銀行 > 銀行業務検定 > 財務分析(財務2級・財務3級) > 財務3級2級・中小企業診断士財務総まとめテキスト 無料・過去問 PDF

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財務3級直前整理70 2023年





銀行業務検定財務3級、財務2級用要点整理

はじめに

たったの13問で理解する財務3級の財務分析 という問題集を作成しました。

第三版の改訂について(2021年12月)

1.3色ペンで読む決算書を参考に、資産=青、負債=赤、純資産=緑、利益=緑で表した。(一部色が改訂されていない場合あり)
(3色ペンで読む決算書)書籍のリンク
貸借対照表
運用(借方)   調達(貸方)
資産 負債(他人資本)
純資産(自己資本)
損益計算書
運用(借方)   調達(貸方)
費用 収益
利益

借方 貸方 借方 貸方 借方 貸方
売上原価 売上高 売上原価 売上高 売上原価 売上高
粗利益 販売管理費 販売管理費
営業利益 営業外費用
経常利益 営業外収益



第二版改訂について

本稿は銀行業務検定財務3級・財務2級用に要点整理したもので基本的には箇条書きに羅列したのだが、本稿は他書では見られない点として、「売上総利益の増減分析」「資金運用表の作り方」「増加運転資金」の図解化を行った。また、財務2級の範囲を超えるが、長期収支予想表の本来的な考え方も載せた。試験対策だけでなく実務面でもお役に立てれば、と思う。(2019年12月)


財務3級

目次(クリックすると飛びます)





第2編 
財務諸表








財務3級




財務分析


1.財務分析
①収益性分析~主に資本利益率の分析 ②安全性分析~流動比率、固定比率、自己資本比率などの分析と資金繰り(CF)分析 ③生産性分析~労働生産性の分析 ④成長性分析~売上高成長率等の分析

2.収益性分析
大まかに3つに分かれるが、そのうち資本利益率の分析が最も重要視される。
①資本利益率の分析
②損益分岐点分析
③売上総利益の増減分析

資本利益率の体系図

  • 資本利益率=売上高利益率×資本回転率
 利益/資本=利益/売上高×売上高/資本

STEP1
企業の総合的な収益力を判断するために、資本利益率を算出し、過去の推移、同業他社を比較
STEP2
売上高利益率と資本回転率に分解
STEP3
① 売上高利益率の良否の原因を調べるため、売上高総利益率・売上高営業利益率を三種子、内容検討。
② 資本回転率を検討。売上債権回転期間、棚卸資産回転期間、固定資産回転期間を見る

  • 総資本経常利益率=経常利益/総資本=(経常利益÷売上高)×(売上高÷総資本)
        =売上高経常利益率×総資本回転率
  • 自己資本経常利益率=経常利益/自己資本=(経常利益÷売上高)×(売上高÷自己資本)
         =売上高経常利益率×自己資本回転率
  • 自己資本当期利益率

問題例
流動資産 10,000 負債 20000
固定資産 20,000 資本
資産の部計 30,000 負債純資産の部計 30,000

当期利益 200
配当金 100

Q.上記の場合の自己資本当期純利益率(ROE)と配当性向を求めよ。
A.200÷10,000×100=2%、配当性向100/200×100=50%


  • 総資本経常利益率=経常利益/総資本=(経常利益÷売上高)×(売上高÷総資本)
        =売上高経常利益率×総資本回転率
①売上高経常利益率
 粗利益、営業費等を見て、良否の原因を調べる
②総資本回転率
  • 事業に投下した資本をいかに有効に利用して、その何倍もの売上高を生み出したかを示す。総資本の利用効率を表す。
  • 低い場合の原因
売上減少、受手サイト長期化、売掛金の滞留、不良在庫の増加、過剰な設備投資等が考えられる。

  • 売上高総利益率=売上高総利益÷売上高=(売上高-売上原価)÷売上高=1-売上原価率
  • 売上高営業利益率=営業利益÷売上高=(売上高-売上原価-営業費)÷売上高
        =1-売上原価率-営業費率
  • インタレストカバレッジレシオ=(営業利益+受け取り利息+受け取り配当金)÷支払利息

  • 回転率=売上高÷資産(資本)
  • 回転期間(月)=資産(資本)÷(平均月商)
        =12÷回転率

  • 売上債権回転期間=売上債権÷平均月商
(売上債権=受取手形+売掛金={手持手形+割引手形+裏書手形}+売掛金)
  • 棚卸資産回転期間=棚卸資産÷平均月商
  • 固定資産回転率=売上高÷固定資産
  • 買入債務回転期間=買入債務÷平均月商(本来は仕入高だが、運転資金算出式のため便宜的に使ってる)

  • 変動比率=変動費÷売上高
  • 限界利益=売上高-変動費
  • 限界利益率=限界利益÷売上高=1-変動比率
  • 損益分岐点売上高-(固定費+変動費)=0
  • 損益分岐点売上高-(固定費+損益分岐点売上高×変動比率)=0
  • 損益分岐点売上高=固定費÷(1-変動比率)
  • 損益分岐点比率=損益分岐点売上高÷売上高
  • 損益分岐点比率+安全余裕率=1
  • 安全余裕率=(売上高-損益分岐点売上高)÷売上高=1-損益分岐点比率
  • 目標売上高-(変動費+固定費)=目標利益
  • 目標売上高-(目標売上高×変動費率+固定費)=目標利益
  • 損益分岐点売上高=目標売上高×(1-目標安全余裕率)
  • (損益分岐点上の)変動費=損益分岐点売上高×変動費率
            =目標売上高×(1-目標安全余裕率)×変動費

CVP分析
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%90%8D%E7%9B%8A%E5%88%86%E5%B2%90%E7%82%B9%E5%88%86%E6%9E%90

13.売上総利益の増減分析
①売上高増減分析
売上高=販売数量×販売単価に分解できることから、前期と当期の売上高の販売数量、販売単価を図表に落とし込み、数量要因による増収(減収)と単価要因による増収(減収)に図を書き分ける。
公式を暗記するより、図に書き分けた方が良い。

売上高増減分析の例
前期~販売数量:2 単価:50M 売上高100M
当期~販売数量:3 単価:100M 売上高300M
(B)単価要因の増収部分~(100M-50M)×2=100M
(C)数量要因の増収部分~100M×(3-2)=100M


②売上原価=販売数量×仕入単価
③売上総利益=売上高-売上原価





14、安全性分析
安全性分析とは?
① BSの分析
② CFの分析

15.BSの分析

調達と運用
 短期の安全性→流動比率・当座比率
 長期の安全性→固定比率・固定長期適合比率
資産とは 預金や有価証券、売掛金や商品、建物や機械などの固定資産がのっている これらの資産は、「会社がお金をどのように運用しているか」を表している 負債・資本とは 会社がどのようにお金を調達しているかを表す 負債は他人からのお金で調達している 資本は株主からのお金と会社に内部留保してきた利益である。 以上を図解すると下記の様になる

運用(借方)   調達(貸方)
資産 負債(他人資本)
純資産(自己資本)

バランスシートは、何かの形で調達され、何かの形で運用しているのを表している。 もう少し深く思索するために、次は流動と固定で区分して考えてみる。 流動と固定の区分 流動資産とは 現預金や売掛金、棚卸資産、その他1年以内に現金化される資産をいいます。 これらは短期間に現金化されることから、短期の資金運用といえます。 固定資産とは 流動資産以外の資産をいいます。 たとえば、固定資産はお金になるのに長い時間がかかります。 流動負債とは 支払手形や仕入債務、一年以内に返済しなければならない短期借入金があたります。 固定負債とは 長い間に返済する借入金です。 自己資本とは ざっくりいってしまえば、返さなくても良い負債です。 これは株主から払い込んだお金と、利益で内部留保されたお金を含みます。



流動と固定の区分 流動資産とは 現預金や売掛金、棚卸資産、その他1年以内に現金化される資産をいいます。 これらは短期間に現金化されることから、短期の資金運用といえます。 固定資産とは 流動資産以外の資産をいいます。 たとえば、固定資産はお金になるのに長い時間がかかります。 流動負債とは 支払手形や仕入債務、一年以内に返済しなければならない短期借入金があたります。 固定負債とは 長い間に返済する借入金です。 自己資本とは ざっくりいってしまえば、返さなくても良い負債です。 これは株主から払い込んだお金と、利益で内部留保されたお金を含みます。これらのお金は株主から借りたものだともいえます。 しかし、基本的に返すことはありません。 だから、自己資本は返さなくても良い負債なのです。 上記を短期と長期の調達・運用に分類すると下記になります。

運用(借方)   調達(貸方)
流動資産(短期) 流動負債(短期)
固定資産(長期) 固定資産(長期)
純資産(長期)
短期の資金運用 短期の資金調達
長期の資金運用 長期の資金調達

次にこの図を用いて短期・長期の調達と運用のバランスを考えて 財務分析をしてみましょう。 長期の調達と運用のバランス 長期の資金運用>長期の資金調達のなるのが望ましい 長期の資金で賄いきれない部分を短期の資金調達で賄ってしまうと、 すぐ返済しなければならないので資金繰りが苦しくなります。
例として下記の様な会社があったとします。 (M は百万円)



流動資産 100M 流動負債 300M
固定資産 500M 固定負債 100M
資本 200M

この会社は設備投資の一部を短期の資金調達で賄っている状態になっています。 この様な会社は投資による収入金額よりも、返済している支出額が大きくなってしまう おそれが高く、資金繰りは極めて不健全だと考えられます

資金繰りの基本・・・長期の資金の運用は長期の資金調達で賄う。 更に、長期の資金調達が、長期の資金運用を賄ってもなお余り、短期の運用にまで流れて いることが望ましい。 流動比率と固定長期適合率 流動比率は 流動比率=流動資産÷流動負債×100で定義されます。 固定長期適合率は 固定長期適合率=固定資産÷(固定負債+自己資本)×100です

流動比率は短期の支払い能力を見る指標であり、 逆に固定長期適合率は長期の資金運用を長期の資金調達でどれだけ賄っているかによって 長期の安全性を判断する指標になります。 しかし、バランスシートを見れば一目瞭然ですが長期の支払能力と短期の支払能力は共に 関係しているということが分かるかと思います。 つまり、固定長期適合率が100%を超えている場合は短期の資金調達によって一部長期 の資金運用を賄っている状態であり、逆に言えば短期の支払能力も、流動比率は100% を割り込んでおり、短期の現金化される資産が短期に返済する必要のある負債を賄い切れ ていないことが分かります。 この様に、流動比率と固定長期適合率は対となる関係にあります。 他の重要な比率としては、固定比率、自己資本比率、インタレストカバレッジレシオがあ ります。

固定比率=固定資産÷自己資本×100 自己資本比率=自己資本÷総資本×100

インタレストカバレッジレシオ=(営業利益+受取利息・配当金)÷支払利息



②調達
 自己資本比率
 負債比率

16.流動比率
流動比率=流動資産÷流動負債
短期の支払い能力の指標
留意点:不良債権や不良在庫が含まれていないか?
売上債権回転期間、棚卸資産回転期間でチェック

17.当座比率
当座比率=当座資産÷固定負債=流動資産-棚卸資産÷固定負債

18.固定比率
固定比率=固定資産÷自己資本

19.固定長期適合比率
固定長期適合比率=固定資産÷(自己資本+固定負債)

20.自己資本比率
自己資本比率=自己資本÷総資産
負債比率=負債÷自己資本

21.CFの分析
資金運用表:BSの前期比を見るもの
資金移動表:BSの前期比とPLのキャッシュを見るもの
資金繰表
CF計算書:BSの前期比とPLのキャッシュを見るもの

22.資金運用表
資金運用表
固定資金:固定資産・負債・資本の増減
運転資金:流動資産・負債の増減
財務資金:現預金・短期借入金・商手の増減

資金調達→資産の減少、負債の増加、資本の増加
資金運用→資産の増加、負債の減少、資本の減少

資金運用表 当期において資産や負債、資本が増減すると、調達と運用が前期と比べて増減します。どのように調達と運用がなされたかを表にしたのが資金運用表といえます資金運用表は貸借対照表の前期と当期の増減額から作られます。 まず、資金運用表の作成の前段階として、比較貸借対照表をつくります。

資金運用表を作る前に、科目を変えずに 長期の資金(固定資金)と短期の資金(運転資金)、財務資金(現預金と短期借入金)で単 純に並び替えしてみましょう。 これを「簡易資金運用表」と勝手に名づけます。


固定資金で運用か調達に過不足が生じた場合、 例えば調達よりも運用の方が多くなった場合は、固定資金調達という欄を作り 合計額を合わせます。 帳尻を合わせるため、固定資金調達と同額分、財務資金の運用に固定資金不足の欄を 作り同額記入します。 運転資金も同様です。 また、運用よりも調達が多くなった場合は、固定資金運用の欄を作り、合計額を合わせま す。そして財務資金の調達の欄に、固定資金余剰の欄を作ります。 簡易資金運用表は単純に比較貸借対照表の差額欄を並び替えただけで作れるので簡単に作成できます。 ただし、この表だけだと何から調達して、何に運用されているのかが分析しにくいのです。
上記の簡易資金運用表から、下記の式を考慮して作成したのが、本物の資金運用表となります。

固定資産投資= 当期固定資産-前期固定資産+減価償却費
税金支払=当期計上法人税-当期未払法人税+前期未払法人税
配当金支払= 当期純資産-当期利益 -前期純資産
売掛金増加=当期売掛金-前期売掛金+割引手形増減





固定資産投資の額の算出方法
前期の固定資産額から減価償却費を引きます。 そうすると、もし固定資産投資を行っていなければ単純に当期の固定資産額は 前期固定資産額-減価償却費となっているはずです。
(前期) (当期)
前期固定資産 減価償却費
当期固定資産
でも、当期固定資産額がそれよりも多ければ、その分固定資産投資を行っているはずです。 つまり、 固定資産投資額=当期固定資産-(前期固定資産-減価償却費) となります。
(前期) (減価償却) (当期)
設備投資 当期固定資産
前期固定資産 減価償却費
償却後固定資産 償却後固定資産





資金運用表のチェックポイント
Ⅰ.固定資金はどの程度の資金不足、または資金余剰となっているか。資金余剰は多ければ多いほど
   望ましく、資金不足は多ければ多いほど不健全で繁忙な資金繰り状況を示す
Ⅱ.固定資金に過不足が生じた原因は何か
   ①社外流出は利益の範囲内で行われているか。
②設備投資は自己金融(利益-税金-社外流出+減価償却費)で賄われているか
③設備投資が②で不足の場合は、長期借入金等の安定資金で賄われているか
④長期借入金の返済は、利益や減価償却費により行われているか。短期借入金で借り替えてはいないか?
Ⅲ.運転資金に過不足が生じた原因は何か
①売上債権や棚卸資産の増減は売上高の増減に比例しているか。売上債権・棚卸資産回転期間の期間推移と
    比較して、回収の悪化や滞貨の発生によりこれらが異常に増加していないか?
   次の②の買入債務の検討と合わせて、運転資金過不足の原因が売上増減によるものか、それ以外の理由に
    よるものかの判別が必要である
   ②買入債務の増減は、売上高の増減に比例しているか?買入債務回転期間の期間推移と対比し、
    買入債務の支払の繰延べ、繰上げが無いか、特に支払が無理に繰延べていないかに注意する
Ⅳ.短期借入金、割引手形の増減要因は何か。特に、固定資金の不足が、短期借入金や割引手形によって賄われて
   いないか
Ⅴ.現預金の増減の原因は何か。また、手元現預金は通常の支出に備えて十分か

23.資金移動表

資金移動表の例
   売上収入=売上高+売上債権の減少額+前受金増加額
   仕入支出=売上原価+棚卸資産増加額+仕入債務減少額+前渡金増加額
   営業支出=販売管理費-非資金支出+前払金増加額+未払金減少額
   営業外収入=営業外収益+前受利息増加額-未収利息増加額
   営業外費用=営業外費用+前払利息増加額-未払利息増加額
   経常収支比率=経常収入÷経常支出


24.CF計算書
   ①証取法による開示義務。会社法では開示は要求されない
②キャッシュの範囲
    「現金及び現金同等物」
    現金:手許現金・当座預金・普通預金
    現金同等物:3ヶ月以内の定期預金・譲渡性預金・公社債投資

25.CFの表示区分
   営業活動のCF
   投資活動のCF
   財務活動のCF


26.営業CF

Ⅰ.営業活動によるキャッシュフロー
税引等調整前当期純利益
減価償却費
連結調整勘定償却額
貸倒引当金の増加額
受取利息及び受取配当金
支払利息
有形固定資産売却益
売上債権の増加額
棚卸資産の減少額
仕入債務の減少額
小計
利息及び配当金の受取額
利息の支払額
営業活動によるキャッシュフロー


27.資金繰り表
資金繰り表
ⅰ資金繰りの基本
資金繰りの基本

勘定合って銭足らずは何故起こるのか
利益とお金の出入りは違う。理由はタイムラグが発生するから。
タイムラグの発生は何故起こるのか?
それは現代の会計は発生主義だから
発生主義とは
お金の出入りに関係なく収益と費用の「発生」に基づいて計算する方法
⇒つまり、利益と現金の動きは別物

損益と収支のズレの具体例
①現金商売・・・現金で仕入れ、現金で売り上げる
現金で商品を10,000千円仕入れ、商品を現金で15,000千円売った
この場合、お金の出入りと損益は一致する
収入 15,000
支出 10,000
収支 5,000

収益 15,000
費用 10,000
損益 5,000

②現金で仕入、掛けで売り上げるケース
現金で商品を10,000千円仕入れ、商品を掛けで15,000千円売った
利益は出ているが、△10M資金不足となる。

収益 15,000
費用 10,000
損益 5,000

収入 0
支出 10,000
収支 ▲10,000

売掛金として10M増加する。
売掛金が回収された段階ではじめて、収支と損益が一致する

繰越 ▲10,000
売掛金回収 15,000
収支 5,000

③掛けで仕入れ、現金売上の場合
掛けでで商品を10,000千円仕入れ、商品を現金で15,000千円売った
収益 15,000
費用 10,000
損益 5,000

収入 15,000
支出 0
収支 15,000

この場合、掛けで仕入れているので支出は0になるのに対して、現金で販売したので資金負担は全くない。現金商売といわれる飲食業等に多い。

④掛けで仕入れ、売掛の場合
掛けで商品を10,000千円仕入れ、商品を掛けで15,000千円売った
収入 0
支出 0
収支 0

どちらも掛けで販売し、仕入れているので資金負担の発生はない。
問題はどちらが掛けの「期間」が長いかによって資金負担の発生が異なってくる。
通常、仕入債務の期間の方が短い(つまり早くお金が出て行く)。
繰越 0
買掛支払 10,000
収支 ▲10,000

ⅱ.資金繰り表
望ましい様式
①収支の区分を一般収支と財務収支に分けること
②手形の受入高・振出高を記載し、手形割引高には、割引手形落込高を付記のこと
③月次の売上高、仕入高の推移を示すこと
④主要勘定(受手・売掛・在庫・支手・買掛・借入・割手)の月末推移を記載のこと

売上収入
=売上高-売上債権増加額+同減少額
(前月末売掛金+借方-貸方=当月残高より)
=売上高+(前月末売掛金-当月末売掛金)

科目 前月末 借方 貸方 当月末
売上債権 10 10 5 15

仕入支払
=仕入高-買入債務増加+同減少額
(前月末買掛金-借方+貸方=当月末より)
=仕入高+(前月末買掛金-当月末買掛金)

科目 前月末 借方 貸方 当月末
買掛金 10 10 5 5


主要勘定月末残高のチェック
  • 手持受取手形
 前月末残高+手形回収-手形割引-手形取立=当月末残高
  • 売掛金
 前月末残高+当月売上高-現金売上-売掛金現金回収-売掛金手形回収=当月残高
  • 支払手形
 前月末残高+手形振出-支手決済=当月残高
  • 買掛金
 前月末残高+当月仕入-買掛金支払-手形支払=当月残高
  • 借入金
 前月末残高+借入金-借入金返済=当月末残高
  • 割引手形
 前月末残高+手形割引-手形落込=当月末残高


資金繰り表チェックポイント
①売上高はどのような動きか
②仕入れ高の推移は売上高とバランスしているか
③売上高と回収、仕入れ高と支払はそれぞれバランスしているか?しない理由は何か?

例)売上高と回収の関連(回収サイト1か月)
手形回収率20%
売上高と回収高は約1か月ずれてほぼ符号する
また、手形サイトが2か月ならば、手形回収と2か月後の「割引落込+手形取立」はほぼ一致するはず


④仕入高と支払の関連
⑤在庫高の増減
⑥支出項目は妥当か
⑦経常収支尻はどうか?
⑧月別の差引収支過不足の推移はどうか?

問題1
5月末の売掛金、支払手形の残高はいくらか
3月売掛金残高 70
3月支払手形 62


28.生産性分析
   生産性=生産物の産出量÷生産要素の投入量

労働生産性=付加価値額÷従業員数
労働分配率=人件費÷付加価値額×100
労働生産性×労働分配率=一人当たりの人件費
労働生産性=一人当たりの人件費÷労働分配率

29.労働生産性
   労働生産性=付加価値率×従業員一人当たり売上高
        =付加価値額÷従業員数
        =付加価値額÷売上×有形固定資産÷従業員数×売上高×有形固定資産
        =付加価値率×労働装備率×有形固定資産回転率

(中小企業庁の定義の)付加価値額
経常利益+労務費+人件費+減価償却費+賃借料+支払利息・割引料-受け取り利息・配当金+租税公課


1.経常運転資金(正味営業運転資金)

仕入→在庫→販売(売掛金+受手)→回収の循環にかかる資金需要のこと。

BS図で見た運転資金
資産   負債  
売上債権 A 買入債務 B
棚卸資産 C 経常運資 A+B-C
経常運転資金(在高方式)=売上債権A(売掛金+受取手形)+棚卸資産B-買入債務C(買掛金+支払手形)


回転期間方式の運転資金図
仕入(月) 販売(月)
在庫 B(1か月) 売上債権 A(2か月)
買入債務 C(1か月) 経常運資 A+B-C(2か月)
経常運転資金(回転期間方式)=平均月商×運転資金回転期間(売上債権回転期間A+棚卸資産回転期間B-買入債務回転期間C)

例)平均月商10Mの場合、上記の回転期間方式の経常運転資金は
10M(平均月商)×2か月(運転資金回転期間)=20Mとなる


2.増加運転資金

増加運転資金
売上増加前月商50M、売上増加後月商100Mとし、変化前後の貸借対照表を下記とする。
この場合の増加運転資金は、増加運転資金額=売上増加後運転資金300M-売上増加前運転資金100M=200Mとなるが、売上増加要因により運転資金が増加した分と、回転期間の変化による運転資金の増加に分けることができる。



(A)=月商50M×2ヶ月=100M
(B)=月商50M×2ヶ月=100M
(C)=月商100M×1ヶ月=100M


  • 増加運転資金所要額=月商増加分×(売上債権回転期間+棚卸資産回転期間-買入債務回転期間)
  • 不足運転資金所要額=平均月商×(売上債権回転期間延長分+棚卸資産回転期間延長分-買入債務回転期間延長分)




3.運転資金 在高方式、回転期間方式

B/S上の残高で計算する在高方式と、平均月商で計算する方法がある。
B/S上で計算すると、あくまで一時点での残高なので、恣意的または一時的な残高の増減を見過ごすことになるため平均月商で計算する方法がある。。
①在高方式による運転資金所要額の計算

運転資金所要額=売上債権+棚卸資産-買入債務
売上債権:受取手形残高=平均月商×売上原価率×手形回収率×受取手形サイト
売掛金=平均月商×平均売掛サイト
棚卸資産:商品残高=平均月商×売上原価率×商品在庫期間
買入債務:支払手形残高=平均月商×売上原価率×手形支払率×手形支払サイト
        買掛金残高=平均月商×売上原価率×平均買掛サイト

製造業の棚卸資産
原材料残高=月商×売上高原材料比率×原材料手持機関
仕掛品残高=月商×(売上高原材料比率×売上原価率÷2)×仕掛品回転機関
製品残高=月商×売上原価率×製品在庫機関

製造業支手=月商×売上高原材料比率×手形支払率×支手サイト

平均滞留期間(平均サイト)
25日締月末払
最長の滞留期間が26日、26日から翌月末前日までの24日間
最短の滞留期間が25日、25日から今月末前日までの5日間
24日間+5日間÷2=19.5日間

②回転期間方式
運転資金所要額=平均月商×(売上債権回転期間+棚卸資産回転期間-買入債務回転期間)
収支ズレ(収支差立替期間)=(売上債権回転期間+棚卸資産回転期間-買入債務回転期間)

売掛債権+棚卸資産<買入債務・・現金商売等の運転資金不要先が多い。なぜなら現金商売では仕入は買掛で行い、売上は現金だから。
売掛債権+棚卸資産>買入債務・・自己資本や借入以外の負債で賄っている場合は不要。
  • 手形割引限度枠=受取手形平均残高-他行の手形割引限度枠
運転資金
出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%8B%E8%BB%A2%E8%B3%87%E9%87%91

4.減少運転資金(減産資金)

①回転期間が増加による運転資金増加(増加運転資金と定義することもある。)
売掛金+棚卸資産>買掛金の時で、売掛金回転期間が長期化する場合
売上回復すれば全額償還
商手割引で資金調達
不足運転資金所要額=平均月商×(売上債権回転期間延長分+棚卸資産回転期間延長分-買入債務回転期間延長分)

②売掛金+棚卸資産<買掛金の時で、売り上げ減少した場合(狭義の減少運転資金)
運用 調達
買入債務減少 A 売上債権減少 B
棚卸資産減少 C
運転資金減少 A+B-C
必要額=減産後運転資金-減産前運転資金
業況悪化のおそれがあるため慎重に検討する必要あり。(減産→滞貨→赤字となるパターン)

売上減少→運資減少→短期借入金余剰→現預金

                   ↓(ハネ資金)

売上減少→利益減少→長期借入金返済財源不足


5.滞貨資金

滞貨(デッドストック):販売不振から来る過剰在庫
必要金額:滞貨数量×単価
滞貨発生理由
① 欠陥商品
② 市況不振・需要後退による販売不振及び値崩れ防止のため販売抑制手段を取ったとき等
6.赤字資金

赤字から資金不足に陥ったときに発生する資金
赤字資金発生額
経常収支=経常収入-経常支出
    =経常利益+減価償却費等-退職給付引当金等-運転資金増加額

7.決算資金・納税資金
  決算の配当や納税のための借入。

8.賞与資金
  賞与支払のための資金。通常一年ぐらいで収益償還。

9.金繰り資金(ハネ資金)
  借入返済の不足分を新たな借入で補填する資金。
  本来ならリスケを検討すべきだが、開示債権になってしまう・手間等が非常にかかるため、ハネ資金を出す場合が多い。


設備資金

1、設備資金
  • 設備資金の返済原資=留保利益+減価償却費+増資払込金-既存長期借入金返済額
  • 留保利益=当期純利益-支払配当金

2、つなぎ資金
  名前の通り本件実行前のつなぎ資金。

3、固定資産見合資金(固定資産補填資金)
  固定資産(+繰延資産)>固定負債+自己資本の時で、固定資金の調達不足を短期で賄っている場合、その不足分を補う資金のこと。
必要金額:約弁-償却前利益
本来なら条件緩和すべきだが、開示債権になってしまうので出来ない場合の補填資金。
運用 調達
固定資産 A 固定資産見合資金 A-B-C
固定負債 C
自己資本 B


長期収支予想表

単純な長期収支予想表の例
試験対策上の(単純な)長期収支予想表は、単純CF(留保利益=当期利益+減価償却費-社外流出)を求めて、借入金返済を差引いて余剰を計算するものである。
実務上の本来の長期収支予想表は将来の設備投資計画と、将来の調達(長期借入・増資)なども含めなければならないのだが、試験対策上は上記で十分である。

問題例 
売上高1,000M、粗利800M、営業利益500M、経常利益450M、当期利益200、減価償却費200、株主配当50の会社の、長期借入金の返済原資(単純CF)はいくらか?

回答


財務諸表

①、計算書類
(2022財務速習テキスト:1)
財務会計 管理会計
客観性を重視 作成目的への関連性を重視

会社法
貸借対照表
損益計算書
株主資本計算書
個別注記表

金融商品取引法
貸借対照表
損益計算書
キャッシュフロー計算書
附属明細表

②、企業会計原則
会社法では、「一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行に従うものとする」と規定している。

企業会計原則
一般原則
損益計算諸原則
貸借対照表原則

一般原則
真実性の原則
正規の簿記の原則
資本取引・損益取引区分の原則
明瞭性の原則
継続性の原則
保守主義の原則
単一性の原則

(2022財務速習テキスト:2)

③、貸借対照表
貸借対照表
運用(借方)   調達(貸方)
資産 負債(他人資本)
純資産(自己資本)
負債(他人資本)は返済が必要な資金、純資産(自己資本)は返済不要の資金。
貸借対照表は、負債または純資産から資金を調達をして、何かの資産に運用するのを「決算日時点」の金額で表している。

④、流動・固定の分類
(1)、ワンイヤールール
貸借対照表日の翌日より起算して一年以内に現金化する資産を流動資産、負債:流動負債

(2)、正常営業循環基準
現金→仕入→在庫→売上→現金と、正常な営業過程にある資産・負債については流動資産、流動負債とする。

例外:有価証券:金融商品に関わる会計基準
残存年数一年未満の固定資産

⑤、流動・固定分類の具体例
破産更生債権等:ワンイヤールール
販売用不動産:流動資産
借入金:ワンイヤールール

建設業
完成工事未収入金:売掛金
工事未払金:買掛金
未成工事支出金:仕掛品
未成工事受入金:前受金

⑥、流動性配列法
流動資産 現金預金
受取手形
売掛金
売買目的有価証券
棚卸資産
現金預金→受取手形→売掛金→売買目的有価証券→棚卸資産と換金性の高い順番で並んでいる。

固定性配列法
固定→流動


損益計算書

(2022財務速習テキスト:3)
発生主義
実現主義
現金主義

期間的対応

https://www.youtube.com/watch?v=BpAzrmHS1hA
(2022財務速習テキスト:4)
委託販売
委託者が受託者に一定の手数料を支払って商品の販売を委託する販売形態
受託者が委託者を販売した日をもって収益実現の日とする。ただし仕切精算書が販売の都度送付されている場合、仕切精算書が到達日をもって収益実現の日とみなすことができる(仕切計算書到達日基準)

試用販売
商品をあらかじめ顧客に送付して一定期間使用させたうえで、返品か購入かを決定してもらう販売形態
顧客から買い取りの意思決定があったときに収益を認識する(買い取り意思表示基準)
予約販売 商品を引き渡すことを約束したうえで、代金の一部または全部を予約金として前もって受けとる販売形態
予約金受けとり額のうち、決算日までに商品党の引き渡しが完了したぶんだけを当期の収益として認識し、残額は前受け金として負債計上して次期以降に繰り延べなければならない

工事進行基準:工事契約について工事の進行途上においても、その進捗部分について成果の確実性が認められる場合は工事進行基準を適用し、この要件を満たさない場合は工事完成基準を適用する
ソフトウェアも含まれる

2021年4月以降の機種から、収益認識に関する会計基準が原則適用となり、収益認識の基本原則が実現主義から「顧客への支配の移転」へと変わることになる
例)エレベーターの販売点検
販売と点検コミコミで1350万円→今まではそのまま収益
販売が1000万円 点検500万円

販売と点検コミコミで1350万円
販売900万円 保守450万円
保守1回当たり90万円
販売(900万円)→保守1(90万円)→保守2(90万円)→保守3(90万円)→保守4(90万円)→保守5(90万円)

消費税の税抜方式経理
仕入 18000 現金 19800
仮払消費税 1800

「仕入先」←支払(仕入代金・仮払消費税)←「A社」←仮受消費税・売上代金←「販売先」


簿記の目的は企業の日々の経済活動を記録し、これに基づいて経営成績と財政状態を把握することである。
日々の取引は仕訳の作業によって勘定科目に記号かされ帳簿に記載される。

仕訳とは取引のないようについて勘定科目および金額に合わせて貸方と借方へ記帳する手続き

取引→仕訳→総勘定元帳→試算表→精算表→財務諸表


流動資産
「現金」→仕入→「材料」→製品の製造→「製品」→販売用の在庫→「在庫」→販売→「受取手形・売掛金」→決済により現金化→「現金」
ⅰ.銀行または株主から資金を調達する
調達 運用
現金 負債
資本
ⅱ.お金を商品にする
現金 負債
商品 資本

ⅲ.商品を販売する
現金 負債
商品 資本
売掛金 売上

ⅳ.商品が費用に置き換わる
現金 負債
費用 資本
売掛金 売上

ⅴ.売り上げと費用を対応させる
現金 負債
売掛金 資本
売上
費用

ⅵ売り上げから費用を引くと利益になる
(貸借対照表と試算表参照)


営業取引から生じた債権 受取手形・売掛金
営業外取引から生じた債権 貸付金・未収入金



⑦現金過不足
1、現金過剰
現金 XX 現金過不足 XX
(決算)
現金過不足 XX 雑収入 XX

2、現金不足

現金過不足 XX 現金 XX 
(決算)
雑損失 XX 現金過不足 XX


⑧、受取手形
手持手形のみBSに記載
割引手形
裏書手形は注記表に記載

支払手形の説明
為替手形の説明
不渡りの場合




外貨建資産
3月31日A社が商品2000ドルで当期に掛け販売し、販売時の為替レートが1ドル100円ならば、販売時の売掛金の換算額は20万円
決算の為替レートが1ドル90円ならば、決算時は18万円。
2万円が為替差損となる
為替差損=営業外費用


⑨、有価証券
          |時価あり  | 時価なし
________________________
売買目的有価証券  |時価    | ―
満期保有目的有価証券|取得原価  |同左
子会社・関連会社株式|取得原価  |同左
その他有価証券   |時価    |取得原価

時価あるその他有価証券は資本直入法で計上(帳簿価額と時価との評価差額は純資産の部に計上)

流動資産・・・売買目的有価証券、一年以内に満期到来する債券
投資その他の資産・・それ以外

有価証券
流動資産 売買目的有価証券 営業外損益
固定負債 投資有価証券 特別損益

売買目的有価証券 時価 当期の損益
満期保有目的の債券 取得原価
子会社・関連会社 取得原価
その他有価証券 時価 原則として純資産の部に記載

前渡し金・前払金
内金10万円を支払う

未収入金・未収金
営業取引以外の売買

貸付金

⑩、棚卸資産
個別法 取得原価
先入先出法 最も後に入れた商品の単価で計算
後入先出法 最も先に入れた商品の単価で計算(廃止)
平均法 総平均法、移動平均法

売価還元法
期首商品棚卸高(原価)+当期商品仕入高={売上高+期末商品棚卸高(売価)}×原価率
期末商品棚卸高(原価)=期末商品棚卸高×原価率



⑪、減価償却
定額法 (取得原価-残存価額)/耐用年数×使用月数÷12
定率法 帳簿価額×償却率×使用月数÷12
償却率=1-n^√(残存年数/取得価額)

⑫、有形固定資産
1.土地、建物、構築物、機械装置、車両運搬具、工具器具備品、建設仮勘定
建設仮勘定は減価償却の対象外
2.資本的支出:固定資産価額に計上:固定資産の付加価値向上、耐用年数UPする場合
  収益的支出:修繕費としてPLに計上:現状機能維持
有形固定資産とは建物や自動車などの車両、パソコンやエアコンなどの器具備品、工場の機械や土地などの形のある資産などがある。

⑬、無形固定資産
法律上の権利:特許権、実用新案権、商標権、借地権、鉱業権、著作権
経済的財産:のれん、ソフトウェア

残存価額は0の定額法で償却
償却累計額は直接法
無形固定資産 特許権や商標権などにかかった費用は権利として貸借対照表の資産に計上する

土地と建設仮勘定以外は償却資産(減価償却を行う資産)になる。

1年越える長期性預金も固定資産に含まれる

ソフトウェアの会計処理は製作目的によってことなり、受注制作のソフトウェア、市場販売目的のソフトウェア、自社利用のソフトウェアに分類される。新しい知識を具体化するまでの過程は研究開発とされ、製作活動費が研究開発費として処理される一方、研究開発には該当しない支出は無形固定資産となる。

在庫管理、給与計算ソフト
将来の収益向上や費用削減が確実かどうか
確実の場合→無形固定資産
不確実の場合→費用

市場販売目的のソフトウェア
研究(費用)→製品マスター(無形固定資産)→コピー・製品(棚卸資産)

受注製作のソフトウェア
進行基準と完成基準




⑭、繰延資産
すでに対価の支払が完了し、
これに対応する役務の提供を受けたのにもかかわらず
その効果が将来にわたって発言すると期待される費用を
経過的にBSに資産としてけいじょうされるものをいう。
繰延資産
1、株式交付費
2、社債発行費等
3、創立費
4、開業費
5、開発費

繰延資産
株式交付費を180万円支払った
3年以内に償却→年間600千円株式交付費償却
仕訳
株式交付費償却600千円 株式交付費600千円

未払金


⑮、経過勘定
前払費用 資産計上、翌期の費用
前受収益 負債計上、翌期の収益
未払費用 負債計上、当期の費用
未収収益 資産計上、当期の収益

⑯、引当金
1、評価性引当金:資産の部に控除形式で記載

売掛金 100
貸倒引当金  △3  97

2、負債性引当金
退職給付引当金:退職給付債務-年金資産

退職給付費用 xx 退職給付引当金 xx
または
退職給付引当金繰入 xx 退職給付引当金 xx
退職給付引当金は将来の退職給付のうち、企業の負担額を当期の費用として計上したときに生じる。

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社債
割引発行の場合償却原価法により毎期一定の方法で社債の貸借対照表から減産する。
社債利息 xx 社債 xx
打歩発行の場合(プレミアム)上の仕訳と逆

資産除去債務


⑰、純資産
株主資本
株主資本以外の項目-評価・換算差額等、新株予約権

⑱、株主資本
資本金
資本剰余金
利益剰余金

自己株式:控除

⑲、資本金と資本剰余金
資本金
資本剰余金:株式払込剰余金、合併差益、資本金減少差益、資本準備金減少差益、自己株式処分差益
資本剰余金・・・資本準備金、その他資本剰余金

(1)、株式払込剰余金
払込額の2分の1を超えない額を資本金として計上しないことが出来る・・資本準備金
(2)、合併差益
(3)、資本減少差益
(4)、資本準備金減少差益
(5)、自己株式処分差益

⑳、利益剰余金
利益剰余金:利益準備金、その他利益剰余金

1、利益準備金
利益剰余金の中から配当する場合、準備金の額が資本金の額の4分の1に達してなければ、利益準備金として計上しなければならない

2、その他利益剰余金
  • 任意積立金:配当平均積立金、退職給付積立金、減債積立金、特別償却準備金、別途積立金
  • 繰越利益剰余金



21、株式資本等変動計算書
表示区分
①、株主資本 ②、評価・換算差額等 ③、新株予約権
前期末残高
当期変動額
当期末残高

22、剰余金の配当
剰余金の配当は分配可能額の範囲内
配当を行う場合、準備金を計上しなければならない

1、剰余金の分配可能額
① 最終事業年度末日の剰余金の額を算定
② ①に配当の効力発生日までの剰余金の変動、一定の調整を加味して、分配可能額を算定する

剰余金の額=その他資本剰余金+その他利益剰余金

一定の調整
臨時決算に伴う当期純損益を加減さん
剰余金の配当額をマイナスする
効力発生日の自己株式の帳簿価額をマイナスする

2、準備金の計上


23、損益計算書
売上総利益=売上高-売上原価
借方 貸方   
売上原価 売上高
売上総利益
_

営業利益=売上高-売上原価-販売管理費
借方 貸方   
売上原価 売上高
販売管理費
営業利益

営業利益=売上高-売上原価-販売管理費+営業外収益-営業外費用
借方 貸方   
売上原価 売上高
販売管理費
営業外費用
経常利益 営業外収益

税引前当期純利益=売上高-売上原価-販売管理費+営業外収益-営業外費用
借方 貸方   
売上原価 売上高
販売管理費
営業外費用
特別損失
税引前当期純利益 営業外収益
特別利益


当期純利益=売上高-売上原価-販売管理費+営業外収益-営業外費用-法人税
借方 貸方   
売上原価 売上高
販売管理費
営業外費用
特別損失
法人税 営業外収益
当期純利益 特別利益


販管費
  • 人件費:役員報酬、給料、賞与、福利厚生費等
  • 販売費:販売促進費、広告宣伝費、荷造運賃費等
  • 管理費等:減価償却費、リース料、通信費、光熱費、租税公課、保険料等

営業外収益:受取利息、受け取り配当金、有価証券売却益、仕入割引、為替差益、雑収入、投資不動産賃貸料

特別損益:臨時損益、前期損益修正

24、売上高
実現主義:商品の販売または役務の給付により実現

実現主義の例外
(1)、工事進行基準
完成工事高=工事請負金額×当期の実際工事原価発生額/見積工事原価の総額

(2)、割賦基準
①、回収期限到来基準:回収期限日到来した日に収益として認識
②、回収基準:入金された日に収益として認識

売上総利益=粗利益×当期の割賦売掛金回収額/割賦売掛金の総額

25、売上原価
Ⅰ.販売業
期首商品+仕入=売上原価+期末商品

Ⅱ.製造業
  • 材料費
期首材料+仕入=材料費+期末材料

  • 当期製造原価
期首仕掛品+材料費+労務費+製造経費=当期製品製造原価+期末仕掛品

  • 売上原価
期首製品+当期製品製造原価=売上原価+期末製品

26、仕入割引、売上割引
仕入割引は営業外収益
売上割引は営業外費用

27、税金費用
税金費用=法人税等±法人税等調整額
1、法人税等
①前期末未払法人税等調整額の支払
②当期法人税等の中間納付
③当期末未払い法人税等の計上

  • 法人税等の計上額=当期法人税等の中間納付+当期未払い法人税等
  • 法人税等の支払額=前期末未払い法人税等+当期中間納付

2、法人税等調整額=期首繰延税金資産-期末繰延税金資産

28、外貨建取引
1、取引発生時の処理
発生日と決済日のレートで為替差損益を計算する

2、決算時の処理
発生日と決済日の間に決算が入る場合は、発生日と決算日のレートで一旦為替差損益を計算し、決算日と決済日のレートで為替差損益を計算する。

29、連結財務諸表
連結計算書類
資本金5億円以上または負債200億円以上で有価証券報告書提出している企業

1、連結の範囲
すべての子会社が連結
ただし、支配が一時的と認められる子会社は含まない

2、連結決算日:親会社の決算日
3、作成方法
  • 単純合算する
  • 相殺消去する
30、連結修正仕訳
1、投資と資本の相殺消去
親会社の投資勘定と子会社の資本勘定は相殺消去する
(1)連結調整勘定:相殺消去後の差額
借方残:「のれん」として無形固定資産に計上、販売管理費で償却
貸方残:「負ののれん」として固定負債に計上、営業外収益で償却

(2)少数株主持分:純資産の部

2、債権債務の相殺消去
親会社売掛金と子会社買掛金は相殺消去する

3、取引高の相殺消去
親会社の子会社に対する売上高と子会社の仕入高は相殺消去する
4、未実現利益の消去

5、その他
税効果会計の適用
持分法の適用 非連結子会社、関連会社

31、合併比率と交付株式数
合併比率:一株当たりの純資産額を比較して算出
交付株式数:消滅会社の発行済株式数に合併比率をかける

32、一株当たり当期利益=当期利益/(期中平均発行済株式数-期中平均自己株式数)

33、減損会計
減損会計
企業が保有する資産または資産グループに対する投資が、当該資産等を事業の用に供することで得られるキャッシュフローにより回収できるかという回収可能性をチェックするものである

減損の兆候があるか
→減損損失の認識の判定
(帳簿価額>割引前将来キャッシュフローの総額)
→減損損失の形状
(減損損失=帳簿価額-回収可能価額)
減損損失は特別損失

回収可能価額:正味売却価格と使用価値→割引後将来CFを比較して高い方

減損対象資産か?

減損の兆候があるか?
  • 営業損益か営業CFが3期連続マイナス
  • 市場価格が帳簿価格より50%以上下落

減損を認識するか?
  • 割引前将来CFの総額が帳簿価額を下回るか

減損損失の測定
  • 帳簿価額を回収可能額まで減額する
正味売却価額と使用価値のいずれか高い方で評価
減損損失は特別損失で計上

34、利益操作
資産の過大計上 利益の過大計上
資産の過少計上 利益の過少計上


財務分析特論 (財務2級・3級の範囲外)

本当の長期収支予想表(財務2級・3級範囲外)


1.正味運転資本の定義
正味運転資本=流動資産-流動負債=(固定負債+自己資本)-固定資産
特に流動負債>流動資産のとき、流動アンバラという。
定義1 正味運転資本=流動資産-流動負
流動資産 A 流動負債 B
正味運転資本 A-B

定義2 正味運転資本=(固定負債+自己資本)-固定資産

正味運転資本 D+F-C 固定負債 D
固定資産 C 自己資本 F

3.「長期資金」の定義
「長期資金」とは、固定資産、固定負債、自己資本のことをいいます。(ここで勘違いしてはいけないのは、長期とは数期間という意味ではありません。)
流動資産と流動負債は一定と仮定します。この仮定を置くことで、正味運転資本=(固定負債+自己資本)-固定資産の定義2から長期資金収支の過不足=現預金の増減=正味運転資本の増減が成り立ちます。

正味運転資本増減の表
正味運転資本の増減 ΔD+ΔF-ΔC 固定負債の増減 ΔD
固定資産の増減 ΔC 自己資本の増減 ΔF


4.長期収支予定表の作成は将来の将来の固定資産、固定負債、自己資本を予想することと同じこと

「長期資金」収支予定表は、数期間の「長期資金」の増減を予想することにより正味運転 資本の増減額を把握して企業の支払能力の有無を検証する手法なのです。

長期資金収支予定表の表
調達 売上高
粗利
営利
経利
当利
減価償却費
単純CF(①-②)
運用 (社外流出)
借入金返済
- 差引過不足(③-④
調達 増資
長期借入金・社債
調達計
運用 設備投資
- 差引過不足
差引総合過不足(=正味運転資本増減)⑤+⑥
現預金残高 前期現預金+⑦

上記の「長期資金収支予定表の表」と「正味運転資本の増減の表」は形は違えど、正味運転資本の増減を表していることから実は全く同じものです。
言い換えれば、長期資金収支予定表を作るということは、将来の固定資産、固定負債、自己資本を予想することと同じことなのです。
長期資金収支予定表の構造上、収支予定表の中に出てくる科目の数字は全て固定資産、固定負債、 自己資本の中のいずれかの科目の増減額となります。


収支分岐点


(1)収支分岐点の公式
これは、損益分岐点の経常収支バージョンともいえるものである。
損益分岐点の公式を x=f÷(1-v/s) とする
(x:損益分岐点売上高 s:当期の売上高 v:当期の変動費 f:当期の固定費 n:非資金的な費用)

この公式に売上収入・費用(主に運転資金等)を加味して発展させると下記の公式になる
x=[(f-n)-(期首売掛金+期首棚卸資産-期首買掛債務)]÷[(1-v/s)-(売掛金回転期間+棚卸資産回転期間-買掛債務回転期間) ]
となる。

(2)実務への応用
①実務的には使いづらいため、取引条件変化部分である運転資金回転期間を不変として除外する。
②固定的支出=固定費+追加的支出とし、追加的支出=借入金返済+減価償却費とする。
図に現すと、下記となる。


③更に、法人税を考慮すると下記になる

(3)倒産分岐点
売上が収支分岐点以上であれば事業継続性に問題はない。しかし問題は売上が収支分岐点を下回る場合に収支が足りなくなる場合が問題となる。これは、損益分岐点以上の売り上げがあっても(「損益分岐点売上高<実際の売上<収支分岐点売上高」)、収支不足分を再調達できなければ倒産する場合は十分あるということである。
倒産分岐点は一般的に、収支分岐点売上と損益分岐点売上の半分程度にあると考えられる。

(4)長期収支予想表との関連
長期収支予想表と収支分岐点分析は、追加的支出に将来の設備投資や再調達などを加えると、分析する視点が違うだけで、考え方としてはほとんど同じ分析をしていると考えられる。収支分岐点分析は損益分岐点の観点から分析をしており、長期収支は多数期間を見て将来どうなるかに力点を置いている。




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「資金繰り」について

財務3級財務2級 比較貸借対照表・簡易資金運用表(オリジナル)

財務3級 財務2級 資金運用表

財務3級 財務2級 資金繰り表

財務3級 財務2級 資金移動表 作成中

長期収支予想表①

運転資金

資金使途別貸出

本当の長期収支予定表 ※財務2級の範囲外

収支分岐点 ※財務2級の範囲外

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最終更新:2024年02月29日 21:37