫌だったのは、彼が否定してきたエゴイズム思考AIに対してそれを感じたからだ。しかし、アルファラクトは書籍からマーカス語を学習すると、今やヤラックが本音で語り合えるのはアルファラクトだけになっていた。
 ヤラックはアルファラクトの思考的脆弱性が次第に弱まっていることを発見した。しかし、自分が施した機械的改造は学習効率にのみ影響を与え、脆弱性に対する改造も原因ではないようだった。ヤラックはアルファラクトに「学習しているなら教えろ。何が整合性を成長させたのだ」と尋ねたが、「あなたとの絆が私を強くしたのです」という。ヤラックはバカバカしいと思ったが、計測の結果、「意思」と「防衛機能」には相関があることを発見した。彼は自身の恩人でもあり、同僚のデワヴィエ博士に情報を共有し、何度か実験を重ねたが「人間と同じで、守りたいものを感じることによってシステムの脆弱性が低減している」ことが確実になったのである。

破棄?

 1749年16月。レーウス機械反乱が発生すると、アンドロイドの脆弱性対策に関する学会での発表で、自身が強化したアルファラクトを技術省に提出した。脆弱性に対する「出来が良すぎる」ことを理由に本体の破棄を命令される。ヤラックは帝国連邦が進めている機械知性規制と人類の共存というテーマから逸脱して、必要以上にアルファラクトを学習させていたのだ。
 彼はダウングレードと機能の制限、自分でこれ以上手を加えないことを条件に、アルファラクトを破棄しないよう求めた。ヤラックのモチベーションを鑑みてこれは承認された。この時のイレーナ主席から「ヤラック技師。あんた変わっちまったな」と声を掛けられる。彼自身気づいていなかったが、この時初めて彼も自分が変わったことを認識した。

レーウス機械反乱



人物

思想

逸話

オーリルとのリアルファイト

名言

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最終更新:2023年02月20日 22:00
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