ざっくりミクロ経済学入門


消費者行動分析(しょうひしゃこうどうぶんせき、Consumer behavior analysis)とは、ミクロ経済学の基礎的な理論であり、経済の消費部門における、個々の消費者の最適化行動のモデル化を目的とする。
ここで、第1財、第2財の2種類の財が存在する経済を仮定し、任意の消費者の所得をI、各財の消費量を(x_{1},x_{2})、各財の価格を(p_{1},p_{2})とする。
この消費者の予算制約は、p_{1}x_{1}+p_{2}x_{2}<=Iとなり、この消費者の最適化行動とは、この消費者の効用関数である、u(X_{1},X_{2})の制約条件つき最大化問題として表現できる。


限界効用(げんかいこうよう、Marginal utility)とは、財(モノ、およびサービス)を1単位追加して消費することによる効用(財から得られるメリット)の増加分のこと。

限界効用逓減の法則
一般的に、財の消費量が増えるにつれて、財の追加消費分(限界消費分)から得られる効用は次第に小さくなる、とする考え方。
これを限界効用逓減の法則(げんかいこうよう ていげんのほうそく)、又はゴッセンの第1法則という。

限界効用均等の法則(げんかいこうよう きんとうのほうそく)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B4%E3%83%83%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%81%AE%E6%B3%95%E5%89%87

人が効用を最大化するとき、各財への貨幣の最終支払単位によって得られる限界効用(財の限界効用と価格との比)がすべて等しくなる。
ゴッセンの第2法則ともいう。




代替財(だいたいざい、substitutional goods)とは、ある財の代わりを為す財のこと。
あるいは、その財の価格の上昇が他方の財の需要量を増大させる財のこと。対義語は補完財。

代替財と価格弾力性
代替財を見出すことが困難であるような財の価格は、概して非弾力的となる。
たとえば基礎的な食料品の価格が上がっても、その需要はあまり減少しない。
これは需要の価格弾力性が非弾力的であることを意味する。

代替財と財の定義
代替財を見出すことの容易さは、財の定義(あるいはその市場の定義)とも関係している。
より具体的に定義された財ほど、一般にその代替財を見出すことがより容易となる。

代替財と価値
ある財の有する価値が、その財に固有のものとして考えられている場合、その代替財を見出すことは困難となる。

代替財と独占
完全な独占にあっては、代替財は存在しない(たとえばOS市場でのWindows)。
そのため、ある財の価格が引き上げられても、その代替財を代わりに需要することができない。
そこでプライスメーカーの企業は、その利潤を最大化する価格を設定することが可能となる。

スーパースター現象
ある地区における最高のレストランが人気を集めていたとする。
この場合、他のレストランが代替財として機能することは困難である。
とはいえレストランには定員がある。そのため他のレストランとの格差がきわめて大きくなることはない。

これに対して、個性的な人気俳優の主演する映画が人気を集めていたとする。
この場合、他の俳優との格差はきわめて大きなものとなりうる(スーパースター現象)。
これは、きわめて多数の消費者が同時に利用できるという性質を映画がもつことによる。



代替財と所得効果
ある財とその代替財の需要量の変化は、これを相対価格の変化による代替効果と、実質所得の変化による所得効果に分解できる(スルツキー分解)。
代替効果では、ある財の価格下落はその代替財の需要量を減少させる。
これに対して所得効果では、実質所得の増加を通じ、一般に双方の財の需要量が増大する。
このように代替効果だけでなく所得効果をも考慮した全部効果で代替が成立するとき、とくに粗代替財という。



21 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/06(水) 22:25:06 ID:ypm0mUvt


利潤最大化(りじゅんさいだいか)とは、経済学の新古典派などが仮想(→仮説)している、企業の行動基準である。

新古典派の理論などでの説明
新古典派などでは、企業行動を、以下の単純な式で想定する。

利潤=収入-費用=財価格×生産量-費用

つまり、

Π=p×F(L,K)-(wL+rK) 

となる。

生産量は生産関数、費用は費用定義式で置き換えている。
F(L,K)はL,Kという生産要素で与えられる生産関数であり、w,rはそれぞれの生産要素に費やす単位あたりの要素価格である。
またこの場合は二つの要素、資本と労働を仮定しているが、要素はこの限りではない。
このようなとき、この式をそれぞれの要素に対して偏微分したものが、利潤最大化における条件式となる。

これは、

限界価値生産物=生産要素の限界生産性×生産物価格=要素価格

という式で表され、このとき利潤は最大化されている。
限界価値生産物とは生産要素を追加的1単位増やすごとに増加する企業の得られる収入のことをさす。

問題点
ただし、現実の企業や経営者の行動というのは、必ずしも利潤の最大化を基準としていないことは明らかになっている。
利潤を度外視し売上高を最大化することを目指す企業もかつて多かった。
また、反対に、利潤はきわめて小さくてかまわないとし、社会的貢献を目指す企業もあることは知られている。
(→利潤も参照可)また、一般に、新古典派のような利潤最大化の基準を持つ企業が社会的に見て望ましい存在だとは考えられていない。



22 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/06(水) 22:29:19 ID:ypm0mUvt


経済学において、限界費用(げんかいひよう)とは、1つの工場、営業所等をとって、設備に変化がないとする。
この仮定の下で生産量をわずかだけ増加させたとき、総費用がどれだけ増加するかを考えたときの、その増加分を指す。
市場においては、価格は限界費用と限界収益の一致点から導かれる。

生産量を q、総費用を K とすれば、限界費用は dK/dq である。
固定費用を v、1単位あたりの原材料費を u、賃金費用を賃金率 w と労働時間 l との積 wl とする。
このとき、総費用は [v + uq + wl] で資本設備一定の短期の前提の下では減価償却費用など固定費用 v は一定である。
u と市場で決まる w は一定であるから、限界費用は u + w×dl/dq となる。

可変費用との関係
固定費用FC+可変費用VC=総費用TCとした場合、固定費用は不変であるのに対し、可変費用は生産量を一単位増加させるたびに増加していく。
このときの可変費用(あるいは総費用)の増加分は限界費用といわれる。

平均総費用との関係

固定費用FC/生産量=平均固定費用AFC
可変費用VC/生産量=平均可変費用AVC
総費用TC/生産量=平均総費用ATC

以上より、平均固定費用AFC+平均可変費用AVC=平均総費用ATCとした場合、生産量を増加させていくにつれ、平均固定費用は減少していくのに対し、平均可変費用は一般に 増加していく。
平均固定費用の減少分が平均可変費用の増加分を上回る間、平均総費用は減少していくが、平均固定費用の減少分と平均可変費用の増加分が等しくなったとき、下げ止まった平均総費用は最小となる。
このときの最小の平均総費用は限界費用と一致する。
尚、平均総費用が最小となるときの生産量は効率的規模といわれ、完全競争の下での企業の生産量と一致する。




23 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/06(水) 22:32:24 ID:ypm0mUvt


費用(ひよう)とは、生産や取引などの経済活動に伴って支払う金銭である。
費用は、適用範囲などの違いから様々な形で記述される。

分類

基本概念

総費用 (total cost)
生産に伴って必要になる費用の総額

平均費用 (average cost)
総費用を生産量で割ったもの。生産物1単位あたりの費用

限界費用 (marginal cost)
生産量を追加的1単位増加させた時の総費用の増加分

機会費用 (opportunity cost)
ある経済活動に対して、選択されなかった最善の選択肢を選んだ時に得られる価値。
理論的な経済学においては、断り書きがない場合の「費用」とは機会費用を指すことが多い。

固定費用と変動費用

固定費用 (fixed cost)
生産量の水準に関わらずかかる費用。例えば、土地代など。

変動費用(可変費用)(variable cost)
生産量の変化に伴って変動する費用。例えば、原材料費など。



24 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/06(水) 22:33:58 ID:ypm0mUvt
短期と長期

短期の費用
ある生産要素が固定的である場合の費用。

長期の費用
すべての生産要素が可変的である場合の費用。

不可逆性

埋没費用 (sunk cost)
支払ってしまい取り返せない費用。例えば、入場後の映画チケット代など。

私的費用、外部費用と社会的費用

私的費用 (private cost)
買い手が売り手に支払う費用。

外部費用 (external cost)
外部性を費用として見たもの。外部経済は負の費用(正の便益)、外部不経済は正の費用となる。

社会的費用 (social cost)
私的費用と外部費用の和。

精神的費用 (psychic cost)
一種の社会的費用で、特にストレスや生活の質の損失に伴う費用。



25 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/06(水) 22:36:27 ID:ypm0mUvt

その他


経済学とその関連した学問分野において、取引コスト(とりひきこすと)とは経済取引を行うときに発生するコストである。
例えば、株の売買をする時に大抵の人はブローカーに仲介手数料を払わなければならない。
この仲介手数料が株取引の取引コストである。

会計上の費用
企業会計において、費用とは、経済的価値の減少のことをいう。
逆に、収益とは経済的価値の増加のことをいう。
損益計算書において、収益から費用を差し引いた額を利益(マイナスの場合は損失)という。
通常、費用は金銭の支出を伴うため、金銭の支出と同時に計上される。
しかし、減価償却費のように金銭の支出を伴わない費用もある。
このため、損益計算書によって示される利益とキャッシュ・フロー計算書によって示される現金収支は一致しない。
費用の発生と金銭(現金預金等)の支出は時間的にずれることも多い。
物品やサービスの購入とそれに対する支払いが一致しないことが多いためである。
また、金銭の支出は費用の発生だけではなく資産の購入であることも、費用の発生と金銭の支出が一致しない理由としてある。
その他に、繰延資産(創立費、開業費、研究開発費など)のように一過的な支出であってもその効力が支出以後にも及ぶ場合、資産として計上されることもある。
修繕のための支出も収益的支出(基本的に現状維持のための支出であり費用計上)と、資本的支出(現状維持の範囲を超えるものであり資産計上)の差もある。
以上のことにより、減価償却費の計上の他にも金銭の支出と費用の計上が一致しないことがある。

民法上の費用

必要費 - 保存等のために支出した費用(民法第196条)
有益費 - 占有物の改良のための費用を言う(民法第196条)。
留置権者による費用の償還請求(民法第299条)
管理者による費用の償還請求等(民法第702条)
共益費 - 各債権者の共通の利益のために要した費用。



26 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/06(水) 22:38:26 ID:ypm0mUvt


均衡(きんこう equilibrium)とは、一般には釣り合いがとれた状態を指す。
(equilibriumは化学では平衡と訳される)。
経済学における「均衡」の意味は、自然科学におけるそれとは異なるため注意が必要である。
経済学における均衡は、

(a)モデル内における各主体が明確に定義された仮定に基づいて行動し(通常は効用・利潤最大化が仮定されるが、必ずしもこの限りではない)、
(b)各主体の意思決定が他の主体の意思決定と整合的である(例えば、ある財の供給量と需要量が等しくなる)

状況を指す。
経済学における「均衡」の定義においては、財の価格や配分などが時間を通じて一定になることや、経済が休止点(rest point)にあることを必要としない。

部分均衡と一般均衡
需要と供給のバランスに大きな変動がなければ、均衡している状態(均衡状態)といえる。
需要と供給を一致させる価格を均衡価格ないし均衡値という。
経済学の分野では、一つの財だけを取り上げたとき、その財に関する均衡状態を部分均衡という。
他方、社会全体の人口、技術、嗜好、生産組織等の与件を固定し、競争を徹底的に行い、これ以上変化がない静止の状態を思惟のない中で考えた均衡状態を一般均衡という。

均衡の種類
均衡には、昨年の生産量が今年の需要量と均衡関係を持つという異時均衡、時間を全く含まない静学均衡、均衡諸量が時間と共に動いていく動学均衡等がある。
また、均衡値から離れたとき、均衡値に戻る傾向を持つ安定均衡と離れていく不安定均衡とがあり、その条件を考察するのが安定性分析である。

均衡の特徴

1.需要と供給の一致
2.家計の効用最大化
3.企業の利潤最大化


27 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/06(水) 22:40:59 ID:ypm0mUvt


寡占(かせん、Oligopoly)は、市場の形態の一つで、ある商品やサービスに係る市場が少数の売り手(寡占者、寡占企業、oligopolist)に支配されている状態のこと。
少数が一社だけである場合は独占(monopoly)、二社ならば複占(duopoly)、という。

このような市場では売り手側の参加者は事実上少数なので、寡占企業はそれぞれ、他の寡占企業の動向に敏感に反応する。

売手寡占
寡占市場は売り手間の戦略的関係(相互依存性)が起きやすいという特徴がある。
ある会社の決定は他の会社の決定に影響を及ぼすし、逆にある会社の決定は他の会社の決定の影響を受けて行われるともいえる。
寡占企業の戦略は常に、他の市場参加者(寡占企業)がとり得る反応をあらかじめ推測し考えに入れて立案される。
寡占では、企業は不完全競争下にあるため、値下げには追随するが、原料費が上がっても値上げには追随せず、価格は硬直する。
一方、企業同士の競争が、低価格・大量供給となって激烈になる場合もある。
このときは市場が完全競争状態に近づき、消費者余剰が高まる。寡占状態が消えることを寡占解消(Desoligopolization)という。

買手寡占
買手寡占(Oligopsony)は売り手の数が理論上多くなるにもかかわらず、買い手の数が少ないという市場の状態である。
これは、少数の会社が生産に必要な素材を得ようと競争しているような原料市場で典型的に起こりうる。
買手寡占は、最終生産物を売る市場での寡占(売手寡占)とは異なった性質の、業者間の戦略的関係(相互依存性)を起こしている。
寡占(売手寡占)とは最終生産物市場についての状態であり、これに対し買手寡占とは寡占企業が買手であり売り手ではない市場での状態である(典型的な例:労働市場、資本市場など)。
また、買手も売手も少数の市場は双方寡占(bilateral oligopoly)という。(独占、買手独占、双方独占と同じ関係である。)

寡占企業間の結託
寡占競争は広範囲に、様々な結果を出現させている。
例えば寡占企業が共謀して価格を引き上げ、生産を制限するという一社独占に似た状態が生まれることもある。
こうした共謀に公式な協定などがあれば、それはカルテルと呼ばれる。
また寡占企業は、投資や生産増強による当該市場に固有のリスクを削減するため、不安定な市場を安定化させようと共謀をすることもある。
ほとんどの国では、こうした共謀に対し独占禁止法などの法的制限がある。
しかし法規制を逃れるため、公式な協定を作らずに共謀を起こすこともある(もちろん協定が文書化されなくても、企業同士に実際話し合いが行われれば、そうした共謀は違法となる)。
例えば、いくつかの産業では、市場のリーダーとして定評のある企業があり、そこがプライスリーダーとして価格を決めると他社も追随する、というものがある。



28 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/06(水) 22:43:19 ID:ypm0mUvt

寡占の分析
寡占に関する理論では、寡占企業の行動のモデル化のためゲーム理論を多用している。

シュタッケルベルグ競争(Stackelberg competition)
このモデルでは、先導企業と、先導企業から戦略的影響を受ける一方の追随企業がある。
先導企業は、追随企業の行動を自分の行動を通してコントロールできるため、先導企業のほうが利潤が高い(数量競争の場合)。

クールノー競争(Cournot competition)
このモデルでは、会社は供給量を定める。
クールノー競争では均衡供給量は完全競争の場合に比べて低くなる。
したがって均衡価格は完全競争の場合より高くなり、消費者余剰が減少する。
生産者余剰(利潤)は増加するが、消費者余剰と生産者余剰を合計した総余剰は完全競争の場合より低くなる。
また、会社数が多くなれば、その分均衡価格は減少し、完全競争に近づく。
(会社数)の極限では、完全競争とクールノー競争の均衡点は一致する。

ベルトラン競争(Bertrand competition)
このモデルでは、会社は価格を定める。
クールノー競争と異なり、2社のみでの均衡点と完全競争での均衡点は一致する。
つまり、価格は限界費用と等しくなる。
総余剰は完全競争時と等しく、パレート最適である。
インターネットでの電化製品の販売などがベルトラン競争に近い。

独占的競争(Monopolistic competition)
この市場構造では、多数の企業が似た製品を生産して競争しているが、それぞれの製品は少しだけ差別化され違っていることから、ある程度の価格支配力(独占力)がある。
よって価格がライバルより一円だけ高い場合、売り上げは減少するが、ゼロにはならない。
これは、需要の価格弾力性が有限であるという仮定と同値である。
そのため、各企業は限界費用に利鞘を乗せた価格を設定できる。
あるいは、限界費用×(1+1/需要の価格弾力性)=価格という関係から、価格は限界費用より高くなる。
短期的には超過利潤が発生するが、この利潤は長期的には他の企業の参入によって消滅する。
つまり、固定費用と粗利益が等しくなる点まで企業が参入する。
なお独占的競争は、それぞれの企業が直面する需要曲線は所与として自己の利潤最大化を図ると考えるので、企業は他企業の個別の戦略を意識して自己の戦略を決定すると考える伝統的な寡占理論の分析の枠には入らない。
独占的競争はきわめて一般的な市場構造である。
典型的には大きな町に散らばったガソリンスタンドを考えればよい。
そのほかにも、ホテル・洋服・靴・大学・携帯型MP3プレイヤー・音楽・本など例は無数にある。



29 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/06(水) 22:46:08 ID:ypm0mUvt



定義と意味
ある集団が、1つの社会状態(資源配分)を選択するとき、集団内の誰かの効用(満足度)を犠牲にしなければ他の誰かの効用を高めることができない状態を、「パレート効率的(Pareto efficient)」であると表現する。
また誰の効用も悪化させることなく、少なくとも一人の効用を高めることができるとき、新しい社会状態は前の社会状態をパレート改善(Pareto improvement)するという。
言い換えれば、パレート効率的な社会状態とは、どのような社会状態によってもパレート改善ができない社会状態である。
なお、「パレート効率性」は「パレート最適性(Pareto optimality)」と呼ばれることもあるが、上に述べた理由などからこの「最適」は意味が強すぎるとして、「効率性」という言葉が好まれているようである。
数学的に多目的最適化問題を考えた場合、仮に何らかの計算手法によってパレート最適な状態(解)を得たとしても、それが目的関数の大域的最適解である保証は全く無い。

競争均衡とパレート効率性
外部性や公共財が存在しない経済におけるパレート効率性と競争均衡配分の関係について述べた2つの定理は、厚生経済学の基本定理とよばれる。
厚生経済学の第一基本定理は、消費者の選好が局所非飽和性を満たせば、競争均衡によって達成される配分はパレート効率的である、というものである。
局所非飽和性とは、どんなにわずかにでも消費量の増減が許されるならば、より好ましい消費量を実現できるという仮定である。
また厚生経済学の第二基本定理とは、局所非飽和性に消費者の選好や生産者の技術の「凸性」などのしかるべき条件を追加すれば、
「任意のパレート効率的配分は、(一括固定税・一括補助金などで)適当な所得分配を行うことによって競争均衡配分として実現可能である」というものである。
第一定理から、外部性や公共財が存在しない経済においては、競争市場を整備さえすればパレート効率を目標とする政策を考える必要性は含まれていない。
しかし、外部性や公共財が存在する経済においては競争市場がパレート効率を達成しない市場の失敗が問題にされる。

補償原理とパレート効率性
現実の経済政策を考えると、誰かの効用を犠牲にして他の誰かの効用を改善するというケースが多く、すべての人の効用を高めるというパレート改善に基づくパレート基準からは、こうした政策の正否を判断することはできない。
補償原理とは、仮想的に財の移転する可能性を考えることによって、パレート基準を拡張する試みである。
補償原理には、カルドア基準、ヒックス基準、シトフスキー基準といったものがあり、それぞれの間の論理的な関係が明らかにされている。



30 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/06(水) 22:50:05 ID:Pgqqj16L
社会的余剰
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E7%9A%84%E4%BD%99%E5%89%B0

社会的余剰(しゃかいてきよじょう)とは、消費者余剰、生産者余剰、政府の税収の合計のことをいい、社会的厚生ともいう。
社会を構成する経済主体として消費者と生産者、政府を考慮し、それぞれの主体が市場取引により得る便益=余剰を合計したものである。
経済活動の成果の効率性や、政策の効果を測る指標として利用される。
数値が大きいほど望ましい状態とされる。
社会的余剰を構成する消費者余剰は、個人間の効用の和が意味を持つとする基数的効用の考え方に立脚している概念である。
そのため、個人間での効用は足し合わせ可能ではないとする序数的効用の立場からは支持されない。
貨幣の限界効用が一定の場合には、消費者余剰が各個人の効用の和(効用の余剰)と比例する。


消費者余剰(しょうひしゃよじょう)とは、消費者の最大留保価格から取引価格を引いたもので、取引から消費者が得る便益を指す。
一般的には、消費者がある財やサービスを購入するとき、最大限支払っても良いと考える額と実際に支払った額との差分のことだと考えればよい。
これらの余剰は、従量税や輸出入などを考慮すると変化する。

消費者余剰= 最大留保価格 - 取引価格


生産者余剰(せいさんしゃよじょう,英: producer surplus)とは、取引価格と生産者の限界費用との差額の和で、取引から得られる企業の便益を指す。
収入から変動費用を引いたものに一致するので、固定費用を無視した場合の利潤に等しい。

式で表すと、生産者余剰=(収入-変動費用)=(利潤+固定費用) となる。

これらの余剰は、消費税や輸出入などを考慮すると変化する。


31 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/06(水) 22:51:49 ID:Pgqqj16L


フリーライダー(英: free rider)《ただ乗りする人》は、

(1)活動に必要なコストを負担せず利益だけを受ける人、
(2)不労所得者

を意味する。経済学では、ことに公共財のように非排除性があるサービスについて、便益は享受しているのに対価(供給のための費用)を支払わない者を指す用語である。
本稿ではこれを詳述する。

概要
一般に、物財やサービスは、対価を支払った者に限り便益を受けることができる。
これを財の排除性という。
しかし、他の経済主体に有利に働く正の外部性を有する財のなかには、公共財や情報財(例:ウィキペディア)のような排除性を有しない財がある。
たとえば純粋公共財である消火活動や治安・国防などは、対象になる利用者を限定することが難しい(非排除性)。
誰かが費用を負担してサービスを供給すれば、負担していない人も便益を受けられる。
結果として、供給のための費用を負担する誘引は働かず、みながただ乗りをしようとするようになる。
そのため、市場経済に任せた場合、これらの正の外部性を伴うサービスの供給が著しく過少になるという問題が生じる。
しかしながら、必要不可欠なサービスである。
そこで租税により、便益に関わらず広く負担を募り、公共サービスを提供し社会的需要を満たす。
これらのサービスを提供するのは、租税によって活動する公共性の高い主体(政府や地方自治体)である。

外部性とフリーライダー
フリーライダー問題は、正の外部性から派生する問題である。
これは正の外部性を有する財は、その生産が通例では過少となることによる。
これに対して負の外部性を有する財では、過剰生産の問題が通例では発生するが、これはピグー税などの内部化による解決がはかられる。
なお経済学上のフリーライダーは対価を支払わずに便益を享受する者を意味する。
公害を発生させた工場所有者は、その対価を負担していないがフリーライダーではない。



32 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/06(水) 22:53:09 ID:Pgqqj16L


繰り返し型の囚人のジレンマ
2人プレーヤーの囚人のジレンマのゲームを1回しかしない場合は、両者が「裏切り」を選択する。
では囚人のジレンマのゲームを繰り返し行った場合はどうなるか。
これは、囚人達がゲームの繰り返し回数を知っているかどうかによって変わる。
ゲームの繰り返し回数を囚人達が双方とも知っていた場合は、全ての回で囚人がともに「裏切り」を選択する事が分かっている。
これは状況を最終回から順に帰納法的に考えてみれば分かる(後退帰納法)。


コモンズの悲劇(コモンズのひげき、The Tragedy of the Commons)とは、多数者が利用できる共有資源が乱獲されることによって資源の枯渇を招いてしまうという経済学における法則。
共有地の悲劇ともいう。

事例と対策
地球環境問題もコモンズの悲劇としてたとえることができる。
地球はみんなのものであるからこそ、みんなが好き勝手に利用すれば、環境を悪化させてしまう。
そこで、地球の利用にかかわる財産権を定めることが、地球を適切に管理することにつながる。
こうした環境悪化に対する処方箋としては、政府などが適切な規制をすることによる保全策が取られるとともに、近年では市場原理を活用する方法として排出取引や環境税の導入が実施されている。



33 :名無しさん@お腹いっぱい。:2010/10/06(水) 22:55:01 ID:Pgqqj16L
租税
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AA%B2%E7%A8%8E

租税(そぜい)・税(ぜい)とは、公共部門(国や地方公共団体など)が、公共サービスを実施するための資源として、民間(住民や法人など)から徴収する金銭その他の財貨・サービスである。
俗に税金(ぜいきん)とも呼ばれる。
なお、租税を賦課することを課税(かぜい)、徴収することを徴税(ちょうぜい)、課税された税を納めることを納税(のうぜい)、それら課税や徴税についての事務などを税務(ぜいむ)といい、
租税徴収を増額することを増税(ぞうぜい)、減額することを減税(げんぜい)という。
また、税制(ぜいせい)は租税制度を指す用語である。

租税の機能
租税には次の3つの機能があるとされている。

1.公共サービスの費用調達機能:「市場の失敗」という言葉に象徴される市場経済のもとでは提供困難なサービス(軍事、国防、裁判、警察、公共事業など)の提供のための費用を調達するための機能
2.所得の再分配機能:自由(私的財産権の保護)と平等(生存権の保障)は、究極的には矛盾する考え方であるが、今日の多くの国では、いわゆる福祉国家の理念のもと、国家が一定程度私的財産に干渉することもやむを得ないことと考えられている。
 このような考え方に基づいて持てる者から持たざる者に富を再分配する機能
3.景気の調整機能:自由主義経済体制においては、景気の循環は不可避のものとされるが、景気の加熱期には増税を行うことにより余剰資金を減らし投資の抑制を図る。
 逆に後退期には減税を行うことにより余剰資金を増やし投資の活性化を行う。
 これにより、ある程度景気を調節することが可能であるとされる。
 現代の租税制度は累進課税を採用している租税が国等の主要な財源を占めているため、所得の変動に応じた税率の変動により、景気が自動的に調整されるという効果を有する。
 この効果は「自動景気調整機能(ビルト・イン・スタビライザー)」と称される。