サグナサグトーチェ=パナジェン
sagnasagtouche-panajen
第35代ニーネン=シャプチ星衛主席
在任期間:1573~1578年(AP42~48歳)
生年月日 1543年13月1日
出生地 チャグマ=ダプラ、スナルスナーレ
没年月日 1607年4月10日
AP89歳没)
死没地 ジャフーグ、ファウ
所属政党 平民のための団結党
次代 シャウディエ
前代 カラ=パライ
出身校 アーフェン総合大学
スライエン分校
前職 ユグム屋「パナジェンのガンス」
称号 第35代星衛主席
星衛評議会議長
元老院議長
ユグムおじさん
配偶者
親族

「幸せとは美味しいユグムをたらふく食べることだ。パナジェンはそれを知っていた」―ツァニェー

「別の星系からやってきたヒューマノイドに私のユグムを食わせたら何て言うだろうか」―パナジェン

 サグナサグトーチェ=パナジェン(檀語sagnasagtouche-panajen)は第35代ニーネン=シャプチ星衛主席。1573~1578年の間在任していた。


生涯

生い立ち

 チャグマ=ダプラのスナルスナーレに住むスワー=マ=カラン教徒のユグム屋の家の次男に生まれる。長男のトラウはパナジェンが2歳の頃に夭折したため、パナジェン本人は「全く印象に残っていない」と語る。家庭は貧しかったものの、ユグム屋の家業を手伝ったり常連客と接したりするなど模範的な子供であった。
 幼年学校に入学したパナジェンは引き続き家業を手伝っていたため学校を休みがちではあったが、勤勉な生徒であったと評価されている。この頃からは父親からユグムの作り方を伝授され、栄養学や衛生学についての興味を抱く。
 青年期には父親の体調不良のため実質母親と二人でユグムを作りながら、大学進学のための勉強を続け、アーフェン総合大学スライイェン分校に入学。アーフェンに上京し一人暮らしを始めた。
 シャプチ正教神学を専攻するも卒業後は実家のユグム屋を継ぐことを選ぶ。常連客と政治談議に花を咲かせているうちに政治に興味を持ち始め、独学で政治学を習得すると、平民のための団結党を創立した。

政界へ

 平民のための団結党は当初鳴かず飛ばずの小政党であった。1560年に貴族階級の党員が賄賂で逮捕された事件でついに政党が解散される危機に陥ったが、貴族階級の党員を辞めさせ、当時まだ少なかった平民階級の政治家だけで固めた。パナジェンをはじめとして、個性的な政治家が粒揃いの平民のための団結党は徐々に議席数を増やし、1567年からは主力政党の一つとなった。その後もじわじわと勢力を広げていき、平民のための団結党は1573年に与党となった。星衛参事会はパナジェンを中心とするパナジェン政権が発足した。

星衛主席として

 平民階級初の星衛主席であったために当選当時は政治遂行能力に疑問を持つ声が多かったが、優れた内政手腕で二つの大きな改革を立て続けに遂行するパナジェンの姿を見て人々は次第に態度を変えていった。
 1574年にパナジェンの改革が行われた。この改革では外宇宙文明との接触に対しての準備のために行われ、星衛参事会制度を40年再選なしから30年再選ありに変更し、より柔軟な意思決定システムの構築を図った。また、長期的な研究計画が実行された。この中にはウィジャナスラナント級旧代戦艦の建造計画や記憶制御システムの初期研究が含まれていた。また、国防予算を確保し、ニーネン=シャプチで初めて対外的な国防軍事力の整備が行われた。
 1577年にはユグム改革が行われた。ユグム工場生産制度改正法の施工によりニーネン=シャプチ人(イェシュート)の主食であるユグムの品質の向上のため、食品衛生に厳しい基準を設けた。元々はユグムの食品衛生基準だったが、その後生肉のそれも見直され、年間の生肉食中毒が従来の15%未満にまで抑えることに成功した。最終的に食品工業が活発化し、工場生産効率改良法によって国内全体の工業生産量が増加した。
 就任当時から「平民政治の試金石」を自称し、再選を希望しなかった。1578年に政治目標達成のため辞任。

主な活動

 パナジェン政権はニーネン=シャプチでは宇宙探査が活発な時期にあったことから探索関連政策に重点を置いていた。
 正教院政府高官の協力で探索関連政策の協力を得られ、正教院科学庁に特務調査局を設立した他、第二ガイユによる外宇宙探査開を承認した。
 外宇宙文明との接触に備えるために、長期的な研究計画と最低限の国防予算を確保し、政府の柔軟性を向上することを主な目的として星衛参事会制度を30年再選一度まで(Sint.約16年に相当)に変更した。一連の改革はパナジェンの改革と呼ばれた。
 また、ユグム向上生産制度改正法の施工により手作りユグムの品質が向上した。さらにパナジェンは工業生産のユグムにおける工場生産制度改良法案を可決させ、製造における厳しい基準を設けた。当然ユグム業者への不満が集中したが結果的にユグムの品質は向上し国内消費量が増加した。この経験を元に、工場生産効率改良法を施行し工業生産量が増加し産業発展に貢献した。また、この改革はパナジェンの改革と対比してユグム改革と呼ばれた。

人物

 平民階級初の星衛主席であったために当選当時は政治遂行能力に疑問を持つ声が多かったが、優れた内政手腕で二つの大きな改革を立て続けに遂行するパナジェンの姿を見て人々は次第に態度を変えていった。
 パナジェンは任期中「平民階級」を自称していたが、本当は貧民階級であった。本人によれば、隠していたというよりも良くも悪くも平民と貧民の区別がなかったからであるとした。実際、その後も平民と貧民を分けずに発言したため、評価されることもあれば批判されることもあった。このような運動は現在では「当時の階級の格差を埋めようと尽力していた」として概ね評価されている。
 外宇宙文明との接触に強い興味を持っていた星衛主席としても知られ、「別の星系からやってきたヒューマノイドに私のユグムを食わせたら何て言うだろうか」という一節はパナジェンの異星人好きを表現した言葉として現在でもよく知られている。
 しかし、パナジェンはユグムのこととなると極めて偏屈かつ難しい人物でもあったようで、「もっちり感のないユグムは何をやってもダメ」、「まずいユグムを作るヤツには一生動物に懐かれない呪いをかける」などの名言(迷言)が有名である。ジャフーグ・ファウでのユグム製造工場の視察では質の低いユグムを試食した際には「責任者はどこにいる!」とスガイユン長を呼びつけて数時間にも及ぶ説教をしたことがある。
 ユグム作りの腕前はピカイチとされている。10人のベテラン料理人が料理を試食して採点する長寿番組「イプカのつまみ食い」でパナジェンのユグムを試食する回では100点満点中驚異の97.3点を記録し、18年間ランキング首位をキープしていた。本人は「ユグム作りは技術じゃない。下準備と真心なんだ」というコメントを残した。

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最終更新:2021年09月21日 08:39