クレデリア虚体研究局18試験エリア(クレデリアきょたいけんきゅうきょく18しけんエリア)とは、
クレデリア共和国が国営する研究機関である虚体研究局が利用している実験、試験エリアの一つである。
18試験エリアは2つ存在し他の試験エリアとは大きく事情が異なる、その要因となったのはクローンを用いた非人道的実験と、距腿空間の安定帯の人工実験にある。
いくつかの事件の後に18試験エリアは封印され、当たらな18試験エリアが建造され記録は一部を除いて抹消された。
このことを知るのはクレデリア共和国の経済、政治、宗教のトップと、虚体研究局の局長などの限られた者のみとなっている。
虚体研究局ひいてはクレデリア共和国の最大の汚点でもある。

18試験エリア

構造としては直径6キロの円形をしており、内部は石造り建築を主とした旧市街に似せた作りとなっており、一部は森林になっているほか小規模の湖を有する。
外周には高さ45メートルほどの防壁が囲んでおり内外を隔てている。
他の試験エリアに比べ倍近い規模であること以外は比較的通常通りな構造になっている。

18試験エリア人体異常系過密試験

シンテーア暦1668年
発狂皇帝リアが独自の研究施設後宮にて多くの虚体研究がなされ、クローン技術をはじめとし魂の証明とその改変技術まで確立し虚体研究局に提供される。発狂皇帝リアはその見返りとして国家と研究局からの不干渉と膨大な資料提供を求めそれを了承した。
だが、了承と同時に、あらたな取引が行われていた。18試験エリアを利用したリア・クローンによる肉体異常を起こす人体実験記録の実証試験と研究局側の持つ追加試験を行うために240体のリア・クローンの提供だった。
発狂皇帝リアもまたそれを了承し、数日中により細かい現場資料とクローンが届けられた。
研究局はまずクローン技術の実証試験を行うことを決定した。
検体となったのは研究局職員の17人と男性と2人の女性からだった。
結果成功例は男性2名、女性2名だけとなり、リア・クローンに特化した微調整によるものと考えられた。
成功例であるブラウ・クローン232体。ディールド・クローン128体。リーン・クローン170体。ルイネール・クローン153体とリア・クローン170体計853体を用いた人体異常系過密試験が開始された。

生存可能な最低部位の実験

ティクト人は肉体と魂で構成される、肉体の欠損は魂の一部を分解することで補填し治癒している。
肉体とは魂が活動を行うためのハードとしての要素が大きく、ゆえに肉体を失っても魂的死は起こらない。肉体を持たない魂を視認でkる場合は魂を分解し、肉体の代理を生成した時のみである。
この実験においては肉体の重要器官を摘出し、治癒を完全に阻害した場合で肉体はどの程度動作するかを検証するものであった。
魂によって操作される肉体は、操り人形にも似た関係であり、肉体自身筋肉によって動作する必要はなく、虚体空間内では人型であるならば本来不可能な動きも可能となることは騎兵でも見られる。
古い伝承において古ティクト人は内臓器官を不要としていたとされ、その実証試験でもあった。
部位欠損ながら不自由なく動作するクローンを多数生成した。

従属先の証明

一つの肉体に一つの魂が従属する関係がある。虚子的つながりによってその二つが分離しないようにしているのは仮説として有名だったが、肉体のその細かい従属先は不明なままであった。
実験を行う場合は数十という試験体を分解しながら確かめる必要があったからである。
多数のクローンによって得られた実験機会で一番多くのクローンを消費したのはこの実験であった。
結果として肉体の従属先は頸椎内部の脊髄だと判明した。のちに様々な技術の礎となった18試験エリアでは最大の成果と言える。

複数肉体の融合実験

一つの肉体に複数の魂が従属した時、どのような支障また恩恵があるのかの実験。
クローンから摘出した頸椎を繋げ、体内に移植した検体を複数用意し、経過を観測した。
結果として意識は混濁し、自傷行為を行う検体が多い中、複数の腕や足の元となる骨を生成した検体も現れた。
魂の数が増えた場合、虚子総量が増える為肉体の改造を行うだけの余裕が生まれたと考えられる。
最終的に四肢の数は融合させた脊髄に比例して増加していた。

動物との融合実験

小型の四足動物に脊髄を交換し、または同棲させた場合による肉体主導権と変化を経過観測した。
結果動物と同棲させた検体はその主導権はクローン側が持つが、その動作に知性と言えるものはそれほど観測されなかった。
肉体によって制限があるのか、魂の作用をたしかめるため、クローンと動物の立場を交換して実験を継続した。
結果は動物を母体とした場合とさほど変化はなく、魂は同棲する他魂に作用することが考えられた。

安定帯の人工再現

18試験エリアの内情を隠す為に幻術による壁を作った。同時に虚体空間の解読、再現を行うために18試験エリアを囲う防壁に虚体空間展開装置を配備し、中央には由来不明の魔郷ホルセの魔物、中でも血統種を用意し、それを液体に溶かし、試験エリア散布し、
虚体空間展開装置の内部機構にも導入した。
虚体空間とはホルセ神族の集合体からなる一種の生命的存在であり、血統種をホルセ神族と見立て、儀式を行った。
不十分な技術だったが奇跡的にその儀式は成功し、18試験エリアは一つの安定帯に近い性質を得た。内部からその境部分を見た時、ティクトからみた空のように映像が映し出され、外と連動した動きを見せた。
そして魔物を中心とした儀式であるために、その空間はホルセに近い空間となり、異常進化や突然変異を促した。
研究局はホルセの再現として解釈し、ホルセ環境下での演習実験を行おうとしたが、検体クローンの暴走が起こり、撤収することとなる。
18試験エリアは封鎖され、定期的に内部の調査隊が派遣され、内部で異常増殖したクローンを定量まで減らしている

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最終更新:2019年02月16日 00:41