エミュンス語の前動詞詞
前動詞詞は前動とも呼ばれ、その名の通り、動詞の前に配置され、動詞を修飾します。同じ意味の単語に2種類あるが、後者は書面体である。
願望や決意を表す《st/stvoe》
《st》は「~したい」や「~するぞ」と訳される。
- Ele st ju ri y:ermis.(私は公園に行きたい)
- Ele st dveesy:un.(私はきっと勝ってやる)
- Nee dz st yoot r ii ?(あなたはこれを食べたくないの?)
必要を表す《lva/lvoe》
《lva》は「~する必要がある」と訳される。
勧告を表す《ef/efoe》
《ef》は「~すべきだ」と訳される。
強制を表す《l:us/l:usoe》
《l:us》は「~しなければならない」と訳される。
使役を表す《on/onoe》
《on》は「~させる」と訳される。しばしば後動前置詞《rie》と共起する。
推測を表す《es/esoe》
《es》は「~だろう」と訳される。後動《y:un》と比較すると《es》は主観的な表現である。
勇気を表す《b:ээl/ b:ээle》
《b:ээl》は「~する勇気がある/~する意思がある」と訳される。実際の動作には言及せず、その時点での意思を表す。また「~してやる」という自発的意思を表すこともできる。
可能前動
可能の意味を持つ前動は4種類あり、それぞれニュアンスが異なる。
推測的可能を表す《nek/nekoe》
《nek》は推測的可能を表す。例えば、「彼は絵が描ける」に《nek》を使うと、「彼は絵を描きうる」「彼は絵と呼べるものが描ける」という意味になる。《nek》が行為の可能性に注目する。
技能的可能を表す《aal/aloe》
《aal》は技能的な可能を表す。例えば、「彼は絵が描ける」に《aal》を使うと、「彼は絵を上手に描ける」という意味になる。《aal》は行為の質や技量に注目する。
許可的可能を表す《lioxt/l:ooe》
《lioxt》は許可的な可能を表す。例えば、「彼は絵が描ける」に《lioxt》を使うと、「彼は絵を描いてもいい状況にある」「彼は絵を描くことが許されている」という意味になる。《lioxt》は行為が許可されていることに注目する。
自発的可能を表す《liier(lii)/l:ooer》
《liier》は自発的な可能を表す。例えば、「彼は絵が描ける」に《liier》を使うと、「彼は絵を描いてやってもいいと思っている」という意味になる。《liier》は動作の主体の意欲があるかに注目する。
関連項目
最終更新:2020年03月27日 15:58