啓教とはシンテーア帝国で誕生した、シンテーア帝国の国教であり、ジエール帝国連邦の国教の一つの多神教である。


啓教神話

 啓教神話を参照

様々な啓教

ジエールの国教としての景教

 大啓教を参照

天嶺皇国の啓教




輪廻思想

魂成長論

 啓教の第1主体は魂であり、また魂は成長するものと考えられていた。また、その魂はその成長度に適した生物に入るとされ、人間はあらゆる生物の中で最高級の生物であるとされている。
 宗派により異なるが、鳥類や魚類、爬虫類は魂を持っているが、小型の昆虫などは魂を持っていないと考えられていた。
 知能レベルの低い生物には成長度の低い魂が入り込み、輪廻を繰り返すごとに成長度が上がり、より高い成長度の魂に適した生物に入ることができるようになるのである。この考えをもとに貴族は自身の魂が高いレベルであることを主張し、民の支配を正当化した。
 成長度を獲得するためには、「学ぶ」こと、「幸福」を感じること、他の魂を助けて「徳」を積むことが必要とされた。
 また、成長度が限界を突破することで、神になり他の魂を超過する大きな影響力を持つことができる。
 また負の業を積むと、魂の劣化が進み、人間としての来世に不幸を課されるか、負の生物に輪廻しやすくなるとされる。

魂の取違

 近代までは、何らかの障害を持って生まれた個体は個体に対しての成長度不足による「魂と肉体の不釣り合い」がもたらしたと考えられていた。しかし現代以降は障がい者への差別を取り払おうという政府の以降のもと「魂の不釣り合い」論は廃止され、「魂取り込み時の不都合」という扱いになった。
 また、元々伴侶だった魂が誤った性の個体に入ることがあり、こちらはよくある事だとされていたため、シンテーアでは古来から同性愛が寛容に許容されてきた。

 神は啓教神話に登場する神であるが、ケニアズ聖人認定を受けた人などが死後神として扱われる場合があった。
 魂の成長度が一定の度合いを迎えると、その魂は神化し、輪廻せずとも霊体のまま、生物や他の霊体に影響力をもたらすようになるのである。
 神は啓教神社で祀られることにより、生物に良い影響を与えるとされたいたため、民は定期的に神社に供え物をするなどし、その効果を引き出そうとしていた。

邪神

 生物界の魂として活動しているときに、悪行を積むと、来世で不幸を味わうこととなると信じられているが、それが一定のラインを超えると邪神として生物や他の霊体に悪い影響を与えるようになるのである。
 邪神は善の神への信仰を強めることで、生物界全体への影響を弱めることができ、守護霊を強化することで自身への影響を弱めることができた。

待機中の魂

 すべての魂が生物に入っているわけではなく、生物界の魂として活動する魂はごく一部であり、その他の魂は霊体として扱われる。
 霊体としての魂は生物に入らぬまま、生物界を漂うのである。それらの霊体は時に守護霊となって生物を守ったり、負の成長度が高い魂の場合は妖怪(悪霊)として生物に危害を与えたりするのである。

魂の集合体論

近代以前の魂の集合体論

 魂の集合体論はジエールの複婚制と密接に関係する思想である。啓教では魂はいくつかが集まって組みとなり、魂の集合体を形成すると考えられている。それらは伴侶の魂であるとされ、また、生物界でつがいとなる魂はすべて同時に転生してきた「自分と同じ魂の集合体」内の伴侶の魂であるとされていた。
 近代以前では、成長度の高い魂が、他の魂を巻き込んで集合体を形成すると考えられていたため、貴族やケニアズは多くの伴侶を持つことができた。しかし、これは平等の関係ではなく、所有被所有の関係であった。
 平民のレベルではもし、3人以上が嫉妬せずにお互いを愛し合えるならそれは「同じ魂の集合体」内の魂であるため結婚してもよいというルールなのであった。しかし、それ以外であるならば啓教は貞操観念に非常に厳しく、浮気は自分と伴侶の魂を傷つける背徳行為とされた。
 また、離婚する場合は、もともと伴侶でなかった魂と誤って結婚してしまったという非常に不名誉で、魂に負の成長を与えることであるとされている。
 ちなみにライオンなどの、相手の伴侶を奪うような動物やは負の動物とされ、負の成長を遂げた魂がその肉体に入るとされている。

近現代以降の魂の集合論

 永帝革命以降の近現代では、人間の魂はすでに高位であり、その魂の価値は平等であるとされた。そのため、複婚の場合も過去の平民のレベルのように、複数の人間が嫉妬なく愛し合える場合に限定された。
 また、現代でも強い貞操観念が残っており、姦通罪が存在している。

守護霊

 霊体として生物界を漂う魂は、生命に対し守護霊としてつくことができた。守護霊はその生命にパワーを与えたり、その生命に害を与えようとする悪霊の攻撃から生命を守ることができた。
 守護霊は転生してきていない「魂の集合体」内の伴侶魂や、前世で強い絆のあった魂(人物)、飼っていた動物の魂などが守護霊となりうると信じられていた。
 ちなみにケニアズや、一部聖職者はなんと神を守護霊に取ることができたとされている。
 また、守護霊は守護している生命との絆が強いほどパワーが強化され、瞑想などの修行や、神社へ参拝に行き神からの力を授かったり、司祭による儀式によって意図的にパワーをバフすることができた。

闇の守護霊

 凡人が悪霊を守護霊に着けることはなく、むしろそれは「憑りつかれる」といい、魂の成長に負の影響があった。しかし、既に負の成長を進めているシンテーアのダークサイドに堕ちた闇の人間は悪霊を守護霊にすることができた。
 悪霊を守護霊に取ると、さらなる魂の負の成長、不幸と引き換えに一時的に絶大な力を与えられるとした。
 ちなみに、一部カルトの司祭は邪神を守護霊に取ることができる。

守護霊の成長度

 守護霊は生命を守ることで、生命を持った生物として行動していなくても成長度を得ることができた。つまり、生物が守護霊を持つことはお互いにとってwin-winな関係であったが、守護霊の付いた生物が負の行いを詰むと、その守護霊にも影響し負の成長度が加算されるリスクがあった。

修行・慣習

魂の成長度を上げる

 啓教において、魂の成長度を上げる大まかに要素は「考えること、学ぶこと」「幸福を感じること」「他の魂の成長を助けること」の3つである。
 宗派によって修行は異なるが、啓教にとっての修行は修行と言えないようなものである。例えば、集団で賛美歌を歌ったり、集団でボードゲームを遊ぶ。宗教学や哲学に限らず、学問の勉強会を開く、人助けをするなどである。
 特に興味深いのはボードゲームで、ボードゲームを遊ぶことは考えること、学ぶことの他、みんなで集まり遊ぶことで幸福を感じ、一緒に遊んでいる人々の魂の成長も助けることができる最強の方法なのである。そのため週末にボードゲーム派宗派の神社に訪れるととボードゲーム大会が行われている。
 コツは楽しむこと、怒らないこと、勝ちに奢らないこと。あくまでゲームとして遊ぶことが大切である。
 また学問派宗派の神社に行けば、毎週末勉強会に無料で参加でき、いろいろな学問の知識を深めることができ、合唱派宗派の神社ではカラオケ大会や合唱をしたり、啓教の神社では毎週イベントが絶えず、社交の場となっている。

守護霊とのシンクロ度を上げる

呪文を唱える

 呪文を唱えることにより、守護霊とのシンクロ率を上げることができる。その呪文は守護霊により異なり、多くの場合は守護霊の性格や性質を考慮したうえで、本人で考えたり、聖職者に作ってもらったりする。
 呪文を朝起きた後、寝る前、精神が不安定なときに唱えることで守護霊の能力にバフがかかり、恩恵が強化される。

瞑想をする

 リラックスして瞑想をすることで、守護霊とのシンクロ率を強化することができる。アース連邦の宗教にある仏教のような「心を無にする」といったやり方とは異なり、啓教の瞑想は守護霊とのシンクロを意識し、その守護霊と精神を共にすることである。

聖職者


関連項目

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最終更新:2019年03月24日 19:29