【名前】
京堂 透子(きょうどう とうこ)
【性別】
女
【学年・職業】
高等部2年/剣道部
【容姿】
線の細い顔付きは微かに面長であり、目尻の吊り上がった丸い隻眼に似つかわしい凛乎を示す。こぞりて鋭い目鼻立ちにおいては、薄く一文字に結ばれた唇さえも淡い桃色に過ぎない。それでいて触れ得ぬほどに瑞々しく白い肌先は、どこか抜き身の太刀に重なる。
普段は左眼だけを露わにしており、虹彩は尠からぬ紅みを帯びつつも、澄み渡るように深い眼光を宿す。薄い睫毛。右眼を覆い隠すのは、黒革仕立てとなるP字形の眼帯。然して半盲者ではなく、飽くまでも異能を隠す為の代物。目付きが悪いのが、割合にコンプレックス。
截然と眉上で切り揃えられて、艶な潤いを示す濡羽色の真っ直ぐなロングヘア。皺一つない白いセーラー服の、首筋に巻くのは真紅のスカーフ。濃紺のスカートは膝丈上まで切り詰められて、申し分程度にレースで修飾されたニーハイソックスに繋がる。両脚を保護する為か、レースアップの黒いロングブーツ。
引き締まった腰回りにはタクティカルベルトを巻き、左右それぞれに打刀と拳銃を収めている。すらりとした躯体は細く長く、然して確かに大和撫子に相応しく、演武を踊り慣れた強かなしなやかさを秘めている。毅然でありながらも節々に嫋やかな所作を宿した、解語の花。
【性格】
およそ真っ直ぐな正義感を胸に宿した16歳の少女。曲がった事は大嫌い。優等生気質で、良くも悪くも純粋かつ真面目。〝正義〟の基準は、彼女の感覚的な面に依る所が大きい。
ただし生まれが生まれである為か、どこか価値観のズレたところがある。口より先に手が出るタイプ――ゴタゴタ屁理屈を捏ねられると、鉛弾を食わせかねない。
【能力】
≪ブシドー・ムーンウォーク/Bushido MoonWalk≫
右眼で認識した存在の「斬り方が解る」能力。例えそれが物理的に絶対に斬れない筈のものでも、彼女が「斬れる」と思えば斬れてしまう。逆説すれば彼女が「斬れない」と思えば、どんなものでも斬れなくなる。
また右眼自体も、人間離れした動体視力と望遠視力を有している――が、能力を発動させ続けている間は、精神力の消費が激しい。そのため普段は眼帯で右眼を隠しており、必要な時だけ解放する。
発動時には右の瞳が「蒼く燃え上がり」、その瞳孔に仮初めの炎を宿す。それなりに痛いらしい。あまり長時間発動し続けていると、血の涙が流れ始める。
【装備】
(※すべて自己満設定なので読み飛ばして頂いて結構です!)
室町時代の名高き刀工一派・村正の手によって鍛えられた日本刀。三代のものであり銘は「村正」。二尺五分。鋒に至るまで玲瓏な湾れ紋は、清水の流るような幽けき蒼みを帯びている。
ごく実戦的な天正拵。鐔も鞘も柄も悉く黒く、然して縁ばかりが金色に彩られている。彼女の祖父が蒐集していた、二振り一組みの打刀。そして今は、彼女の愛刀。
彼女はこれを二刀流に振るう。その斬れ味には眼を見張るものがあり、単純な圧延装甲数十センチ程度であれば異能なくとも一太刀に斬り伏せてしまう。異様なまでの堅牢さを見ても、幾らかオーパーツじみた代物。
スイスの銃器メーカー・シグサウエル社の製造しているハンドガン。.45ACP弾装填。装弾数8+1発。コルト社の名高き自動拳銃・M1911ガバメントのクローン品だが、P220に見るような角張ったスライド周りなど、外観上の相違も多い。そして彼女の有するこれは、相当にヘビーなカスタムガン。
人間工学を意識したビーバーテイルのグリップセフティ。パックマイヤー製のアメリカン・レジェンドがグリップパネルに選択され、ウッド/ラバー複合型の深いフィンガーグルーブが華奢な指先を十分に支える。
トリガーはストレート&スケルトンタイプに換装され、当然ながら撃鉄はスナッグプルーフのリングハンマー。ファストショットを重視してトリガープルも軽減されている他、リコイルスプリングガイドにはLAM(レーザー照準装置)が内蔵済み。
極め付けにはバレル下のレールにファイアフィールド製のライフル用6インチ・コンバットナイフを着剣しており、零距離射撃を織り交ぜた至近域での銃剣格闘が想定されている。
彼女の父が護身用にと手渡した逸品であり、およそ手の込んだ代物。ステンレス製のシルバーフレームが眼にも美しい、いっそ芸術的な銃。
彼女はこれを二挺携行し、二挺撃ちにて扱う。基本的には非殺傷性のラバー弾頭をスライドの動く限界ギリギリの弱装弾で発射するが、〝人でなし〟相手にはホットロードのホローポイントを容赦なくブッ放す事も。
【概要】
京堂組・第十七代組長代行。同組織は、戦後より東日本を中心として台頭してきた比較的新興の暴力団。その系譜は悉くが武闘派であり、暴力的な逸話に事欠かない。
そんな荒くれ者たちの頭取を、女だてらに務めんとする若頭の背には、消し得ぬ緋牡丹の刺青が呪いのように躍っている――――などという事はない。
斯様な反社会組織の一人娘でありながら、拍子抜けする程に後ろ暗い過去を持たない。曽祖父から両親に至るまで極度の親バカであり、そも彼女の父自身が「こんな稼業を娘に務めさせるか」と躍起になっている節がある。
異能学園都市に入学したのも、堅気のレールに乗っていくため。遅くとも大卒までには血縁外から後継者を見つけ、組長代行の看板を下ろさせるつもりとか。
現在は高等部の二年次。成績は概ね良好であり、スポーツも得意。剣道部と射撃部を掛け持ちし、どちらの部活でも次期主将として目されているとか、いないとか。
この歳で剣道と銃剣道の有段者であり、ピストル射撃に至っては全国大会の出場経験もある。当然のように荒事慣れもしている、が――それでも人を殺めた経験はないし、出来れば一生そうありたいと願っている。
最終更新:2018年10月10日 18:32