| 生年月日 |
ガールン暦-年2節3月の1週5日 |
| 出生地 |
チャグマ＝ダプラ
アーフェン地方
ヴァ＝ダイユ |
| 没年月日 |
ガールン暦-年2節3月の2週3日 |
| 死没地 |
シ＝ギーラム
ニクティム |
| 出身校 |
サグナシャーグ中央大学
アイユヴァン校 |
| 通称 |
ニーネン＝シャプチ国教の父、天命の人 |
| 称号 |
スワーシャカーチェ集約神教創立者
チェディシ教開祖
第二代元老院議長
招民院開拓庁終身名誉顧問
第二代星衛参事会星衛臨時宰相
初代星衛長官
国内治安維持評議会設立者
国内治安維持評議会名誉議長
国教院設立者
初代国教院総本部長
国教院総本部終身名誉顧問
正教院タイユ＝ウェグナ終身名誉長官
第三代シ＝ギーラム開拓地議会名誉議長 |
| 配偶者 |
リューグ＝シャ＝タ＝ギール＝ラニヤ |
| 親族 |
モニエ＝ダヴィエティーグ
フタウ＝タ＝サニマ |
| サイン |
|
モニエ＝フタウ＝チェディシ（
檀語:
monie-ftau-chedish）とは、
ニーネン＝シャプチの政治家、宗教活動家、思想家、および
チェディシ教の開祖。
「ニーネン＝シャプチ国教の父」と呼ばれ、ニーネン＝シャプチの偉人の一人に数えられる。
チェディシはニーネン＝シャプチ黎明期の宗教対立、民族闘争の解決を図り、国教院を設立、スワーシャカーチェ集約神教の設立、教派画定、植民地秩序の確立など数々の業績を残した人物。獣人至上主義的シャプチ思想独裁体制を批判、改革し、「宗教的均衡」の概念を生み出した。彼の活動は現代ニーネン＝シャプチの礎となった。
ニーネン＝シャプチではガールン暦の2節3月の1週5日を「チェディシ生誕日」、2節3月の2週3日を「チェディシ死没日」として国家規模の祭典が開催される。とりわけ、チャグマ＝ダプラのサグナシャーグにあるチェディシ記念公園でチェディシ教徒がこの4日間（閏年では5日間となる）の間チェディシに対して黙祷が捧げられることで有名。
生涯
幼少期
貧しいユグム屋の家に生まれた。
当時を知る人物による証言によれば、父ダヴィエティーグは喧嘩っ早い性格の男で、家族思いではあったが常に酒場で作った生傷が絶えなかったという。ある時、いつものように喧嘩になった際に、脳震盪を起こした関わらず、喧嘩相手が酒瓶でダヴィエティーグの頭部を殴ったために、セカンド・インパクト症候群が原因で死亡した。
三兄弟の末っ子だったチェディシは幼くして父モニエ＝ダヴィエティーグを早くして亡くしたため、セタウ人の母フタウ＝タ＝サニマの下で育った。この頃から、母サニマが信仰するカーリチ教の影響を受ける。
幼少期からチェディシは実家のユグム屋の手伝いや花売りの仕事で家計を助けていた。
少年期
幼年学校に入学すると他の生徒たちから父はズネスハム教を信仰していたせいで陰謀論者扱いを受け差別を経験する。この頃からチェディシは父の死はシャプチ至上主義団体による殺人だと信じるようになり、シャプチ教徒とギール人を強く憎悪するようになった。
このようなことがきっかけで、彼の素行は悪化し、悪友にそそのかされてカーリチ教の戒律で禁じられていた動物虐待を繰り返していただけでなく、酒にも手を出し、酒代を工面するために母サニマの金を盗んだこともあった。
ある日母サニマがズネスハム教に入信した。そのことに激怒したチェディシは家から出ていき、アーフェン都心部の裏路地で生活する不良少年になった。
この頃のチェディシは友人たちと徒党を組んで犯罪に手を染めることになるが、貴族の男のカバンをひったくろうとして失敗しその男の使用人に取り押さえられてしまう。チェディシはその男の屋敷の納屋に閉じ込められ殺されると思ったが、貴族の男は自分を殺さなかったばかりかチェディシに説教した。その内容もさることながら、見ず知らずの男が自分を怒ってくれることに感動して改心。犯罪から足を洗う。
青年期
改心したチェディシは度々その貴族の男の家に訪れ、算数と母国語の読み書きを教えてもらう。苦学の末にチェディシは名門ヴナフナ学校に合格し、中等教育を受けることになる。
そこには貴族の男の娘も通っていた。チェディシは次第に彼女に惹かれてゆくが、ある日我を忘れて彼女を襲おうとしてしまい、そのことに対して非常にショックを覚えたチェディシは自分から彼女と距離を置くようになった。この経験は大きな影響を及ぼし、後年の禁欲主義的な思想を形成するきっかけとなった。
大学は少し遠くのサグナシャーグ中央大学を卒業。卒業後は反差別武装組織に加入し、治安組織と抗争に明け暮れた。数々の襲撃・誘拐に関与し、チェディシは4発の銃弾を受け、6度の逮捕を経験する。
獄中
愚者が愚者たる所以は、泥濘の中にありて他者の頭を押さえつけ、這い出ようとするからである。 ――「ユダナジューチへの道」より チェディシ
チェディシはスワー＝マ＝カラン教徒の受刑者と度々喧嘩して刑務官たちを困らせた。
そんな中で刑務所の中でウォド教と出会い、ヴンドゥイ神を崇めるようになる。瞑想の習慣を身につけたこともあり、たちまち素行が改善された。喧嘩に明け暮れて独房に移された間、チェディシは他者を許す心を身につけることに決心し、その過程で自分の心の中にある民族・宗教差別と向き合うことになる。
またチェディシは貧民階級の間で広まっているシャプチ正教とカーリチ教の習合を見て、後々チェディシ教の創設を思い立つことになる。
放浪の旅
出所したチェディシは招民院職員になって世のため人のために役立とうと思い立って試験を受けたものの、最終面接で「前科があるんじゃちょっとなあ……」と言われて落とされてしまう。
諦めて各惑星・各地域をヒッチハイクすることにした。
ウォド教ではヴンドゥイの放浪に倣って旅するということが一般的だったが、チェディシの旅が特異だった点は旅先で民族・宗教対立を解決して回ったことである。タルニ人とカーリチ人の水利を巡る争いやファウでのフシェーダとダプラグの対立など、大小様々ないざこざを調停した。チェディシの行いは次第に知れ渡っていき、政府の耳にもその活躍の噂が入ってくるようになった。旅先の現地住民は問題解決の謝礼金をチェディシに贈ろうとしたが、チェディシは受け取らなかった。旅にかかる費用は旅先の畑仕事の手伝いや連れていたダンシャイの乳や毛を売ることで賄った。
シ＝ギーラム開拓時代
モンケンプトゥーム政権下でチェディシは招民院開拓庁職員の一人として当時開拓政策が行われていた惑星シ＝ギーラムの開拓とその指導に当たっていた。
開拓地でチェディシは、日頃から守っているシャプチ正教の教えに従って、開拓民に対して慈悲深く、常に敬意を払って彼らに接していた。しかし、そのような"無駄な"態度は招民院の高官や他の部署の人々に疎まれており、部署内では孤立していた。だが、チェディシは自分の行いを曲げなかった。なぜなら、チェディシはそこで開拓民の厳しい現実と、それに拍車をかける政府職員の横暴で理不尽な態度、私刑や腹いせなどによる不当な暴行、拷問、処刑などを目の当たりにしていたからだった。チェディシはモンケンプトゥーム政権に対して否定的な意見を抱いた。
このような経験はやがてモンケンプトゥーム政権批判として、「モノの改革からココロの改革へ」という政治思想の誕生とチェディシが政界に進出する強い動機となった。
思想
チェディシとニーネン＝シャプチ
逸話
評価
関連項目
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最終更新：2022年10月21日 09:20
