惑星ヴェオン・レギトはゼヌレーグ星系に存在する惑星で、ジエール帝国連邦の領土の一つ。行政区分はヴェオン・レギトに属する。ジェレーグ星系は1670年に調査され、1579年には皇帝が遷都している。その後ヴェオン・レギトの楽園化を受けて、1742年にジエール帝国連邦の首都は惑星ヒェルニエのレーオントレイオンに変更された。楽園化後は自由な往来が制限されている。


歴史

シンテーア初の居住外惑星として開発

 1570年にシンテーア帝国の初の居住外惑星として調査と開発が始められた。ヴェオン・レギトは陸地の少ない海洋型惑星であり、シンテーアは宇宙開発の第一拠点として、巨大海上プラントを開発開始。1575年には会場プラントは居住可能なエリアを解放、居住者を募った。会場プラントは開発を継続し、年々巨大化していった。1579年には皇帝ジヒラート8世が遷都を発表。首都をヴェオンレギト中央エリアにあるヴェオン・シンクトレアに定めた。人民は宇宙開発の第一歩の成功を大いに祝った。

楽園化

 惑星ヴェオン・レギトは外部への情報規制がなされていることをいいことに、楽園か計画をスタートした。不死技術により長寿化がもたらされたジエールだが、ほとんどの人間は140歳から200歳の間に人として生きることに飽きてしまい、死の道を選んだ。しかしヴェオン・レギト人は生きるために娯楽に飢え、その娯楽は人類としての道徳を完全に無視した方向へと発達した。
 まず、ヴェオン・レギトは奴隷制を導入した。ロボットによる労働的奴隷の他に、外国から購入した奴隷の脳を都合の良いように改造して、繁殖させ、労働者として酷使した。彼等はレベル0と呼ばれている。さらには、奴隷同士による殺しあいに金をかけたり、人体実験の材料にしたりなど好き放題を行うようになった。しかし、これが一定の成果を上げ、ジエールの研究レベルは一段と上昇した。
 暇を持て余した彼らの創作活動は非常に活発であり、彼らは創作物をより良いものにするため、自分たちの好きなように同星系内にある惑星ギレギンを開発した。

6つの組織

 楽園化したヴェオン・レギトでは、娯楽の過剰の発達から、それぞれ微妙な関係を持つ6つの組織が誕生した。6つの組織はそれぞれがヴェオン・レギトの覇権を握るべく、裏社会で暗躍している。
 詳しくはヴェオン・レギトの六組織を参照。

現代のヴェオンレギト

生活

 ヴェオン・レギトでは労働が制限される。ヴェオン・レギト人生活に十分すぎる額の国からの支給金(国内最多)を受け取って生活している。彼らの職業は半ばヴェオン・レギト人であることである。
 しかし、時間を持て余している彼らの生み出す小説やゲームなどの創作品は非常に出来が良く、これらは一部検閲を受け、他の階級でも楽しまれている。その影響で生活背景は全く知られていないにかかわらずレギト語は他の階級でも有名である。これらが副収入になりうるが、ヴェオン・レギトで金儲けが禁止されている身、月の支給額の2倍以上所得した場合、税金として国に納められる。
 創作活動は惑星ヴェオン・レギトよりかは惑星ギレギンの方で活発に行われている。

軍事

 ヴェオン・レギト人はほぼ全員が軍人といってよい。中には試験を受けて司令官になるものもいるが、ほとんどが兵士である。とはいえ、彼らは直接戦いに行くわけではない。コントロール・ボットと言われるカプセル状の容器に入り、そこから機兵や戦闘機を操縦する。これらの設備は母艦や宇宙戦艦、ヴェオン・レギト内の軍事施設に展開されている。
 国民は半年に1回以上訓練を受けに行かなければならないが、ほとんどゲームをプレイするような状態で、ゲームセンターで戦闘機ゲームをプレイするのと同じ環境でありそれがストレスになることはありえない。
 兵士はそれぞれが国から支給される装備を自分の愛機にカスタマイズしたりと、完全にゲーム状態なのだ。実際に戦争になると、戦果によってボーナスが支給される。(ペナルティや損失分は支給額から少量引かれるためギャンブルや競技としても楽しまれている)

政治

 政治は大衆民主主義であり、国民一人一人が政治の中枢レーオント・レイオンの議題に投票し、意見する。またレーオント・レイオンはヴェオン・レギトからの意見にも耳を傾ける。
 レベル3地区より下の計画経済地区に対して指令を出す、経済のスーパーコンピュータ、ガイラス8世もヴェオン・レギトで管理されている。
 また、リュート・リェニュト法では規定されていないもののレベル6という存在が都市伝説として語られており、彼らはそれらのスパコンの管理者であるとされている。しかし実際に彼等は存在し、彼等こそが秘密結社リェニュト6である。彼等は帝国連邦全土を掌握し、牛耳る存在として君臨しているが、彼らは自分らの存在の発覚を恐れ、それを都市伝説として噂話に仕立て上げている。

生活

 まずヴェオン・レギトでは出産が許可されていない。これは体制の維持のためであり、次第に減っていく人口はたのレベル5地区からのヴェオン・レギト移住申請によって補われている。しかし、その申請は非常に厳重であり、再三に再三を重ねた審議が行われる。
 ヴェオン・レギトでは他地区からの支給をマルチ・ディスクを通じて購入することができる。また、実際に商業エリアも設けられており、そこでは個人の管理する施設が立ち並んでいる。しかし従業員はレベル0と呼ばれるヴェオン・レギト固有の奴隷である。彼らは脳みそをいじくられており、非常に従順である。レベル0は外国から購入した奴隷や戦争の捕虜などが使われる。中ではヴェオンレギトと個別に取引をしている国家があるともいわれているが…
 また、食に関してヴェオン・レギト人はとにかく貪欲である。新しい刺激を常に求めている彼らは世界中様々な食材に手を出し、挙句の果てにはレベル0民を調理し始めるなど、人類として超えてはならない一線をとうに超えている。
 ヴェオン・レギトには移動手段として様々な場所にワープ施設が用意されている。また、ヴェオン・レギトにおいて土地は空中においても管理されている。というのは重力を利用した空中建造物を建てることもできるからだ。

地形

 ヴェオン・レギトの人工島は5つのエリアに分かれており、それらは中央エリア・東西南北エリアに分けられている。さらに各エリアは6階層に分かれており、最上階層は娯楽施設が立ち並び、第二階層は商業地、第三階層以下はどんどん土地の値段が安くなってくる。出店するにしろ彼らは月の支給額の2倍以上は受け取れないシステムとなっているため、最上階層、第二階層は国民の希望に沿って国が建造した施設が並び、第三階層以下は個人出店の施設が多くなっている。
 ヴェオン・レギトには様々な居住区が設けられている。最も高価なのは浮遊建造物であり、次に中央エリアが高い。最も安いのは第六階層の居住区である。支給額に限度のある彼らは、豪華な家に住めば他に回す金が減る。自分がどのような暮らしをしたいかで住む場所を選ぶことができるのだ。
 ヴェオン・レギトの下層エリアの路地はまるで迷宮のように入り組んでいる。もともとヴェオン・レギトの秘密化が進む前に、第二次宇宙大戦で避難してきたシンテーア人、ヅェアトロット人とエルトゥンユルント人を避難させるために、地下居住区を急速建造して、とにかく人がたくさん入れるようにしたのが名残である。それらはヴェオン・レギトの迷宮と言われ、現在は管理されておらず廃墟化している。中には廃墟の奥にやばい店を構えたり、肝試しに使ったりと、都市伝説の発生源の一つになっている​。

最先端の不死技術

 ヴェオン・レギトは宇宙で最も優れる具術水準の不死技術を使用している。中央エリア第2階層には中央エリアクローンセンターが存在し、ここではすべてのヴェオン・レギト人の遺伝子データと中央エリア居住の人民のクローンが管理されている。彼らが何らかの原因で死亡しても、脳の「意思」を即座にマルチディスクに転送し、それを中継地点としクローンセンターに送られる。クローンセンターで生産された自身のクローンにその「意思」は移植され、何事もなかったかのようにそこから歩みだす。これは宇宙船などで遠征中であっても、船や至る所に配置されている通信中継衛星で転送が行われる。
 ヴェオン・レギトで生産されるクローンはいわゆる避妊改造済みというもので、男性の精通、女性の生理のシステムが廃止されている。一方でうつ病防止のためもあり性交は重要視されており、快楽度数の向上などの改造が施されている。
 いかにしても死ねない彼らであるが、自殺の権利は保証されており、享楽的で怠惰な生活に飽き、他の地区に移るものや自殺するものは少なくない。ただし、他の地区に移るものはヴェオン・レギト内の漏出不可能な記憶は出国前に削除される。

関連項目

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最終更新:2022年10月21日 17:18