セレスティアル・スピアはファルトクノアが開発した生物兵器弾頭。Diramalinerミサイルの弾頭であり、ファルトクノアの地上軍侵攻戦力の一端を担う。イェスカでも利用することができる。


概要

名前

セレスティアル(天上の)+スピア(槍)である。なんならプルスティアに掛けた名称にしたいと大宇宙中の言語を検索した結果見つかったのがE語だったらしい。

開発までの経緯

 ファルトクノアの宇宙戦闘計画での難点は宇宙戦艦以上に地上降下して惑星を侵攻する作戦であった。宇宙艦戦力は遅かれ早かれできるとして、地上軍の降下作戦は必要な防護技術がなければ完遂することが出来ないためにアクース内戦でもヴァルエルクの支援がなければ降下することもできない始末であった。このためにスカースナ・ファルザー・エミーユは地上軍降下作戦用の軍備予算を計上させようとしたが当年の特別予算会議を通過できなかった。当時はタカ派の外務省長官リュイユ派とハト派の首相ラヴィル派の政争が繰り広げられており、スカースナはラヴィル派に一応属していた。スカースナはラヴィルに懇願することによって予算調達を依頼、本来このような予算調達は違法になることからラヴィルは619部隊を利用して惑星侵攻用の兵器を作ることを約束したのであった。

開発

 ファルトクノアはシンテーア歴○○○○年にプルスティアと接触し、国交を持つことになるが、ファルトクノアはプルスティアの情報を既に得ていた。プルスティア自体が集合意識であり、その個体のように見える存在は疑似個体であるということを理解していた。また、その個体の一部は急変して変異体を作り出すことを理解していた。このことから、619部隊のキャスカ少佐はプルスティアの外交官や観光している疑似個体の拉致を命令した。拉致された疑似個体は鉛部屋に監禁されながら、使い捨てとされていた懲罰兵に面倒を見させられた。それと共に変異体が出来る状況を研究し続けた。疑似個体による抵抗行動としての放射線に被曝した懲罰兵の大量の死と引き換えにキャスカ少佐はプルスティアの疑似個体から変異体が出来る理由を解明し、ストレスを与え続けることで変異体を作る手法を作り上げた。また、そこからプルスティアの変異体に対して教化を続けて、電波的に司令を与えることに成功したり、ショアン人やラッテンメ人の捕虜の脳内に擬似個体を埋め込み、洗脳しようとする実験を続け、これを成功させた。この電波的に司令を与えることが出来る洗脳可能プルス変異体「サルニーレ」(リパライン語で「晴れの夜に降る雨」の意)である。
 このような状況の中で地上侵攻軍用の兵器を作る命令が下達され、キャスカ少佐を実用実験を兼ねて使うことを目的として、これを転用することを決定した。

武器の利用過程

宇宙戦艦イェスカ或いは護衛支援艦から発射されたセレスティア・スピア弾頭を備えたDiramalinミサイルは発射後にデータリンクに接続し、艦隊による測量データによって対象惑星の地表まで誘導される。対流圏まで降下するとセレスティア・スピアの弾頭部分が分離・炸裂して、サルニーレが飛散する。また、爆破の衝撃で建物などが倒壊することで人的被害を出す、飛散したサルニーレは人体の粘膜や切り傷に入り込んで血中から脳に到達して寄生する。寄生された人間は意識が曖昧になっていき、最終的にはサルニーレの宿主間通信プロトコルに基づいた受け答えしかできなくなる。サルニーレを取り込んだ人体が出来たことを確認すると周回軌道上の電波装置が地上に電波を発信し、寄生された人間は予め規定された侵攻プロセスを実行する。なお、この段階では手動で電波を発信することで行動プロセスを書き直すこともできる。規定された軍事計画に沿って目的を実行すると人体に規制していたサルニーレは自己を分解しながら、アポトーシスを起こして死滅し、血管から体外に排出される。サルニーレが死滅した時点までの記憶は排出時にサルニーレ自体にプログラムされたウェールフープ・スクリプトによって消去される。
 こうして地上は混乱し、多大なダメージを受けることになる。地上軍の侵攻作戦はサルニーレ感染を防ぐために死滅デッドラインと呼ばれる事前に設定された日数以降となる。

批判

ZHL兵器としてのセレスティアル・スピア

セレスティアル・スピア弾頭の保持は1710年に効力が発生している大量無差別破壊兵器(ZHL兵器)の禁止を掲げた国際条約ギゼヴトラ・ZHL条約に違反しているとする見方が大宇宙諸国の中では一般的である。しかしながら、この見方に対してはファルトクノア共和国は伝統的に否定的である。彼らは「サルニーレによる感染とそれに起因する戦闘は感染者が自己の意志で行っているものであり、その対象は軍事関係者に特定されている。民間防衛に対する配慮はされているため、無差別・非人道的な殺傷を行うというZHL兵器定義には収まらない」と主張しているが、エルミア共和国やドルムント共和国はこれに対して「サルニーレの感染は軍事関係者に限定されるものではなく、民間人が巻き込まれて軍事関係者と衝突する可能性がある。このために無差別殺傷を誘引する兵器としてZHL兵器と捉えられる」として反論している。これに関してはファルトクノア内戦以降も定説が出来ておらず、ファルトクノア共和国は以後もこの兵器を保有している。

プルスティアからの批判

セレスティアル・スピアはプルスティアの疑似個体から作られた兵器であり、プルスティアの強烈な批判を受け続けている。プルスティアは「自分の体が引きちぎられて、あろうことか武器として使われているなんて信じられません。早急に変異体をプルスティアに帰還させるようにファルトクノアに要請します」と不快を隠さない口調で非難している。プルスティアにとっては変異体もその共同体を構成する一つであるので、ファルトクノアの行為は半ば拉致に近いものとして受け取られていた。ファルトクノア内戦以後は国際的な圧力も有り、シンテーア歴○○○○年に「プルスティア・ファルトクノア戦略兵器宣言」が結ばれた。この宣言ではこれ以上のセレスティアル・スピアを生産しないことを宣言してはいるものの、サルニーレをプルスティアに帰還させることには言及していない。ファルトクノア政府は「サルニーレを返還することは、軍事機密の流出となる恐れがあるため不可能である」と主張しており、プルスティアとの関係は悪化の一途を辿っている。

セスティノの発生

 ロフィルナの国民 - セスティノ(亜人種)も参照のこと。
セレスティアル・スピアは最初にツォルマール攻防戦にてツォルマール惑星攻略に利用されていた。サルニーレは想定通りツォルマールの居住者に感染し、軍事目標を破壊してゆき、更にその殆どが死滅後にファルトクノア陸軍が上陸して制圧を完了させることが出来た。だが、実際にはツォルマールの住居者の一部には脳とサルニーレが同一化した形で当人の自我を保っている人間が存在していた。619部隊の研究によれば、人間の脳が死滅するやいなやサルニーレを取り込んだため、その能力を得たということが分かっている。彼らの子供はその固有の能力を継承する場合があると言うことが分かっており、独立した種族としてセスティノ(リパライン語で「コバルト」の意)と呼ばれた。セスティノの能力は様々であり、放射線が見えたり、感じられるようになったり、高度な情報処理能力を得られるようになるなどである。一方で常に誰かから話しかけられているように感じたり、「プルスの真の目的が分かった」と言って錯乱状態で自殺しようとするような精神的に不安定な面も見られる。ファルトクノア政府はこれを負の遺産としながらも、619部隊はこれを推し進めてファルトクノア人兵士の強化を目論んでいたおり、実験の過程で大量の死傷者を出したが実現はできなかった(ヴェルガナの矢計画)。

関連項目