ダーフケオス危機
1670年から空前の好景気が続いていた
ヴァルエルク共和国であるが1679年、ダーフケオス危機を発端にバブルが崩壊。大宇宙東諸国を中心とした銀河規模の不景気が発生する。
当時、ジエールは
プロアイス主席のもと産業強化政策を行っており、食糧は外国の生産に頼っていた。ダーフケオス危機を受け、ジエールでは大規模な食糧危機が発生する。(
栄光の代価)
レーウス経済戦争
1680年から惑星内で食糧が不足しがちであった
惑星レーウスにおいて経済戦争が勃発する。ヴァルエルクが軍事力を背景にサーヴァリアに食糧を低価格で輸出するように仕向けたことが始まりである。
これに対し、ジエールと
エルトリア王国が公然と非難。ジエールがヴァルエルク及びサーヴァリア両国の国債、企業の株式を大量に売却すると発表。これに対しヴァルエルクは
レーウス連合の集団的安全保障の根幹を揺るがしかねないとジエールを非難した。これに関して、エルトリアは中立を保った。
ジエールが
リュイン安誘導の大規模な為替介入を始めると、ヴァルエルクがジエール製品に対する関税引き上げを表明。ヴァルエルクとサーヴァリアが連携しジエールの
レーウス連合追放を警告した。
ヒューヴル売却交渉
ジエールは
ウーナ主席が始めた
惑星ヒェルニエの急激な開発から経済的な疲労を起こしていた。それにより自国の経済と高度な社会保障体制を守る事が困難になりつつあり、
プロアイス主席はエルトリアに対し
惑星アヴァイトラールの売却を提案。当時外星領を持っていなかったエルトリアはこれを歓迎した。アヴァイトラールの
ヒューヴル王国は文化の影響もありジエール帝国連邦からの技術啓蒙を拒んでおり、またジエールも開発に回す資金を確保できないでいたため、この売却交渉はジエール、エルトリア両国のメリットが合致する形となった。
これに対し、以前より惑星アヴァイトラールの領有権を主張していたサーヴァリアがジエールを非難。軍事力による事態の解決も辞さないとして、戦争は避けられない事態となった。
対立の深刻化
同盟軍の成立
惑星レーウスにおいて孤立を深めるジエールであったが、この時期かつてより友好関係を模索していた
ニーネン=シャプチと関係改善を加速させた。両国は栄光の代価の飢饉時にジエールに食糧を供給していた。
これを後ろ盾に、ジエールはレーウス連合を脱退した。
大宇宙西側諸国内で孤立を深めていた
ベリオン共和国がこの動向への関心を深め、接近を始めた。
連合軍の形成
ジエール・サーヴァリア戦争開戦
サーヴァリアがヒューヴル奪還を名目にジエールに宣戦布告。サーヴァリアはヒューヴル奪還後、エルトリアに対し市場を開放させることを約束。自国の被害を恐れたエルトリアはジエールの参戦要請に応じず沈黙した。
同戦争はレーウス諸国初の宇宙規模の戦争となり、大宇宙初の大規模な情報戦が繰り広げられ、ジエールが情報強国を目指すきっかけとなる戦争となった。
グロスクロイツ・ベリオン戦争勃発
ベリオンがグロスクロイツへの侵攻を開始すると、ジエールとベリオンが軍事同盟を締結。連合軍は対抗してグロスクロイツと同盟を結んだ。
これによりジエールら同盟軍は「三国同盟」の結成を宣言するも、天嶺が「四国同盟」を自称しブチ切れ。同盟はしぶしぶ要求を受け入れた。
アヴァイトラール宙域会戦
サーヴァリアがアヴァイトラールを占領するために同宙域に侵入。ジエールはアヴァイトラール周辺に宇宙基地を建設しておらず、また売却予定地であったこともありここでの決戦は適さないとして転身した。
エルナーゲリテーンの戦い
交戦勢力 |
ジエール軍
|
ヴァルエルク軍 サーヴァリア軍 |
サーヴァリアを中心とする連合軍はジエールの領有惑星であり、大量の資源を持つ惑星エルナーゲリテーンを占領するため同宙域に侵入した。ジエール軍はヴァルエルクによるヴェオン・レギト侵攻の情報を得ていたため艦隊戦力を十分に振り分けられず、地上戦に突入した。
ジエール軍はサーヴァリア軍の兵器により殺傷されたエルナーゲリテーン原生生物から殺傷性の高い新種のウィルス
カジャラベールを発見。
詳しくは
エルナーゲリテーンの戦いを参照。
ヴェオン・レギト宙域の戦い
当時ヴェオン・レギトは
ヴェオン・レギトの核が完成しており、情報のほとんどをヴェオン・レギトで管理、処理する体制が整っていた。ヴェオン・レギトの情報の機密性や情報管理能力の高さを知っていたヴァルエルクは奇襲作戦を開始。
しかし、ジエールは事前にこの奇襲作戦の情報を入手しており、天嶺と共闘しヴァルエルク軍に勝利した。
アプレジラの戦い
交戦勢力 |
ニーネン軍 |
サーヴァリア軍 ヴァルエルク軍 |
ニーネン軍による奇襲作戦。サーヴァリア領惑星アプレジラに対し奇襲作戦を仕掛け、サーヴァリア軍の戦力を分散させようとした。両宙軍の衝突による中規模の戦闘が発生したが、ヴァルエルク艦隊のワームホール接続を感知したニーネン宙軍は上陸作戦をあきらめ転身した。
ベレーヌの戦い
ジエール軍と天嶺軍は艦隊を分散し、通商破壊作戦を開始。消耗戦術に転換しつつあった。この作戦はヴァルエルク・サーヴァリア両軍に一定の被害を与え、さらなる戦争疲労を与えていた。ジエール軍は巨大な宇宙通商ステーションのあるヴァルエルク領ベレーヌ星系を攻撃。
しかし、ヴァルエルクの新鋭戦艦である戦艦トラドヴァ級2隻の攻撃を受ける。撤退しようとしたジエール艦隊は惑星ベレーヌからの大規模なワームホール接続妨害を受けたため壊滅した。
ミヨウト防衛戦
交戦勢力 |
ジエール軍 天嶺軍 ニーネン軍 |
ヴァルエルク軍 サーヴァリア軍 |
連合軍による共同作戦。疲弊したジエール・天嶺軍に対し、決定的な打撃を与えるべく、連合軍は天嶺母星系であるミヨウト星系に侵攻。ジエールも残る艦隊をすべて振り分け、ミヨウト防衛へ向かわせた。
ジエール軍は本土決戦を主張する天嶺人をなだめつつ、ミヨウトの宇宙基地の支援を受け、数に劣りながらも猛攻に堪えた。その後、ニーネン軍の援軍を受け形成を逆転。連合軍に大規模な損害を与える。
エルナーゲリテーン陥落
交戦勢力 |
ジエール軍
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ヴァルエルク軍 サーヴァリア軍 |
大規模な地上戦が繰り広げられていたエルナーゲリテーンでジエール軍が作戦を放棄。制宙権を一時的に奪還し、頃合いを見て撤退。エルナーゲリテーン原住民はジエール軍が撤退しても軍事行動を継続した。
また、同惑星において原生生物カジャルアを食したサーヴァリア兵にカジャラベールが感染。サーヴァリア兵士が媒介となり潜伏状態のウィルスが連合国内で蔓延した。
連合国はジエールによる細菌兵器であると非難したものの、ジエールは一貫して否認した。
アヴァイトラール奪還
交戦勢力 |
ジエール軍 ヒューヴル人農民指導者 ヒューヴル人領主私兵団 |
サーヴァリア軍 |
戦争疲労が限界を迎える両陣営であったが、同盟軍は何とかアヴァイトラールの制宙権を奪取。アヴァイトラール最大の島スリキムーヒ島では同惑星最大の戦闘が繰り広げられ、スリキムーヒ・ヌシウが焼失するなど激戦となった。ヒューヴル民間人1500人がこの戦いの巻き添えになった。
ヒューヴル人がサーヴァリアの統治方式に反発しており、ジエールの放置政策を歓迎していたヒューヴル人がジエールに味方した。
エルナーゲリテーン奪還
交戦勢力 |
ジエール軍 ニーネン軍 |
ヴァルエルク軍 サーヴァリア軍 |
アヴァイトラール奪還により勢いに乗る同盟軍はエルナーゲリテーン奪還を計画。連合軍はカラジャベールの被害を受けて同惑星を放棄していたが、ジエール軍は資源地帯である同惑星を自国領として復帰させなければならなかった。
戦争の終結
リーファイ休戦協定
1691年カジャラベールの被害が拡大する両軍は休戦を提案。同ウィルスの同盟軍への被害を見て、連合軍はジエールの生物兵器関与を公式に否定した。
両国は
リーファイにて休戦協定に署名。同時にウィルス除去のための研究協定が結ばれた。
リーファイ平和友好条約
詳細についてはリーファイ平和友好条約を参照
1693年カラジャベールウィルスが撲滅すると、翌年に
リーファイ平和友好条約が結ばれる。同時進行していたグロスクロイツ・ベリオン戦争も終結した。
これだけの大戦闘を繰り広げておきながら、結果は戦争前の秩序の回復。両陣営は戦争の悲惨さと喪失感を実感するのみであった。
戦争による被害
集計中
ヒューヴル王国
- 死傷者数約7100人
- 戦火によりスリキムーヒ・ヌシウの焼失(戦後再建)
逸話
サイバー戦争
同戦争は大宇宙内初の大規模サイバー戦争となった。ジエール・サーヴァリア両サイバー軍の攻撃は両国に深刻な被害をもたらした。
例えば、サーヴァリア国内の道路の信号が永遠と青にならなかったり、自動ドアが自動であかない。仮想通貨が盗まれる。等の被害があった。
ジエール領内では、全自動食堂でクソまずい飯が出てくる。空中鉄道のダイヤが乱れる。ウーナ元主席の
画像フォルダが流出しかけるなどの被害があった。特に画像フォルダ流出危機の危機感は
管理主義三銃士に大きなショックを与え、情報秘密部隊
イェーネン・イェーが設立されるきっかけとなった。
エルナーゲリテーン原住民の雄姿
エルナーゲリテーン原住民はシンテーア人がはじめて上陸した際から彼らを神と崇めて疑わなかった。ジエール軍が同惑星から撤退しても、彼らはシンテーア人が救いに舞い戻ってきてくれると信じ戦い続けた。
また、彼らは遺伝子的な影響もありカジャラベールによる被害が他の人種より少なかった。
関連項目
最終更新:2022年10月16日 19:05